ちょっと待った!住宅ローンで後悔しないために覚えておきたいコト

ちょっと待った!住宅ローンで後悔しないために覚えておきたいコト

最近では「住宅ローンを払いきれずにマイホームを手放してしまう人が多い」というニュースを見かけます。

住宅購入と切っても切り離せないのが住宅ローンですが、誤った選択をしてしまうと数年後・数十年後に後悔することになるかもしれません。こちらの記事では住宅ローンで後悔しないために覚えておきたいポイントを詳しく掘り下げて解説しています。
これから住宅ローンを組む人もすでに住宅ローンを借りている人も、きっと役に立つ情報なのでぜひ最後までご覧ください。

住宅ローンで後悔してしまった人とは

後悔する女性

まずはどんな人が住宅ローンで後悔しているのかを見てみましょう。資金面での後悔はもちろん、夫婦のトラブルによる後悔もあります。

注文住宅の場合は予算をオーバーしてしまうことが多い

住宅の間取りから設備まで、家づくりに関する全てを思い通りにできる注文住宅は、こだわりを詰めこめるからこそ予算オーバーしがち。いろいろなモデルハウスを見ているうちに理想が高くなり「キッチンもお風呂もグレードアップしたい!」と選んでいった結果予算を大幅に超えてしまう、ということも少なくありません。

> 中古でいい物件がなく、土地付き新築にした。土地が高かったから予算オーバー(新築注文住宅・1000万円オーバー)”
“オプション、壁紙、外壁など、好きなものを選んでいたら増えた(新築注文住宅・1000万円オーバー)

出典:共働き世帯のマイホーム購入、ローンや頭金で後悔することは? マイホーム購入調査[2](SUUMO)

「好きなものを選んでいたら増えた」という体験談以外にも、「土地価格が思ったよりも高かった」という体験談もあります。注文住宅を建てる際には物件価格にばかり目がいきがちですが、土地価格も忘れてはいけないポイントですね。

会社の経営が悪化し給与が減ってしまうことも

念願のマイホームに満足していても、住宅ローンの返済で困ってしまう場合があります。例えば、会社の経営が悪化して給与が減ってしまうのは非常に困ります。「ある程度年齢も上がってきて、あとは増えるだけだろう」と考えて少々強気な返済計画を立てたのに、むしろ給与が下がってしまっては大変です。これを防ぐためには堅実で余裕のある返済計画を組むことが大切です。

離婚すると住宅ローンの返済が厄介に

資金面での住宅ローンの後悔は想像がつきやすいですが、それ以外にも住宅ローンを組んだことを後悔してしまう場面があります。それが「離婚」です。住宅ローンの返済期間が残っているにも関わらず離婚をしてしまうと、手続きやら後始末やらが非常に厄介です。

もし夫名義で住宅ローンを借りていて、離婚後も夫がその家に住み続けるのなら問題はありません。自分で住宅ローンを返していかなくてはならないですが、住宅ローンに関して面倒な手続きは必要ないです。ただし、夫名義で住宅ローンを借りて離婚後に妻がその家に住み続けるのはちょっと厄介です。なぜなら、基本的に住宅ローンはその家に住む人が借りるローンであるからです。

住宅ローンの名義人である夫が家を出て行くことになったら、契約者を妻へ変更しなければならないでしょう。妻が仕事をしていてある程度収入があればいいのですが、もし専業主婦である場合は収入がないことを理由に名義変更を断られてしまう可能性があります。

また、夫婦の連帯債務で住宅ローンを借りている場合にも手続きが必要になります。その場合、家に住み続ける方どちらかの名義に変更することになるでしょう。

後悔してからでは遅い!住宅ローンで失敗しないためのポイント

選択

「あれ、住宅ローンの返済が苦しいかも?」と感じてからでは手遅れかもしれません。住宅ローンを組む前に、失敗しないためのポイントを押さえておきましょう。

返済負担率を20〜35%以内に抑える

「無理のない返済計画を立てることが住宅ローンの鉄則」とはわかっていても、魅力的な設備や間取りがあるとついつい予算をかけすぎてしまいますよね。家族の理想を必要以上に妥協しなくてもいいでしょうが、忘れてはいけないのが住宅ローンの「返済負担率」です。

返済負担率とは住宅ローンの返済額が年収に対してどれだけの負担になるかという比率のことであり、「年間の返済額÷年収×100」の計算式で求められます。例えば年収600万円の人が毎年120万円を住宅ローンの返済額に設定する場合、返済負担率は20%となります。

住宅ローンを組む際は、この返済負担率を20〜35%以内に抑えるのが理想的だと言われています。金融機関の審査では返済負担率40〜50%程度までは通るようになっていますが、その比率で借りてしまうと日々の生活は非常に苦しくなります。つまり、日々の生活へ負担をかけすぎないためにもなるべく返済負担率は少なくした方がいいのです。

妻の収入やボーナスを返済の頼りにしないこと

返済計画を考えるときにやってしまいがちな失敗が「妻の収入やボーナスを返済のあてにする」というものです。ボーナスというまとまったお金が入った時にどんどん住宅ローンを返していくのは賢いやり方ですが、ボーナス払いができなくなると返済に困るような計画を立てるのは危険です。なぜなら、今後数十年の間に「ボーナスの金額が減る」または「ボーナスがもらえなくなる」可能性はゼロではないからです。

また、現在は共働きで世帯年収が高かったとしても、子供の出産に伴い退職したり休職したりすれば、収入は夫の稼ぎだけになってしまいます。共働きでやっと返せる住宅ローンを組んでいると、後から苦しくなりがちです。「子供がある程度大きくなれば妻も働けるだろう」と考えていると、痛い目を見るかもしれません。

「借入可能額」に惑わされない

「返済負担率を抑えるべき」という項目でも触れましたが、金融機関は利用者が到底返せないような金額でも融資してくれる場合があります。つまり、金融機関の提示する「借入可能額」は現実的な数値ではないということです。多めの借入希望で住宅ローンの審査に通ったからといって、それをそのまま鵜呑みにしてはいけません。あくまでも「いくら返せるか」を考えて住宅ローンを組むようにしましょう。

頭金を多く払いすぎないように注意

頭金は自己資金とも呼ばれ、住宅ローンの借入当初に支払うお金のことです。頭金を多く用意すればするほど利息負担が小さくなるのは間違いありませんが、少しでも利息を減らそうとして多く払いすぎるのは厳禁です。例えば、貯金の全額を頭金につぎ込むのは絶対にNG。子供の教育費は予想以上の出費になる場合が多いため、ある程度の資金は残しておかなければなりません。

また、貯金が多く頭金をたくさん用意できるからといって、設備をグレードアップしすぎないことも覚えておきたいポイントです。現実的な資金計画を立て、住宅ローン完済までの見通しを立てた上で借り入れることが重要です。

給与振込のある金融機関だからといって選んではいけない

サラリーマンの方の多くは、会社から給与振込のための金融機関を指定されているはずです。金融機関によっては、給与振込のある方には通常よりも低金利で住宅ローンを貸してくれることもあります。確かに金利を下げてもらえるのはありがたいことですが、だからといって他の金融機関を全く検討しないのは危険です。もしかすると、金利を下げてもらってもなおそれより低金利な住宅ローンがあるかもしれないからです。

自分に合った金利タイプを見極めよう

財布

数年後、数十年後も幸せに過ごして住宅ローンで後悔しないためには、自分に合った金利タイプを見極めることが大切です。こちらの項目では金利タイプから見る住宅ローンで後悔しないためのポイントを解説します。

金利が低いからと言って安易に変動金利を選ぶのはNG

住宅ローンを検討する時に目にするのが「変動金利」と「固定金利」です。一般的に変動金利の方が固定金利よりも金利は低くなっているので、その金利に惹かれて変動金利を検討している人も多いはず。しかし、金利の低さだけを考えて変動金利を選ぶのはNGです。

変動金利は金利上昇に伴い利息が増えるリスクがあります。今は低金利の時代だとはいえ、この先何十年も金利が上がらない保証はどこにもありません。もちろん変動金利はうまく活用すれば総返済額を抑えられる選択肢ではありますが、安易な考えで変動金利を選ぶことだけは避けたいものです。

貯金がないなら固定金利がおすすめ

実は、「自分にはどんな金利タイプが適しているのか」は意外と簡単に見極められます。例えば、これから教育費や老後のための貯金をしていこうと考えている人には固定金利がおすすめです。なぜなら、変動金利は金利上昇のリスクに対応するためある程度の資金力を持っておく必要があるからです。現状少し高いと感じる固定金利でも、将来金利が上がった時にはその金利が低い水準になっていることがあります。

一方、共働きで当分子供を作る予定もないなど資金計画に余裕のある人は変動金利を選んでみるのもいいかも。将来の生活の変化に合わせて住宅ローンを借り換えたり、繰上げ返済でどんどん返していったりと様々な選択肢が用意されています。

金利の低さだけで住宅ローンを決めない方がいい

金利の低さは住宅ローン選びの基本ですが、ただ金利が低いことだけを理由に住宅ローンを決めるのは危険です。プランによっては繰り上げ返済手数料が必要になることがあるほか、諸費用が高くついてしまうこともあります。住宅ローンを比較検討する際には、金利以外のポイントについてもチェックするようにしましょう。

マイホームには維持費がかかることを覚えておこう

中古住宅

忘れてはいけないのは、住宅ローンを完済してもマイホームを維持するためにはお金がかかるということです。また、住宅の資産価値についても着目しなければなりません。もしも住宅ローンを返しきれず家を手放すことを考えても、資産価値が下がっていれば手元に残るのは住宅ローンだけかもしれません。

固定資産税や修繕費は住み続ける限り必要

「賃貸は住み続ける限り家賃がかかるが、マイホームは住宅ローンを払ってしまえばお金がかからない」と考えてはいませんか?その答えは半分正解です。マイホームを購入すると、住宅ローンだけではなく「固定資産税」が毎年必要になるのです。固定資産税は不動産を持っているだけで支払わなければならない税金のこと。これが意外と出費になるので、住み続ける限り必要になることを覚悟しておきましょう。

また、家を維持するには修繕費が必要です。どんなに長持ちする素材で家を建てたとしても、経年により劣化は現れてきます。長く快適に住み続けるためには住宅のメンテナンスは必須です。例えば、コストを抑えられる「サイディング外壁」などは十数年ごとに塗料を塗り替える工事が必要になります。この工事にも数十万円から百数十万円の費用がかかるため、住宅を維持していくためには意外とお金がかかるものなのです。

築年数が増えれば資産価値は下がる

勘違いしがちなのは、「賃貸は消費だけど持ち家は資産になる」という考えです。もちろんその考えも間違いではありませんが、築年数が増えれば増えるほど住宅の資産価値は下がってしまいます。資産価値が下がれば固定資産税は軽減されますが、売却価格もどんどん下がっていくでしょう。ただし、「駅に近い立地」など条件によっては資産価値が下がりにくいこともあります。

住宅ローンはなるべく早く返済することが大切!

スタートダッシュ

住宅ローンは30年や35年など長期間での組む人が多いイメージですが、実際に完済までにかかっている平均年数はもっと短くなっています。住宅金融支援機構の行った「2017年度 民間住宅ローンの貸出動向調査結果 」という調査によると、2016年度には「住宅ローンを利用した半数以上の人が15年以下で完済している」というデータがあります。このデータからはほとんどの人が住宅ローンの期間をフルで借りているのではなく、早めに完済していることがわかります。

2017年度 民間住宅ローンの貸出動向調査結果(住宅金融支援機構)

無理のない範囲で繰り上げ返済しよう

しかし、なぜ15年という短い期間で住宅ローンを完済できるのでしょうか。その秘密は繰り上げ返済にあります。住宅ローンの繰り上げ返済には「期間短縮型」と「返済額低減型」の2種類があり、期間短縮型には繰り上げ返済で返した分だけ返済期間が短くなるという特徴があります。つまり、一応35年などの住宅ローンを組んだとしても、実際は余裕のあるタイミングでまとまった金額を返していくスタイルが一般的なのです。

とはいえ、繰り上げ返済で家計を圧迫してしまっては大変。お金が足りなくなった結果、金融機関から改めてお金を借りてしまっては元も子もありません。あくまで繰り上げ返済は無理のない範囲で行いましょう。

購入金額はなるべく抑えるのが基本

こちらは最も基本的なことではありますが、マイホームの購入金額はなるべく抑えなくてはなりません。キッチンやお風呂をグレードアップしたくなる気持ちは十分に理解できますが、それで家計を圧迫してしまうくらいならなるべくオプションは控えるべきでしょう。そもそもの購入金額が低ければ、住宅ローン完済のハードルも低くなります。

金利が高いと感じたら!見直して借り換えを検討

借入当初から数年・数十年が経過して住宅ローン市場の金利が下がっているのなら、住宅ローンの借り換えを検討してみてもいいかもしれません。借り換えるためには改めて手続きをして審査に通らなければなりませんが、ほんの少し金利が下がるだけでも大きく利息を軽減できます。そのため住宅ローンを毎月なんとなく支払うのではなく、常に金利動向をチェックしておくことが大切です。

まとめ

いかがでしたか。
住宅ローンで数年後・数十年後に後悔しないために覚えておきたいポイントを解説しました。

借入当初から入念に計画を立て、無理のない資金計画を立てればきっと後悔することはないはず。金利上昇や収入の低下など様々なリスクを考慮し、いつまでも住み続けられるマイホームを手に入れましょう。

プレゼントキャンペーン

今なら相談・見学予約で「ギフト券5,000円分×相談見学社数分」、
資料請求で注文住宅で失敗しない成功マニュアル3つをe-booksでプレゼント!

あなたの夢を叶える
工務店・ハウスメーカーを検索しましょう。