快適マイホームを実現!間取りづくり成功のポイント

快適マイホームを実現!間取りづくり成功のポイント

「マイホームを建てたいけれど、どんな間取りがいいんだろう?」 あなたは今、そうお考えではありませんか?

夢の暮らしを実現できる注文住宅は皆の憧れ。自分の希望を最大限に実現したいと願うのは当然のこと。家は生涯付き合っていくものだからこそ、居心地のいい空間にしたい! そう思いますよね?

注文住宅を建てるにあたりお金以外で一番大切なものが間取り。 失敗すると、ずっと不便な思いをしなければなりません。完成した状態で購入するものではないだけに、住んでみて初めて気付く失敗もありえます。

ストレスフリーの居心地のよい空間を設計するためには、あなたにとって住みよい家とはどんな空間なのか、どんな暮らしを実現したいのか、イメージを具体化していくことが肝要です。

そうは言っても、一生で何度も経験することではないため、なかなかイメージしにくいのもまた事実。

この記事では、建ててしまった後に「こんなはずじゃなかった!」と後悔しないために、間取りを決めるにあたり取り入れたいこと、失敗事例、気をつけておきたいポイント、間取りを活かすアイデアをまとめてお伝えするとともに、シミュレーションソフトもご紹介。 これを読めば、快適な暮らしを実現する間取りのポイントがひととおりご理解いただけます。

人生で一番大きな買い物、そして一番長く暮らす場所。それがマイホーム。 家族の笑顔が絶えない快適な居住空間の実現に役立てていただければ幸いです。

1.取り入れて良かった!人気の間取り4選と成功の秘訣

間取りは何より利便性、快適性を追求し、家族が笑顔で過ごせる空間にすることが大切です。限られたスペースの中で、住む人がハッピーになるために取り入れたい間取り(設備)の成功事例をご紹介します。

1-1.オープン(対面型)キッチン

出典:大和ハウス

広々としたオープンキッチンに憧れる人は多いことでしょう。

オープンキッチンのメリット

  • 調理中にリビングの家族と話ができる
  • ダイニングとキッチンの空間がつながっているので、配膳や後片付けが楽
  • キッチンとダイニング、リビングの間に仕切りがないことで開放感がある
  • 人目につきやすいので整頓するようになる
  • 子供が小さい場合、目が届きやすく安全管理がしやすい

オープンキッチンのデメリット

  • 調理の匂いや煙がリビングまで広がってしまう
  • 来客の目に触れる

使い勝手がよく、調理中も会話ができるオープンキッチンは、何より家族間のコミュニケーションを促進し、食の時間をより楽しくしてくれます。一長一短はありますが、使い勝手が良いオープンキッチンのメリットはデメリットよりも大きいと言えるでしょう。取り入れる価値大です。

1-2.パントリー(キッチン専用収納庫)

出典:kurasso

出典:平屋間取り

ここでいうパントリーとは、ウォークイン・クローゼットのように人が出入りできるキッチン専用の収納庫のことで、最近人気を集めています。こまめに買い物に行きにくい方にとって、まとめ買いした食料品や日用品を置いておけるパントリーは重宝するはず。

これらのストックは災害時の備えにもなり、安心感にもつながります。

また、ごちゃごちゃしやすいキッチンが片付くことで、広々と使いやすくなり、来客時などでもスッキリ見えます。

パントリーの使い勝手を良くする9つのポイント 便利なパントリーですが、設計の際に気を付けておきたいのは、何をどれくらい収納するかを明確にすることです。食料品や飲料だけか、日用品、食器や調理器具なども置きたいのか。収納するモノの量と大きさによって、パントリーの広さや作り付ける棚の数などが変わってきます。

以上を踏まえた上で、次の点を反映すると、使い勝手がグンとアップします。

  • キッチンからアクセスしやすい場所に配置する
  • モノの出し入れがしやすいよう棚の奥行きは30〜45センチ未満にする
  • 間口幅は食材や家電を持って出入りできるように90センチ程度確保
  • 中で行き来できるように、設置する棚の奥行きプラス60センチの空間を確保
  • 必要に応じてコンセントや照明を付ける
  • 臭いやカビ対策のため窓を付けるなど換気対策をする
  • 置きたいモノの変化に対応できるよう、棚は高さなどの調整ができるものにする
  • ドアを付ける場合は、モノの出し入れがしやすく場所をとらない引き戸にすると便利
  • 室温が上がりやすい南や西に設置するのはできるかぎり避ける

限られた空間の中で独立したパントリーを作るのが難しい場合は、スペースをさほどとらない壁面収納や引き出し型の収納も検討してみましょう。

1-3.リビングとつながった独立空間にもなる和室

出典:石井井上建築事務所

出典:株式会社シアーズホーム

ソファでくつろぐのもいいのですが、時には畳の上に寝っ転がって思い切りリラックスしたい。 そんな方は多いのではないでしょうか? 

リビングとつながった畳部屋があると、快適空間を作ることができます。 引き戸を設けることで、開ければリビングとひとつながりの広々とした空間に、閉めれば独立した空間に早変わり!

夏は畳の上で涼やかに、冬はこたつを出すなど、季節感を気軽に楽しむことができるのが和室ならではの魅力。来客時には引き戸を開けて畳の間を開放すればお客さんも足を伸ばしてリラックスでき、戸を閉めれば、見せたくないものをしまっておくこともできます。

そんな便利な空間を作っておくと、生活の質がアップします。

1-4.シューズイン・クローゼット

出典:敷島住宅株式会社

人が出入りする玄関はモノが散乱しやすい場所。スッキリさせるためには、玄関近くにシューズイン・クローゼット(土足のまま入ることができる収納)があると何かと重宝します。

1.5畳程度の広さを確保できれば、以下のものを家族4人分収めることができます。

  • 普段履かない靴

靴は知らず知らずのうちに増えがちなもの。玄関の靴箱以外に、普段履かない靴(他シーズンの靴など)を収納できる棚があると便利です。

  • 屋外で使う道具類

ベビーカー、三輪車、ボールなど子供が使うもの、つり道具、ゴルフバッグ、キャンプ道具、ガーデニング道具といった屋外で使う趣味の道具など、部屋には上げたくないが屋外で雨ざらしにしたくないモノをまとめて置いておくことができます。

クローゼット内が真っ暗にならないよう、照明は忘れずに付けましょう。

2.やってしまった!6つの間取り失敗例と対策

注文住宅で起こりがちな失敗事例を紹介します。

2-1.収納スペース

収納スペースが不十分、収納場所が不便、内部が使いにくいといった収納に関する失敗は多いもの。 また、デッドスペースを有効活用することは大切ですが、用途を考えずに収納スペースを作っても、効率よく、使い勝手よくモノが収納できません。

よくある失敗
  • とりあえず納戸を作ったが、置くモノと棚のサイズが合わず、思ったほど収納できない
  • モノの出し入れがしにくい
  • 壁面収納を作りすぎ、家具や家電を寄せて置ける壁がなくなった
対策
  • 収納スペースは床面積ではなく、出し入れする面(壁面積)で考える
  • 収納棚の高さ・幅・奥行きは、収納したいモノに合わせる(奥行は深くしない方がよい)
  • よく使うモノは手が届きやすい場所に収納できるよう設計する
  • よく使うモノの近くにその収納場所を作る
  • 壁面収納は家具をどう置くかを先に考える

2-2.部屋の広さ

決まった広さの中で間取りを決めないといけない注文住宅。各部屋の目的や用途を考えてスペースを配分していきましょう。

よくある失敗
  • くつろげるようリビングを広くしたために、玄関など他のスペースが狭くなった
  • 寝室は寝るだけと思い狭くしたら、ダブルベッドを入れたらキツキツで狭苦しい
  • 子供が成長し、プライバシーに配慮した子供部屋にしたいが、部屋の広さや形態を変えられない
対策
  • リビングはモノが集まりやすいので、収納スペースを多めに確保し、スッキリ見えるようにする
  • 部屋の広さは、ソファ、ベッドなど置く予定の家具を図面に書き込んで確認する
  • イスに座ったり、その後ろを歩くためのスペースを確保する(人が通るためには50cm以上、すれ違うためには90cm以上が必要)
  • 子供部屋は子供の成長に伴い、引き戸などで部屋の広さを調節できるように、また独立した空間にできるようにしておく

2-3.コンセントなど電気配線

部屋の利便性を決める電気配線。生活動線を考えておかないと、調理や掃除など家事にも支障が出ます。

よくある失敗
  • 玄関の照明スイッチが入り口から遠くて、スイッチのオン・オフを真っ暗な中でしなければならない
  • 部屋のスイッチがドア開く方向の壁にあり、ドアの裏側に隠れてしまう
  • キッチンのカウンターや収納棚にコンセントがないため、コーヒーメーカーやジューサーなどを使うたびに移動しなくてはならない
  • リビングのコンセントを角にしかつけなかったため、掃除機をかけるときに途中でプラグを差し替えなければならない
  • 家の外部にコンセントをつけなかったので、芝刈りなどができない
対策
  • 家具と家電の配置を図面に書き込み、必要なコンセントの数と設置場所を確認する
  • 照明スイッチはドアが開くのと反対方向の壁に付ける
  • 掃除機をかけるとき、プラグの抜き差しの回数が少なくて済むようにコンセント位置を決める
  • キッチンは多くの調理家電を使うので、コンセントの数を十分に確保し、動線を考えて移動しないですむ場所に付ける
  • 玄関と寝室は、帰宅時、就寝時などの生活動線上にスイッチを付ける
  • 家の外にもコンセントを付けて屋外でも庭作業などができるようにする

2-4.生活動線

動線とは住宅の中で想定される人の動きを線で表したものです。生活動線がうまく行かないと、家族全員が動く朝など、トイレや洗面所などの水回りが混むなどして効率が悪くなります。家族全員がスムーズに動けるよう部屋の配置を考える必要があります。

よくある失敗
  • 玄関とキッチンが遠くて、重い荷物を運ばなければならない
  • 朝など家族全員が動く時間帯に、同じ場所の使用が集中して混雑する
  • 浴室を玄関から遠い場所に作ってしまったために、子供が汚れて帰ってきた時に、浴室までの廊下や階段まで汚れてしまう
  • トイレを1階に配置したため、玄関で来客の対応中、家族がトイレを使用しづらい
対策
  • 起床から就寝までの家族の動線を図面に書き込み、人が集中しやすい場所、不便なところはないかを確認してみる
  • 浴室は玄関からなるべく近い場所に作る
  • 家族が来客のいる空間を通らずに移動できるように工夫する

2-5.採光、気温、湿度管理

採光や温度湿度の管理は住み心地を大きく左右する。時間帯や季節による変化や熱効率などを考慮に入れつつ対策を講じたい。

よくある失敗
  • 開放的なリビングにしたいと吹き抜け、リビング階段にしたが、光熱費が想定以上に高くなってしまった
  • 採光と風通しを考えてリビングに大きな窓を設置したものの、日中は光が眩しすぎ、夏は窓からエアコンの冷気が逃げやすく、冬場は冷気が入ってくる
  • 玄関が奥まったところにあるため、ドアを閉めると昼でも玄関が暗い
  • 西側に大きな窓を設置したら、西陽が厳しく、夕方は眩しすぎて部屋にいられない
対策
  • 家族が休日に家にいる時間が長いか、外にいる時間が長いかなど、ライフスタイルに合わせて採光を考える
  • 明るさ、断熱性、眺めなど、優先順位に合った大きさ・形状の窓を選ぶ
  • 風が入ってくる窓の対角線上に、風が抜けるための窓を作る
  • 玄関ドアは、採光に考慮したドアを選ぶか、玄関に採光のための窓をつくる
  • 西陽対策として、西側に大きな窓は作らない

2-6.プライバシー

図面上で見ているとなかなか想像しにくい外部からの視線。自分の、そして隣接した家のプライバシーを守って安心して暮らすため、考慮しておく必要があります。

よくある失敗
  • 自分の家と隣接した家の窓が近くて中の様子が丸見え
  • 1階の窓を透明ガラスにしたら外から見られている感じがして落ち着かず、厚手のカーテンをかけると室内が暗くなる
  • 玄関のドアを開けると、リビング、オープンキッチン、バスルームなど、見せたくないスペースの様子が一直線に見通せてしまう
  • 人通りのある道路に接した場所に浴室を作ってしまった
対策
  • 家の東西は隣の家との間隔が狭いことが多いので、窓やドアの位置が隣家の窓やドアとバッティングしないようにする。難しい時は、窓を小さくするか曇りガラスにする
  • 道路沿いのドアや窓は、図面に外からの視線を書き込んだり、実際に外から見え方をシミュレーションしてみる
  • 1階の窓はプライバシー保護のため曇りガラスにしたり、防犯のためのサッシを取り付ける
  • 玄関のドアを開けたときに、人に見られたくない空間を配置しない
  • 浴室は外から目の届きにくいところに配置。窓は小さめにする

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一生に一度となる大きな買い物、妥協せずにたくさんの会社を検討するようにしましょう。

3.間取りづくりの押さえるべきポイント3つ

注文住宅の場合、自由に間取りを決められるわけですが、家族全員が納得する間取りを実現するのはなかなか難しいもの。間取りの決定の際には優先順位を明確にしましょう。基本的に、利便性、快適性を最優先されるべき人は家に一番長くいる人です。また、使う時間が短い部屋などは優先順位を下げましょう。

間取りを決める手順は以下の通りです。

①ゾーニングする
ゾーニングとは、住まいの空間を目的や用途によっていくつかに分けて、間取りの大まかな計画を建てることです。たとえば、「リビングなど家族が集まるゾーン」「トイレ・浴室などの水廻りのゾーン」「子供部屋や寝室などのプライベートゾーン」などと大まかに分けてみます。

②ゾーニングに合わせて部屋・収納の位置を決める
起床から就寝までの家族の動きをシミュレーションしながら、上のゾーンに合わせて部屋を配置してみます。その際に、収納スペースのレイアウトも考えます。どこに何をしまうかを考えながら、しまうモノの量だけでなく、出し入れのしやすさも考慮しましょう。

以上を踏まえて、間取りを考える際に絶対に必要なポイントを解説します。

3-1.基本のポイント

使い勝手が良く、居心地の良い住まいにするために大切な要素をまとめました。

採光

居心地を左右する採光は、間取りを考える上で大変重要な要素です。家を建てる土地をよく観察し、1日を通して、どの位置・方角が日当たりがよいか、また、逆によい採光が得られにくい位置も把握しておきましょう。

季節によって光の具合や方向は変わるので、可能であれば1年を通して観察できるのが望ましいですが、無理ならば1日を通して光の具合を確認し、イメージをふくらませるとよいでしょう。

一般的な間取りとしては、リビングなどの居室は長時間過ごすので、1日を通して気持ちのいい光が入りやすい南東に面した場所に配置します。逆に、トイレや浴室といった水廻りは、よい採光が得にくい北西に配置することが多いです。

風通し

気持ちのいい風が通う部屋は居心地もよいものです。風をうまく部屋に取り込むためには窓の配置や種類を考える必要があります。

  • 窓は2箇所以上付ける

風の通り道を作るために、部屋に2つ以上の窓を付けましょう。対面など一直線で結べる位置に設置したほうが風通りがよくなります。

  • 高い位置と低い位置に窓を取り付ける

暖かい空気は上にたまり、冷たい空気は下にたまるという性質があります。これを利用して、暖かい空気を逃す窓を上に、外気を取り入れるための窓を下に設置すると、効率よく部屋の換気を行うことができます。

  • 窓の種類を考える

1日中開放しておける窓があると、常に気持ちのよい風を家の中に呼び込むことができます。縦すべり出し窓は、窓に対して直角に入る風はもちろん、平行に流れてくる風も受け止めてくれるので、効率よく風を取り込めます。

生活動線

家族によって、生活動線は違うもの。その家族にとって住みやすい間取りを考える上で、生活動線を考えることは不可欠です。まずは家族一人ひとりの平均的な1日の動きを想定し、誰がどの部屋を使い、どれくらいの時間その部屋にいるのかを書き出して、情報を整理してみましょう。

家事動線は効率性が大切です。家事動線がうまくいくと、家事に費やす時間を減らすことができ、その分、他のことに使える時間も増えます。特に、キッチン、洗濯機、物干し場(ベランダ)は朝の忙しい時間に複数の人間が並行して使う場所なので、同じ階の近場に配置して、移動距離が少なくなるようにできればベストです。

効率の良い家事動線を実現するために以下の3点も考慮しましょう。

  • キッチンは料理の手順を考えながら、最小限の移動ですむようになるべくコンパクトにする
  • 家事のための空間はなるべく近づける。また、複数の人間が作業することを想定して、二方向から出入りできる(回転動線)ようにするとベター
  • 室内干しをする世帯は、洗濯物を干すスペースをあらかじめ動線に組み込む

間取り図が出来上がった後も、実際に出来上がった家をイメージしながら図面通りに歩いてみましょう。その時には、ふき抜けやロフトなど縦の空間も意識してみてください。その結果、間取りを調整する必要が出てくるかもしれません。

将来に備えた間取りの可変性

家は一生ものですから、現在だけでなく、子供の成長・独立や老後の暮らしに備えてなど、将来の生活の変化にも対応できるようなつくりにしておきたいものです。

よくある要望として、子供の成長に合わせて部屋も変えたいというものがあります。 子供が小さいうちは広い部屋を家族全員の寝室として使い、成長してからは部屋を区切って2部屋にし、子供部屋として独立させる。そんなことも、間仕切り開閉壁や可動式収納を作っておけば可能です。子供が独立したあとは、それらを取り払えばまた広い部屋として使うことができます。

また、小さいお子さんがいる家庭では、子供を基準にして安全性を考慮し、障害物をなるべくなくしておくこともよいでしょう。 そうすることで老後に使いやすいバリアフリー空間を実現することもできます。

3-2.狭い土地の場合のポイント

都内など地価が高い地域で家を建てる場合、コストをセーブするため、狭い土地や変形した土地に家を建てることがままあります。

狭い土地を有効活用するためには、どんな方法があるのか見ていきましょう。

2 in 1 2 in 1とは、2つの用途のために分かれている空間を1つにすることです。例えば、

  • 廊下も兼ねたキッチン

廊下とキッチンの空間を兼用することで廊下のスペースを省くことができる。

  • 階段をリビングに設置

こちらも2つを1つの空間にすることで階段のスペースを省くことができる。

  • 寝室兼仕事場

昼は仕事場、夜は寝室にと時間ごとに用途を変えることで、一部屋減らすことができる。

  • 階段に本棚

狭い家の場合、3階、4階建てになることが多く、必然的に階段の面積が増える。階段の壁を本棚にすれば、増えやすく場所をとりがちな本の収納に役立つ。

縦の空間を有効活用 土地が狭い場合、生活空間を十分に確保しようとすると、3階、4階建てと階数を増やしていくことになります。縦の空間をうまく生かしていくことが、快適な生活空間を生み出すことになります。

  • 地下室を作る

映画・音楽鑑賞など趣味・娯楽の部屋にしたり、寝室にすることができます。

  • ロフトを作る

ロフトとは小屋裏、天井裏などの余剰空間を利用した「物置」というのが正式な定義で、いくつかの法的な決まりがあります。(※)

とはいえ、寝室や収納、趣味の空間として使うこともできるので、狭い空間を有効活用する一つの方法として取り入れてみる価値は大です。

※建築基準法によるロフト(小屋裏物置等)の定義(一部)

  • ロフトの床面積が、ロフトがある階の床面積の2分の1未満であること。
  • ロフトの天井高(内側の高さ)の最も高い部分が1.4メートル以下であること。
  • ロフトの床面積がロフトがある階の床面積の8分の1を超える場合、各階の壁量を増やさなくてはならない。

3-3.変形地の場合のポイント

一般的に、家は四角い土地に建てることが望ましいと考えられがちです。しかし、現実は、なかなかそうもいかないのが現実です。

変形地であっても、無駄なスペースをうまく生かす、あるいは土地の形を生かした家の設計にすることで快適な空間を手に入れることができます。

空いたスペースを活用 変形した部分の土地が余った場合、そのスペースを庭や家庭菜園にして居室から眺められるようにすれば、季節ごとの移ろいが楽しめますし、暮らしに緑のうるおいが得られます。

あるいは、駐車場にするのもよいでしょう。変形地の場合、道路と駐車スペースの間に微妙な空きが生まれることも多いので、樹木を数本でも駐車スペースの周りに植えるなどすれば、自然な景観に見せることができます。

土地の形を生かす 変形地に四角い家を配置すると、建物が小さくなる上、敷地に無駄が出ることは避けられません。敷地の形に合わせた建物の形にすることで無駄なく広い住まいが実現できるという考え方もあります。

①三角形の土地の場合

〈1階〉

〈2階〉

出典:株式会社野村工務店

三角形の敷地に「くの字型」の家を建てた例。2階の和室は「離れ」のような感覚で使える空間になっており、色々な用途に使えそうです。くの字型の空間に合わせて、キッチンから続く斜めのダイニングテーブルを設えました。個性的な空間ながら、広々とした、使い勝手の良い空間になっています。

②旗竿地の場合

旗竿地とは以下のような形の土地を指します。

ご覧の通り、道路から奥に入る形なので、プライバシーがしっかりと守られた空間となっています。反面、周囲を他の建物に囲まれるため、採光や通風の採り方に工夫が必要となります。

建築例を見てみましょう。

〈1階〉

〈2階〉

出典:株式会社野村工務店

「竿」の部分の土地は、2台分の駐車スペースに。建物を北側に寄せて庭をつくり、採光を確保しました。北側の玄関は吹き抜けからの明るい光が差し込むようになっています。

以上のように、条件が悪いと敬遠されがちな変形地ですが、土地の個性を見極めて工夫することで快適なマイホームを建てることは十分可能です。柔軟な発想であなたの個性が光る家を建てましょう。

4.間取りをさらに活かすアイデア5選

デッドスペースをなるべく作らないよう、また、限られたスペースを広く見せたり、有効活用するためのアイデアはまだまだあります。

4-1.階段下のスペースは様々な用途に使える

出典:インテリア・サプリ

階段下のスペースを掃除用具などの収納場所にすることは多いと思いますが、キッチン、トイレ、書斎などを設置する場所として使うことも考えてみましょう。

4-2.階段自体を収納スペースにする

出典:表示テキストインテリア・サプリ

階段のステップ部分も、引き出し型の収納スペースにすることができます。片付けるのが大変な子供のおもちゃや、細々とした文房具などを入れたりと、様々な用途に使えますね。

4-3.家具を小さいものにする

大きな家具は威圧感を与え、部屋を狭く見せてしまいます。食器棚やソファなどの家具は、高さの高いモノではなく、低いモノを選ぶようにしましょう。

4-4.窓を大きくとって空間を広く見せる

特に居心地のよさを優先したいリビングでは、広々とした空間に見せるためになるべく大きな窓を取り付けましょう。ベランダがあれば相乗効果でさらに広く見えます。ただ、プライバシーの問題もあるので、日中も外からの視線をきちんと遮れるカーテンなどを必ずつけるようにしましょう。

4-5.空間をなるべく仕切らない

各部屋を壁で仕切ると、どうしても開放感のない空間になってしまいます。寝室などプライバシーが必要な部屋以外はなるべく壁を作らないことで、広々とした空間を作りだせます。その反面、熱効率が悪くなるため、冷暖房費との兼ね合いをみて壁を作る・作らないを決めましょう。

5.間取りシミュレーションソフト&アプリ紹介

ここまで間取りを決めるにあたり気をつけたいことをご案内してきましたが、実際に自分で間取りを設計してみると、よりイメージがつかみやすくなるでしょう。オススメのシミュレーションソフトをご紹介します。

5-1.せっけい倶楽部(PC用)

せっけい倶楽部(PC用)

せっけい倶楽部はパソコン(Windows)にインストールして使うタイプの、無料で使いやすいシミュレーションソフトです。フリーソフトの場合、作られてから更新されていないものが多いのですが、こちらは定期的にバージョンアップされており、Windows10にも対応しています。

操作が簡単な上、家具やインテリアのパーツが豊富で3D表示までできるので、自分が考えた間取りが立体的かつリアルに表現され、様々な角度から仕上がりの状態を確認することができます。

5-2.間取りTouch+(アプリ)

間取りTouch+(アプリ)

iPhone専用の無料アプリで、簡単に間取りの作成を行うことができます。部屋を選んでタップするだけで間取り作成を開始。部屋を設置した後も壁をスワイプすれば簡単に変更することができます。ソファやキッチンなどの家具や設備も細かく設置できるので、間取りの細かいところまで詰めていくことができます。

5-3.間取り一図(アプリ)

間取り一図(アプリ)

Android用の無料アプリです。罫線にモノクロの線のみというシンプルな表示ではありますが、余計な情報がなく、直感的に操作することができます。実際にある間取りを取り込んで背景に加え、それをなぞることで間取りを作成していくこともできるので、実在する気に入った間取りをアレンジするという使い方も可能です。

6.まとめ

こちらの記事では間取りを考える際に基本となるポイント、取り入れたい事例などをご案内してきましたが、家族ごとに家を建てる目的や希望する家づくりは違うもの。紹介したポイントを頭に入れつつ、家づくりのプロである建築士にご自身の希望と条件を丁寧かつ確実に伝え、納得いくまで話しあいましょう。プロと良好な関係を築くことも夢のマイホームの実現にとっては大切なことなのです。

素敵なマイホームの実現をお祈りしています!

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