住宅ローンを組む際、何歳までに終わらせるように計画するべきかは気になる問題。
また、最近はライフスタイルが多様化していることによって、住宅ローンを組む年齢も上がっているため、何歳まで借りられるのか知っておきたいという方もいるでしょう。
そこで今回は、そんな住宅ローンと年齢の問題について考えていきたいと思います。
目次
住宅ローンは何歳までに終わらせるべき?
住宅ローンでは、多くの方が数千万円の高額な融資を受けることになります。
その返済は20年、30年など長期にわたって行うことになるため、きちんと返済していけるか不安になるという方も多いでしょう。
住宅ローンは、ずばり60歳までの完済を目指すことをおすすめします。60歳で定年退職を迎えたとしても、実際に年金を受け取ることができるようになるのは65歳から。(昭和36年4月2日以降生まれの男性の場合)
定年を迎えた従業員に対して多くの企業は継続雇用をしますが、収入はこれまでよりも一気に減ってしまいます。
実際定年退職後は、住宅ローンの返済に追われて生活したくないと考えている人が多く、退職金などを使って繰り上げ返済を行い、早めに完済するという方も。
中には、子供の高校・大学入学などの教育費を圧迫してしまわないよう、早めに計画を立てて、40代〜50代で住宅ローンの完済を目指す方もいるようです。
ローンを組む時の年齢や、子供の年齢、今後のライフプランなどを考えて完済時期を決定するようにしましょう。
住宅ローンが組めるのは何歳まで?
これから住宅ローンを組もうとお考えの中には、住宅ローンは何歳まで借りることができるのか疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
まずは主な金融機関の申し込み時の年齢制限を見てみましょう。()内は、完済時の年齢です。
- みずほ銀行…20歳~71歳未満(81才未満)
- りそな銀行…20歳~70歳未満 (80歳未満)
- 三菱UFJ銀行…20歳~70歳未満(80歳未満)
- 楽天銀行…20歳~65歳6ヶ月未満(80歳未満)
- 新生銀行…20歳~65歳未満(80歳未満)
- イオン銀行…20歳~71歳未満(80歳未満)
- じぶん銀行…20歳~65歳未満(80歳未満)
- 住信SBIネット銀行…20歳~65歳未満(80歳未満)
いかがでしょうか。それぞれ多少の差はあるものの、住宅ローンに申し込めるのは、65歳〜70歳未満までということが多いようです。
また、完済時の年齢は80歳未満と決められていることがほとんど。しかし年齢が上がれば上がるほど収入は減っていくため、できるだけ早く完済できるよう計画を立てるのがおすすめです。
年代別 住宅ローンを組むメリットとデメリット
住宅ローンを組む際、その年代によってメリットやデメリット、気をつけなければいけないポイントが異なります。
20代
住宅ローンを長期で組むことができるため、最近は20代のうちに家を購入する方も増えています。
例えば27歳で住宅ローンを組んだとすると、最長の35年ローンを組んだ場合でも、完済時は62歳。繰上げ返済などを利用しなくても、定年退職をする前に完済することができます。
また、20代であれば健康状態が良好な方が多く、加入が義務付けられている団体信用生命保険のに加入しやすいというメリットもあります。
しかし20代では用意できる自己資金が少なく、借入金額が多くなるという方も多いでしょう。自己資金が少なく、長期間で返済していく場合には、利息を含めた総返済額は大きくなるので注意が必要です。
また、年収の面から審査に通りにくくなるという心配もあります。その場合には、連帯保証人を付けたり、夫婦でペアローンを組むなどの方法があります。
30代
30代になると、20代の頃と比べると収入も安定し、家庭を持つ方も増えてきます。そのため、最も住宅購入を考える方が多くなる年代ではないでしょうか。
20代の頃と変わらず、団体信用生命保険の加入がしやすい年代でもあります。また、これからさらに収入の増加が期待される年代でもあるため、ローンの審査も比較的通りやすいでしょう。
30代は審査も通りやすく、また長期のローンが組むことができるため、住宅ローンを組むのに最適な年代と言えます。
しかしこれから先、万が一病気になってしまったり、子供の教育資金や親の介護費など、まとまったお金が必要になるタイミングが訪れることもあります。
今後のライフプランをしっかり考えて借入をするようにしましょう。
40代
40代は、20代・30代よりもさらに収入に余裕が出てくる年代。ある程度自己資金の準備ができた40代で、マイホームの購入を検討するという方も多いでしょう。
20代・30代でローンを組む場合と比べると、完済までの期間は短くなりますが、その分頭金として使うことができる自己資金をしっかり用意しておけば、支払う金利分が少なくなり、総返済額を減らすことができます。
しかし逆に言えば、自己資金をある程度用意できていなければ、希望額を借りることが難しい場合もあります。また長期で借入ができたとしても、定年退職後もローンの返済を続けるということになってしまいます。
退職金を使って残額を返済するという方法もありますが、できるだけ早く完済できるようしっかり計画を練っておくことが大切です。
50代
他の年代と比べると、50代は収入も支出も最も多くなる年代と言われています。
というのも、50代ではそれなりに収入が上がっている方が多い一方、子供の大学進学や結婚など、大きな支出がある年代。また、そろそろ退職後の生活のことをきちんと考えていかなければいけない頃でもあります。
50代になると、長期の借入は難しくなります。そのため、50代で住宅ローンを組むなら、自己資金がしっかり用意されていることが大前提です。
また、定年が近くなればなるほど高額なローンは借りにくくなってしまうため、子供に返済を引き継ぐことができる「親子リレー返済」を活用するという手もあります。
これは、子供が連帯保証人となり、死亡後の返済を引き継ぐというもの。親子が将来同居することを条件に申し込むことができます。
60代
60代でも住宅ローンを組むことは可能ですが、安定した収入があるかどうか、厳しい審査をクリアしなければいけません。
また、住宅ローンを借りるために必要な団体信用生命保険への加入には、治療歴や手術歴などを元にした審査があり、健康状態に問題があると判断されると加入が難しくなるため注意が必要です。
60代で住宅ローンを借りるなら、まずは退職金などを使って自己資金を増やし、借入希望金額を減らしましょう。借りる金額を少しでも減らした方が審査に通りやすくなります。
自宅を担保にして融資を受け、死亡後に購入した自宅を売却したお金を使って残額を返済するリバースモーゲージという方法もあります。
住宅ローンに関する基礎知識
知っておきたい住宅ローンの基礎知識について詳しく解説していきます。
住宅ローンの種類
住宅ローンには、大きく分けて公的ローンと民間ローンという2つの種類があります。それぞれの特徴を解説します。
公的ローン
公的住宅ローンは、自治体などの公的機関による融資のこと。金利は比較的低く設定されていますが、融資対象となる物件への条件が厳しいという特徴があります。また、借入限度額に制限があるため、高額の融資は受けられない場合もあります。
公的住宅ローンと呼ばれるのは、主に以下の3つです。
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住宅金融支援機構…国の財政融資資金を利用した融資。低金利・長期間固定という特徴があり、たくさんの人に利用されてきました。現在は民間金融機関と提携して「フラット35」などの融資を行っています。
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財形住宅融資…公務員・サラリーマンなどの勤労者が行う財形貯蓄の一部を利用した融資。金利は申し込み時点のものとなりますが、5年後に見直しが行われます。これには上限・加減はありません。
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自治体融資…都道府県や市区町村が行う融資。その地域に住んでいる、もしくは勤務している人が利用することができます。
民間ローン
公的機関が融資を行う公的住宅ローンに対して、銀行や信用金庫などの民間機関が行う住宅ローンのことを民間住宅ローンと呼びます。
民間住宅ローンには以下のような種類があります。
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民間融資…銀行や信用金庫、生命保険会社、住宅ローン専門会社などが行っている住宅ローン。特に銀行は住宅ローンに力を入れており、競争が激化。様々な金利キャンペーンが行われています。
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提携ローン…住宅販売業者と民間の金融機関が提携して行っている住宅ローン。融資条件などは比較的緩やかという特徴があります。
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社内融資…一般企業が独自に行っている住宅ローンです。会社が社員に対して直接融資を行うほか、民間のローンを利用するという場合もあります。会社を辞める時には、一括で返済しなければいけないという点が最大の特徴です。
金利タイプ
住宅ローンを選ぶ際に重要なポイントとなるのが金利。金利が低いものを選べば良い、と思っている方も多いようですが、実は金利には3つの種類があります。
全期間固定金利型
住宅ローンの借入を行った時の金利が、完済時までずっと変わらない住宅ローンです。
このタイプの1番のメリットは、返済額が一定なので返済計画が立てやすいということです。借入をした時点で、完済まで毎月いくらずつ支払っていけば良いのかがわかるため、最もシンプルです。
また、金利の影響を受けないため、もし大幅な上昇があったとしても安心。今後金利が上昇すると考えるのであれば、全期間固定金利を選ぶのがおすすめです。
しかしこのタイプは、金利上昇のリスクが少ない分、元々の金利が高く設定されているというデメリットもあります。
そのため、全期間固定型を選ぶ際は、どれくらいの金利上昇なら、このタイプの方が有利になるのかという点をしっかりと考える必要があります。
固定金利選択型
ある一定の期間、金利を固定することができる住宅ローンです。
固定期間は、2年・3年・5年・10年・15年・20年などから選ぶことができます。一般的に、この期間が短いほど金利は低く、長いほど高くなります。
固定期間が終了した後は、変動金利型に変更されるのが原則ですが、再度固定金利選択型を選ぶことも可能です。
固定期間中は返済額が一定のため、家計管理がしやすく、さらにキャンペーン金利などを狙えば、より低い金利で借入ができるという場合もあります。
一方、固定期間終了後の返済額は金利の影響を受けるため、支出の見通しがつきにくいというデメリットも。また、金利が大幅に上昇した際、返済額に上限がないため、返済額も大幅に増加してしまう可能性があります。
金利上昇の影響を少なくするためには、固定期間中、いかにローン残高を減らせるかが大切です。
変動型
借り入れ期間中、借り入れ金利が変動する住宅ローンです。
金利の見直しは、4月と10月の年に2回行われます。毎月の返済額の見直しは、基本的には5年に1度。万が一金利が大幅に上昇した場合でも、直前の返済額の1.25倍までという上限があります。
他のタイプよりも、元々の金利が低めに設定されており、返済額のうち元金の割合が大きいため、元金を着実に減らしていくことができます。
しかし、景気に左右されるため、もし金利が上昇すれば返済額が増えることになります。
また、毎月の返済額は上限が決まっているため、未払いの利息が発生します。そのためなかなか元金が減らないという可能性もあります。
金利の決定時期とは
住宅ローンを選ぶ際に重視される金利。金利のタイプも大切ですが、その設定時期を確認しておくことも大切です。
金利の設定時期には、申込した時点での金利が適用される「申込時金利」と実際に融資が実行された時点での金利が適用される「実行時金利」という2つの種類があります。
財形住宅融資は申込時金利が適用されることが多いですが、ほとんどの民間ローンでは実行時金利が適用されています。
実行時金利の場合、もし申込時よりも金利が上昇してしまった場合、準備していた資金計画に影響が出てしまう可能性があります。計画に狂いが生じることのないよう、金利の動向は常にチェックしておくようにしましょう。
返済方式
住宅ローンの返済方法には、「元利均等返済」と「元金均等返済」という2つの方法があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
元利均等方式
毎月支払う返済額のうち、元金の占める割合が変わらない返済方法。始めに元金部分を返済期間で割り、残高に応じた利息を上乗せした金額を毎月返済していきます。
元金を着実に減らしていくことができるため、返済が進むにつれて、毎月の返済額を減らしていくことができます。またその分、かかる利息が減り、総支払額も少なくて済みます。
ただし、返済当初の返済額は多いため、借入時には十分な収入を得ていることが条件となります。
元金均等方式
毎月支払う返済額のうち、元金と利息の割合が変化していく返済方法。返済当初は利息の割合が多くなるため、元金部分の減りは遅くなります。
利息と元金の割合は変化しますが、月々の返済額は一定。そのため、返済計画を立てやすいというメリットがあります。
しかし、最初は元金がなかなか減らないため、同じ金額を借りたとしても、元利均等返済よりも、総返済額は多くなってしまいます。
元利均等方式と元金均等方式、どちらを選べば良い?
それぞれメリットとデメリットがある2つの返済方式。単純に総返済額だけで選べば元利均等返済の方が少なくて済みますが、どちらを選べば良いのでしょうか。
例えば、現在は夫婦共働きをしているが、子供が出来てどちらかが仕事を辞めなければいけなくなった場合、返済に充てられる金額は減ってしまいます。近い将来のことを考えると、返済額が一定な元利均等返済を選択しておいた方が安心です。
また、すでに教育費などの支払いのピークは過ぎ、家計にゆとりがあるのであれば、当初の返済額が多い元金均等返済をおすすめします。
総返済額が少ない元金均等返済は魅力的ですが、無理をして返済が滞ってしまうようなことがあれば意味がありません。元利均等返済を選んでも、繰上返済を利用すれば総返済額を減らすことは可能です。
どちらを選ぶかは、その家庭によってそれぞれ異なります。今後のライフプランを考えて選ぶようにしましょう。
諸費用
住宅ローンを借りるときには、手数料や税金などの諸費用がかかります。
諸費用としてまず挙げられるのは、融資手数料。住宅ローンを借りる金融機関などの支払う手数料で、目安は大体3〜5万円程度です。
しかし中には融資額の2.16%と決められている場合もあります。例えば3,000万円の借入を行った場合、約64万円の手数料を支払わなければいけないということ。
同じ金額を借りたとしても、決められている手数料によって、支払う金額には大きな違いがあるため注意が必要です。
次に大きな割合を占めるのが、保証料。保証会社に、返済が出来なくなってしまった場合の保証人になってもらうための費用です。
そのほか、収入印紙代、登録免許税、不動産取得税、登記手数料、団体信用生命保険料、火災保険料などの費用がかかります。
借入をする金融機関や住宅ローンによってこの割合は異なりますが、借入価格の8〜10%を目安に予算を組んでおくと良いでしょう。
3,000万円の借入をする場合、240〜300万程度用意用意しておけば安心です。
利用する住宅ローンによっては、諸費用を含めた金額を借入することできます。ただし、住宅ローンの融資実行日よりも諸費用支払日が先になるという場合もあります。
また諸費用分の借入は、住宅ローンに比べると高い金利が設定されているという点も覚えておきたいポイントです。
必要書類
住宅ローンの借入に必要な書類の代表的なものは以下の通りです。
- ローン事前審査申込書
- 収入を確認できる書類(源泉徴収票、確定申告書、法人決算書など)
- 本人確認書類(健康保険証など)
- 勤続年数を確認できる書類(健康保険証など)
- 住民票
- 印鑑証明書
- 物件資料(売買契約書、重要事項説明書、物件概要書など)
事前審査時に提出する書類はコピーで構いません。また、印鑑は認印でOKです。
このほかにも、借入をする金融機関やローンの種類によって用意しなければいけない書類が異なります。いつどんな書類が必要になるかは、あらかじめローンの担当者に確認しておく必要があります。
勤め先や税務署、不動産会社など入手先もそれぞれ異なるため、慌てることのないよう早めに準備を進めましょう。
知っておきたいフラット35について
フラット35は、2003年に「証券化支援による新型住宅ローン」という名前でスタートした住宅ローンです。翌年現在の名称に変更され、続々と利用者が増えています。
フラット35ってどんなもの?
フラット35とは、民間の金融機関と住宅金融支援機構が協力してつくられた長期固定金利の住宅ローンのこと。
民間金融機関は長期固定金利の住宅ローンを取り扱うことが難しいと言われています。
フラット35では、住宅金融支援機構が、民間金融機関から住宅ローンの債権を買い取り、それを担保にして債権を発行することによって長期の資金調達を実現しています。
住宅金融支援機構が、長期固定金利の住宅ローンを提供する民間金融機関を支えて成り立っているのがフラット35の仕組みというわけです。
メリット
まずはフラット35のメリットについて解説します。
長期間固定金利
フラット35は、長期間固定金利のローン商品です。借り入れている期間、ずっと同じ金利で返済していくことができます。
景気の影響を受けることなく、返済額が大幅に増額してしまうという心配がありません。また契約した時点で返済総額が確定するため、返済計画を立てやすいところも魅力のひとつです。
さらに、同じ民間銀行の全期間固定金利よりも低い金利に設定されているというメリットもあります。
これは住宅金融支援機構という独立行政法人がフラット35を提供しているから。どんな方でも全期間固定金利を選ぶことができるような金利設定となっています。
保証料無料、保証人不要
フラット35は、住宅ローンの借入れの際、保証料が必要ありません。
一般的な金融機関の場合、金利+0.2%の保証料を支払うのが一般的。しかし住宅金融支援機構が提供しているフラット35の場合、保証会社を使わないため、その分の手数料が必要ないということになります。
保証人がいらないというのも、それが理由です。
繰上げ返済手数料が無料
返済中に繰上返済をしたり、他の返済方法に変更する場合の手数料もかかりません。最近は無料というところも増えていますが、一般的には5,000円〜20,000円程度の費用がかかります。
保証料や手数料などの諸費用を抑えられるのは嬉しいポイントですね。
審査に通りやすい
民間の金融機関の審査では、借入を希望する人の年収や勤務先などを様々な角度からチェックして、厳しく審査します。つまり、借り入れたお金をきちんと返済する能力があるかどうかを判断するということです。
一方フラット35の審査では、融資の対象物件が、住宅の規模や企画、耐熱構造、音の遮断構造など様々な基準をクリアしているかどうかが、基準となっています。
融資を受けられる物件は限られてしまいますが、逆に言えば、物件の審査にさえクリアしてしまえば借入が可能ということです。
そのためフラット35は貸し倒れ率が高く、借入希望者の返済能力の有無も審査基準に徐々に追加されているそう。しかし現状ではまだ、民間金融機関の住宅ローンよりも審査に通りやすいと言われています。
デメリット
次に、フラット35のデメリットについて見ていきましょう。
低金利が続くと結果的に損をする
フラット35の1番の特徴とも言える、長期全期間固定金利。メリットの項目では、景気の影響を受ける心配がないという魅力について解説しました。
しかしこれは裏を返せば、デメリットでもあります。
そもそも固定金利は、変動金利や固定金利期間選択型に比べて、借入時の金利が高いのが特徴です。
また高い金利を支払うということに加え、借入後もし低金利の状態が続いてしまった場合、結果的に高い金利を払い続けなければいかず、損をしてしまうことになります。
つまり金利が上昇した際はメリットとなる固定金利ですが、上昇せず低金利が続いた際にはデメリットとなってしまうというわけです。
団体信用生命保険の加入が有料
一般的な住宅ローンでは、団体信用生命保険への加入が義務付けられており、無料で加入することができます。
加入しておけば、契約者が亡くなった際、住宅ローンの残金が帳消しに。団体信用生命保険に無料で加入できることが民間銀行のメリットのひとつです。
しかし、フラット35の場合は有料の任意加入。毎年の保険料は自己負担となります。ローンを返済しながら保険料を支払わなければいけないのは、家計にとって大きな負担です。
加入しないこともできますが、万が一のことがあった場合、家族が住宅ローンの返済に追われてしまうことになります。負担にはなりますが、ご家族がいる方はぜひ加入しておきたい生命保険です。
頭金の金額によって金利が変動する
フラット35は、準備できる自己資金の額によって、大幅に金利が変わります。
その基準は、自己資金が借入額の1割以上あるかどうか。それによって0.4〜0.5%金利に差が出てきます。
フラット35は他の民間銀行の住宅ローンと比較すると金利が低いところが特徴ですが、自己資金が1割未満の場合、金利が高くなり、本来のメリットを享受することができません。
フラット35の借入をお考えの方は、借入希望金額の1割を目安に自己資金を準備しておくようにしましょう。
住宅ローンの失敗談
住宅ローンで失敗し、「こんなはずじゃなかった」と後悔することがないよう、実際にあった失敗談を参考にしてみましょう。
金利が上昇し支払いが困難に…
妻と子供2人と賃貸マンションに暮らしていましたが、手狭になってきたため、家を購入するべきか迷っていました。
そんな時、とある不動産会社の広告の「頭金ゼロ」という文字に惹かれ、3500万円のマンションを購入することに。家族もとても喜び、大満足でした。
しかし購入から10年経った頃、金利が約2倍に跳ね上がり、月々の支払いを約20,000円上乗せすることになりました。また不況が長引き、借入時に期待していたほど給料は上がらず。
完済は70歳の予定でしたが、現在73歳までずれ込んでしまっています。定年してからの8年間、どうやってローンを返済していこうかと、今から本当に不安です。
また建物も老朽化しているため修理が必要ですが、経済的に厳しく、十分な修理ができていないことも悩みの種です。
繰り上げ返済を頑張りすぎて…
28歳の時に35年ローンで家を購入しました。63歳で完済する計画でしたが、繰上げ返済を行い、1日でも早い完済を目指してきました。
そのおかげで、44歳の今、完済まであと13年。57歳の時には完済できる目処が立ち、一安心しています。
しかし心配なのが来年から私立高校に通う子供の教育費について。貯金が全くないというわけではありませんが、このままではとても不安です。
早く返済しようということばかり考えてしまい、子供の教育費のことまで頭が回っていませんでした。現在は住宅ローンの借り換えで教育費をまかなうことができないか検討しています。
物件を手放さなければいけません
将来母と同居することを考え、一戸建て住宅を購入しました。その頃主人は収入が少なく購入に反対していたため、妻の私の名義でローンを組みました。
しかし購入直後、母は亡くなってしまい、結局一緒に生活をすることはありませんでした。それから数年後、主人が他界。その頃、私はこれまで勤めていたパートを定年退職しました。
退職後はアルバイトをしてなんとか住宅ローンを返済していましたが、貯金も底をつき始め、ついに住宅ローンの支払いが困難になり延滞してしまっています。
現在は遺族年金でなんとか生活していますが、再就職も難しい状態。物件の任意売却を検討しています。
まとめ
住宅ローンは何歳までに終わらせるべきか、また何歳まで借りられるのか。さらに住宅ローンの基礎知識について詳しく解説してきました。
最後に失敗談をご紹介しましたが、実は住宅ローンで失敗し、結果的に物件を手放す羽目になってしまったという方は少なくありません。
失敗を防ぐためには、住宅ローンについてしっかり理解し、これから先のライフプランを考えて計画を立てることが大切です。
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