土地を購入する際、気になるのが価格相場。土地の価格はエリアによって大きく左右されるため、エリアごとの相場を知っておくと土地を購入するときの目安となります。
しかし土地の価格相場はどのように調べれば良いのでしょうか。同じエリアでも、土地の広さや条件によって相場は変わってきますよね。
今回は、土地の価格相場を調べる方法に加えて、かかる費用の内訳や賢い土地の選び方などを解説していきたいと思います。
目次
この記事がおすすめできる人
- 土地の購入を検討している方
- 土地の相場を知りたい方
- 現在土地を探している方
- 注文住宅を建てようと考えている方
- いつかは土地を買って家を建てたいと計画している方
なお以下の記事でも「注文住宅」について詳しく解説しています。ぜひ、本記事と合わせてご覧ください!
・ 1000万円台で注文住宅を建てた人の5つの体験談
・ ブログから読み解く!みんなが注文住宅づくりで悩む5つのポイント
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土地の価格相場を調べる方法
早速、土地の価格相場を調べる3つの方法について解説していきます。購入する土地を選ぶ際、ぜひご活用ください。
国土交通省の土地情報システムを利用する
まず一つ目におすすめしたいのが、国土交通省のwebサイト「土地総合情報システム」を利用する方法。
こちらのwebサイトでは、実際に行われた不動産の取引価格を閲覧することができます。
不動産の取引価格は、「不動産取引価格情報検索」で行います。実際に取引された価格、土地の面積、形状などを調べることが可能です。
また、取引時期や不動産の種類、地域を指定して表示された結果は、坪単価・面積・平米単価などで、多い順・少ない順に並び替えることもできます。
この並び替え機能を活用すれば、希望と近い条件の土地の相場が見つけやすくなります。
不動産情報サイトを利用する
2つ目は、不動産情報サイトを活用する方法。「SUUMO」や「アットホーム」などの大手不動産情報サイトでは、全国の土地の価格相場が一覧でまとめられています。
例えばSUUMOの場合は、相場を知りたいエリアを選択し、土地面積、駅からの徒歩分数、建築条件などを入力すると、過去のデータを元に土地の価格相場が算出されます。
エリアはもちろん、駅ごとや沿線での土地相場を確認することもできるので、通勤や通学に便利な土地を探しているという方にはとても便利でしょう。
不動産屋に相談する
3つ目は、不動産会社に相談するという方法。やはり土地について詳しいのは不動産会社です。
特に地域密着型の不動産会社はその土地の事情について知り尽くしているため、価格相場などの情報についても長けているでしょう。
土地を購入したいエリアの候補が決まっているのであれば、そのエリアの土地を扱っている不動産会社に相談するのもひとつの手ですね。
うまくいけばそのまま希望に合った土地を見つけることができるという可能性もあります。
知っておきたい「一物四価(いちぶつよんか)」とは?
ひとつの土地には、4つの異なる価格があることをご存知でしょうか。地下を評価する際には、実勢価格(時価)、公示価格、相続税評価額(路線価)、固定資産税評価額という4つの価格があり、これを一物四価と言います。
このように分かれているのは、ひとつの地下を売主と買主、国や地方自治体などが違った視点で評価しているから。
実際売買の取引に関係するのは実勢価格ですが、そのほか3つの価格は税金の額を決める際などの基準となります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
実勢価格
実勢価格は、土地が実際に売買される際の取引価格のこと。時価とほぼ同じ意味で使われています。
この取引価格は、取引実績によって決まります。その土地周辺の取引事例を参考に算出される場合が多いため、そのエリアの土地取引を行っている不動産会社は、実勢価格を把握しているでしょう。
例えば実勢価格が4,000万円の土地の場合、3,800万円で購入することができたらお得に土地を手に入れられたということになります。
土地を購入するにあたって、その土地の実勢価格を把握しておくことはとても大切です。妥当な価格を知るためにも、事前にしっかり調べておきましょう。
公示価格
国土交通省が地価公示法に基づいて発表されるのが公示価格。
標準地と呼ばれる国土交通省が定めた地点の価格で、毎年元旦に発表されます。
地価公示は、土地取引の際の価格の目安となることはもちろん、不動産鑑定士などが土地を鑑定する際など、様々な場面で重要な役割を担っています。
また、土地に課税される固定資産税や相続税などの税金は、公平性を保つためにこの公示価格を使って算出されます。
相続税評価額(路線価)
名前の通り、相続税や贈与税を決めるための基準となる価格です。
土地の場合、この計算基準となるのは路線価。路線価とは、道路それぞれについた値段のことで、その土地が面している道路の土地の広さ×路線価で相続税や贈与税が算出されます。
一般的な相続税評価額は、公示地価の80%を目安に計算されます。
固定資産税評価額
こちらもその名前の通り、固定資産税を算出するための価格。各市町村が3年ごとに決定し、固定資産課税台帳に登録します。
土地の固定資産税評価額は、実際の売買価格よりも安いことがほとんど。一般的に公示地価の70%を目安に計算されます。
土地の購入にかかる費用の内訳
土地の購入には、様々な項目の費用を支払わなければいけません。その内訳を詳しく見ていきましょう。
手付金
土地購入に関して、まず必要になるのが手付金。土地代金の一部を事前に支払うというものです。ここで支払った金額は、土地代金から引かれるということを覚えておきましょう。
手付金は、土地の売買契約時に必要なもの。簡単に契約を覆されてしまうことがないよう、担保として先に支払います。
手付金の相場は、土地代金の10%。3,000万円の土地を購入するのであれば、300万円は契約時に用意しておく必要があるというわけです。
住宅ローンが実行される前に支払わなければいけないため、自己資金で用意しなければいけません。
もし万が一土地の契約が破棄となった場合、手付金は返金されないため注意が必要。不動産会社側からの契約破棄の場合は、手付金の倍額が返金されます。
土地代金
最も重要な土地の購入代金です。事前に支払っていた手付金を差し引いた金額を支払います。
例えば3,000万円の土地を購入するにあたって、10%にあたる300万円の手付金を支払っていた場合、差額の2,700万円を支払うというわけです。
ちなみに、土地は消費される対象ではないため、消費税はかかりません。
仲介手数料
実は土地購入にかかる費用の中でも大きな割合を占めているのが仲介手数料です。
仲介手数料は、仲介者である不動産会社に支払う費用。不動産会社を通さず、直接売主と売買を行うのであれば、この仲介手数料は必要がありません。
不動産会社の公式サイトなどに手数料の目安が記載されている場合が多いようですが、中には記載されていないこともあるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
仲介手数料の金額については、宅地建物取引業法によってこのように上限が決められています。
売買価格 | 報酬額 |
---|---|
200万円以下の部分 | 取引額の5%以内 |
200万円超400万円以下の部分 | 取引額の4%以内 |
400万円超の部分 | 取引額の3%以内 |
参照:売却時の仲介手数料とは?いくらかかる? | SUUMO不動産売却
仲介手数料は、一般的に売買契約時と物件の引き渡し時に半額ずつ支払うのが一般的ですが、会社によっても異なるため、こちらも事前に確認しておきましょう。
登記費用
土地を購入するということは、土地の所有者になるということです。つまり土地所有者の名義変更のための手続きが必要となります。
登記にかかる費用は、固定資産税評価額×1.5%。少し面倒な手続きとなるため、司法書士に依頼するのが一般的です。
司法書士への依頼料は、3万円〜7万円程度。少しでも費用を抑えたいという方は、自分で手続きを行えばこの費用を節約することができます。
印紙代
土地の売買契約を結ぶ際には、印紙税が課税されます。土地の価格によって貼り付ける印紙の金額は異なりますが、1,000万円〜5,000万円であれば、1万円と覚えておきましょう。
ただし2014年4月1日以降2020年3月31日までは、印紙税の軽減措置により金額が引き下げられています。
この期間を過ぎると、1,000万円〜5,000万円の売買契約には2万円の印紙税を支払わなければいけません。
固定資産税
土地には固定資産税が課せられます。税額はその年の元旦に決定し、その時点の土地の所有者に請求されることになります。
売買によって土地の所有者が変わった場合、所有権を移転した日までの固定資産税は売主、それ以降の固定資産税は買主が支払わなければいけません。
年末までの日数で日割り計算をして、売主に支払うこととなります。
つなぎ融資手数料
物件だけでなく土地の代金も住宅ローンでまかなう場合、つなぎ融資を受ける必要があります。
つなぎ融資とは、住宅ローンが実行されるまでの期間、一時的に受けられる融資のことです。
一般的に住宅ローンが実行されるのは、建物が完成したタイミング。しかしそれ以前に土地の代金を支払わなければいけません。
土地代金の支払いや諸費用など、住宅ローンが実行されるまでにかかる費用を全て自己資金で支払える場合つなぎ融資は必要がありませんが、それはなかなか難しいでしょう。
つなぎ融資を受ける際には、手数料がかかります。この手数料は金融機関によって異なるため、どれくらいかかるかは事前に確認が必要です。
失敗しない!賢い土地の選び方
理想のマイホームを実現するための第一歩が土地探しです。一生に一度のことですから、できるだけ希望にあった土地を見つけて素敵な家を建てたいものです。
ここでは、良い土地に巡り会うための方法について解説していきます。
まずは入念に計画を
良い土地と言っても、どんな土地が良い土地なのかは人それぞれ。そのためまずは希望の条件を洗い出すことから始めましょう。
通勤・通学に便利か、スーパーやコンビニが近くにあるか、治安が良く子育てに適しているか、災害被害などのリスクが少ないかなど、それぞれ求めることは異なります。まずは思いつくままに希望を出すことが大切です。
しかしあまりに条件が多過ぎた場合、その条件を全て満たす理想の土地にはなかなか巡り会うことはできません。
そのため、希望条件には優先順位をつけましょう。その中でどうしても譲れない条件を3つまで絞っておくと、土地探しがスムーズになります。
条件を絞ることができたら、まずはインターネットを利用して、土地探しをしてみましょう。「希望するエリア 土地」などで検索すると、不動産会社のホームページなどから売りに出されている土地の情報を見ることができます。
インターネットを利用すれば、外出先や通気中などでもスマートフォンで気軽に情報を見ることができるのでおすすめです。
土地探しの注意点
土地探しには様々な注意点があります。不動産会社に任せっきりでいると思わぬ落とし穴にはまってしまうこともあるため、ご自身でもある程度土地の売買に関する知識をつけておくと良いでしょう。
特に注意したいのが、土地の規制について。地域にはそれぞれ「用途地域」が定められており、その地域ごとに建物の制限があります。
この用途地域は12種類に分けられていますが、どの地域に分類されているかによって、家を建てるのに向いている地域かどうかが異なるため、事前にチェックしておきたいものです。
また、建ぺい率と容積率についても要チェック。建ぺい率と容積率とは、大まかに言うとその土地にどれくらいの大きさの家が建てられるのかということ。
大きな家を建てたいと広い土地を購入したにも関わらず、建ぺい率や容積率の規制によって理想の家を建てることができないという可能性もあります。
基本的にはこれらの規制について、不動産会社や建築を依頼する施工会社が説明をしてくれますが、大まかにでも理解しておくと安心です。
現地でもしっかりチェック
気になる土地があれば、実際に足を運んでみましょう。実は現地でもチェックしておきたいポイントがいくつかあります。
まず気になるのが日当たりや風通し。快適に暮らすためにはとても重要なポイントです。近隣の住宅に日差しを遮られていないか、気持ち良い風が通るかどうかを確認してみてください。
また、引っ越してから実際に利用する駅やバス停、スーパーなども覗いてみると良いでしょう。特に通勤や通学で電車やバスを利用するという方は、駅やバス停までの道のりを確認しておくと安心です。
もし可能であれば、近隣の住人の方にお話を伺ってみるのも良いですね。実際に住んでいる方の声はとても参考になります。
そして最も大切なのが、隣地との関係です。隣地との境界がはっきりしているかどうか、屋根や庇などがこちらの土地にはみ出ていないかどうか、じっくり観察してみましょう。
細かいことですが、これが大きな近隣トラブルに繋がってしまうこともあります。気になる部分があれば、不動産会社に確認が必要です。
まとめ
記事の内容まとめ
- 土地の価格相場を調べるには3つの方法がある
- ひとつの土地には、一物四価という4つの価格が存在する
- 土地の購入には、土地代金だけでなく様々な諸費用を支払わなければいけない
- 納得できる土地を選ぶためには事前の準備が大切
家を建てるにあたって、土地選びは重要なポイント。これからそこに長く住むことを考えると、妥協はできませんよね。
今回ご紹介した土地の価格相場の調べ方も参考に、満足できる土地を選ぶことができれば幸いです。
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