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大調査!建物の建築に掛かる費用の内訳

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大調査!建物の建築に掛かる費用の内訳

家づくりで発生する費用は、大きく土地購入費、建築費、その他の諸費用の3つに分けられます。

これらはさらに細かく細分化でき、その項目は数十にものぼります。1度にすべてを把握するのは至難の技と言えるでしょう。

とは言え、数千万単位のお金が関係すること。一体どのようなことにお金が掛かるのか、できる限り知っておきたいところですよね。

複雑なものを理解するためには、理解しやすいレベルに小分けにするのが一番です。そこでこのページでは、特に建築に掛かる費用にフォーカスし、一体どのような費用項目があるのかをまとめてみました。

また、本サイトでは、注文住宅の購入を検討している方に向けた様々な情報を発信しています。もし興味があるようでしたら、他のページにもぜひ目を通されてみてください。

・ いくら掛かる?注文住宅の固定資産税まるわかりガイド
・ なにをする?いくら掛かる?注文住宅のエクステリア工事とは
・ 必要な予算がわかる!注文住宅の価格相場と5つの建築事例

建物の建築に掛かる基本的な費用のまとめ

それでは早速、建物の建築に掛かる費用を見ていきましょう。一見、数が多くてわかりにくいですが、建築に掛かる費用は大きく本体工事費と別途工事費、それ以外の諸費用の3つに分けられます。

グループ単位で把握していけば、比較的スムーズに理解できるはずです。

本体工事費

建築契約書

まずは、本体工事費について解説します。

本体工事とは、その名の通り住宅本体を作るための工事です。庭や外塀などの工事は本体工事には含まれないのですが、それでも本体工事費は、建築費全体の実に7〜8割にも及びます。

ちなみに、ハウスメーカーや工務店などが費用目安として提示している坪単価は、この本体工事費を建築面積(建物を真上から見たときの平面の面積)で割った価格であることが多いです。

本体工事費の一般的な内訳は以下の通りですが、業者によって含まれる工事が微妙に違うため、見積もりを確認する際は坪単価に含まれる範囲をしっかり確認されることをおすすめします。

工事項目概要
仮設工事工事を円滑に進めるための下準備的な工事。養生や足場の設置などが主。3階建てなど、足場を多く必要とするケースや、狭小住宅などで足場の設置が難しいケースなどは高くつく。
基礎工事基礎とは、建物を地面と切り離すための土台部分。基礎を造る工法は地盤の強さなどによって変わり、それに伴って掛かる費用も変動する。
木工事文字通り、木に関連する工事。建物の骨組みはもちろん、壁や床、天井などの工事も含まれる。工事箇所が多く、したがって材料費も人件費も多く掛かる。本体工事費の中でも特に多くの割合を占める工事。また、耐震性・耐久性に直結する工事であるため、コストカットするのも難易度が高い。
屋根葺き工事屋根を瓦やスレート、鋼板などで覆う工事。ひと口に瓦、スレート、鋼板と言っても、各々に様々な種類があり、どれを選ぶかによって掛かる費用が大きく変ってくる。見栄えだけでなく、耐用年数なども考えて、コストパフォーマンスに優れる材料を選ぶことが大切。
板金工事屋根や外壁、雨どいなど、金属板を加工したり、設置したりする工事。
左官工事近年は減少傾向にあるが、自然派住宅など、塗り壁を採用する住宅で必要になる工事。左官工事の費用を削減したい場合には、ボード張りやクロス張りにすると効果的。
建具工事ドアや窓などの開口部に建具を設置する工事。もっとも一般的な建具はアルミサッシで、組み合わせるガラスの大きさやデザインによって掛かる費用が変わってくる。
内装工事・内装工事内装や外装の仕上げ工事。選ぶ素材によって大きく費用は変わってくるが、住宅としての性能にはさほど影響しない。コストを抑えたい場合に比較的手を入れやすい工事項目と言える。またその場合は、耐用年数や掃除、手入れのしやすさなどを考慮しつつ、落とし所を探るのがお勧め。
諸経費見積書の最後に、内訳とは別に記載されることの多い費用項目。業者の営業利益であることが多い。妥当な範囲は建築工事費全体の8〜10%とされる。

別途工事費用

重機

別途工事は、本体工事(住宅を形作る工事)とは別の工事を指します。

ただ、同じ工事項目でも、業者によって本体工事として扱っていたり、別途工事として扱っていたりするケースがあり、定義するのはなかなか難しいものがあります。

たとえば各種設備工事などを、施工業者とコネクションのある下請け業者が行う場合は、別途工事費ではなく本体工事費に含まれることが多いです。業者さんが自分たちで責任が持てる範囲を本体工事、それ以外を別途工事、という見方もできますね。

とはいえ、建物本体とは別の工事全般、というニュアンスを覚えておけば十分かと思います。

業者同士の見積書を見比べる際などはこのことを思い出して、含まれる工事項目に違いがないかをチェックされると良いでしょう。

ちなみに、別途工事費は、建物の建築に掛かる費用全体の2〜3割と言われています。

工事項目概要
地盤改良工事土地の地盤が緩い場合などに、耐震性を確保するために行われる工事。地盤の状態によって採用される工法が違い、それによって費用も大きく変わる。ただ、コストを掛ければいい訳ではなく、地盤にあった工事を選ぶことが大切。
電気設備工事分電盤やコンセントの設置、配線など、電気設備全般の工事。
給排水設備工事キッチンやトイレ、バスルームなど、いわゆる水回りを整備するために水道管を設置する工事。上水工事と下水工事の2種類がある。
ガス設備工事ガスメーターの設置やガス管の配管などの工事。
外構・造園工事外構は、住宅を取り巻く敷地のこと。門周りや駐車スペース、塀や庭木、ウッドデッキなどの構造物全般の工事。予算が足りない場合、外構工事を数年遅らせて資金繰りするケースもある。

その他費用

ブロックに書かれたTAXの文字

注文住宅の建築費用は、9割以上を本体工事費と別途工事費が占めます。とはいえ、見逃せないのがそれ以外に掛かる諸費用。

割合は小さいですが、全体の金額が大きい分、100万円単位の出費になることも少なくありません。無駄な費用がないか抜かりなくチェックされることをおすすめします。

登記費用

登記費用は、その不動産に関する権利を法的に証明するために必要なお金です。主に以下のような登記が必要であることが多く、それぞれのケースで必要な費用(登録免許税)が異なります。

  • 土地の所有権移転登記…土地にはもともと所有者がいるケースが大半です。そのためすでに設定されている所有権を、自身に移転する手続きが必要です。税額は、固定資産税評価額の2.0%です。
  • 建物の所有権保存登記…建物の所有権を登録する手続きです。税額は、固定資産税評価額の0.4%です。
  • 土地・建物の抵当権設定登記…住宅ローンを借りるにあたって、担保となる不動産の抵当権利者を金融機関に設定する手続きです。税額は融資額の0.4%となっています。

登記手続きは自身で行うこともできますが、相応の手間が掛かりますので、司法書士に依頼することが多いです。ちなみに、司法書士への報酬は事務所によって変わり、相場は5〜10万円ほどとされています。

建設住宅性能評価書の交付費用

資産価値の維持や、住宅ローン、保険料等の優遇を受ける場合に住宅性能評価書を交付する場合、そのための費用も考えておかなければなりません。必要な費用は、10〜20万円です。

地鎮祭・上棟式費用

地鎮祭も上棟式も、昨今では必ずしも行われるものではありません。諸説ありますが、注文住宅の場合、およそ半分ほどの人が省略しているようです。

ただ、地域性も関係してくることですから、不安があるようでしたら1度住宅会社の担当さんに確認されてみると良いでしょう。

引っ越し費用・仮住まいの家賃

ほか、忘れてはいけないのが、新居への引っ越し費用や、完成までに住むための仮住まいの家賃です。特に注文住宅の場合土地が先行することが多く、家賃とローン返済の二重負担が発生する可能性も。

事前にシミュレーションを行い、生活に無理が出ないか確認しておくことが大切です。

土地の取得費用については、下記の記事を参考にしてみてください。

これで全部!土地の取得に掛かる費用項目

また、以下の記事では住宅ローンの自己資金について、平均や考え方についてまとめています。

住宅ローンの自己資金は平均いくら必要?借入額を考える5つのコツ

建築費別に見る建てられる注文住宅の特徴

模型の住宅と書類

政府統計(平成29年度住宅市場動向調査報告書)によると、注文住宅の平均建築費は全国で3,073万円、3大都市圏で3,015万円という結果が出ています。

3,000万円がボリュームゾーンと言えるわけですが、中には1,000万円台で注文住宅を建てた人も。

続いては、用意できる建築費別に、建てられる住宅にどのような違いが出てくるのかを見てみましょう。

1,000万円台

平均が3,000万円前後ですから、1,000万円台で注文住宅を建てるとなると、相応の工夫が求められます。

延べ床面積も100平方メートル前後に限られるでしょうし、住宅の形も複雑なものはほとんど実現できないと考えて良いでしょう。というのも、角が多ければ多いほど、材料費や施工費も膨らむ傾向にあるからです。

ちなみに余分なコストを抑えるためには、総2階の住宅(1階と2階が同じ、シンプルな形)とするのが定番とされています。

2,000万円台

2,000万円台の予算があれば、予算の選択と集中をすることで、多くの望みを叶えられる可能性が高いです。

延べ床面積は110〜120平方メートル前後に落ち着くことが多いでしょう。あれもこれもと希望を盛り込んでしまうと予算オーバーになる可能性が高いですから、後から調整が利く部分(外構や家具など)は思い切って妥協し、構造的な部分に予算を集中するのがおすすめです。

3,000万円台

建築費の予算が3,000万円台以上あれば、平均的な注文住宅を建てられる可能性が高いです。内装だけでなく、外装や外構にも、こだわりを反映する余裕があるはず。

延べ床面積は130平方メートル前後となることが多いでしょう。

もちろん、どれだけ予算があっても希望が全て叶えられるとは限りません。余裕があると、その分実現したいことは増えてしまうものです。

予算に余裕があるからと胡坐をかかず、1つ1つの選択肢をコストパフォーマンスを考えながら吟味しましょう。

土地代と建物の建築費の理想的な割合とは

注文住宅を建てようと考えた時、悩ましいのが、土地と建物にそれぞれどのように予算を割り振るかということです。

土地がなければ住宅は建てられない、ということで土地を優先したくなりますが、そうかと言ってこれから何十年も暮らす住宅を妥協するのは考えものですよね。

どちらを優先すべき、という答えはないのですが、資金計画を考える上でのポイントはいくつか考えられます。

まず建築費用と土地費用の内訳を知る

まず大切なのは、建築費用と土地費用、それぞれにどういった費用項目があるのかを知ること。これまで解説してきた通り、ひと口に建築費用といっても、建物そのものに使える費用(本体工事費)は全体の7〜8割。

単純に土地費用と建築費用の2種類に予算を分けただけでは、別途工事費や諸費用分が足りなくなってしまう可能性があります。

土地費用についても、どこまでを土地そのものの購入に当てられるのか。ある程度の内訳は把握しておくことが大切です。

いくつかのパターンをシミュレーションしてみる

内訳を把握した上で、予算配分のパターンをいくつかシミュレーションしておきましょう。1つに決め打ちしても、大抵の場合少なからず調整が必要になるはずです。

ある程度幅を持たせて予算配分を行い、ケースバイケースで柔軟に検討できるようにしておく方が効率的です。

実際に物件を見ながら落とし所を探っていく

家づくりにおいては、最初に自分たちの要望をすべて洗い出しておくのは不可能に近いです。実際に物件を見たり、業者さんから話を聞いているうちに、新たな要望は少なからず出てくるもの。

また、自分たちの予算と希望のミスマッチも少なからず起きてきます。物件見学や見積もりなどを通して、自分たちの希望と予算のちょうどいい落とし所を探っていきましょう。

まとめ

  • 注文住宅の建築費の平均は、およそ3,000万円前後。
  • 注文住宅の建築費は、大きく本体工事費、別途工事費、その他の諸費用に分けられる。
  • 全体に占める割合は、本体工事費が7〜8割、別途工事費が2〜3割、その他諸費用が1割前後、といった形。
  • 本体工事と別途工事の工事項目は、業者によって互い違いになっていることも多い。
  • 坪単価は本体工事費を延べ床面積で割った数字であるため、見積もりを確認する際は本体価格に含まれる範囲を確認することが大切。

注文住宅を建てる場合、要所要所で、お金についてのシビアな選択をしていく必要があります。まず重要なのが、依頼する業者さんを決定するための相見積もり。

伝えた予算内にプランが収まっているか。また、希望はきちんと網羅されているか。入念にチェックを行いましょう。

またその際は、見かけの数字に誤魔化されないよう、このページで紹介した各工事項目の内訳を思い出してみてください。

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