注文住宅を建てる際に悩んでしまうのがコンセントの設置について。間取りなどと比べるととても細かいことですが、位置や数をざっくり決めてしまい、実際に住み始めてから後悔する方も少なくないようです。
今回は、そんなコンセントについて、設置の方法や場所別の注意点などを詳しくまとめました。コンセントの設置についてお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
この記事がおすすめできる人
- コンセントの設置で悩んでいる人
- 現在新築中の人
- これから注文住宅を建てようと考えている人
- コンセントの設置で失敗してしまった人
- コンセントの増設について知りたい人
なお以下の記事でも「注文住宅」について詳しく解説しています。ぜひ、本記事と合わせてご覧ください!
・ 注文住宅で良くあるトラブル9選!起こりがちなトラブルを避ける方法
・ ローコスト住宅でオシャレな平屋を建てよう!ローコスト住宅のすすめ
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実は失敗が多い!注文住宅のコンセント設置失敗談
家を建てるときには、実際住んでみてから後悔することがないよう、誰もがたくさん時間をかけて悩み、間取りや設備、デザインなどを決めていきますよね。
しかし、実際家を建てた方に話を聞くと、間取りやデザインなどに加えて、コンセントの位置を失敗したと悔やむ方が多いのだそう。実際の声をご紹介します。
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コンセントの数が少なすぎて後悔しています。設計士さんがアドバイスしてくれたのに、追加費用を支払ってまで増やす必要はないと思ってしまいました。電気図面の打ち合わせ時に、もっと真剣に考えておくべきでした。
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余裕を持ってかなり多めにつけてもらったはずだったのですが、実際住んでみるともう少しあっても良かったかなと思います。考えて場所を決めたはずなのに、家具を置いてしまって使えないコンセントもあります。
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ウォークインクローゼット、靴箱のカウンター、洗面脱衣場など、コンセントをつけておけば良かったと思う箇所がいくつかあります。引っ越した後の暮らしをきちんとイメージしておくべきですね。
このように、意外と多いコンセントの失敗例。後悔しないためにも、設置の方法やポイントについて詳しく学んでいきましょう。
失敗しないために知っておきたいコンセントの設置方法
コンセントを設置するとき、なんとなくのイメージだけで場所や数を決めるのは危険です。
「ここに設置しておけば良かった」「ここは必要なかった」という失敗がないよう設置の方法について解説します。
使う家電を明確にして逆算する
当たり前のことですが、コンセントは家電を使うために設置します。そのため、いつ・どこで家電を使うかを想像してコンセントの位置を決めましょう。
例えばリビングの場合、テレビや照明、空気清浄機などの常時コンセントを使う家電のほか、掃除機など一時的に使用する家電もあります。
このように、各部屋で使用する家電の数や位置をしっかりイメージして、メモしておくと良いでしょう。
特にキッチンは、冷蔵庫、電子レンジ、電気ケトル、炊飯器など使う家電も多いため、入念に考えておく必要がありそうです。
家具の位置を考慮する
コンセントの数も大切ですが、それと同じくらい大切なのが、コンセントを設置する位置です。必要なコンセントの位置を把握したら、次はどこに設置するのかを考えていきましょう。
まずは間取り図が完成した段階で、どこにどんな家具を置くのかを決めます。特にテレビ台やチェスト、ベッドなど、壁にくっつけて置くことが多い家具の位置は、事前に決めておくのがおすすめです。
これをしっかり考えておかないと、コンセントの数が足りないだけでなく、せっかく設置したコンセントが家具を置くことによって使えないというトラブルが発生します。
人通りの多い場所、見えやすい場所には設置しない
家電を使用する時には、コンセントの差込口にコードが挿さった状態になります。
そのため、人がよく通る場所に設置をすると、足を引っ掛けて転んでしまったり、家電が故障してしまったりという危険性があります。
特に小さなお子さんやご高齢の方がいらっしゃるご家庭は、注意が必要です。
また、コンセントは生活感を感じるもの。そのため可能な限り人目につかないような場所につくるのがおすすめです。
掃除がしやすいかどうかをチェックする
最近はコードレス掃除機や自動掃除機も増えてきていますが、コード付きの掃除機を使っている場合は、掃除機がかけやすいかどうかも考えておくと良いでしょう。
部屋全体の掃除をしたいのに、コードが届かず、何度もコンセントを挿し替えなければいけないのは大変ですよね。
また、コンセントまわりには埃がたまりやすいため、テレビや冷蔵庫など常時コンセントを挿しておく家電の場合は、コンセント周りの掃除がしやすいかどうかも考えてみましょう。
将来を見据えた計画を立てる
新築した家には、20年、30年と長く住み続ける方が多いでしょう。
時間が経過するにつれて家族の生活スタイルは変化していくもの。必要となるコンセントの数や位置も、それに合わせて変化します。
もちろん後から追加することも可能ですが、家族の人数や年齢などを考慮して、将来を見据えた計画を立てておくと安心です。
お子さんがまだ小さい方など、今から将来の暮らしをイメージするのが難しいという場合は、変化に対応しやすいよう最低限必要な数よりも、いくつか多めに設置しておくのがおすすめです。
部屋別 注文住宅を建てるときのコンセント設置のポイント
ここでは、リビングや寝室、子供部屋などの部屋別に、コンセントを設置する際のポイントをご紹介します。
リビング
リビングは、家の中心となる部屋。使用する家電もほかの部屋に比べると多いのではないでしょうか。
テレビや固定電話、エアコンなど常時コンセントに挿しっぱなしにしておく家電のほか、扇風機、こたつ、電気ストーブなど季節によって使う家電もあります。
そのため1年を通して使う家電をリストアップしておくと良いでしょう。
また、リビングにはソファやテーブルなどの家具が置かれるため、家具の位置との兼ね合いも考えておかなければいけません。
気分を変えるために頻繁に模様替えをしたいと考えている方は、多めにコンセントを設置しておくと良いですね。
キッチン、ダイニング
キッチンも、リビングと同じく多くの家電を使う場所です。冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器、トースター、電気ケトルなど、常時コンセントを挿しておきたい家電の数も多いため、綿密に計画を立てる必要があるでしょう。
キッチンに設置するコンセントの位置でおすすめなのが、コンロとシンクの間にある作業スペース。
普通はあまり設置されない場所ですが、ここにコンセントがあると、ハンドミキサーを使う際や、スマホやタブレットでレシピを見ながら料理をする際などに便利です。
また、ダイニングにはテーブルのすぐ近くにコンセントを設置しておくと、ホットプレートを使ったり、パソコン作業したりするのに重宝します。
居室、寝室
居室や寝室の場合、入居後に家具の配置を決めるという方も多いでしょう。そのため、どんな配置にも対応できるようにコンセントの位置を決めておくのがおすすめです。
一般的に、コンセントの数の目安は2畳につき1ヶ所といわれています。例えば、6畳の部屋なら3ヶ所、8畳の部屋なら4ヶ所設置しておくと安心です。
設置する場所は、部屋に入ってすぐと、部屋の奥に分散させておくと便利。特にコード付きの掃除機を使っている方は、部屋の入り口近くにコンセントがあると、掃除の際に便利です。
また、部屋の奥側にはベッドや机が置かれることが多く、パソコンやスマートフォンの充電器用、電気スタンド用として使えます。
子供部屋
お子さんの年齢によって必要な家電が変わってくるため、使う家電の数は比較的少ないものの、コンセントの位置や数を決めるのが難しいのが子供部屋です。
机、エアコン、電気スタンド、テレビ、パソコン、スマートフォンなど、これからお子さんが成長するにつれて必要となる可能性のある家電の数をイメージしてみてください。
また兄弟がいるご家庭では、年齢にあわせて大きな部屋を間仕切りで分けてそれぞれの個室を設けるという方法も増えてきています。
その際は、部屋が2つに分けられても、それぞれが不自由なく生活できる位置にコンセントを設置しておく必要があります。
玄関、廊下
玄関は汚れやすい場所なので、コード付き掃除機を使用している方は、掃除機用のコンセントを設けておきましょう。
また、水槽や電気スタンドなどを置きたいと考えている場合は、事前に設置の場所を考えておくと良いですね。
廊下は長さにもよりますが、掃除機用として1〜2ヶ所設置しておくのがおすすめ。夜の移動時に便利な人感センサーなどを使用するのにも便利です。
洗面所、脱衣所
洗面所、脱衣所には最低限それぞれ1ヶ所ずつコンセントが必要です。
洗面所では身支度を整える際にドライヤーやヘアアイロンを使います。また、電動歯ブラシや電気シェーバーをを充電するという方もいらっしゃるでしょう。
脱衣所には、洗濯機用のコンセントが必要不可欠。そのほか、扇風機や電気ストーブなどを置きたい方は、もう1ヶ所設置しておくのがおすすめです。
トイレ
トイレのコンセントは、基本的にウォシュレット用の1ヶ所でOK。コードが丸見えにならないように、なるべく見えにくい位置に設置するとすっきりとした印象になります。
そのほか、暖房器具や空気清浄機などを置きたいは、入り口付近にもう1ヶ所設置しておくと良いでしょう。
ベランダ、外構
ベランダや外構のコンセントは、ご家庭によって必要な数が大きく異なります。
例えばベランダや庭でガーデニングを行う方は、水撒きホースや芝刈り機、ガーデン用ライトなどのコンセントが必要です。
また、電気自動車に乗っている方は充電用のコンセント、クリスマスにイルミネーションを飾りたい方は、イルミネーション用のコンセントが必要となるでしょう。
ベランダや外構などで、どんなことがしたいかをイメージして、必要なコンセントの数や位置を見極めましょう。
注文住宅を立てる際のコンセント増設の基礎知識
新築時、出来るだけ多くコンセントを設置しておきたいと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、増設するには費用がかかります。
また、増設や位置変更ができる時期は限られているため、間に合わなかったと後悔することがないよう、コンセント増設に関する基本的な知識を頭に入れておきましょう。
増設にかかる費用
コンセントの増設にかかる費用は、コンセントの種類や設置する場所によっても異なりますが、1ヶ所あたり5,000円程度から可能です。
ただし1ヶ所あたりの金額はそれほどかからなくても、各部屋にいくつも追加していると、意外と大きな負担になってしまうため要注意。
また、コンセントを増設して利用する電化製品が増えても、同時に利用できる最大アンペア数は変わらないため、ブレーカーが落ちやすくなってしまいます。
むやみやたらにコンセントの数を増やすのではなく、しっかり計画を立てた上で増設するべきかどうかを判断してください。
増設や位置変更が可能な時期
コンセントを増設したい場合には、必ず上棟前に建築会社に相談するようにしましょう。
骨組みだけの段階でコンセントを増設するのは、手間がかからないため、工事費用も安く済みます。上記でご紹介した1ヶ所あたり5,000円程度という金額は、上棟前に増設工事を行う場合の金額です。
しかし、壁が出来上がってしまってからでは、クロスをはがしたり、壁に穴を開けたりする必要があるため、かかる費用は2〜3倍に跳ね上がってしまいます。
無駄な作業を発生させないためにも、コンセントの増設はできるだけ早めに計画するのがおすすめです。
知っておくと便利!コンセントの種類
一口にコンセントといっても、いろいろな種類があることをご存知でしょうか。一般的な住宅に設置されることの多い7種類のコンセントについて簡単にご紹介します。
2口・3口コンセント
もっとも一般的な2口・3口タイプのコンセント。リビングや寝室など、あらゆる部屋に設置されるため目にすることも多いでしょう。
テレビや掃除機、スマートフォンの充電など、日常生活を送る上で必要不可欠なのがこのタイプです。
情報コンセント
パソコンやテレビ、電話などに使われるコンセント。それらの家電をネットワーク接続するために設置されます。
一般的なコンセントに加えて、LAN端子やTV端子、電話用モジュラージャックなどが付属しているのがこのタイプです。
アース端子付コンセント
一般的なコンセントの差し込み口に加えて、アース線をつなぐ端子が付属しているのがアース付きコンセントです。
アースには、電化製品からの電気を地面に逃し、感電や落雷被害を防ぐという役割があります。
特にキッチンや洗面脱衣場など、水気や湿気の多い場所に設置されることの多いタイプです。
エアコン用コンセント
その名の通り、エアコン専用のコンセントです。エアコンは使用する電力がとても大きく、一般的なコンセントでは電力が足りなくなってしまうことがあります。
そのため、一般的なコンセントを使用すると、頻繁にブレーカーが落ちたり、最悪の場合火災を起こしてしまう可能性もあります。
フロアコンセント
床に埋め込むタイプのコンセント。「床用コンセント」とも呼ばれています。
普段使わないときは床に収納しておくことができるのが特徴。ダイニングテーブルの下などに設置しておけば、ホットプレートやたこ焼き器などを使うときに便利です。
防水アース付コンセント
屋外に設置されることが多いコンセント。防水のため雨に強いのが特徴です。
庭でのバーベキューやガーデニング、洗車などをする際に役立ちます。
電気自動車用コンセント
最近増えてきている電気自動車用のコンセント。電気自動車は電気を燃料としているため、充電しなければ走ることができません。
専用のコンセントには、スタンドタイプ、壁面取り付けタイプなどの種類があるため、設置したい場所に合わせて選んでみてください。
まとめ
普段生活していると、それほど気に留めることもないコンセント。しかし、実際家を建てた方の声を見てみると、コンセントの位置や数によって生活が左右されることがよくわかります。
たかがコンセントと侮らず、注文住宅を建てる際にはぜひこだわって計画を立ててみてください。
記事の内容まとめ
- コンセントの設置で後悔している人は意外と多い。
- 設置する数や場所を決めるときは、実際の生活をイメージすることが大切。
- 住み始めだけでなく、長く住むことを考えて計画を立てるのがおすすめ。
- コンセントの増設にかかる費用は、1ヶ所あたり5,000円〜。ただし上棟前に申し出ること。
- コンセントは、使う場所や電化製品によって種類が異なる。
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