住宅ローンの検討をしはじめたら目にする機会が増える「フラット35」。
実はフラット35は各金融機関が提供している住宅ローンとは異なる特徴や、独自のメリットが存在しているのです。
こちらの記事ではフラット35の最新金利情報はもちろん、利用条件や審査基準についても解説しています。
ぜひ最後までご覧ください。
目次
プランによっても異なる!フラット35の金利
全期間固定金利型の代表的な住宅ローンとして知られている「フラット35」。
実は、フラット35には様々なプランが用意されていることをご存知でしょうか。フラット35の金利はプランによっても変わってくるので、それぞれのプランの金利について詳しく見てみましょう。
「金利の範囲」⇒全国の金融機関が提供するフラット35の金利の範囲のこと
「最頻金利」⇒「金利の範囲」の中で最も多くの金融機関が設定している金利のこと
基本のプラン!「フラット35」
最初に紹介するのは基本プラン「フラット35」です。
全期間固定金利型の住宅ローンとしては金利が低めの部類に入ります。後ほど説明する「フラット35S」にも対応可能です。
【2018年12月現在の金利情報】
-
15〜20年の場合
金利の範囲:年1.320%〜年1.980%
最頻金利:年1.320% -
21〜35年の場合
金利の範囲:年1.410%〜年2.070%
最頻金利:年1.410%
短い期間で住宅ローンを借りるなら!「フラット20」
次に紹介するのは「フラット20」という、最長20年の借入に限定されたプランです。
基本プランよりも短いローン期間となるため、金利をさらに低くすることが可能です。「35年も住宅ローンを組む必要がない」など、短期で返済できる方はこちらを利用するといいでしょう。
【2018年12月現在の金利情報】
- 15〜20年の場合
金利の範囲:年1.320%〜年1.980%
最頻金利:年1.320%
長期優良住宅を購入するなら!「フラット50」
「長期優良住宅」は、省エネルギー性や耐震性など性能に優れた住宅を認定する制度です。
その長期優良住宅に認定された家を購入する場合に限り、通常よりも長い「フラット50」というプランを利用できます。フラット50は最長50年の借入期間が用意されていて、「フラット20」や「フラット35」との併用ができます。また、「フラット35S」に対応しているのでこちらを利用すればさらに金利を引き下げられます。
この「フラット50」には金利引継特約が付いていて、住宅ローンの返済が残っていても家を売れば買主へ債務を引き継げるようになっています。
【2018年12月現在の金利情報】
- 36〜50年の場合
金利の範囲:年1.770%〜年2.270%
最頻金利:年1.770%
中古住宅とリフォームを同時にする人向け!「リフォーム一体型」
中古住宅の購入とリフォームを同時に実施する人が利用できるものとして、「リフォーム一体型」プランがあります。
リフォームの内容や費用には定めがないので、とりあえずリフォームをしておけばこのプランを利用可能です。さらに、リフォーム後の住宅性能が優れている場合は「フラット35S」で金利を引き下げてもらえます。
【2018年12月現在の金利情報】
-
15〜20年の場合
金利の範囲:年1.320%〜年1.980%
最頻金利:年1.320% -
21〜35年の場合
金利の範囲:年1.410%〜年2.070%
最頻金利:年1.410%
基本プランから年0.5%金利引き下げ!「フラット35 リノベ」
中古住宅を購入してリノベーションをする方が利用できるのは「フラット35リノベ」です。
このプランを利用すれば、「フラット35」の基本プランから年0.5%の金利を低減してもらえます。自分で中古住宅を買いリノベーションをするのはもちろん、リノベーション済み中古住宅を購入する際にも利用できるプランです。
ただしこのプランには申し込み期間が2018年4月1日から2019年3月31日までと決まっているので注意しましょう。
返済が難しいときの保証が付いている!「フラット35(保証型)」
もしも契約者が住宅ローンの返済を継続できなくなったときに保証してくれるのが「フラット35(保証型)」です。
保証の内容は、「住宅金融支援機構が金融機関へ保険金を支払う」というものであり、金融機関の住宅ローンに対して住宅金融支援機構が住宅融資保険を付与することによって成立します。
このプランは一部金融機関でしか取り扱われていないので、利用したい場合はよく調べる必要があります。また、「フラット35(保証型)」でも「フラット35S」は利用可能です。
性能が高ければ金利が低くなる!「フラット35S」
省エネルギー性や耐震性、バリアフリー性などの性能面について評価されれば金利を年0.25%引き下げてもらえる制度が「フラット35S」です。
0.25%の金利というのは非常に大きな数字であり、うまくいけば数十万円支払額が安くなることもあります。
ただし「フラット35S」には予算の上限が設けられているので早めに申し込んだ方がいいでしょう。
子育てなどを支援!「フラット35(子育て支援型・地域活性化型)」
地域活性化と子育てファミリーを支援してくれるのが「フラット35(子育て支援型・地域活性化型)」です。
地方公共団体のうち子育て支援などに積極的に取り組んでいるところと住宅金融支援機構が連携して利用者をサポートしてくれます。引き下げられる金利は年0.25%に設定されている上、地方公共団体から補助金を受けられることもあり、非常に助かるプランです。
また、このプランも「フラット35S」に対応していて、両方利用すればより金利を低くすることが可能です。
住宅住みかえで利用しよう!機構住みかえ支援ローン
「家族が増えて家が狭くなった」など住みかえをする際に活用できるのが機構住みかえ支援ローンです。
住宅借上事業を行なっている法人が今住んでいる家を借り上げ、かつ一般財団法人高齢者住宅財団による保証を用いることが前提です。
機構住みかえ支援ローンは「フラット35S」を利用することもできるので、うまくいけば金利を引き下げてもらえます。
完済できない可能性がある人向け!「フラット35(家賃返済特約付き)」
「住宅ローンを組みたいけど最後まで払いきれなかったらどうしよう」と心配な方におすすめなのが「フラット35(家賃返済特約付き)」のプランです。
将来住宅ローンを返しきれない事態になったら、一定の条件を満たせば家を住宅金融支援機構と提携している借上機関に賃貸し、発生した賃料を住宅ローンの返済にしてくれます。
住宅ローンの検討材料に!4つのメリットのあるフラット35とは
固定金利の代表格であるフラット35には、「固定金利であること」以外にも様々なメリットが存在しています。検討材料として役立つメリットを紹介します。
総返済額が明確!安心度の高い全期間固定型住宅ローン
フラット35の1番大きなメリットとしては、全期間固定型住宅ローンだからこそ総返済額が明確である点が挙げられます。
契約をした段階で「完済までに何年かかるのか」「毎月いくら支払えばいいのか」「最終的な利息はいくらになるのか」などが全て確定します。
もし将来金利が上がったとしても契約中の住宅ローンの金利は変わらないのは、変動金利にはない安心のポイントです。
住宅性能によっては金利引き下げあり(フラット35S)
先ほどフラット35のプランを全て紹介した中にもあった「フラット35S」は、住宅の性能が高ければ年0.25%金利を引き下げてくれるという制度でした。
こういった「住宅性能によって金利を引き下げる」という制度は他の住宅ローンではあまりなく、非常に珍しいものとなっています。
省エネルギー性に優れた住宅であれば光熱費が浮きますし、長持ちする住宅ならメンテナンスの費用も抑えられます。その上で住宅ローンの金利を引き下げてもらえるのですから、性能の高い住宅を取得しようと考えている方はこの制度を利用しない手はありません。
保証料と繰上げ返済手数料が無料
金融機関が独自に提供する住宅ローンは、基本的に保証料が必要になります。
保証料は様々な諸費用の中に含まれる費用の1つですが、これが意外とかかってしまうのです。
仮に金融機関の住宅ローンの方が金利は低かったとしても、保証料の有無によりトータルではフラット35の方が安いということもあり得ます。
また、繰り上げ返済手数料が無料であることも嬉しいポイントです。
住宅ローンは35年など長い期間で借り入れるのが一般的ですが、ほとんどの人は繰り上げ返済を利用してどんどん返済期間を短くしていきます。しかし、繰り上げ返済をするために手数料を取られていてはもったいないですよね。
その点、フラット35なら手数料がかからないので自分のペースでどんどん返済していけます。
「万が一」の時のサポート体制が万全
契約者の「万が一」に備えて、新機構団信や新3大疾病付機構団信といった制度が設けられています。
さらに、先ほどのプラン一覧でも紹介したように「住宅ローンを最後まで返せるか不安」という方でも利用しやすいプランが用意されていました。
家庭ごとの経済状況や事情に合わせて、最適な返済プランを提案してくれるのがフラット35なのです。
いまお考え中のフラット35で購入するその注文住宅、本当に適正価格で見積もれていますか?
持ち家計画の資料請求なら、住んでいる地域で自分のわがままな夢をかなえてくれるハウスメーカーを検索でき、一括で資料請求まで行うことができます。
一生に一度となる大きな買い物、妥協せずにたくさんの会社を検討するようにしましょう。
フラット35にもデメリットはあるのか
住宅金融支援機構が提供するフラット35には、それほど目立つデメリットは存在していません。しかし、利用する際には必ず確認しておきたいポイントがあるのです。
民間ローンの方が低金利になる場合も
もしあなたがサラリーマンであれば、会社によって給与の振込銀行が指定されていることと思います。
実は、給与振込のある金融機関なら住宅ローンの金利を引き下げてくれる場合があることをご存知でしょうか。 必ずしもその住宅ローンがベストだとは言えないため入念に検討する必要がありますが、もしかすると金利を引き下げてもらった結果「フラット35より低金利で借りられる」可能性もあります。
ただし、フラット35には保証料が不要であるのに対して金融機関は保証料が必要になるため、総合的には高くなるかもしれません。よく比較して検討してみるのがおすすめです。
頭金が10%未満だと金利が高くなる
注意したいのは、フラット35は「頭金なし」だと金利が高くなってしまうことです。
実は、フラット35には住宅価格に対する融資率が90%を超えてしまうと、借入全体の金利が上がってしまいます。
つまり、住宅価格の10%ほどは頭金を用意しておかなければ金利が高くなるということです。
ほんのわずかな金利の差であっても大きな差額が生まれてしまう住宅ローンだからこそ、少しでも金利を抑えるために多少の頭金は用意したいものです。
フラット35は審査に通りやすい?
「自分は自営業だから住宅ローンの審査には通りにくい」と諦めてはいませんか?
実は、フラット35は民間ローンよりも審査に通りやすいと言われています。こちらの項目ではフラット35の審査や利用条件について解説します。
まずは確認しよう!フラット35を利用する条件
フラット35の審査の詳細を知る前に、まずは基本的な利用条件を確認しましょう。
フラット35の利用条件は、「年収に占める全てのローンの返済負担率が一定比率未満であること」となっています。
全てのローンとは、住宅ローン以外に「自動車ローン」や「教育ローン」、そして「クレジットカードの分割払い・リボ払い」などのことを指しています。年収ごとの具体的な返済負担率の数値は次の通りです。
- 年収400万円未満の場合⇒返済負担率30%まで
- 年収400万円以上の場合⇒返済負担率35%まで
住宅ローンの返済負担率は20〜35%以内に抑えることが理想ですが、住宅ローンだけであれば上記利用条件を満たすのはそれほど難しくありません。
しかし、自動車ローンなど他のローンを組んでいる場合やクレジットカードのリボ払いが残っている方は、利用条件に当てはまらなくなることもあります。
ちなみにフラット35の場合、申し込み本人と配偶者や親、子供などと収入合算をすることも可能です。収入合算には条件もありますが、共働き家族の場合は世帯年収で判断してもらえるのでありがたいですね。
フラット35の審査基準は?民間ローンとどう違うのか解説します
まず利用条件を満たすことが前提のフラット35。
その審査基準は民間ローンとどう違っているのか、詳しく見てみましょう。
ほとんどの金融機関で審査基準は均一化されている
住宅金融支援機構と各地の金融機関が提携して提供する住宅ローンがフラット35です。
その審査は「①金融機関による事前審査」「②住宅金融支援機構による本審査」という流れで行われます。
①の事前審査は「金融機関ごとに異なるのか」「審査に通りやすい金融機関はあるのか」などが気になる点ですが、現在はほとんどの金融機関で審査基準は均一化されているようです。
民間ローンとフラット35の審査基準は異なる
それぞれの金融機関が独自に提供している民間ローンと、住宅金融支援機構によるフラット35とでは、審査基準が異なっているとされています。
民間ローンの審査基準には「年収」や「勤続年数」、「勤務先」などが重視されているのに対して、フラット35ではその他ローンの有無や住宅の技術基準に重きが置かれています。
ただし、もちろんフラット35では「年収」などの要素が重要ではないかというと、そうではないので注意が必要です。
「健康上の理由」で民間ローン審査に落ちても大丈夫
民間ローンを借りようとしても、「健康上の理由」により審査に落ちてしまう場合があります。
これは、民間ローンの場合は団体信用生命保険への加入が必須条件になっているからです。
一方、フラット35の場合は団体信用生命保険への加入は任意であるため、もし健康上の理由で団体信用生命保険に入れなかったとしても融資は受けられる可能性があります。
自営業でも審査に通りやすい
「自営業だと民間ローンは審査に通りにくい」と感じている方も多いはず。
その点、フラット35には公的融資に近い側面があるため民間ローンよりも審査に通りやすくなっています。
ただし、最近では民間ローンの場合でも以前よりは住宅ローンの審査に通りやすくってきたため、目当てのプランがあれば諦めてはいけません。
「信用情報」は審査基準になる?
どんな審査でも「信用情報」は代表的な基準です。
フラット35の場合でもそれは例外ではなく、信用情報に問題がある場合は審査に落ちる可能性が高くなってしまいます。
日頃から信用情報には注意して生活することが大切です。
【フラット35】の審査はどの金融機関も同じ?基準や落ちる理由を解説(SUUMO)
セカンドハウスローンを低金利で利用できることもポイント
皆さんは「セカンドハウスローン」というものをご存知でしょうか。
セカンドハウスローンは、2軒目のマイホームを購入する際に利用する住宅ローンのことです。
1軒目の住宅ローンはそれほど金利が高くないものの、セカンドハウスローンにはより金利が高くなってしまうという特徴があります。
さらに、審査基準が厳しくなり借り入れしにくいことも特徴です。
実はあまり知られていませんが、フラット35はセカンドハウスローンにも対応しています。
その場合でも1軒目と同じ金利・条件で利用できるため、非常に重宝します。
「週末に家族で過ごす別荘を買いたい」「定期的に遠方への出張があるから分譲マンションを買いたい」などの際にも、フラット35は活用しやすくなっています。
まとめ
いかがでしたか。
全期間固定金利型の住宅ローンであるフラット35は、民間ローンとは異なる特徴やメリットを持っている住宅ローンでした。
民間ローンでも全期間固定金利型のものは用意されている場合がありますが、多くの場合フラット35の方が金利は低めに設定されています。
どの金利タイプが自分に合っているのか見極め、無理のない返済計画で住宅ローンを組みましょう。
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