マイホームの相場が100%わかる!あなたの適正価格を完全ガイド

マイホームの相場が100%わかる!あなたの適正価格を完全ガイド

世の中のマイホームの相場価格はいくらくらいなんだろう?
ある程度の蓄えは作ってきたけど、月々のローン返済金額は今より増やしたくないな….

マイホームの購入を検討している人には、このような悩みも多いはずです。どのくらいの予算感を持てば良いか、まだ定まっていませんよね。
でも大丈夫です。この記事を最後まで読み込めば、あなたにあった価格帯が完全に分かります。

ちなみに、予算感を持っていないと実際に物件選びも苦労するでしょう。特に、一戸建ての場合は種類もあり、その種類によっても金額は変わってきます。
今回は、そんなマイホームの相場価格について詳しく解説します。

マイホームにかかるお金

まずは、マイホームにかかるお金を知りましょう。そのためには「そもそも住宅にはどのような種類があるのか?」「土地代・建築費・諸経費はどの程度かかるのか?」を理解しておく必要があります。また、住宅の種類によって相場価格は大きく異なってくるので、それぞれの特徴も理解しておきましょう。

住宅の種類は3種類

住宅には以下3種類あります。

建売住宅最も多い金利金利の範囲
価格◎安い○標準
自由度×なし○ある程度自由
工期◎建築済み○少々時間かかる
ギャップ◎なし△可能性あり

まず、建売住宅とは既に建築済みの住宅のことです。建築済みの住居に見学に行き、気に入ったら購入するよう流れになります。建築条件付き住宅とは、土地の分譲主が施工会社を決めており、ある程度間取りや設備・仕様が決められている住宅です。

ディベロッパーなどが1棟モデルルームをつくっており、そのモデルルームと図面などを参考に購入するイメージです。そして、注文住宅は、土地探しから施工会社の選定など、全て買主が行う住宅のことです。注文住宅は、住宅展示場などで仕様や設備をイメージして、後は図面とサンプルなどで購入を進めていく流れです。

建売住宅

建売住宅は、既に建築済みの住宅のことです。既に建築済みのため、買主側が間取りの要望を出したり、設備・仕様の注文をしたりできません。また、基本的に設備・仕様はノーマルで複数の物件を一斉に建築することが多いため、施工費も抑えられて安価なのです。

また、既に建築済みなので、完成している室内を見て購入できるために購入後のギャップもありません。この点は、3つの住宅種類の中で唯一なので大きなメリットといえます。ただ、買主側の要望は反映されないので、「間取りを変える」「設備・仕様を変える」などはできず、自由度は低いといえます。

自分なりに変更したい箇所があれば、建売住宅を購入した後にリフォームするという流れです。

建築条件付き住宅

建築条件付き住宅は、分譲主が予め間取りや設備・仕様は決めています。ただ、分譲主側がオプションプランを用意してあれば、別の間取りをセレクトすることは可能です。オプションプランとは、たとえば「リビング・ダイニング拡張プラン」や「洋室を和室に変更するプラン」などです。また、水回りをはじめとした設備関係を、分譲主が用意した複数の設備から選べることもあります。

そのため、建売住宅よりは自由度がありますが、注文住宅よりはありません。また、こちらもいくつかの物件を一斉に建築するケースが多いため、施工費が抑えられて注文住宅よりは安価になります。イメージとしては、建売住宅と注文住宅の間といったところでしょう。

注文住宅

注文住宅は、自ら土地や施工会社を選んで、間取りや設備・仕様をゼロから決めます。壁紙やフローリングの種類など細かい箇所まで決められるので、住宅の中では最も自由度が高いです。

もちろん、建築基準法に準じた建物に限定されはしますが、その範囲内であればオーナーが自由に決めることができます。ただ、プランをゼロから決めるので工期もかかりますし、注文住宅の内容によっては価格も高くなります。

土地代

上述したように、建売住宅の場合は既に住宅が建築されているので、土地代込みの金額として売られています。建築条件付き住宅も基本的には建売と同じで、土地代込みの金額で分譲会社が提供しています。ただし、オプションプランの選択や仕様変更、設備グレードをアップすることによって、価格が上乗せされることがあります。

注文住宅は、土地は自分で探し、同時並行で施工会社も探すという流れが一般的です。まずは、分譲するエリアをある程度決めて、そこでポータルサイトで土地を探したり、不動産会社に直接相談したりします。そこで土地を見つけて土地単体で決済するようなイメージです。

建築費

前項と同様、建売住宅と建築条件付き住宅は建築費が住宅価格に含まれています。一方、注文住宅は施工会社によっても建築費は変わりますし、間取りや設備・仕様によっても建築費は全然違います。

大きく分けて、施工会社はハウスメーカーと工務店に分かれますが、ハウスメーカーの方が建築費は高いケースが多いです。また、ハウスメーカーによっても建築費の優劣はあるので、予算組みをして複数社を比較するという流れが一般的でしょう。

諸費用

マイホームの相場を把握する上で、そもそもマイホームを取得するときには諸費用がかかるということを理解しておきましょう。相場としては、新築物件で「物件価格×3~7%」、中古物件で「物件価格×6~10%」ほどの諸費用がかかります。

そのため、この諸費用額を加味した上でマイホームの予算組みをする必要があるということです。諸費用の項目は以下の通りです。

  • 仲介手数料(中古のみ)
  • 印紙税(売買契約書とローン契約書)
  • 登録免許税(所有権保存・移転登記)
  • 司法書士報酬(登記時の報酬)
  • 固定資産税(購入後の期間の固定資産税)
  • 不動産取得税
  • 融資関係費用(手数料、保証料)
  • 保険料(火災保険など)
  • 引越し代など

上記の仲介手数料に関しては、基本的に中古物件を購入するときだけ発生します。この仲介手数料が高額になるケースが多いので、新築物件よりも中古物件購入時の方が諸費用は高くなるのです。諸費用の正確な金額は、仲介業者や分譲主が提示してくれるので、その金額を参考にしましょう。

年収倍率から見る相場価格

さて、前項で住宅の種類、およびマイホームにはどのような費用が必要かをつかんだところで、次に年収倍率から見る相場価格を解説していきます。要は「年収によってどのくらいのマイホームが相場金額といえるのか?」ということです。

年収倍率とは?

そもそも年収倍率とは、主に住宅購入時の融資を受ける際に使われる言葉です。融資の観点からみると、年収倍率は4倍~5倍ほどが審査の下りる範囲になります。つまり、年収500万円の人であれば2,000万円~2,500万円までが融資を受けられる上限ということです。

とはいえ、各家庭で家族数も違いますし、支出額も違います。また自己資金額も違いますし、「家にどのくらいのお金をかけるのか?」という考え方も異なります。

そのため、データから算出した年収倍率から見るマイホームの相場価格を以下で紹介しますが、あくまで参考程度に頭に入れておきましょう。

年収倍率の平均値

さて、実際に「フラット35」という住宅ローンを提供している住宅支援機構のデータ(※1)を見ると、住宅の種類ごとの年収倍率は以下の通りです。

  • 注文住宅(土地付き)の年収倍率:7.3倍
  • 建売住宅の年収倍率:6.6倍
  • 中古戸建の年収倍率:5.1倍

注文住宅(土地付き)と建売住宅は、2010年頃は6倍強であった年収倍率がここ数年で上昇傾向にあります。また、同じく中古戸建の年収倍率も2010年頃は4.5倍強だった数値が上昇しています。

これは、住宅ローンが低金利のため、年収倍率が多少高くても返済できると判断した人が多かったからだと思われます。

※1:住宅金融支援機構 2017年度 フラット35利用者調査より

年収別の相場価格

フラット35は住宅購入時に幅広く利用されるローンであり、前項で紹介したデータも総計7.8万件ほどのデータです。もちろん、フラット35のデータ=自分のマイホームの予算ではありませんが、多くの人が前項の年収倍率でマイホームを購入しているのも事実です。

そのため、マイホームの予算を組む上で参考になるように、前項のデータを元に「年収別でどのくらいのマイホームが相場なのか?」を算出してみました。自分の年収と照らし合わせて、マイホームの予算組みをする際の参考にしてください。

また、建築条件付き住宅のデータはありませんでしたが、注文住宅と建売住宅の間くらいの価格だと思っておけば良いでしょう。

年収が400万円

年収400万円を前項の年収倍率に照らし合わせると、マイホームの予算はそれぞれ以下の通りです。

注文住宅(土地付き)建売住宅中古戸建
年収400万円2,920万円2,640万円2,040万円

年収倍率から換算すると、2,000万円台が妥当な金額となっています。

年収が500万円

年収500万円を前項の年収倍率に照らし合わせると、マイホームの予算はそれぞれ以下の通りです。

注文住宅(土地付き)建売住宅中古戸建
年収500万円3,650万円3,300万円2,550万円

年収倍率から換算すると、新築なら3,000万円を超えてくる予算感です。

年収が600万円

年収600万円を前項の年収倍率に照らし合わせると、マイホームの予算はそれぞれ以下の通りです。

注文住宅(土地付き)建売住宅中古戸建
年収600万円4,380万円3,960万3,060万円

年収倍率から換算すると、新築なら4,000万円前後、中古戸建でも3,000万円を超えてきます。

年収が700万円

年収700万円を前項の年収倍率に照らし合わせると、マイホームの予算はそれぞれ以下の通りです。

注文住宅(土地付き)建売住宅中古戸建
700万円5,110万円4,620万円3,570万円

年収倍率から換算すると、注文住宅なら5,000万円超の物件です。この辺りまでの予算感になると、選択肢がグッと広がってくるでしょう。

年収が800万円

年収800万円を前項の年収倍率に照らし合わせると、マイホームの予算はそれぞれ以下の通りです。

注文住宅(土地付き)建売住宅中古戸建
年収800万円5,840万円5,280万円4,080万円

注文住宅においては6,000万円に近い価格になり、中古戸建でも4,000万円を超えてくる金額です。6,000万円に近い予算感だと、ある程度室内も自分の思うように設計できます。

年収が900万円

年収900万円を前項の年収倍率に照らし合わせると、マイホームの予算はそれぞれ以下の通りです。

注文住宅(土地付き)建売住宅中古戸建
年収900万円6,570万円5,940万円4,590万円

このように、建売住宅でも6,000万円近くの物件が予算内です。建売住宅で6,000万円であれば、かなり広い範囲のエリアから物件を選ぶことができます。

年収が1,000万円

年収1,000万円を前項の年収倍率に照らし合わせると、マイホームの予算はそれぞれ以下の通りです。

注文住宅(土地付き)建売住宅中古戸建
年収1,000万円7,300万円6,600万円5,100万円

このように、年収1,000万円を超えてくると、注文住宅は7,000万円を超えて、中古住宅も5,000万円を超えます。都心の一等地を除けば、都内の多くの区では物件が予算内に入ってくるでしょう。後は、どのくらい室内にこだわるかです。

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総返済負担率から見る相場価格

さて、前項では年収倍率からマイホームの相場価格を見ていきました。次は、総返済負担率からマイホームの相場価格を見ていきましょう。

前項の年収からだけでなく、総負担率からマイホームの相場価格を逆算することで「いくらで予算組みすべきか?」を一層イメージできるというわけです。

総返済負担率とは?

総返済負担率とは、「1か月あたりの返済額(住宅ローン)÷月収」で算出する数値です。このときの月収は、「年収÷12か月」で計算するので、ボーナスの金額も含んだ金額です。

たとえば、年収が600万円(月収50万円)で、総返済負担率が20%であれば、1か月あたりのローン返済額は10万円となります。上述したように、年収が同じでも家庭によって支出額が異なります。

しかし、逆にいうと自分の収入と支出を加味した上で、「ローン返済は○○万円ならOK」という上限が分かるはずです。もしくは、現在支払っている家賃と比較して、ローン返済額をイメージできます。要は、「月々いくら支払うか?」という返済額からの逆算の方がイメージしやすい人もいるということです。

もちろん、総返済負担率から見る相場も、前項と同じであくまで参考です。ただ、少なからずフラット35を利用して借入している万単位のデータからの逆算なので、現実的な数字といえるでしょう。

総返済負担率から見る相場

では、実際に総返済負担率から見る相場金額を紹介します。

注文住宅(土地付き)購入時の総返済負担率

まずは、注文住宅(土地付き)を購入したときの総返済負担率の割合です。

総返済負担率購入者全体の割合
30%~11.20%
25~29.9%29.20%
20~24.9%28.20%
15~19.9%21.30%
10~14.9%8.80%
~9.9%1.30%

このように、ボリューム層は総返済負担率25%~29.9%に設定している層です。要は、月収の3割までをローン返済費用に充てている人が多いというわけです。

建売住宅購入時の総返済負担率

次に、建売住宅を購入したときの総返済負担率の割合です。

総返済負担率購入者全体の割合
30%~7.80%
25~29.9%24.70%
20~24.9%28.00%
15~19.9%25.20%
10~14.9%11.90%
~9.9%2.40%

このように、ボリューム層は総返済負担率20%~24.9%に設定している層です。前項の注文住宅(土地付き)よりは、全体的に総返済負担率は低い傾向にあります。つまり、注文住宅よりは、家への支出割合は低いというわけです。

中古住宅購入時の総返済負担率

次に、建売住宅を購入したときの総返済負担率の割合です。

総返済負担率購入者全体の割合
30%~3.10%
25~29.9%14.30%
20~24.9%20.50%
15~19.9%26.80%
10~14.9%23.50%
~9.9%11.70%

このように、中古戸建の場合にはボリューム層が一段階下がり、総返済負担率が15%~19.9%の層になります。注文住宅・建売住宅よりも、さらに家に支払うお金の割合が低くなっているということです。

前項の年収別負担額

前項で総返済負担率が分かったと思いますが、あくまで「負担率」なので支払金額は分かりません。そのため、さらにマイホームの相場価格をイメージするため、年収別に月々負担金額を換算しました。

以下は年収400万円~1,000万円を、前項で解説した総返済負担率に当てはめた、月々の支払金額になります。

返済負担率/年収・月収年収4005006007008009001000
月収33.341.75058.366.77583.3
総返済負担率30%~10.0~12.5~15.0~17.5~20.0~22.5~25.0~
総返済負担率25~29.9%8.3~1010.4~12.512.5~1514.6~17.416.7~19.918.8~22.420.8~24.9
総返済負担率20~24.9%6.7~8.38.3~10.410~12.511.7~14.513.3~16.615~18.716.7~20.8
総返済負担率15~19.9%5~6.66.3~8.37.5~108.8~11.610~13.311.3~14.912.5~16.6
総返済負担率10~14.9%3.3~54.2~6.25~7.55.8~8.76.7~9.97.5~11.28.3~12.4
総返済負担率~9.9%~3.3~4.1~5.0~5.8~6.6~7.4~8.3

単位:万円

たとえば、建売住宅の購入を希望する年収700万円の人であれば、ボリューム層は総返済負担率20%~24.9%なので、ローン支払いは月々11.7万円~14.5万円ということです。

月々負担額別のマイホームの相場金額

ただ、前項はあくまで月々の負担額の目安です。マイホームの相場価格を知るためには、フラット35の金利から逆算した住宅価格に、さらに自己資金(頭金)を加えなければいけません。

自己資金額は人によって異なりますが、国土交通省住宅局のデータ(※2)によると、住宅の一次取得者の自己資金平均額は803万円~919万円となっています。

フラット35の金利は1.450%(2018年11月時点)で、前項の月々返済額から逆算したローン借入金額に上記の自己資金額(803万円)を足した金額は以下の通りです。

物件価格月々の返済額借入額
1,790万円3万円借入額987万円
2,449万円5万円借入額1,646万円
3,107万円7万円借入額2,304万円
4,095万円10万円借入額3,292万円
5,082万円10万円借入額4,279万円
5,741万円15万円借入額4,938万円
7,387万円20万円借入額6,584万円

※借入期間35年 元利均等返済

たとえば、年収750万円の方が注文住宅を検討しているとします。年収別に見ると5,110万円が平均価格で、総返済負担率から見ても5,082万円ほどです。そのため、相場金額としては5,000万円前後が目安になるというわけです。

※2:国土交通省住宅局 住宅市場動向調査報告書より

データから見るマイホームの相場

さて、前項までで、自分の年収と月々負担金額から逆算したマイホームの相場価格がつかめたと思います。次に、実際にローンを組んだ人は「どのくらいの金額の住宅を購入し、自己資金額の割合はどのくらいなのか?」という話です。また、住宅の価格帯別に、「どのような家を取得できるか?」も合わせて解説していきます。

住宅別の平均所要費用

以下が、住宅支援機構のデータ(※3)から抜粋した、住宅の種類別価格になります。

  • 注文住宅(土地付き):4,039万円
  • 建売住宅:3,337万円
  • 中古戸建:2,393万円

これは「フラット35を組んだ住宅取得者が、実際にどのくらいの金額の住宅を購入しているか?」という平均値です。そのため、年収層や自己資金額にばらつきがあります。

※3:住宅支援機構 2017年度 フラット35利用者調査より

自己資金比率平均

自己資金額の平均は上述した通りですが、ここでは注文住宅(土地付き)の自己資金比率の平均を紹介します。

  • 全国平均:28.8%
  • 三大都市圏:32.8%

上記のように、自己資金額を3割前後用意している人が多いです。自己資金に関しては、「どのくらい自己資金に入れるものなのか?」と思う人も少なくありません。

もちろんケースバイケースなのですが、少なくともローンを組んでいる人の平均額が分かれば、ローン審査を通過できる割合も分かってきます。

借入した人の割合

また、借入して住宅を購入した人の割合は以下の通りです。

  • 全国:81.1%
  • 三大都市圏:76.9% (無回答は除く)

このように、8割前後の人が借入を利用して住宅を購入していることが分かります。

相場価格帯ごとにどのような住宅が購入できるか?

引用:アキュラホーム「グッドデザイン賞受賞。スケルトン階段のある家。」より
建物価格が1,000万円台の物件は、シンプルな外観で間取りや設備・仕様を抑えた住宅です。たとえば「出窓を作る」「設備を最新式にする」などは難しく、全て標準かそれ以下のグレードになります。

(左画像)引用:アキュラホーム「20代で建てた家。子どもの成長を見守るデザインに。」より
(右画像)引用:アキュラホーム「勾配天井など空間を賢く活かす3階建て二世帯住宅。」より

建物価格が2,000万円台からはメリハリのある住宅にできます。たとえば「水回りは重要」であれば、水回りの設備だけを最新にすることは可能です。ただ、重点的に仕様・設備をアップできるのは1~2か所ほどでしょう。

(左画像)引用:アキュラホーム「光と風に溢れるモダンデザイン、大収納のある家。」より
(右画像)引用:アキュラホーム「古民家のたたずまいを残した和モダンの家。」より

建物価格が3,000万円台になると、2,000万円台よりも自由度が高まります。たとえば、水回り設備も全面グレードの高い設備にして、さらに「リビング階段を設計にする」など設計の自由度も多少高くなります。

(左画像)引用:アキュラホーム「清潔感のあるシンプルモダンの医院併用住宅」より
(右画像)引用:アキュラホーム「大収納で暮らしの希望を叶えた家。」より

建物価格が4,000万円台になると、さまざまな間取り、外観、設備・仕様を実現できます。上を見るとキリがありませんが、特殊な間取り・デザイン、超ハイグレードな設備・仕様でなければ、ある程度は実現可能になるのでしょう。

土地代の調べ方と注意点

さて、ここまでで年収別・返済金額別のマイホームの相場価格、実際に住宅を購入している人のデータ、そして価格別の住宅イメージについて解説してきました。次に、土地代について詳しく掘り下げます。

というのも、どの種類の住宅を購入するときも、そのエリアの土地代は把握しておく必要があるからです。注文住宅(土地付き)はもちろんですが、建売も「建物価格+土地代」です。そのため、土地代を把握しておかないと、建売住宅の価格が安いかどうかも分からないというわけです。

土地代を自分で調べる方法

さて、土地代を調べる方法は大きく分けて以下の3つの方法があります。

  • 不動産情報サイトで調べる
  • 国土交通省のサイトで調べる(※4)
  • 複数不動産会社にヒアリングする

まずは、ポータルサイトなどの不動産情報サイトをチェックしましょう。このサイトであれば、エリアごとに売り出されている土地を調べることができるので、大体の相場金額が分かってきます。また、国土交通省のサイトを利用すれば、実際の取引事例をチェックできるので、さらに具体的な金額が分かります。

そして、複数の不動産会社にヒアリングすることも重要です。街の不動産会社でも大手でも良いですが、エリアを決めたら土地を探している旨を伝えましょう。そうすれば、色々な物件を紹介してくれるので、その物件の金額で相場観が養われます。

1つの不動産会社だけだと情報が少ないので、最低でも3社程度の不動産会社にヒアリングすることをおすすめします。

※4:土地総合情報システム

土地代が変わる要素とは?

また、相場観が分かれれば「このエリアにしては土地代が高い(安い)な・・・」と、相場価格とは異なる物件もあると思います。単純に相場とは異なる金額で売り出している可能性もありますが、以下のように土地代が変わる要素が含まれている場合もあります。

  • 地型(じがた)がきれいかどうか
  • 補整されているかどうか
  • 境界に問題があるかどうか

土地が整形であるほど住宅の建築がしやすいです。そのため、地型がきれいであれば土地代は高くなりますし、地型が変形していれば土地代は安くなります。また、建物を解体して売り出している場合は、その土地をきちんと補整しているかによっても土地代は変わってきます。

解体業者がきちんと土地をならしている状態と、解体後の凸凹なる土地を想像してもらえれば分かると思います。さらに、隣地の庭木や室外機などの設備が越境しているなど、境界に問題がある場合も土地代は安くなります。

そのため、土地代が相場よりも安い場合は、上記のような問題がないかをきちんと確認しましょう。

建築費が変わる要素と注意点

次に、建築費が変わる要素と注意点を解説します。特に、注文住宅を検討している人は、建築費が色々な要素で大きく変わります。予算オーバーしてしまう見積もりをもらうことも多いので、そのときのためにどうすれば価格を抑えることができるかを理解しておきましょう。

施工会社の種類によって相場は違う

上述したように、施工会社は大きく工務店とハウスメーカーに分かれます。イメージとしては、工務店が地場に密着している中小企業であり、ハウスメーカーが大手企業と思って良いでしょう。一般的には、ハウスメーカーの方が金額は高いです。

その主な理由は以下となります。

  • 販促費用が高いから
  • 独自の工法を採用しているから
  • 仕様や設備のグレードが高いケースが多いから

ハウスメーカーはテレビCMやチラシなどを展開しているので販促費が高いです。もっというと、オフィスも都心になるため、その賃料なども価格に上乗せされます。要は経費が高いから価格にも上乗せされています。また、「地震に強い」や「断熱性が高い」など、独自の工法を採用しているハウスメーカーが多いです。

さらに、キッチンや浴室をはじめとした設備関係も、ハイグレードな商品を標準仕様にすることが多いです。そのため、自動的に仕様・設備のグレードが上がり価格も高くなります。もちろん、工務店でもハイグレードな設備・仕様はありますが、ハウスメーカーはそれが標準である場合が多いのです。

そのため、住宅展示場などでマイホームのイメージをしっかり固めましょう。その上で、工務店を選ぶかハウスメーカーを選ぶかを決めて、さらにどの会社に依頼するかを決めるという流れが良いでしょう。

また、建築需要が高いときも建築費は上がります。たとえば、オリンピックが決まった後は、公共施設の建築や修繕などが増えるので建築需要が上がります。そのため、当時の建築費は高騰しました。こちらは自分でコントロールできることでありませんが、頭に入れておくと良いでしょう。

設備・仕様によって相場は違う

上述したように、設備・仕様のグレードによって価格は異なりますが、設備・仕様とは具体的には以下のようなことです。

  • キッチン設備が最新式(食洗器、一体型浄水器、IH4口のコンロ)
  • 浴室設備が最新式(ミストサウナ、浴槽魔法ビンタイプ)
  • トレイが最新式(タンクレストイレ、手洗い場所付、背面収納あり)
  • 断熱性が高い(床・天井にも断熱材)
  • 遮音性が高い(二重床・二重天井、吸音材あり)
  • 壁紙がエコカラット(吸湿性あり、タイル調)
  • フローリングが天然素材
  • 外壁がタイル(吹付より豪華で耐久力が高い)

上記はほんの一例です。仕様・設備にこだわれば、ドアの素材からガラスの素材、取っ手部分の仕様なども変更することが可能です。要は「どこまでこだわるか?」によって価格は全然違いますので、まずは自分がこだわる部分を整理しましょう。

そのこだわる部分の仕様・設備からリストアップしていき、こだわりが低い箇所の仕様・設備を抑えることで、予算内の物件になります。

本体価格の注意点

また、住宅価格の注意点として、表示価格はどこまでの範囲なのかをチェックすることです。「本体価格」となっている場合は、土地代は含まれていませんし、建物以外の門扉や塀が含まれていません。さらに、照明などの設備が含まれていない場合もあります。

そうなると、表示されている金額から15~30%程度価格がアップする場合もあるので、表示価格に何が含まれるかは必ずチェックするようにしましょう。

まとめ

マイホームの相場価格は人によっても違いますし、住宅の種類、そして住宅の中身によっても違います。とはいえ、住宅の購入を検討している人は「相場」が気になるものです。まずは、年収と返済額別の相場を見て、ほかの人がどのくらいの金額の住宅を購入しているかチェックしましょう。

その後、住宅価格によって「どのような住宅が購入できるのか?」「実際の土地代や建築費が変わる要素は何か?」を理解します。そうすれば、住宅購入時の価格イメージは頭の中で固まっているはずです。
以上、「マイホームの相場が100%わかる!あなたの適正価格を完全ガイド」でした。

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