【2024年版】住宅ローンで繰り上げ返済をした場合のお得度をシミュレーション!

【2024年版】住宅ローンで繰り上げ返済をした場合のお得度をシミュレーション!

住宅ローンの繰上返済は【繰上げ時期が早い、金利が高い、残高が大きい】ほど、得られるメリットは大きくなります。

なぜなら、繰り上げの時期が早ければ、返済総額が大幅にカットできるからです。同様に金利が大きなローンや残高が大きい場合、早めに完済することで、返済の負担は一気に軽減できます。

住宅ローンを利用中の方は、ダラダラ返済を長引かせるのではなく、サクサクと繰上返済をしてしまいましょう。リタイアまでに完済すれば「老後の生活」も安心です。

本記事では、住宅ローンで繰り上げ返済をした場合の「お得度」をシミュレーションしてみました。

目次

住宅ローンの繰上返済とは

住宅ローンの繰上返済とは、毎月決まった返済とは別に、借入額の一部または全額を返済することです。繰上返済をすれば、返済期間が短縮でき、結果借入での支払い総額は少なくなります。

元利均等方式で返済をしている方が「繰上返済」した場合、返済額軽減タイプに該当します。また、繰り上げ返済後も返済額を変えず、返済期間を短縮することを「返済期間短縮タイプ」と言います。

【繰上返済には2つのタイプがある】

☑️ 返済額軽減タイプ
☑️ 返済期間短縮タイプ

例えば、2019年1月より3,000万円の住宅ローン(利息3%、返済期間35年)を組んだ人が、1年後のボーナスで200万円繰上返済をしたとします。

住宅ローンボーナス返済

この場合、繰上後の返済回数を減らすのであれば、月々の返済額は115,455円となり、全体で「15,252,812円」節約することができます。

また繰上返済を行った後、返済回数を減らさない場合、月々の返済額は「107,629円」にまで少なくなります。

繰上後の返済回数を減らすことを、繰上返済の「期間短縮タイプ」と言い、繰上後も返済回数をそのままにすることを「返済額軽減タイプ」と呼んで区別をしています。

住宅ローンの負担を軽減するには「頭金」を増やすこと

住宅ローンの負担を減らすには「繰上返済」のほか、頭金を多くして借入額を少なくするなどの方法があります。最近では「頭金0」のローンも増えていますが、頭金なしで全額を借入するのは、後々「返済負担」で苦しむことになります。

頭金の目安ですが、多ければ多いほど、ローン返済の負担は軽減できます。一般的には、300万円〜500万円といった頭金を用意してローンを組む方が多いです。

とある機関の調査によると、3,000万円以下の住宅購入については、100万円〜500万円の頭金を用意する方が全体の「24.6%」を占めており、次いで500万円〜1,000万円未満の頭金を用意する人が全体の「17.5%」いるとのこと。

住宅ローン頭金の目安(3,000万円以下の物件を購入した場合)

● 100万円未満・・・12.0%
● 100万円〜500万円・・・24.6%
● 500万円〜1,000万円・・・17.5%
● 1,000万円〜1,500万円・・・13.6%
● 1,500万円以上・・・23.6%
● 不明・・・8.1%

いかがでしょうか。1,000万円〜1,500万円以上貯めている人も全体の「13.6%」に上り、1,500万円以上の頭金を用意した人も全体の「23.6%」いるというのですから驚きです。

私たちも返済で困らないよう、できるだけ多く頭金を貯めておくようにしましょう。

住宅ローンは、繰り上げ返済手数料も忘れずにチェック!

繰上返済で気をつけたいのが「繰上返済手数料」です。一部の金融機関では、繰上返済に伴い一定の手数料を徴収しています。繰り上げ返済手数料があまりにも高ければ(せっかく完済をしても)返済総額が変わらないといった問題も出てきます。

住宅ローン繰り上げ返済手数料

このため、繰上返済で得をするには「繰上返済手数料が掛からない」ローンを利用することです。最近では、ネット銀行の多くが「一部繰り上げ返済手数料無料」としています。

またメガバンクにおいても、Webからの返済手数料を無料にしたり、ATMの取引手数料を無料にするなど、さまざまな取り組みを行っています。

住宅ローンをお得に利用するには、繰り上げ返済手数料が掛からない(または安い)ローンを選びましょう。

住宅ローンの保証料にも注意

住宅ローンを借りる際、保証会社を利用するのに、一部「ローン保証料」が必要になります。最近では、ネット銀行の多くが「ローン保証料無料」としていますが、メガバンクをはじめとする都市銀行、地方銀行においては、いまだ「ローン保証料」を払い契約をする必要があります。

ローン保証料が高いローンについては、全体のコストがいくらになるのか、金利を含めてシミュレーションしてみてください。

せっかく金利が低いのに、ローン保証料が高いローンでは、全体のコストも変わってきます。なお、ローン保証料の仕組みについては、以下の記事が参考になります。ローン選びの参考にしてみてください。

参考記事:【保存版】住宅ローン保証料とは?住宅ローン保証料のかからないお得なローン20選!

繰上返済を定期的に行えば、100万円単位で支払い負担がカットできる

本記事前半でも、繰上後「いくら利息や返済額」が軽減できるのかシミュレーションしてみましたが、さらに別の金額を使って繰上返済のシミュレーションをしてみましょう。

ここに4,500万円を返済期間35年、金利3%全期間固定、元利均等方式住宅ローンで借入していた人が、借入1年目ごとに「100万円」を10年間繰上返済し続けるとします。

この場合、返済軽減タイプと返済期間短縮タイプで、いくら「返済額が減るのか」計算してみました。

住宅ローン繰り上げ返済シミュレーション

パターン① 返済額軽減タイプで繰上返済をした場合

返済額軽減タイプで、毎年一回「100万円」の繰上返済を10年間続けた場合、一年目の返済額は173,182円です。

2年目には169,269円、3年目には165,288円…と年を追う毎に返済額は減り、10年目には月々「130,419円」の返済額となり、支払った利息は「22,649,767円」になります。

パターン② 返済期間短縮タイプで繰上返済をした場合

期間短縮タイプを選択した場合、月々の返済額は「173,182円」のままですが、返済期間は当初の420回から300回にまで短縮できます。このため、120回分の返済がカット出来、支払った利息は「16,886,424円」になります。

この場合パターン①の方が支払う利息は多く、期間を短縮した方が支払う利息は少なく済むことが分かりました。

住宅ローンは繰り上げ返済を行うことで、全体の総額が100万円単位でカットできます。無駄を省くためにも、ボーナス時期やまとまった資金が手に入った時点で「繰り上げ返済」を済ませておきましょう。

幸いなことに、一部繰り上げ返済手数料を「無料」とするローンが増えており、Web返済においては全額完済でも「手数料が掛からない」ローンもあります。

住宅ローンの返済計画は、シミュレーションツールの利用が便利

住宅ローンは「元利均等返済」で返済するのが一般的です。みなさんがいくら借入をし、繰上返済をどのようにしていくのか「繰上返済の計算」は、シミュレーションツールを使われると便利です。

下は、計算機で有名なカシオのツールですが、ここでは元利均等または元金均等方式で、ローン借入金から繰上げ返済を含む毎回の返済額と借入残高の表を計算できます。

参考リンク:ke!san(生活や実務に役立つ計算サイト)

このほか、各住宅ローン会社は「返済計画」の無料ツールを提供しています。

上のように、いくつか借入条件(年収、金利、返済回数)を入力するだけで、簡単に繰り上げ返済の返済総額や「借入可能額」など、複数の項目がチェックできます。

繰り上げ返済のシミュレーションツール

計算が苦手な方は、ぜひシミュレーションツールを活用してください。

繰上返済でおすすめの住宅ローン5選!

繰上返済でおすすめの住宅ローンとは、「繰上返済手数料が安い住宅ローン」のことです。本項では繰上返済に向いた住宅ローンを5つ紹介しましょう。

繰上返済でおすすめの住宅ローン5選!

  • ARUHI
  • イオン銀行
  • じぶん銀行
  • 新生銀行
  • 住信SBIネット銀行の住宅ローン

①〜⑤のローンについて、どのような特徴があるのか見てみましょう。

繰上返済でおすすめの住宅ローン① ARUHIの住宅ローン

繰上返済でおすすめの住宅ローン一つ目は、『ARUHIの住宅ローン』です。ARUHI(アルヒ)は住宅ローン専門の金融機関で、フラット35については業界トップのシェア(フラット35の申し込み件数が7年連続「国内ナンバーワン」に輝いた)を誇ります。

ARUHI(アルヒ)の住宅ローンは、一部繰り上げ返済手数料を無料とするほか、保証会社手数料も「0円」と取引コストが掛からないお得なローンを提供しています。

ここで、ARUHIフラット35の貸し付け条件を見てみましょう。

ARUHIフラット35

金利 固定:1.060%~(全期間固定15年~20年の場合)
金利タイプ 全期間定
借入金額 100万円~8,000万円
対応地域 全国
来店 必要
団体信用生命保険料 別途必要
保証料 不要
保証会社手数料 0円
事務手数料 元金×1.08%

この他、ARUHI(アルヒ)で借入できるローンは、以下ARUHI公式サイトをチェックしてみてください。

参考リンク:ARUHI(公式サイト)

住宅ローン繰り上げ返済手数料

繰上返済でおすすめの住宅ローン② イオン銀行の住宅ローン

イオン銀行住宅ローンは保証料が無料、一部繰り上げ返済手数料も無料、病気と診断された方に「ローン残額が0円」になる8疾病保障も付帯できます。なお、イオン銀行の住宅ローンは一部繰り上げ返済手数料が無料、金利も低く、新規借入・借り換えの方におすすめの住宅ローンです。

以下、イオン銀行住宅ローン「手数料定率型」の内容をまとめてみました。

イオン銀行住宅ローン・金利プラン 手数料定率型

金利 変動0.520%(固定3年の場合)
金利タイプ 変動
借入金額 200万円~1億円
対応地域 全国
来店 必要
団体信用生命保険料 不要
保証料 不要
保証会社手数料 0円
事務手数料 元金×2.16%

このほか、イオン銀行住宅ローンには「当初固定金利プラン 手数料定率型」と呼ばれるローンがあります。

イオン銀行住宅ローン・当初固定金利プラン 手数料定率型

金利 固定:0.430%~(固定3年の場合)
金利タイプ 固定
借入金額 200万円~1億円
対応地域 全国
来店 必要
団体信用生命保険料 不要
保証料 不要
保証会社手数料 0円
事務手数料 元金×2.16%

このほか、イオン銀行で扱う住宅ローンは、イオン銀行公式サイトを確認しましょう。

参考リンク:イオン銀行住宅ローン(公式サイト)

繰上返済でおすすめの住宅ローン③ じぶん銀行の住宅ローン

じぶん銀行のローンは、一部繰り上げ返済手数料が無料で、完済や繰り上げ返済に適した住宅ローンです。また、じぶん銀行住宅ローンの中で人気が高い「借入当初金利引き下げローン」は借入初期の金利が低く、借入期間を短縮することで、通常よりもお得にローンが利用できる融資商品(=住宅ローン)です。

以下、じぶん銀行「住宅ローン 当初期間引下げプラン」の貸し付け条件をまとめてみました。

じぶん銀行 住宅ローン 当初期間引下げプラン

金利 固定:0.380%~(固定2年の場合)
金利タイプ 固定
借入金額 500万円~2億円
対応地域 全国
来店 不要
団体信用生命保険料 不要
保証料 不要
保証会社手数料 0円
事務手数料 元金×2.16%

このほか、じぶん銀行住宅ローンには「全期間金利が引き下げられる」プランもあります。

じぶん銀行 住宅ローン 全期間引下げプラン

金利 変動:0.457% 固定:1.420%~(固定2年の場合)
金利タイプ 変動、固定
借入金額 500万円~2億円
対応地域 全国
来店 不要
団体信用生命保険料 不要
保証料 不要
保証会社手数料 0円
事務手数料 元金×2.16%

この他、じぶん銀行で利用できる「住宅ローン」は、以下公式サイトを確認してください。

参考リンク:じぶん銀行(公式サイト)

住宅ローン 金利プラン

繰上返済でおすすめの住宅ローン④ 新生銀行の住宅ローン

新生銀行「住宅ローン 金利プラン 手数料定率型」は以下6つの手数料が「すべて無料」とお得な住宅ローンです。

新生銀行住宅ローンは6つの手数料がすべて無料

1.保証料0円
2.一部繰上返済手数料0円
3.コントロール返済手数料0円
4.団体信用生命保険料0円
5.団体信用介護保障保険料0円
6.ATM手数料0円

以下、住宅ローンの借入条件をまとめておきます。

新生銀行 住宅ローン 金利プラン 手数料定率型

金利 0.900%~(固定1年)
金利タイプ 固定、全期間固定
借入金額 500万円~1億円
対応地域 全国
来店 必要
団体信用生命保険料 不要
保証料 不要
保証会社手数料 不要
事務手数料 108,000円

新生銀行住宅ローンの詳細は、以下公式サイトを確認しましょう。

参考リンク:新生銀行(公式サイト)

繰上返済でおすすめの住宅ローン⑤ 住信SBIネット銀行の住宅ローン

住信SBIネット銀行の住宅ローンは、繰上返済手数料をはじめ、各種手数料が無料なので、完済をお急ぎの方、繰り上げ返済で返済総額を減らしたい方におすすめの住宅ローンです。

また、住信SBIネット銀行の住宅ローンには「充実の疾病保障」が付くなど、病気や怪我など、いざという時の備えにもなる「頼もしい住宅ローン」です。以下、「住信SBIネット銀行」で利用できる住宅ローンの一部を紹介しておきます。

住信SBIネット銀行・ネット専用全疾病保障付住宅ローン<通期引下げプラン>

金利 変動:0.447% 固定:1.090%~(固定7年の場合)
金利タイプ 変動、固定
借入金額 500万円~1億円
対応地域 全国
来店 不要
団体信用生命保険料 不要
保証料 不要
保証会社手数料 0円
事務手数料 元金×2.16%

住宅ローン金利比較

住信SBIネット銀行 ネット専用全疾病保障付住宅ローン<通期引下げプラン>

金利 変動:0.447% 固定:1.090%~(固定7年の場合)
金利タイプ 変動、固定
借入金額 500万円~1億円
対応地域 全国
来店 不要
団体信用生命保険料 不要
保証料 不要
保証会社手数料 0円
事務手数料 元金×2.16%

ネット専用全疾病保障付住宅ローン

住信SBIネット銀行 ネット専用全疾病保障付住宅ローン<当初引下げプラン>

金利 固定:0.440%~(固定2年の場合)
金利タイプ 固定
借入金額 500万円~1億円
対応地域 全国
来店 不要
団体信用生命保険料 不要
保証料 不要
保証会社手数料 0円
事務手数料 元金×2.16%

住信SBIネット銀行 ネット専用全疾病保障付住宅ローン<当初引下げプラン>

金利 固定:0.440%〜
金利タイプ 固定
借入金額 500万円~1億円
対応地域 全国
来店 不要
団体信用生命保険料 不要
保証料 不要
保証会社手数料 0円
事務手数料 元金×2.16%

住信SBIネット銀行 フラット35

金利 固定:1.060%~(全期間固定15年~20年の場合)
金利タイプ 全期間固定
借入金額 100万円~8,000万円
対応地域 全国
来店 不要
団体信用生命保険料 別途必要
保証料 不要
保証会社手数料 0円
事務手数料 元金×2.16%

住信SBIネット銀行 フラット35S(金利Aプラン)

金利 固定:0.810%~(全期間固定15年~20年の場合)
金利タイプ 全期間固定
借入金額 100万円~8,000万円
対応地域 全国
来店 不要
団体信用生命保険料 不要
保証料 不要
保証会社手数料 0円
事務手数料 元金×2.16%

住信SBIネット銀行 フラット35S(金利Bプラン)

住信SBIネット銀行 フラット35S(金利Bプラン)

金利 0.810%~(全期間固定15年~20年の場合)
金利タイプ 全期間固定
借入金額 0.810%~
対応地域 全国
来店 不要
団体信用生命保険料 不要
保証料 不要
保証会社手数料 0円
事務手数料 元金×2.16%

このほか、住信SBIネット銀行で扱う「住宅ローン」や、借入の方法、貸し付け条件の詳細については「住信SBIネット銀行公式サイト」を確認してください。

参考リンク:住信SBIネット銀行の住宅ローン(公式サイト)

住宅ローン繰上返済の注意点は3つ

住宅ローンで繰上返済を行う際、注意すべきポイントは3つあります。

繰上返済で注意すべきポイントは4つ

  • 住宅ローン「減税の対象外」にならないように!
  • 生活が苦しくなるような、無理な繰上返済はしない
  • ローン減税を活用した場合とどちらがお得なのか比較する
  • 住宅ローンを契約する前に手数料を調べておくこと

それぞれの内容について、順に解説します。

住宅ローン「減税の対象外」にならないように!

「期間短縮型」の繰上げ返済をした場合、返済期間が10年未満にならないよう注意してください。なぜなら、返済期間が10年未満になると『住宅ローン減税』が受けられなくなります。

住宅ローン減税とは?

  • 毎年の住宅ローン残高の1%を10年間、所得税から控除
  • 所得税で控除しきれない分は住民税からも一部控除
  • 住宅ローンの借入れを行う個人単位で申請
  • 消費税率の引上げにあわせて大幅に拡充

また、住宅ローン減税の対象となる住まいは、以下の通りです。

住宅ローン減税の対象となる住まい

  • 自ら居住すること
  • 床面積が50m2以上であること
  • 中古住宅の場合、耐震性能を有していること
  • 借入期間や年収についても要件あり
  • 借入金の償還期間が10年以上であること
  • 年収が3000万円以下であること(3000万円を超える年は住宅ローン控除が利用できない)
  • 増改築等の場合、工事費が100万円以上であること

このほか、中古住宅や中古住宅マンションについても(以下の)条件を満たすことで、税の優遇が受けられます。

中古住宅の住宅ローン減税

住宅ローン減税を利用すれば、以下のようなイメージで税の負担が軽減できます。

住宅ローン減税の活用法

住宅ローン減税は、新築住宅はもちろん、中古住宅も「減税の対象」となります。

住宅ローン減税制度は、住宅ローンを借入れて住宅を取得する場合に、取得者の金利負担の軽減を図るための制度です。毎年末の住宅ローン残高又は住宅の取得対価のうちいずれか少ない方の金額の1%が10年間に渡り所得税の額から控除されます。

このほかにも、増築、一定規模以上の修繕、模様替え、省エネ・バリアフリー改修も(100万円以上の工事費であれば)住宅ローン減税の対象となるので活用してください。

参考リンク:すまい給付金(公式サイトより)

ただし、冒頭でも紹介した通り「返済期間が10年以上」でなければ、同制度は適用されないので(繰り上げの時期に)気をつけましょう。

生活が苦しくなるような、無理な繰上返済はしない

繰上返済をしようと、与えられたボーナスを「すべて返済に充てる」人がいますが、生活費を削ってまで返済に回すのは(何か起こった時)資金ショートで困る可能性があります。

例えば、会社の都合で給与が減らされたり、ボーナスがカットになった場合、予定していた金額が返せない…という事態も予測できます。

繰上返済は将来のゆとりを生みますが、生活が苦しくなるような「無理な繰上返済」だけは避けてください。賢く返済計画を立てるには、借入の前に「十分な頭金」を準備し、無理のないタイミングで繰り上げ返済を行うことです。

たった数回の繰り上げ返済でも、100万円単位で返済総額がカットできます。

家と計算機

また、利用するローンの金利を比較し「低金利&取引コストのかからない」ローンを慎重に選べば、それだけでも返済総額は50万円、100円単位で大幅に削減できます。

関連記事:【最新2019年2月】住宅ローンの金利推移と今後の金利動向を徹底検証!

無駄な支払いを減らすためにも、ローン選びには時間をかけてください。ローン選びさえ間違えなければ、完済まで「低金利」で住宅ローンが活用できます。

万が一、今利用している住宅ローンに「無駄が多い」と感じた時には、最新の住宅ローン金利をチェックし、低金利で手数料の掛からない住宅ローンの借り換えしましょう。

※ この場合も、借り換え手数料を差し引いて「どのローンが最もお得なのか」借り換え前と借り換え後でシミュレーションしておくと安心です。

ローン減税を活用した場合とどちらがお得なのか比較する

住まいの購入に関する税の優遇や、所得税の優遇措置が適用されれば、(繰上返済をしなくとも)ローン減税によってお得に住まいが手に入ります。

余裕があれば、繰上返済をするのも一つの手ですが、税の優遇と繰上返済を比較し、どちらがお得なのか比較するようにしましょう。

また各地方自治体でも、住まいの購入を助成したり、補助金で購入支援をするところがあります。

自治体の住宅補助・助成金

自治体の制度を利用した「住まいの購入」については、最寄り(みなさんがお住まいの)自治体に問い合わせてみましょう。

住宅ローンを契約する前に手数料を調べておくこと

住宅ローンを契約する前に、それぞれのローンに「どのような手数料が掛かるのか」調べておいてください。ローン金利が安いという理由だけでローンを組んでは、繰上返済や一括返済をしたとき、手数料が多く掛かる可能性があります。

できれば借入の金利だけでなく、各種手数料が「無料」のローンを利用してください。

参考記事:【保存版】住宅ローン保証料とは?住宅ローン保証料のかからないお得なローン20選!

まとめ|住宅ローン繰上返済は無理しないこと

いかがでしたか? 住宅ローンに「繰上返済」は欠かせませんが、あまりにも無理をして生活が苦しくなるようでは本末転倒です。

生活にゆとりを持たせた状態で、資金的に余裕があれば繰上返済にチャレンジしてみましょう。

住宅ローン繰り上げ返済計画

また借り換えやローンの乗り換えを検討中の方は、新規ローン契約の保証料や手数料を差し引いても「得するのか」返済総額をシミュレーションしてください。

せっかく低金利ローンを見つけても、乗り換えの諸経費(保証料、返済手数料、団体信用生命保険の加入料など)が掛かるようでは、全体のコストはかさんでしまいます。

複数のローンを一括で比較し、「目的に合うローン」を探してみてください。

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