誰に頼る?どう選ぶ?賢い土地の探し方

誰に頼る?どう選ぶ?賢い土地の探し方

家を建てるために土地を探そう、となった時、多くの人がまず思い浮かべるのはポータルサイトでしょう。

実際、ウェブ上には無数の土地情報が掲載されており、誰でも手軽にアクセスすることができます。

とは言え、何の知識も持たずにいきなり土地選びをするのはちょっと不安ですよね。

そこでこのページでは、土地の探し方に関するお役立ち知識をまとめてみました。これから土地探しを考えている人は、ぜひ参考に目を通してみてください。

この記事がおすすめできる人

  • 注文住宅を検討していて、土地の探し方を知りたい人。
  • 土地探しのポイントを知りたい人。
  • 実際に家を建てた人が、どのように土地探しをしたか知りたい人。
  • 土地探しに役立つ専門用語の解説が読みたい人。
  • 土地を見学するときのチェックポイントが知りたい人。

なお以下の記事でも「土地」や「注文住宅」について詳しく解説しています。ぜひ、本記事と合わせてご覧ください!
・ 絶対に後悔しない土地の選び方
・ 【予算・土地・建物別】注文住宅のよくある失敗ポイントと対策
・ 狭小住宅をお考えの方へ〜参考にしたいブログ15選

土地情報の3つの探し方

積み木細工

土地の探し方は、大きく3つの種類に分けられます。ウェブサイトで探す方法、不動産会社を頼る方法、自分の足で探す方法です。

まずは、それぞれについてのメリット・デメリットを見ていきましょう。

ウェブサイトで探す

昔はいきなり不動産会社を頼ったり、立て看板を見て問い合わせたり、といった形で土地探しをするのが主流でした。

しかしIT化の影響もあって、昨今は最初にウェブで検索をして候補を絞り込もうと考える人も少なくありません。

ウェブサイトで土地を探すメリットは、ほとんど手間を掛けずに、膨大な情報にアクセスできることです。

その過程で、候補に考えているエリアの土地価格の相場がどの程度のものなのか把握できますし、掲載されているデータから、どういった項目で土地の優劣が決まるのか、という感覚も身についてくるでしょう。

土地探しの最初のステップとしては理想的です。

ただ注意したいのは、ネットに載っている情報が全てではない、ということ。地域密着型の不動産会社などが、自社独自の優良物件を抱えているケースも少なくありません。

ネットだけに限定せず、幅広い選択肢を考えておくことが大切です。

不動産会社で探す

古き良き土地探しの方法です。専門家の知恵を借りながら、自分たちの要望に合った土地をピックアップできるというのが大きなメリットでしょう。

とは言え、こちらも1社だけで判断してしまうのは不安が残ります。というのもポータルサイトなどと違い、不動産会社では業者を横断して土地を紹介してもらうことがほとんどできません。

土地の所有者と不動産会社の契約内容によっては複数社が同じ土地を扱っていることもありますが、一社専任で売却を依頼するのが多数派です。

もちろん、望みに適う土地を見つけられれば良いのですが、最初から一社の不動産会社に決め打ちしてしまうのは考えものです。

ハウスメーカーや工務店のスタッフと一緒に探す

先に家づくりのパートナー、ないしパートナー候補を決めてしまって、その業者のスタッフに手伝ってもらうという探し方もあります。

この方法だと、専門家からアドバイスをもらいながら、不動産会社を横断的に土地探しをすることが可能です。

家づくりのパートナーを決めるためには、建てたい住宅のイメージがある程度固まっている必要があります。

そのため、最初に希望を明確にする手間と時間が発生するのがデメリット。

とは言え、家づくりについて話し合うのは多くの人にとって楽しいことでしょうし、業者によっては土地購入の値引き交渉まで行ってくるケースもあり、メリットは小さくありません。

購入候補の土地に、建てたい住宅が建てられるのかどうかも一緒にチェックしてもらえますから、自分たちだけで不動産会社を訪ねるよりも、ずっと効率的に家づくりを進めることができるはずです。

体験者の声から効率的な土地の探し方をチェック

色鉛筆と黒板

ウェブ上には、実際に注文住宅を購入した人のブログやウェブサイトが無数に公開されています。

そうした情報ソースをもとに、土地探しの気になるポイントについてまとめてみました。

どうやって探したか

最初に検討するのは、やはり不動産会社が多数派のようです。

調べた限りでは、ネットで候補エリアの相場情報を把握した上で、自分たちの予算を伝えて探してもらうというケースが多くみられました。

また、ポストに入っていた折込チラシ、住宅情報誌などを手掛かりとするケースも。

ただ、いずれにせよ1つの情報元に頼るのではなく、多数のチャンネルから情報を収集して、自分たちが納得できる土地を絞り込んでいくというパターンが多いようです。

何を重視したか

土地を探すときに重視するポイントとしては、生活の利便性が多いようです。

駅近かどうかよりも、子供の通う学校やスーパーなど、生活に密接に関わる施設が近いかどうか、という点により重きを置いていることが伺えました。

また、利便性と同じくらい重視されるのが予算です。はじめに住宅ローンの借入可能額を把握して、その予算に合わせて土地探しをしている人が多い印象を受けました。

どういう点を妥協したか

土地選びで妥協したポイントとして多いのは、駅からの距離です。

特に都心部は駅に近いほど地価が高く、予算的に厳しくて諦めたという意見が多く見られました。

また、同じく地価の高さが理由で諦められる傾向にあるのが広さです。予算内で希望に適う土地を探すのは難しく、広さは妥協して間取りや設備にこだわったという人も少なくありません。

後悔していることは何か

Q&Aサイトなどで投稿が多いのが、焦って土地を決めってしまい、後悔しているという声です。

中には「こんなにいい土地は滅多に出ない」という業者の煽りに慌ててしまい、周辺環境を吟味しないまま購入。結果、住み始めてから交通の利便性や騒音に悩まされることになってしまったという事例も。

全てが理想通りの土地を見つけるのは難しいですが、少なくとも住みやすさに直結する部分は全てチェックした上で、妥協できるかどうかを検討することが大切と言えます。

土地探しの前に押さえておきたい不動産用語

辞書

続いて、土地探しをしているときによく目にする不動産用語について解説します。

用途地域

住宅地なのか商業地なのか、それとも工業地なのか、というように、そのエリアの用途を定めるのが用途地域です。

都市計画法に基づいて自治体が割り振るもので、購入できる土地は全部で13種類ある用途地域のどれかに属します。

住宅であれば、工業専用地域を除いたどの用途地域でも建てることができますが、各用途地域ごとに敷地面積に対する建築面積の割合や高さなどが決められているため、注意が必要。

例えば大きな住宅を建てたくて広い土地を購入したとしても、用途地域によっては土地の3割までしか建物に使えない、ということもあり得るわけです。

建ぺい率&容積率

建ぺい率とは、上述した敷地面積に対する建築面積(建物を真上から見たときの面積)の割合の上限のこと。

その土地に建てられる建物の広さを制限するために、用途地域ごとに30〜80%の範囲で定められます。

また、建ぺい率と同じように、建物の大きさを制限するために定められるのが容積率です。

容積率とは、敷地面積に対する、延床面積(建物の全フロアの合計面積)の割合の上限。こちらは、用途地域ごとに50〜1300%の範囲で決定されます。

例えば建ぺい率60%、容積率200%の50坪の土地を購入した場合、建物を建築できる面積は30坪(=50坪×0.6)、建物の床面積の合計は100坪(=50坪×2.0)となり、3階までの住宅だったら問題なく建てられると判断できます。

建ぺい率と容積率によって、その土地に建てられる建物の規模の上限が把握できるというわけです。

建築条件つき土地

建築条件つき土地は、その土地に住宅を建築できる業者があらかじめ指定されている土地のこと。建売住宅に対して、売建住宅とも呼ばれる不動産です。

デザインの自由度は低くなりますが、完全オーダーメイドの注文住宅より建築費は安くなりますし、土地の価格も割安であることが多い傾向にあります。

再建築不可

完成後に建築基準法や周辺環境(主に周囲の道路)が変わってしまい、新たに住宅を建てると建築基準法に引っかかってしまう土地のこと。

文字通り再建築不可な土地物件を指します。

土地を探していると、更地の土地より安い、古家付きの土地に出くわすことがあります。単に土地を買うより、家を解体して建てた方が得なのでは、と考えたくなりますが、実はそうした土地こそ、再建築不可物件であることが多いです。

旗竿地

旗竿地(「はたざおち」と読みます)は、周辺を別の敷地に囲まれていて、細い道路を経ないとたどり着けない土地のこと。

上から見ると、土地と通路の関係がちょうど旗とそれを支える竿のように見えることから、旗竿地と呼ばれています。

周囲を取り囲まれているだけあって日当たりやプライバシー面に難はありますが、都心部であっても比較的安い価格で土地を購入することができます。

自分たちにあった土地を探すには

コンパス

こうすれば確実に理想の土地を見つけられる、という方法はありませんが、努力次第でその可能性を高めることはできます。

以下に、自分たちの理想に適う土地を見つけるためのコツを紹介します。

1.理想の住宅をイメージする

多くの場合、最初に住みたい住宅のイメージをはっきりさせておいた方が、土地探しをスムーズに進めることができます。

というのも、予算や土地の広さといった、土地選びの大きな基準となる項目は、建てたい住宅のイメージが固まっていないと具体的な数字が出せないからです。

まずは、理想の限りを詰め込んだ住宅を考えてみてください。これから人生の大部分を過ごす空間となるわけですから、この段階ではお金のことは考えず、とにかく自分たちが最高だと思える住まいをイメージしましょう。

これまでの住居を思い返したり、情報誌を参照したりするだけでなく、展示場や見学会などを訪れてみるのもおすすめです。

2.用意できる予算を割り出す

具体的なイメージが固まってきたら、次は用意できる予算を検討します。

最近は各金融機関がウェブ上で住宅ローンシミュレーターを公開していますから、そうしたツールを活用して、自身の年収や希望する返済期間でどれくらいの借り入れが可能なのかをチェックしましょう。

ちなみに、以前は3割の頭金を入れるのが一般的でしたが、昨今は頭金なしでも住宅ローンが組める可能性は十分にあります。

金利が高くなるなどのデメリットはありますが、現在の低金利を利用し、頭金を資産運用に回してトータルで得をしている人も少なくありません。

様々な可能性を考慮しつつ、最も損のない選択肢を検討されてみてください。

3.1と2を擦り合わせながら土地を探す

理想の住宅と、家づくりの予算に目処がついたら、あとはそれぞれを擦り合わせながら土地探しを行います。

予算に対する住宅の建築費用と土地購入費用の割合ですが、地域や希望する条件によって大幅に違うため一概には言えません。

ただ、いくらで土地を購入するかで、実現できる住宅がかなり絞られることになります。

理想と現実のバランスをうまく取りながら、より重要度の高い項目を取捨選択していきましょう。

また、土地探しをする際は、予算や建てたい理想の住宅像について、業者スタッフに共有しておくことも大切です。

土地が見つかるかどうかはともかく、自分たちの望みを叶えるために役立つ情報を高確率で仕入れることができるでしょう。

土地を見学する際に見るべきポイント

チェックリスト

土地探しに限った話ではありませんが、専門家に案内されると、その説得力で変に納得してしまうことがあります。

土地の購入は一生を左右しかねない買い物ですから、明確な意図を持って見学できるよう、基本的なチェックポイントを押さえておきましょう。

土地の形

土地の形は書面でもチェックできますが、書面と実物が食い違っていることは少なくありません。

幅や奥行き、形など、その土地に自分たちが想像している建物を建てるのに不都合がないか、目で見て確かめられることをおすすめします。

基本的には、四角形に近い土地ほど建物が建てやすい土地と言えます。

ただ最近は、多少歪な土地であっても、設計を工夫することでユニークかつ住みやすい住宅を実現しているケースも少なからずあります。

依頼する業者や予算によっては、逆に価格の安い歪な土地を狙って土地探しをするというのも手でしょう。

日当たり

現地を見学しないと把握が難しいのが日当たりです。

周辺に日光を遮るものがないか。また、将来的に周囲に建物が建つ可能性がないかなども考慮しておきましょう。

また、日当たりと同じく、周囲の湿気や水気についてもチェックしておくことをおすすめします。

水はけや風通しが悪いと虫が湧いたり、雨上がり時にジメジメした空気が長く残ってしまったりする可能性があるからです。

隣接する建物

敷地の境界がどうなっているかについても、抜かりなく確認しておきましょう。

はっきりした境界がないと、後々トラブルにつながる可能性があります。

また、その土地に住宅を建てることで、隣家にどの程度影響があるかについてもチェックしておきたいところ。

日当たりに関するトラブルは少なくなく、古くから建っていた住宅の家主が日照権を訴えて裁判を起こしたケースも見られます。

すでに判例があり、建築基準法を遵守している限り、新居が日当たりを遮っても法的責任は発生しませんが、ご近所づきあいにヒビが入ってしまう可能性はあります。

周辺の土地柄も合わせて、トラブルに発展しそうな種がないか入念に確認しておきましょう。

建築条件

ほとんどの場合、購入できる土地には用途地域というものに含まれています。

用途地域には、種類ごとに建築基準法による建築条件が定められていて、どれに該当するかで建てられる建物も違ってきます。

したがって、購入前にその土地にどういった建築条件(建ぺい率や容積率、高さ制限等)が課せられているか、しっかりチェックしておくことが大切です。

地盤

地盤が弱い土地には、以下のような特徴があります。

  • 地名に水に関係する漢字が使われている。
  • 周辺のエリアに比べて低い位置にある。
  • 近所の建物の基礎にヒビが入っている。
  • 近所に立っている電信柱がマチマチの方向に傾いている。

案内してくれているスタッフに尋ねるのが確実ですが、自分の中に判断材料を持っておくことは損にはなりません。

万全を期すならハザードマップなどを参照するのもおすすめです。

まとめ

  • 土地の探し方には、ネットで探す・不動産会社を訪ねる・ハウスメーカーや工務店に相談する、という3つの方法がある。
  • 自分たちに合った土地を効率的に探すなら、最初に建てたい家のイメージを固め、まずハウスメーカーや工務店に相談。一緒に土地探しをしてもらうのがおすすめ。
  • 焦って土地を決めて後悔するパターンが多い。自分たちが住居に求めるものをリストアップし、土地選びの際に逐次チェックして候補を絞り込んでいくといい。

土地探しは、一見簡単なようで、相応の手間や時間、不動産に関する基本的な知識が求められます。

とはいえ、大切なのは自分たちがここだと思える土地を見つけること。ひいては、何十年と楽しく住める住宅を手に入れることです。

答えは必ずご自身たちの中にありますから、慌てず焦らず、後悔しない選択肢を検討されてみてください。

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