家を建てる際、間取りは重要なポイントです。
特に狭小住宅を建てる際は、間取りをどれだけ工夫するかで、快適に過ごす家になるかどうかが決まると言っても過言ではありません。
今回は、10坪の狭小住宅の間取りや費用相場について解説していきます。興味がある方はぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
この記事がおすすめできる人
- 10坪の土地に家を建てたいと思っている人
- 10坪の家の相場が知りたい人
- 10坪の家の間取りで悩んでいる人
- 狭小住宅に興味がある人
- 狭小住宅を建てたいと思っている人
なお以下の記事でも「注文住宅」について詳しく解説しています。ぜひ、本記事と合わせてご覧ください!
・ 注文住宅の予算はこう決める!押さえたい4つのチェックポイント
・ ブログから読み解く!みんなが注文住宅づくりで悩む5つのポイント
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そもそも10坪の家ってどれくらい?
「10坪の家」とはそもそもどれくらいの広さの家か、イメージできるでしょうか。
1坪はおよそ畳2畳分。つまり10坪は、約20畳分の広さということになります。
これを平方メートルで表すと、約33平方メートル。大体乗用車を2台停められるくらいのスペースです。
10坪以下の狭小住宅の費用相場について
どんな家を建てるかによっても大きく異なりますが、10坪程度の土地に家を建てる場合、坪単価は50〜70万円程度だと言われています。
延べ床面積が約70平方メートル(約21坪)の家を建てたとすると、本体価格は1,050〜1,470万円という計算になります。
ただしこれはあくまで本体価格のみ。これに付帯工事費用や諸費用などが上乗せされるため、実際に支払う金額はこれよりも多くなります。
狭小住宅のメリットとデメリットをおさらい
ここで改めて、狭小住宅のメリットとデメリットをおさらいしてみましょう。
メリット
狭小住宅の1番のメリットは、土地代を抑えることができるという点。
当たり前のことですが、狭い土地はその分価格が安いため、土地価格の高い都心に家を持ちたいという方にもおすすめです。
駅近などの立地にこだわりたいという場合も、狭小地なら手が届く価格で販売されていることもあります。
交通インフラの整っている都心、さらに駅近の土地を購入すれば、公共交通機関をスムーズに利用することができるため、車を持たずに生活することも可能。
それによって、税金やガソリン代などの費用を削減することができます。
また、土地の大きさによって費用が加算される土地の申請費用や登記費用なども安く済ませることができるでしょう。住宅建築後は、固定資産税や都市計画税も安く済みます。
費用面だけでなく、済み始めてからのメリットも多い狭小住宅。
例えば、床面積が少ないことで光熱費を抑えられる、掃除の手間が省ける、家族の存在をいつでも身近に感じることができるなどの良さを感じている方も多いようです。
デメリット
狭小住宅のデメリットといえば、1番に挙げられるのはやはり居住スペースが狭いということ。そのため、一般的な住宅よりも間取りには様々な工夫が必要となります。
また、居住スペースを十分に確保するためにはどうしても2階・3階と縦にスペースを取ることになってしまいます。
階段を使った移動が不可欠なので、小さなお子様やご高齢の方がいらっしゃる場合は注意が必要です。
狭小住宅は、住宅密集地に建てられるのが一般的です。そのため隣家との距離がとても近く、騒音などのトラブルにも配慮しなければいけません。
音の問題を解決するためには、住宅自体の防音性能を高める必要があり、建築費用も上乗せされることになります。
また狭小地の建築では、駐車スペースが取れないため、トラックや重機の搬入が難しいなどの問題も。
これによって手間賃や別途駐車料金などが発生することも頭に入れておかなければいけません。
安く土地を手に入れられる狭小地ですが、それによって建築費用が割高になってしまう可能性もあるというわけです。
狭小住宅ではここに注意!
狭小住宅で後悔しないためには、いくつかのポイントがあります。以下の5つの注意点を参考にしてみてください。
防音対策が必要
デメリットの項目でも少し触れましたが、狭小住宅は防音対策が重要となります。
狭い土地を目一杯使って建築する狭小住宅は、隣家や道路との距離が近いため事前にしっかり対策を練っておきましょう。
普段の生活音はもちろん、ピアノやステレオの音、子供の泣き声、通行人の話声など、実際住んでみると音があらゆる音に気になってしまうということも少なくありません。
また、自分たちの生活音が隣人の迷惑にならないよう、毎日気を遣って生活をするのはとてもストレスです。
防音カーテンや防音マットなどを後々設置することはできますが、余分な手間と費用がかかってしまいます。
そうならないために、設計の段階から防音効果のある素材を使うなどの配慮が必要です。
家の強度が必要
居住スペースを確保するために、縦長に空間を取っていくことが多い狭小住宅。そのほとんどが2階建てや3階建ての造りとなります。
縦に長く設計することでスペースを確保することはできますが、心配なのが家の強度について。
1階部分の限られた面積で、2階〜3階を支えなければいけないため、大きな横揺れ地震などが発生すると危険にさらされてしまう可能性もあります。
そのため設計時には強度を高める工夫が必要です。土地の地盤や工法について、建築する工務店や住宅会社としっかり相談して進めていきましょう。
自分の家を守ることはもちろんですが、周囲の家に損害を与えないよう強度についてはしっかり対策を行わなければいけません。
コストがかかる
ローコストで家が建てられると言われている狭小住宅ですが、実は坪単価では一般的な住宅よりも高くなってしまうことがあります。
その理由は、狭小住宅の建築が一般的な住宅よりも手間がかかるから。
例えば、土地が狭いためトラックなどの大型車が入れない場合は、小型のトラックで何度も往復しなければならず、その分手間も時間もかかってしまいます。
また、足場をかけるスペースが確保できないことによって、作業が長引いてしまったり、人手を増やして対応することも。
安く建てられる狭小住宅だからこそ、一般的にはあまり必要のない費用がかさんでしまう可能性があるということを覚えておきましょう。
駐車場スペースの確保
狭小住宅は敷地面積が狭いため、駐車スペースの確保は重要な問題。
駐車スペースが取れないからといって、近くに駐車場を借りたら費用がかさむことはもちろん、移動の時間も馬鹿になりません。
もともと車を持っていたけど、家の建て替えの際に駐車スペースが取れず手放したという方も多いようです。
駐車スペースについては、間取り決めの時点でスムーズに駐車できるかどうか、幅や奥行を考えて確保しておきましょう。
最近では、住宅の1階部分にガレージを取り込んだビルトインガレージを採用する方も多いようです。
ビルトインガレージはスペースを有効活用することができるだけでなく、車をすっぽりと覆うことができるので、汚れやいたずらなどのトラブルを防ぐことができるというメリットもあります。
建てる住宅に制限がある場合も
家を建てるエリアによっては、建物の高さが制限されている場合があります。
これは都市計画法によって定められているもの。その土地にどんな建物が建てられるかは、土地の購入時に不動産会社から説明を受けます。
もし購入した土地が制限のある地域であれば、2階建て・3階建ての家を建てたいと思っていても制限の範囲内に収めなければいけません。
また、隣家の日当たりや風通しの確保のために、天井の高さを調整しなければいけない場合もあります。
これによって天井部分を斜めに削ったり、天井高を低くしたりする必要があり、部屋が使いづらくなってしまうという心配もあるため、事前に確認しておくと安心です。
狭い空間を広く感じさせる間取りの工夫
狭小住宅で重要な間取りの工夫。ちょっとしたことで、部屋の中の雰囲気をガラリと変えることができます。
狭いスペースでも空間を広く感じさせることができる3つのテクニックについて解説します。
窓や鏡、吹き抜けを利用する
窓や鏡、吹き抜けなどを使い錯覚を起こすことによって、狭い部屋も広々と感じることができます。
例えば、窓を壁いっぱいに大きくつくることで、空間の広がりを演出。外の景色を遠くまで見ることができることはもちろん、部屋全体に光が行き渡り広々と感じます。
同じように鏡を配置することで反射した錯覚で空間を広く見せることも可能。飲食店などでもよく使われているテクニックです。
また、狭小住宅だからこそおすすめなのが吹き抜け。天井が高くなるため、部屋の閉塞感を回避することができます。
スキップフロアを作る
スキップフロアとは、いわゆる中二階や中三階と呼ばれるスペース。床の一部分に高低差をつけて、数段の階段を設けます。
スキップフロアの1番のメリットは、空間を広く見せることができるということ。たった数段の違いでも、視界がずれるため実際の面積よりも広く感じ、まるで別々の部屋にいるような気分になります。
また、スキップフロアの下部は収納スペースとして有効活用することができます。
デッドスペースをできるだけなくす
狭小住宅では、いかにデッドスペースを減らすことができるかが重要です。
使い道のない部屋はないかなど、部屋数や部屋の広さ自体のデッドスペースを減らすことはもちろんですが、そのほかにも意外なところにデッドスペースが潜んでいることがあります。
例えば廊下。部屋と部屋をつなぐためにある廊下ですが、狭小住宅の場合、1つの階に何部屋も部屋があることは少ないでしょう。
そのため廊下の必要性も少なく、その分の面積を各部屋に当てた方が良いという場合もあります。
また、階段下や階段上のスペースも要注意。これらのデッドスペースは、トイレや収納などに活用するのがおすすめです。
間取り図が完成したら、デッドスペースはないか、どうにかして有効活用できないかを考えてみてください。
狭小住宅の土地選びのポイント
狭小住宅を建てる土地を選ぶ際には、以下の3つのポイントに着目してみましょう。
建ぺい率・容積率
建ぺい率は、敷地面積に対する建築面積の割合のこと。「建坪」とも呼ばれています。
例えば建ぺい率が50%の100平方メートルの土地の場合、建築面積が50平方メートルまでの住宅を建てることができます。
容積率は、式面積に対する延床面積の割合のこと。例えば容積率100%の100平方メートルの土地の場合、全ての階の合計が100平方メートルの住宅を建てることができます。
建ぺい率と容積率はその土地ごとに定められており、この2つの違いによって、同じ広さの土地でも建てられる家の大きさが異なります。
なるべく広い家にしたい、家族それぞれの個室が欲しいなどの希望を叶えるためには、その土地の建ぺい率と容積率をしっかり確認して選ぶようにしましょう。
開放感を感じられるかどうか
狭い部屋でも広く感じさせるためには、その土地の周辺環境を考えた土地選びが大切です。
同じ大きさの家でも、光や風の入り方、窓からの景色によって狭く感じたり、広く感じたりすることがあります。
例えば、窓を開けた時の景色が隣の家の壁なのか、緑や街の景色が見えるのかによって、受ける印象は全く違うでしょう。
敷地自体が小さくても、窓の向こうに広々とした景色が見えることで、部屋を広く感じさせることができます。
2つの道路に面した角地を選ぶと、窓からの外の景色が見えやすいだけでなく、光や風を効果的に取り入れることが可能です。
住みたい街かどうか
狭小住宅に限ったことではありませんが、この先長く住み続けることを考えるのであれば気に入る土地であることは大前提です。
利便性の良さや、周辺の環境など、その土地を気に入るポイントはそれぞれあるでしょう。
ただ単に土地が安いからといって狭小地に家を建てることはおすすめできません。
狭い土地だとしても、「ここを選んで良かった」と思えるような場所を選ぶと入居後の暮らしも楽しくなります。
まとめ
記事の内容まとめ
- 10坪とは、約20畳分の広さ
- 10坪の家の坪単価は50〜70万円程度
- ただし、建てる家によって坪単価は大きく異なる
- 狭い空間を広く感じさせるには間取りの工夫が必要
- 気に入る家を建てるためには土地選びも重要
土地が安い、費用を抑えられるなど金銭面でのメリットが多い狭小住宅ですが、注意しなければいけないポイントもたくさんあるため、間取り決めの際には、入居後の暮らしをしっかりイメージすることが大切です。
狭小住宅だからこそ、小さなスペースに様々な工夫を凝らすことで、より愛着の湧く素敵な家を完成させることができます。
家族の希望を叶えて夢のマイホームになるよう、ぜひ本サイトの別ページも参考にしてみてくださいね。
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