スムーズな注文住宅の進め方|準備から完成までの流れや期間、注意点

スムーズな注文住宅の進め方|準備から完成までの流れや期間、注意点

注文住宅で家を作ると決めたけど、どんな進め方をすればいいの?

注文住宅は完成するまでに時間もかかり、打ち合わせや確認することも多く、なにから手をつけたらいいのか、どうやって進めたらいいのか、流れがよくわからないですよね。

この記事では、準備から完成までの全体像の後、注文住宅の完成までの流れを4つのステップにわけて解説します。

これを読めば、注文住宅の進め方がわかるようになり、迷うことがなくなります。

1.注文住宅の進め方|準備から完成までの全体像

注文住宅の進め方はスタートから引き渡し完了までをまとめると下の図のようになります。

◎注文住宅が完成するまで(期間は平均的な期間です)

注文住宅で家を建てると決めてから、完成後の引き渡しまで平均して10ヶ月、ケースによっては1年近くの年月がかかります。まずは、準備から完成までの全体像を掴んでおきましょう。

表の期間は平均的な期間です。家に対するこだわりが強かったりする場合は、多く時間がかかります。また、工事期間も工法によって変わります。

次の章から、それぞれのフェーズごとにくわしく解説します。

2.注文住宅の進め方|①準備期間にすること

  • どんな家を建てたいか、理想の家像を明確にしておく
  • 資金計画を立てて費用の準備を始める
  • 住宅展示場やモデルルームを見学する
  • どの会社に施工をお願いするかを決める

  • 土地のない人は土地探しを始める
  • 購入予定土地の敷地調査なども行う

準備期間にすることは、たくさんありますので、ひとつずつ説明していきます。

☑️どんな家を建てたいか、理想の家像を明確にしておく

家族全員で何度か話し合いの場を作って、それぞれが思い描く理想の家像を語り合ってみましょう。 大きなリビングルームが欲しい、キッチンはアイランド型、広いお風呂に入りたい、などなど家族それぞれの希望があるはずです。家族それぞれの希望を把握しておくことで、後から「こうしたかった、こうすればよかった」という後悔や失敗が防げるからです。

ネットで画像を探したり、建築やインテリアの雑誌を買って「理想の家はこんな感じ」というイメージを皆で共有しておきましょう。

☑️資金計画を立てて費用の準備を始める

多大な資金が必要となる注文住宅の家づくりですから、綿密な資金計画を立てて、家づくりにかかる費用の準備を始めましょう。ほとんどの方は住宅ローンを利用して長期間、ローンの返済をしながら生活をしていくことになりますから、将来的に必要となるお金のことも含めた資金計画を先にしておかないと経済的な破綻を招く恐れがあります。

理想の家づくりのために他のことが犠牲になったり、ローン返済が重くのしかかって、将来の生活が苦しいものにならないように、慎重に配分を行いましょう。

見落としやすいのは、建築費用以外にかかる別途工事費や諸費用です。

たとえば、建て直しをする場合には、一時的に仮住まいが必要になります。アパートなどを借りれば家が建つまでの間の家賃が必要になりますよね。新居への引越しの費用も必要になります。荷物が多ければ、トランクルームへ荷物を預けることになりますので、これにも料金がかかります。

その他、登記手続きの際にも費用がかかりますし、税金のことも考えなくてはいけません。これらはローンが使えず現金で支払うことがほとんどなので、余裕を持った資金計画を立てることが大切です。

もともとお金の管理が苦手な方は、一度、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談してみるのもオススメです。

☑️住宅展示場やモデルルームを見学する

どんな家にしたいか、具体的なイメージを作るために住宅展示場やモデルルームを見学しに行ってみましょう。注意することは、モデルハウスやモデルルームは、会社の宣伝も兼ねているので、お金をかけて見栄えをよくしていることが多く、モデルルームそのままを実現しようとすると予算オーバーを招くということ。あくまでも参考にするだけにしておくようにしましょう。

また、住宅展示場やモデルルームの見学は、あんな家にしたいな、こんな部屋がいいな、といった夢も膨らみ高揚した気分になりがちですが、冷静になって見学するように気をつけましょう。

常駐している営業マンからの勧誘もあるので、浮ついた気分でいると、ついその場の勢いで契約の話を進めてしまうといった、後から後悔するようなことをしてしまいがちです。あくまでも、施工をお願いする会社を決めるための見学ということを忘れないようにしましょう。

☑️どの会社に施工をお願いするかを決める

どの会社に家づくりをお願いするかを決めます。施工を依頼するパターンとして、ハウスメーカー、工務店、設計事務所の3つがありますが、それぞれに特徴がありますので、その特徴を掴んでおいて、自分の理想の家づくりに適した施工会社を選ぶようにしてください。

◎ハウスメーカー

ハウスメーカーは、すでに規格が決められていることが多く、規格から外れた設備などを使いたい場合は、費用が余計にかかります。個性の強い家づくりがしたい人よりは、大手の安定感や品質の保証が欲しい人に向いているでしょう。マニュアル化・システム化された家づくりなので、工期も短いことが多いです。

◎工務店

工務店の場合は、設計の自由度が高く対応力が高いので、こだわりの強い方向き。工務店の多くは地元密着型なので、担当エリアの土地や風土にくわしく、その土地に合った家づくりの提案をしてもらえます。提案力の弱い工務店があったり、小さな工務店の場合は倒産の恐れがあるので、事前の調査をしっかり行いましょう。

◎設計事務所

設計事務所は、自分のこだわりを存分に盛り込んだ家が作りたい人向きです。敷地が変形地だったり、高さや広さに制限のある土地に建築する場合は、設計事務所の提案力で斬新な間取りの個性的な家が建てられるかもしれません。ただし、設計料や監理料などが必要になりますので、費用面では高くなる傾向があります。

☑️土地のない人は土地探しを始める

土地を持っていない方は、家づくりの準備とともに、土地探しもスタートしましょう。土地探しから始める場合は平均よりも時間がかかりますので、完成するまでの大まかなスケジュールを決めておくようにしてください。土地探しをする期間のデッドラインを決めておかないと、いつまで経っても家が完成しないことになるからです。

主要駅へのアクセスが良くて、日当たりが良くて、広さはこれくらいで、子供の小学校へも近くて近所にスーパーがあって……といった条件を最初に出してから探し始めると思いますが、こだわり過ぎると決めるのに苦労します。優先順位をはっきりさせて、妥協するラインも決めておきましょう。

また、いわゆる「良い土地」というのは、すぐに売れてしまうので、売り出しの情報をつかんだら、即行動することが先決です。手付金や購入時には不動産会社への仲介手数料が必要になりますので、資金計画にしっかり盛り込んでおきましょう。

☑️土地を購入予定の人は、土地の調査なども行う

土地を購入してしまう前に自分でできる調査はしっかりと行っておきましょう。土地を買った後で、実は希望の家が建てられない土地だったとわかったら大変なことになるからです。

土地によって、建てられる建物の大きさ・高さが決まっています。「接道義務」という決まりもあって、道路幅によっては(4m以下の場合)建築できる面積が減ってしまいます。これらを確認しておかないと、希望する家の間取りが実現できないといったトラブルになります。地域によっては様々な規制がある場合がありますから、必ず確認をしてから購入するようにしましょう。

施工会社を決めて、設計担当者と一緒に相談しながら土地を探すという方法もあります。専門家がパートナーになるので失敗が避けられる方法です。

なお地盤調査は購入後でなければできませんので注意してください。

3.注文住宅の進め方|②契約から着工まで

  • 施工を依頼する会社と契約をする
  • 設計プランを決める
  • 間取り、内装、外装の打ち合わせを行う
  • 住宅ローンの申請・審査・契約等を行う

  • 土地のない方は土地を購入し売買契約を行う

契約締結後から工事着工までの進め方です。

☑️施工を依頼する会社と契約をする

☑️設計プランを決める

☑️間取り、内装、外装の打ち合わせを行う

工事請負契約を結んだあとは、いよいよ設計プランを設備や資材を選ぶ打ち合わせが始まります。まずは、設計プランを詳細につめていきます。間取りが決まれば、次は設備や資材を選びます。内装から外装まで、決めることがたくさんあり、打ち合わせも頻繁に行われます。打ち合わせの期間や内容は、各施工会社や建てたい家に対するこだわりの強さなどで変わってきます。

☑️住宅ローンの申請・審査・契約等を行う

設計プランが決まり、建築費用が決まった段階で住宅ローンの申請も行います。通常は、本審査の前に事前審査がありますので、家を購入すると決まった段階で、住宅ローンについての情報も集め始め、早めに借り入れる金融機関を決めておき、仮審査をしておくほうが安心です。

気をつけたいことは、住宅ローンの融資は住宅が完成後、引き渡しのタイミングで実行されること。そのため、自己資金がない場合は「つなぎ融資」を利用することになります。つなぎ融資は金融機関によっては扱いがない場合もありますので、利用したい場合は必ず確認をしましょう。

☑️土地のない方は土地を購入し売買契約を行う

土地のない方は土地の購入と売買契約を行います。不動産会社に払う仲介手数料、印紙代など必要になりますので、資金を用意しておきましょう。また土地の購入には住宅ローンが使えませんので、自己資金のない方は、「つなぎ融資」や「分割融資(土地先行融資などと呼ばれる住宅ローンの前払い)」を利用することになります。金融機関によって仕組みが異なりますので、よく調べて慎重に利用するようにしてください。

特に土地購入と同時に家を建てる方は、支払いが複雑になりますので、契約時には十分注意しましょう。

いま、どのような注文住宅にするか自分好みのイメージは固まっていますか?
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一生に一度となる大きな買い物、妥協せずにたくさんの会社を検討するようにしましょう。

4.注文住宅の進め方|③着工から引き渡しまで

  • 地鎮祭や上棟式(必要な方のみ)
  • 近隣への挨拶等を行う
  • 工事の進捗状況の確認
  • 壁紙やカーテンなどを決める打ち合わせを行う (施工を行う会社によって異なる)  

工事着工後はやることは減りますが、なくなるわけではありません。

☑️地鎮祭や上棟式(必要な方のみ)

希望する方は地鎮祭や上棟式などを行います。宗教的な儀式なので現在は省いてしまう方もいますが、地域性もあるので、お住いの地域の慣習に従ってください。

☑️近隣への挨拶等を行う

工事中はご近所の方に迷惑がかかることも想定して、挨拶回りなどもキチンとしておきましょう。

☑️工事の進捗状況の確認

☑️壁紙やカーテンなどを決める打ち合わせを行う(施工を行う会社によって異なる)

図面通りに作られているか、計画通りに工事が進んでいるかの確認は、しっかり行ってください。
また施工する会社によって違いますが、壁紙やスイッチ、カーテンなどを決める打ち合わせを行う場合もあります。

5.注文住宅の進め方|④完成後にもやることはある

  • 完成立ち会い(最終的なチェック)
  • 第三者機関による完了検査
  • 不具合が見つかれば修繕
  • 引き渡し
  • 支払い

☑️完成立ち会い(最終的なチェック)

施工会社が独自に検査をする社内検査が終わった後に完成立会い(施主検査とも呼ぶ)を行います。

☑️第三者機関による完了検査

完了検査とは、建築基準法に定められている、新たに建てられた建物が受けることを義務付けられている検査のことで、法令を遵守しているか、図面に基づいた建築が行われたのか等をチェックします。都道府県や市区町村または指定確認検査機関によって工事完了から4日以内に行われます。

検査合格後、検査済証を交付してもらい受け取ります。不合格となった場合は、修繕や補修を行わなければいけません。

☑️不具合が見つかれば修繕

検査で不具合等が見つかれば修繕や補修工事が行われます。特に、完了検査で不合格だった場合は、再検査が必要となります。検査済証が交付されないと、その家に住むことは原則できません。

☑️引き渡し

☑️支払い

検査で問題がなければ、引き渡しとなり鍵や書類などを受け取ります。アフターフォローの契約などがある場合は、内容説明などもしっかり受けるようにしましょう。支払いについても最終的な打ち合わせがあります。このタイミングから住宅ローンがスタートします。

引き渡しの後、引越し作業や荷物・家具の搬入が終われば、待ちに待った新居での生活がスタートします。

6.まとめ

実際には、希望する家の形状や仕様、建築様式などによって、また、施工を行う会社によってご紹介した流れが前後したり期間が長くなったりします。

準備期間の流れは、各自である程度調整することが可能ですが、その後の流れや進め方は、依頼した施工会社の進め方によって大きく異なっていきます。

施工を依頼する会社が決まった時点で、その後の流れはしっかり把握しておくようにしましょう。

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