金利や手数料など、様々な違いがある住宅ローン。種類が多すぎて、どれを選んだら良いか悩んでいるという方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな住宅ローンの選び方について解説。気になるポイントをわかりやすくまとめていきます。
イチからチェック!住宅ローンの選び方
住宅ローンの選び方について、「金利」「金融機関」「諸経費」「返済方法」の4つの項目に分けて解説します。
まず金利の種類を知る
一番初めに見て欲しいのが金利の種類。それぞれの特徴と選び方のポイントを見ていきましょう。
変動型
変動金利型は、借入れ時から返済終了まで金利が変動する金利タイプです。
4月と10月の年に2回金利が見直されますが、それが反映されるのは5年に1回。一部の金融機関では、半年ごとの金利の見直しと同じタイミングで返済額を見直すタイプの住宅ローンを取り扱っています。
他のタイプよりも金利の設定は低めで、返済額の中の元金の割合が多いのが特徴。つまり、元金の減りが早いため総返済額は少なくなります。
しかし金利が上昇すると、毎月の返済額にも影響が出ます。
また、毎月の返済額の上限は直前の返済額の1.25倍までと決められているため、払い切れなかった分は繰り越されることに。金利が大きく上昇した場合は、未払いの利息が発生し、なかなか元金が減らないということも考えられます。
多少の金利の上昇に耐えられる余裕資金がある方は、このタイプがおすすめです。万が一金利が上昇したとしても返済額が変わる前に繰上返済をする余裕があれば、最も金利の低いこのタイプを選ぶのが賢い方法です。
また、元々の借入額が少ないという方は、金利が上昇したとしても大きな影響を受けずに済みます。
固定金利選択型
借入れから一定期間金利が固定されるタイプ。固定期間は3年・5年・7年・10年などから選ぶことができ、期間が短いほど金利が低く設定されるという特徴があります。
基本的には、固定期間終了後、変動金利型に変更されますが、そのタイミングで再度固定期間を選んで延長することもできます。その際、金利はその時点のものが適用されます。
一定期間返済額を固定できるため、しばらくの間は毎月決まった額を返済することになります。多くの場合、全期間固定金利型よりも金利は低く設定されています。
しかし固定期間終了後、金利が大きく上昇していた場合、返済額が急激に増えてしまうことがあります。
固定金利選択型が向いているのは、近い将来、今よりも収入が増える、または支出が抑えられるという方。
配偶者が職場に復帰して共働きになる、子供が独立する、自動車ローンが完済するなど、今よりも住宅ローン返済に充てられる金額が増える見込みがあるという方はこのタイプがおすすめです。
固定期間中に繰上返済などを利用してなるべくローン残高を減らしておくと、固定期間終了時に受ける金利上昇の影響を抑えることができます。
全期間固定型
返済終了まで借入時の金利が変わらないタイプ。毎月返済していく金額と総返済額は借入時に確定するため、将来の家計のプランが立てやすいというメリットがあります。
金利が上昇しても返済額が変わる心配がないため、今後返済額が増えてしまうのではないかという不安からも解放されます。
しかし、他の2つの金利タイプよりも金利の設定は高め。また例え金利が低くなったとしても、最初の金利のまま返済を続けなければいけないため、総返済額を比べると結果的に損をしてしまうということもあります。
小さい子供を抱えていてこれからさらに教育費などにお金がかかる、途中で返済額が上昇すると家計が苦しいという方は、このタイプがおすすめ。金利は高いですが、安定して返済していくことができます。
金融機関ごとの特性を知る
住宅ローンは融資を行っている金融機関によっても様々な違いがあります。
住宅金融支援機構(+民間金融機関)
代表的な借入先として知られていた住宅金融公庫は2007年に廃止され、現在は住宅金融支援機構として住宅ローンの融資を行っています。
特に最近注目されているのが、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して融資を行っているフラット35などの住宅ローンです。
用意されている主な住宅ローンの種類
ここでは「フラット35」「フラット20」「ダブルフラット」という代表的な3つの住宅ローンの特徴を解説します。
フラット35
住宅金融支援機構と民間金融機関が提供する、最長35年の住宅ローン。金利のタイプは全期間固定金利型です。
フラット35の借入れには、保証料がかかりません。また、返済中の繰上返済や返済方法の変更にも手数料がかからないというメリットがあります。
融資を受けるためには、フラット35が独自に設定している条件を満たす物件でなければいけません。床面積や技術基準に関する条件ですが、特別厳しい条件ではないため、それほど心配する必要はありません。
フラット20
フラット35と同じ全期間固定金利型の住宅ローン。借入期間が35年のフラット35に対して、15年以上20年以下に設定する場合はフラット20となります。
借入期間が20年以下の場合、21年以上35年以下の場合よりも金利が低いのが特徴。そのため、総返済額を低く抑えることができるというメリットがあります。
金利は低く、短い期間で返済することができるため、毎月の返済に余裕がある方はフラット20がおすすめです。
ダブルフラット
ダブルフラットは、フラット20やフラット35など借入期間の異なる2つを組み合わせることで、将来の返済負担を軽減することができる住宅ローン。
フラット20とフラット35、フラット35とフラット35、フラット20とフラット20という3つの組み合わせが可能です。
ダブルフラットの仕組みは少し複雑ですが、大まかに説明すると、借入額を分割して2つの住宅ローンに振り分けるというイメージ。それによって、後半の返済額・返済総額を減らすことができます。
その分、借入当初の返済額が多くなるだけでなく、2つのローンを同時に手続きすることでかかる諸費用も増えてしまいます。
将来的な負担が減らせる方法ではありますが、借入時の預貯金や返済開始後の家計への影響も考慮した判断が大切です。
民間金融機関
続いて民間金融機関の住宅ローンについて詳しく解説していきます。
都市銀行
普通銀行の中でも、全国規模で業務を展開している銀行を都市銀行と言います。
都市銀行の強みは、住宅ローンについて対面で相談できるということ。相談から融資の実行まで、一貫してサポートしてもらうことができます。
不明点や気になる点をすぐに質問できたり、不安事を相談できたりするので安心感があります。
しかし、手厚くサポートしてもらえる分、手続きにかかる費用は多め。さらにネット銀行などに比べると手続きにも時間がかかります。
地方銀行
地方銀行は、各都道府県に本社を構え、そのエリアを中心に事業を展開している普通銀行のこと。静岡銀行、横浜銀行、京都銀行など地名がそのまま銀行名に使われているのが特徴です。
都市銀行と同じく、メリットは対面で相談できるということ。都市銀行と比べると店舗の数は限られていますが、地域に根ざしている分、融資を受けやすいという利点もあります。
地方銀行で住宅ローンを組む最大のデメリットは、金利が高いということ。都市銀行よりも規模が小さく、ネット銀行よりも人件費がかかるため、相応の利益を出すためには金利を高くするほかないのです。
ネットバンク
近くに銀行の支店がない、仕事が忙しく営業時間中になかなか行くことができないという方に便利なのがネット銀行です。
対面で相談できるサービスはありませんが、手続きにかかる諸費用は安く、時間もかからないためスムーズです。
住宅ローンについて知識があり、自分で調べたり準備したりする手間も惜しまないという方は、ネット銀行がおすすめです。
信用金庫・信用組合
信用金庫や信用組合は、厳密にはそれぞれ違いはありますが、簡単に説明すると、地域の人々が利用者や会員となって運営されている金融機関のことです。
信用金庫や信用組合で住宅ローンを組むことのメリットは、融資の審査が通りやすいと言う点。
株式会社である銀行は利益を優先しますが、信用金庫や信用組合は地域貢献に重きを置いています。そのため銀行では審査に通らなかった場合も、信用金庫や信用組合ではクリアできるということも少なくありません。
また、取引の内容によっては、金利を下げられるという場合もあります。
ただし、細かな手続きでも店舗に行く必要があり、ネット銀行などに比べると手間がかかります。またその手数料も用意しておく必要があります。
労働金庫
労働金庫とは、労働組合や生活協同組合に属する人々が資金を出し合うことで作られた協同組織の金融機関。
関東1都7県エリアには中央労働金庫、そのほか北海道や近畿など全部で13のエリアにあり、一般的には「ろうきん」と呼ばれています。
ろうきんの住宅ローンは、団体会員になることで、金利が低くなるなどのお得なサービスを受けることができます。
また返済方法のバリエーションが多いことや、返済方法の変更の際、多くの場合手数料がかからないというメリットもあります。
しかし、ろうきんは慎重に審査を進めていくため時間がかかったという方が多いよう。さらに窓口となる店舗が少ないことから、近くに店舗がない場合は手続きに通う労力が必要です。
諸経費について知る
住宅ローンの借入れにかかる主な費用は、保証料と事務手数料です。
保証料とは、万が一の時保証会社に保証をしてもらうための費用。一般的に住宅ローンを組む際には、この保証料を支払えることが前提条件となります。
事務手数料は、住宅ローンの貸付に関わる費用全般のこと。この事務手数料は、実店舗のある銀行を利用するか、ネット銀行を利用するかによって異なります。
大手銀行の場合、事務手数料の目安は31,500円程度。保証料は借入額により大きく変動します。
ネット銀行の場合、事務手数料の目安は借入額の2.1%を採用していることが多いよう。保証料については無料としているネット銀行も多くあります。
返済方法について知る
住宅ローンの返済方法には、主に「元利均等返済」「元金均等返済」「ボーナス返済」「元金据置返済」という4つの方法があります。
元利均等返済
最も一般的な住宅ローンの返済方法。毎月の返済額が一定なので、返済計画が立てやすいというメリットがあります。
また、次に出てくる元金均等返済と比べると当初の返済額を少なくすることができるため、子供の教育資金などこれから出費が増えるという方には良いでしょう。
しかし、返済当初の返済額の内訳は利息が大部分を占めます。そのため元金部分がなかなか減らず、総返済額は元金均等返済よりも多くなってしまいます。
元金均等返済
返済当初の返済額が最も多く、返済が進むにつれて支払う金額が減っていくという方法です。
毎月の返済額のうち、元金の割合は返済期間中ずっと同じ。ローン残高に応じて利息を上乗せしていくため、トータルの返済額は少しずつ減っていくというわけです。
元利均等返済よりも返済当初の返済額は多くなりますが、元金の減りが早いため、総返済額は少なくなります。
ボーナス返済
毎月の返済分に加えて、年に2回のボーナス時に一定の額を加算して返済する方法。ボーナス時増額返済や、ボーナス時加算などとも呼ばれています。
メリットは、毎月の家計への負担を減らしたり、返済期間を短縮して総返済額を抑えられるというところ。
一方ボーナス時の負担は大きくなるため、業績の悪化などを理由にボーナスが減ってしまう心配も。ボーナス返済に頼り過ぎないよう注意が必要です。
現在多くの金融機関では、ボーナス返済できる割合を、借入金額の40〜50%以内と制限しています。
元金据置返済
元金の返済を一定期間止めて、利息分のみを返済していく方法です。
住宅ローンの場合、返済当初は引っ越し費用や家具の購入代など出費が多くなってしまう期間。その期間元金据置返済にすることで、元金返済部分をその他の支出に充てることができます。
ただし期間中元金は一切減らないため、この期間が長ければ長いほど総返済額は増えていきます。
また、返済が困難という理由で利用した場合、返済能力がないと見なされ再融資を受けることは非常に難しくなります。
番外・返済期間の決まり方
住宅ローンの借入期間は、その商品ごとに決められている借入期間と、完済時年齢によって決められます。
ほとんどの住宅ローンの借入期間は、最長35年返済となっていることがほとんど。完済時年齢は80歳と設定されている場合が多いようです。
つまり、住宅ローンごとに決められた完済時年齢までであれば、35年以内で自由に設定できるということ。
完済時年齢が80歳の住宅ローンの場合、45歳の時点なら35年ローンを組むことができるというわけです。
何がどう違う?様々な住宅ローンの種類
住宅ローンには様々な種類があります。どんな違いがあるのかそれぞれ詳しく解説します。
プライベートローン
プライベートローンとは、不動産会社などの斡旋に頼らず、金融機関が独自に提供しているローンのことです。
自分で情報を集めたり比較したりする手間と時間がかかりますが、少しでも低金利な住宅ローンを探したいという方には良い方法です。また、斡旋手数料や融資手数料もかからないため、費用を抑えることができます。
しかし、プライベートローンで不動産の売買を行う場合、ローン特約が認められないことがあります。
ローン特約とは、ローンが不成立になった場合、契約を白紙に戻す約束のこと。これによって手付金を全額返してもらうことができますが、プライベートローンの場合はそれができない場合があるため注意が必要です。
親子リレーローン
親子で同居するための住居の購入で住宅ローンを組み、2世代にわたって返済をしていくというローン。成人した子供とその親で利用する方が多いようです。
住宅ローンは多くの場合、完済時年齢が80歳までと決められているため、高齢になると長期の借入れが難しくなります。
しかし子供がローンの返済を引き継ぐことで、この問題が解決。新築購入時はもちろん、リフォームや住み替えなどにも利用することができます。
また親子リレーローンのほか、親子ペアローンというローンもあります。これは親子が一緒にローンを返済していくというもの。
短期間で支払いを終えることができるというメリットがありますが、どちらかが返済できなくなってしまうと、もう一方の負担が増えてしまうという心配もあります。
年齢や収入の状況を考慮して、どちらの親子ローンにするかを選択すると良いでしょう。
夫婦ペアローン
夫婦がそれぞれの名義で住宅ローンを借りるという方法。お互いのローンに対して、お互いが連帯保証人となります。
夫婦ペアローンでは、ひとつの物件に対して別々の住宅ローンを契約して借入額を増やすことができます。どちらかだけでは借入額が足りず希望物件が購入できないなどの場合に有効な方法です。
借りられる金額が増えることはもちろん、夫婦ともに住宅ローン控除を受けることができます。また金利のプランを分けることで、リスクを抑えた返済プランを立てられます。
一方、2つの契約を同時に行うことになるため、手続きにかかる諸費用は2倍に。また子供が生まれるなど、共働きを続けることが難しくなる可能性がある場合には注意が必要です。
財形住宅融資
財形貯蓄(一般財形貯蓄・財形年金貯蓄・財形住宅貯蓄)を1年以上行い、貯金残高が50万円以上などの条件を満たすことで利用できる公的住宅融資のこと。
財形貯蓄とは国が行っている貯蓄制度で、給料から天引きされる仕組み。融資手数料が無料、金利が低いなどのメリットがあります。
また、財形住宅融資は最大4,000万円までという条件がありますが、フラット35と併用が可能なので、それ以上資金が必要な場合にも対応できます。
しかし5年間の固定金利のため、6年目以降金利が上昇している可能性があることや、団体信用生命保険の保険料が全額自己負担などのデメリットもあります。
借り換えローン
現在借りている住宅ローンから、新しい住宅ローンに借り換えるという方法。
現在よりも条件の良い住宅ローンがある場合、残高分を新たな住宅ローンから借入れて完済し、次の金融機関に返済していきます。
より金利の低いローンへの借り換えは、総返済額を少なくすることができるというメリットがあります。
また、変動金利型や固定期間が短い住宅ローンの場合、金利が上昇して返済額が増える前に、金利固定型の住宅ローンに借り換えることも有効。金利が上昇し始めたタイミングや、固定期間終了のタイミングで借り換えを検討する方が多いようです。
借り換えにも借入れと同じように審査があります。タイミングを逃さないためにも借り換えの手続きは早めに行うようにしましょう。
セカンドハウスローン
セカンドハウスローンとは、その名の通り、2軒目以降の住宅を買うために借りる住宅ローンのこと。リゾート地に建てる別荘、子供や親のために建てる家などもセカンドハウスに含まれます。
一般の住宅ローンとの大きな違いは、金利です。セカンドハウスローンを組む人の目的は、別荘購入であることがほとんど。別荘を持つ人の大半は資産が億を超える富裕層であるため、金利も高く設定されています。
また、このローンを利用するためには多くの条件が設定されています。住宅ローンの返済中である場合は、さらに審査も厳しくなるでしょう。
融資を受けるためには、高金利のローンを支払っていけるだけの能力があると認められる必要があります。
住み替えローン
住宅の買い替えをする際、現在の自宅を売却しても返済し切れなかったローンの残りを、新たに購入する住宅のローンに上乗せして借り入れるローンのこと。
物件を売却したお金でローンを完済できた場合は、このローンを使うことはできません。
住み替えローンは、通常の住宅ローンよりも審査が厳しくなります。物件の価値以上の金額を貸し出すため、返済能力の高い人でないと貸し出すことは難しいのです。
基本的な審査の内容は通常の住宅ローンと同じですが、ローンの残金や新たに購入する物件の価格も加味して判断されます。
リフォームローン
民間の金融機関で取り扱われているリフォームのためのローン。一般的には、抵当権をつけない無担保ローンのため審査はスムーズですが、借入上限額が少ないという特徴があります。
住宅ローンが3つのタイプから金利を選べるのに対して、リフォームローンは変動金利型が主流。また、借入上限額も低いため返済期間は6ヶ月〜15年程度と短めです。
借入上限額は、500万円程度に設定されています。それ以上になると借入先が限られるだけでなく、審査も厳しくなります。
住宅ローンでおすすめの銀行3選
住宅ローンの借入先としておすすめの銀行の特徴をそれぞれ解説します。
ソニー銀行
画像元:ソニー銀行公式サイト
2001年に開業したネット銀行。金利面、コスト面、利便性と全てのバランスが良いと高い評価を得ています。
ソニー銀行の1番の特徴は、専任のローンアドバイザーが付いてくれるという点。申し込みから契約まで電話やメールでしっかりサポートしてくれるため、知識があまりないという方でも安心です。
ネット銀行の強みは、居住地に限らず融資の申し込みができるところ。地方に住んでいて借入先が限られているという方でも利用することができます。
また保証料がかからないという点も大きなメリットです。用意している自己資金が少なく、なるべく費用を掛けたくないという方にはぴったりでしょう。
みずほ銀行
画像元:みずほ銀行公式サイト
三大メガバンクのひとつみずほ銀行。取り扱っている様々な住宅ローンの中でも、おすすめは「ライフステージ応援プラン」です。
このプランは、任意の期間毎月の返済額を増額して支払うことができるというもの。例えば子供が幼稚園や小学生のうちはまだお金があまりかからないので、毎月の返済額に数万円プラスして支払います。
上乗せして支払った分は全て元金に充てられるため、少しずつ元金を減らすことができます。
まとまった資金で繰上げ返済をすることは難しいけれど、余裕のある時に少しずつ上乗せして返済することで、計画的に総返済額を減らしていきたいという方にはぴったりです。
また、産休や育休など、一時的に収入が減ってしまう時には、その期間返済額を減額することが可能です。
中央ろうきん
中央ろうきんは、労働者のための金融機関。
近年繰上げ返済の手数料が無料という金融機関が増えてきましたが、中央ろうきんはそれよりもさらに前から、一部繰上げ返済手数料を無料としていました。こまめな繰上げ返済を考えている方には嬉しいポイントです。
また他の金融機関と比べて、手数料が安いことも顧客から選ばれている理由のひとつ。
首都圏に展開している中央ろうきん以外にも、近畿ろうきんや九州ろうきんなど、各地域に展開されています。ろうきんの住宅ローンが気になる方は、お近くの地域のホームページなどをチェックしてみてください。
住宅ローンを選ぶ前に知っておきたいもしもの備え
住宅ローンの商品によっては、以下のような保険に加入することが条件となっている場合があります。それぞれの特徴を理解しておきましょう。
火災保険
火災や落雷、水漏れなどがおきてしまった場合、家と家財を補償するための保険を火災保険と言います。
住宅ローンを組む際には、借入先から指定される条件を満たす火災保険に加入しなければいけません。
条件は借入先ごとに異なりますが、加入期間10年、建物評価額以上の保険金額に設定する、という内容が一般的です。
住宅を購入する際は、銀行や不動産会社から提携している保険会社を紹介されますが、必ずその保険会社で加入しなければいけないというわけではありません。指定された条件を満たせば、どこの保険会社を選んでも問題ないということを覚えておきましょう。
火災保険で支払う金額は、保険会社によって大きく異なります。選ぶ保険会社によっては負担を減らすこともできるため、言われるがままに加入するのではなく、一度他の会社とも比較してみると良いでしょう。
団体信用生命保険
万が一債務者が亡くなってしまった場合、遺族がローンの支払いに追われることがないよう加入するのが団体信用生命保険です。
保険金で残りの住宅ローンが支払われるため、遺族は住宅ローンの返済をすることなく、そのままその家に住み続けることができます。
民間金融機関の住宅ローンの場合、自動的に加入することになるため、保険料を別に支払う必要はありません。
また、年齢や性別、職業によって支払う保険料の額が決まる普通生命保険と違い、団体信用生命保険の保険料は一律です。
フラット35の場合、この保険への加入は任意。加入した際の保険料は自己負担となります。
8大疾病保障保険
債務者が8大疾病に罹ってしまった場合に、住宅ローン残高を保障してくれる保険。
8大疾病に該当するのは、ガン(上皮内ガンを除く)、急性心筋梗塞、脳卒中、高血圧症、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性膵炎です。
様々な金融機関でこの8大疾病保障付住宅ローンのプランがありますが、実は保険料、保障される範囲、適用される条件などがそれぞれ異なります。
疾病保障付住宅ローンは、一般的に借入時にしか選択することができず、途中切り替えもできない場合がほとんど。後からこの保険のみ解約するということも難しいため、加入の際は保障内容や条件をしっかり確認するようにしましょう。
定期的な保険の見直しもポイント
マイホームの購入時、すでになんらかの保険に加入しているという方も多いでしょう。それに加えて団体信用生命保険に加入することで、万が一の場合に受けられる保障が過剰になってしまうということも考えられます。
将来を安心して過ごすために準備しておきたい保険ですが、それによって家計が圧迫され、必要な教育費や税金などの支払いが滞ってしまっては意味がありません。
マイホーム購入は、保険の見直しにぴったりの機会。無駄がないかをチェックするためにも、今後のライフプランと合わせて、現在加入している保険の内容を見直しておくことをすすめします。
まとめ
どの住宅ローンを選ぶかは、今後の将来に関わる重要な問題です。種類によってメリット・デメリットなど様々ですが、それぞれの特徴を理解して、目的に合ったものを選ぶようにしましょう。
後悔しないよう、じっくり比較検討をして慎重に選んでみてください。
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