なんで?どうして?体験談から見る住宅ローンに通らない人の特徴

なんで?どうして?体験談から見る住宅ローンに通らない人の特徴

住宅ローンの審査は、家づくりにおける大きなハードルの1つです。もし審査に通らないと、そもそも家づくりを始めることができませんから、万全を期して臨みたいですよね。

そこで参考になるのが、住宅ローンの審査に落ちてしまった生の体験談。審査の基準や仕組みについて知ることも大切ですが、得た知識をどう活用すべきかを知るには、具体的な事例から教訓を得るのが早道です。

このページでは、主に体験談にフォーカスして、住宅ローンに通らない場合に考えられる原因を掘り下げてみたいと思います。

この記事がおすすめできる人

  • 住宅ローンの審査になかなか通らない人
  • 住宅ローンの審査に落ちてしまう原因が知りたい人
  • 審査に通るためには何をしたらいいのか知りたい人
  • 住宅ローンに通りやすい金融機関が知りたい

なお以下の記事でも住宅ローンについて詳しく解説しています。ぜひ、本記事と合わせてご覧ください!

・ 諦めるのはまだ早い!住宅ローン審査が通らない人の傾向と対策
・ 借入れ前にチェック!0から分かる賢い住宅ローンの選び方
・ 何歳まで借りられる?何歳までに完済する?住宅ローンの基礎知識

体験談からをチェック!住宅ローンに通らないのはこんな人

蹲る人

問題ないと思っていたのに、なかなか住宅ローンに通らない…。そんな時に気になるのが、なぜ審査に落ちてしまったのか、ということですよね。

ここでは、ウェブ上に散見される体験談をまとめ、考えられる理由をチェックしてみたいと思います。

自己破産歴が残っていた

カードローンで浪費に浪費を重ねてしまい、どう頑張っても返せない金額の借金を負ってしまいました。そこから自己破産して出直すことに。

しかし、そう上手くは行きませんでした。人並みの生活が送れるようになり、結婚もして、いざ住宅購入というところで、過去の自己破産が仇になりました。

自己破産すると、その情報が信用情報機関に登録され、最長10年は記録が残るのだそうです。

自己破産から数年たち、すっかり清算した気でいたのですが、私が住宅ローンを申し込んだ段階ではまだその記録が残っていて、審査に軒並み落とされてしまいました。

クレジットカードのクレジットは信用という意味だそうです。

カードは手軽に使えるため、それまで信用という言葉を真剣に考えたことがなかったのですが、金融機関から信用を得られないことのリスクの大きさにゾッとしました。これからライフプランを練り直します。

過去に自己破産した相手が申込先のグループ会社だった

買い物をしていると嫌なことが忘れられるような気がして、特に欲しくもないものをキャッシングしてまで買い漁っていました。

当時、カード破産が社会問題になっていたのですが、まさにその流れで破産を経験しましたね。

それから15年経ち、完全に立ち直って、収入も貯蓄も十分な状態で住宅ローンの申し込みをすることに。

信用事故があると住宅ローンの審査に影響がある、ということは知っていたのですが、流石に15年も経っていたので大丈夫だろうと考えていました。

しかし、審査に通りませんでした。

よくよく調べてみると、私が破産した時に債権を持っていた会社が、住宅ローンを申請した金融機関のグループ会社だったことが判明。

信用情報機関の情報は消えても、債権を持っていた会社の記録にはずっと残ってしまうのだと思います。

ブラックリストから名前が消えてなかった

本業(弁護士)で得られる収入のほか、不動産や株の運用益を合わせると、年収は1500万円を超えていました。

不動産会社の担当者からも、これなら問題ないだろうと太鼓判。メガバンクの住宅ローンに申し込みました。

しかし、仮審査の段階で落とされてしまいました。原因は、過去にクレジットカードの支払いを何度も遅延してしまったことのようです。

そこから希望する住宅ローンのグレードを下げ、信金、地銀と当たってみましたが、どこも通らず。

結局売買契約は白紙になってしまいました。

経営している会社が過去数年間の間に赤字だった

起業して4年目で住宅を購入することにしました。

経営者が住宅ローンに通りづらいということは知っていたのですが、1年目がトントン、2年目が赤字で、3年目に一気に黒字に転じており、4年目以降も継続的に黒字を伸ばしている体制が整っていたため、問題ないだろうと判断。

しかし住宅会社の担当からは、3年以内に赤字があると、審査はかなり厳しくなると言われました。

ダメもとで申し込んでみましたが、結局通らず。

経営者でも比較的審査に通りやすい、フラット35系のプランに切り替えることになりました。

自宅作業のフリーランス

足元にバナナ

住宅ローンの審査に落ちる場合、完全にお断りされるケースと、「この額なら融資できる」という妥協点を提示されるケースに分かれます。

自分が経験したのは後者でした。

満額融資してもらえない理由は教えてくれませんでしたが、うっすら示してくれた内容によると、どうやら家賃を家事按分で経費にしていたのが問題のようです。

たとえば店舗併用住宅などを建てる場合、住宅ローンで融通してもらえるのは住宅部分だけで、店舗部分は事業用ローンで賄う必要があります。

これと同じように、私が普段作業しているスペースを、事業用のものと判断されてしまったわけです。

私の仕事はパソコンで完結するため、専用スペースはいりません。あくまで節税のための経費算入だったのですが、まさか住宅ローンの借入額に絡んでくるとは…。

完全に盲点でした。

破産してからまだ10年経っていない

7年前に自己破産しました。

審査が通るのか、という不安はあったのですが、住宅会社の担当者さんがやけに自信たっぷりに勧めてくれたため、地元の有力銀行に住宅ローンを申し込みました。

地銀と地域密着型の住宅メーカーの間には、結構太いパイプがあるみたいです。

しかし、結果は仮審査にも通りませんでした。続いて試した信金、労金も駄目でした。自己破産があると10年間は住宅ローンが組めない、という事実を身を以て知りましたね。

ノンバンクかフラット35系なら何とかなりそうなので、とりあえずはフラット35系のプランに切り換えて、もう一度申し込んでみるつもりです。

物件の担保評価が低かった?

20代後半、勤続年数およそ5年、頭金4割、という条件で申し込んだのですが審査に通りませんでした。

全く問題ないだろうと思っていたので非常に驚きました。

気づかないうちに支払い遅延でもあったのだろうかと、クレジットカード系と消費者金融系の信用情報機関から信用情報を取り寄せましたが、潔白。

審査に通らなかった原因がわかりません。年収も高い方だと思うのですが…。扶養家族の人数が多かったのかな、中古物件で担保価値が低かったのかな、などと、色々想像してしまいます。

仮審査が甘く、本審査が厳しいネットバンクだった

仮審査に通って、住宅ローンは滞りなく片付いたなと思っていたら、本審査で落ちました。理由は「総合的な判断」だそうです。

仮審査前と本審査の間に、何かまずいこと(たとえば転職や別の借り入れなど)をしたという心当たりもありません。

自分なりに調べてみたのですが、ネットバンクの場合、仮審査で信用情報調査を行わないところもあるため、本審査で落とされる可能性があるそうです。

自分が申し込んだのはまさにネットバンクだったため、それが理由だったのではないかと考えています。

他社の借り入れがあった

年収が600万近くあり、頭金も1000万近く用意していました。

住宅会社の担当の方もこれなら大丈夫ですと保証してくれたのですが、仮審査にも通りませんでした。

実は、妻に内緒の借金が120万円ほどあり、この時まで内緒にしていたのです。

担当さんから他で借り入れをしていないかと確認され、白状。これが審査に影響した可能性が高いため、頭金のための貯蓄を返済に充てることに。

妻からは叱られ、住宅会社の担当さんとも気まずくなりましたが、条件を新たにして申請したら、無事に審査を通過することができました。

住宅ローンの審査に通らない5大理由

うまくいかないゲーム

住宅ローンの審査に通らない理由は、細かく挙げれば膨大な数になります。

ここでは、体験談などでも原因として挙げられることの多い、代表的な5つの理由をピックアップして紹介します。

信用事故がある

過去にクレジットカードの支払いや借り入れの返済が遅れた経験があると、高い確率で審査に通りません。

特に、3ヶ月以上の長期滞納があると絶望的です。

というのも、返済期日から61日が過ぎると、信用情報機関に滞納した事実が記録されてしまうから。いわゆるブラックリスト入りですね。

この記録は金融機関が住宅ローンの審査をする際にチェックされるため、少なくとも情報が消える1〜5年間は、かなり厳しい目で見られることになります。

ちなみに、ブラックリストに載った情報が消えるまでの期間は、信用事故の種類によって以下のように異なります。

信用事故の種類ブラックリストから消えるまでの期間
61日以上の滞納1〜5年
3ヶ月以上の滞納5年
債務整理5年
自己破産5〜10年

もし少しでも心当たりがあるなら、信用情報機関に開示請求をして、事故情報が記載されていないか確かめてみることをおすすめします。

物件の条件が悪い

住宅ローンの審査をするとき、金融機関は融資を受ける個人の信用情報だけでなく、物件の担保価値もチェックします。

担保価値とは、物件を競売に掛けた場合に見込める収入のこと。概ね、時価の7割程度とされています。

余談ですが、一昔前まで、住宅ローンを借りる際は頭金が3割ほど必要と言われていました。

その数字の根拠は、この担保価値の見込み額にあります。金融機関が取りっぱぐれない目安が、物件の7割までの融資だった、というわけです。

そのため、借入額に対して物件の担保評価が低いと、審査に通りづらくなってしまいます。

ただこの場合は、借り入れ希望額を引き下げるか、頭金を多く入れるなどすることで、対策が可能です。

月々の返済額が大きすぎる

住宅ローンの審査で見られるポイントの1つに、返済負担率というものがあります。

返済負担率とは、年収に対する年間返済総額の割合のこと。

各金融機関ごとに基準が違うのですが、たとえば民間の金融機関が住宅支援機構と提携して提供しているフラット35系の住宅ローンプランは、一律で以下のように返済負担率が定められています。

年収400万円未満400万円以上
基準30%35%

引用元: 10月よりフラット35のご利用条件を簡素化します(【フラット35】(保証型)も同様に簡素化します):長期固定金利住宅ローン 【フラット35】

金融機関独自のプランは、これよりもう少し低い割合に設定されていることが多いでしょう。

返済比率が低いということは、家計に対する負担が少なく、返済が滞るリスクも小さくなるためです。

基準となる返済比率は、年収に比例して上下します。もし年収に対する返済の割合が高過ぎるようなら、調整することで審査に通る可能性も高まるはずです。

収入が不安定な職に就いている

住宅ローンの審査基準となる項目は、細かく分ければ数十にも及ぶでしょう。

しかし突き詰めれば、それら全ては「完済まで滞りなく返済する能力があるか」を判断するためのもの。

その意味で言えば、たとえ高収入であっても、収入が不安定な職業に就いている場合は審査に通りづらくなります。

例えば自営業や経営者、転職間もない人は、何らかの形(例えば過去数年分の確定申告書など)で、安定的に返済できる能力があることを示さなければなりません。

健康状態が悪い

継続的に返済をしていくためには、継続的な収入が不可欠です。

多くの人は労働で収入を得ていますから、健康不安があると、将来的に働けなくなるのではないかと判断され、審査では厳しい目で見られることになります。

また、民間の金融機関では、住宅ローンを組む際に団体信用生命保険への加入が義務となっています。健康状態が理由で保険に入れなければ、そもそも住宅ローンを組むことができません。

フラット35のように、保険なしでも借り入れできる住宅ローンはありますが、民間の金融機関では歓迎されない、ということは知っておくと良いでしょう。

ほか、同じ理由から、借り入れ時の年齢と完済見込み時の年齢なども、審査ではよくチェックされます。

金融機関別に見る住宅ローン審査の難易度

ピラミッド

一口に金融機関といっても、その審査の厳しさにはバラつきがあります。

もちろん審査に通るかどうかは個々人の信用情報や物件の担保価値に大きく左右されますが、金融機関ごとの審査の傾向を知っておくことで、より精度の高い融資戦略が組み立てられるはずです。

金融機関の種類別に、審査の特性を見ていきましょう。

ネットバンク

ネットバンクとは、従来の金融機関のような店舗を持たず、ウェブやATMなどを駆使してサービスを提供している銀行です。

店舗の家賃や人件費が抑えられる分、低価格で利用できるのが大きなメリットと言えます。

ネットバンクが用意する住宅ローンの大きな特徴は、金利が低いこと。また、ネットや郵送で手続きできるため、時間的な制約に縛られないことなども、魅力と言えるでしょう。

ただ、金利が安い分、その審査は金融機関の中でもかなり厳しめとなっています。

対面でやりとりする場合、個別の事情を汲んでくれることも考えられますが、ネットバンクでは人との直接的な面談がないため、そうした融通も利きません。

審査に時間が掛かることも多く、申し込む場合はある程度の余裕を見ておかないと、いざという段になってバタバタしてしまう可能性も。

相応の信用があり、調べ物が得意な人に向いた金融機関と言えるでしょう。

メガバンク

メガバンクとは、全国展開しているような収益規模の大きな銀行を言います。

日本では特に、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の3行を指して、3大メガバンクなどとも呼ばれたりします。

メガバンクの提供している住宅ローンは、ネットバンクより少々金利が高めですが、全体で見れば割安。実績も豊富な上、店舗窓口で直接相談できるため、安心感があるというメリットがあります。

ただ、金利が低い分、審査も厳しく、特に信用事故があると、勤続年数や収入を問わずまず審査に通りません。

地方銀行

地方銀行は、その名の通り地方で地域密着型の経営を行っている金融機関を指します。地名やエリアに類する名称を冠している金融機関は、概ね地方銀行と考えてよいでしょう。

地方銀行の住宅ローンは、一般にネットバンクやメガバンクに比べて金利が少し高い傾向があります。

ただ、物件を購入するエリアの地域経済に密着している地方銀行の場合、他の金融機関よりも審査が通りやすくなるという傾向が。

特に、その地方銀行をメインバンクとして利用していたり、間に入ってくれる住宅メーカーが老舗で、地銀から信用を得ている場合は、話がスムーズに進むことが多いでしょう。

信用金庫

信用金庫は、その営業区域内に住む人々や企業のための金融機関です。地域のお金を地域に還元する、という趣旨で運営されており、株式会社である銀行とは違った仕組みで金融サービスを提供しています。

住宅ローンの金利は、各信金によりまちまちですが、中にはメガバンクに引けを取らない低金利のプランを用意しているところもあり、検討する価値は十分にあると言えます。

また、地域活性化を目的の1つとしているだけあって、決まり切った審査ではなく、個々のケースで柔軟な審査が期待できる、というのもメリットです。

特に自営業や経営者であれば、対象地域内の信用金庫は魅力的な選択肢の1つなるでしょう。

フラット35

金融機関とは少し毛色が違いますが、住宅ローンを検討するときは、フラット35の基本もぜひ押さえておきましょう。

フラット35は、住宅支援機構という独立行政法人が、民間の金融機関と提携して提供している住宅ローンのプラン名です。

窓口が民間の金融機関であるため少々分かりにくいのですが、フラット35でお金を融資するのは住宅支援機構であり、金融機関は仲介する手数料を受け取る、というような仕組みとなっています。

したがって、その金融機関が独自に用意する住宅ローンよりも、審査に通りやすい傾向があります。

個人の信用力よりも物件の資産価値が重視される傾向にあるため、民間の金融機関で審査に通らなかった場合でも借り入れできる可能性が。

また、耐久性が高く、環境に優しい住宅を購入する場合の優遇制度もあり、人によってはかなり魅力のある住宅ローンとなっています。

ただ、フラット35系は原則長期固定金利のプランであり、変動金利の住宅ローンよりも金利が高いというデメリットも。

日本では今後10年以内に高い確率で金利の上昇が見込まれていますから、そこまで大きなデメリットとは言えないのですが、変動金利を前提に住宅ローンを検討しているなら、慎重な検討が必要でしょう。

まとめ

記事の内容まとめ

  • 住宅ローンに通らない大きな理由は、「過去の信用事故」「収入に対する返済額の割合」「物件の担保価値」「健康状態」「収入の安定性」といったもの。
  • 過去に信用事故を起こしている場合は、ブラックリストから消えるのを待つか、フラット35か、ノンバンクでの借り入れを検討する。
  • その他の場合は、金融機関に妥当な返済能力があることを認めてもらえる証拠を揃える。または、頭金を増やしたり借入額を減らすなど、審査基準そのものを引き下げる。
  • 金融機関の審査は、ネットバンク>メガバンク>地銀・信金>フラット35という順で緩くなっていく。

住宅ローンの審査に通らない時は、住宅づくりを依頼している(または売買契約を仲介している)住宅会社の担当者にまず相談しましょう。

またその際は、自身の収入や過去の借り入れ、信用事故に到るまで、全て打ち明けることが大切。もちろん最終的な判断を下すのは自分ですが、不利な状況で融資戦略を練るには、専門的な知識が不可欠です。

そのエリアならではの対策も考えられますから、積極的に家づくりのパートナーを活用していきましょう。

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