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土地ありで注文住宅を建てる時に知っておきたい6つのこと

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土地ありで注文住宅を建てる時に知っておきたい6つのこと

土地ありで注文住宅を建てる場合、土地がない場合と比べて手間も費用も小さく済みます。

ただ実家と同じ土地に住宅を建てる場合など、条件によっては通常の家づくりとは違うステップを踏む必要も。

このページでは、土地ありで注文住宅を建てるケースにフォーカスし、住宅完成までの大まかな流れや、資金計画などの基本知識を紹介してみたいと思います。

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土地ありで注文住宅を建てる時の流れ

階段をのぼる棒人間

注文住宅を建てる流れに決まったルールはありません。ケースバイケースで変わってくるものです。

とは言え、効率的な進め方を知識として持っておくと、何をどうしたらいいのか迷った時の指針になります。

まずは土地ありで注文住宅を建てる場合の、大まかな流れを紹介したいと思います。

注文住宅のイメージを固める

まず最初に行いたいのは、理想の住宅のイメージを固めること。注文住宅を建てる目的は、愛着を持って快適に過ごせる、自分たちだけの住まいを形にすることですよね。

家づくりをする過程では様々な選択をすることになりますが、その選択の基準は、自分たちが住みたい住宅を実現できるかどうか、という点にあるべきです。

細かい部分は後からブラッシュアップすれば良いですから、最初は予算のことも考えず、とにかく理想の住宅を思い描いて、その条件をリストアップすることから始められることをおすすめします。

予算を決める

住宅のイメージを固めたら、予算について考えます。頭金として用意できる資金はどのくらいあり、親や親族からの援助がどれくらい見込めるのか。また、借り入れできる金額はどのくらいなのか。大まかな目安を算出してみましょう。

金融機関は、公式ホームページで住宅ローンの借り入れ可能額、月々の返済額、金利など、様々なパターンをシミュレーションできる無料ツールを公開していることがほとんどです。

こういったツールも活用しながら、資金計画を立てていくとスムーズかと思います。

家づくりのパートーナーを探す

土地なしの場合は土地探しからのスタートとなりますが、土地ありの場合は、早速業者探しを始めます。

インターネットや住宅雑誌などで情報収集するのが手軽ですが、住宅展示場やオープンハウスに出向いて、業者の実際の施工例をチェックするのも、自分たちのイメージをより具体的にするのに有用です。

めぼしい業者をいくつかピックアップしたら、要望を伝えて見積もりを出してもらい、候補を絞り込んでいきましょう。

住宅ローンの借入先を探す

検索する人

家づくりのパートナーを探すのと並行して、住宅ローンの借入先も検討しておきましょう。

住宅ローンの審査は仮審査と本審査に分かれており、仮審査であれば複数行に審査を申し込むことができます。実際は本審査も複数行に申し込んではいけないと言うルールがあるわけではないのですが、用意する書類が多く、手間も掛かるため、本審査は一行に絞り込んだほうが無難でしょう。

一般に、条件が有利なほど、審査も厳しくなる傾向にあります。条件のいい金融機関で必ずしもお金を借りられるわけではありませんから、自身の信用力をチェックする意味でも、仮審査は期間の許す範囲で早めに依頼されておくことをおすすめします。

ちなみに、仮審査から本審査を申し込むまでの猶予は2〜3ヶ月とされています。

土地の地盤調査を行う

手持ちの土地に問題なく住宅が建てられるかどうか。また、どの程度の地盤改良工事が必要かを見てもらいます。

この調査は、その土地にすでに住宅があるからと言って、避けられるものではありません。費用相場は10万円前後と相応に掛かりますから、あらかじめ予算に組み込んで用意されておくことをおすすめします。

本契約を結ぶ

土地に問題がなく、提案してもらったプランに納得ができたら、さらに設計の詳細を詰め、本契約(工事請負契約)を結びます。この時、工事費の1割ほどを契約金として支払います。

それから着工時に着工金を3割、上棟時に中間金を3割、引き渡し後に残りの3割を支払う、と言うのが一般的な流れです。

住宅ローンの実行は引き渡し後に行われますから、建築費用の段階的な支払いが厳しいようであれば、事前に資金繰りについてしっかり考えておくことが大切です。

対策としては、つなぎ融資を利用する、業者さんと相談して一括払いにしてもらう、分割で実行される住宅ローンを選ぶ、といったものが考えられます。

工事が終わり、支払いも問題なく済んだら、登記手続きをしていよいよ入居となります。

掛かる費用の相場

住宅とお金の模型

注文住宅を建てる場合、いったいどのくらいの資金が必要なのでしょうか。

住宅金融支援機構が公開するデータを参考に、土地ありで注文住宅を建てた場合の費用相場をチェックしてみたいと思います。

住宅建築資金の全国平均は3,205万円

国土交通省が発表した平成30年度住宅市場動向調査によると、注文住宅の建築費の相場は以下のようになっています。

注文住宅の住宅建築資金(土地購入資金を除く)は全国平均で3,205 万円、三大都市圏平均で 3,431 万円。このうち自己資金はそれぞれ 922 万円、1,102 万円で、 自己資金比率はそれぞれ 28.8%、32.1%。

都市部と地方で若干の差はありそうですが、用意した頭金は900万〜1100万円。建築に掛かった総費用は、およそ3200〜3400万円がボリュームゾーンと言えそうです。

予算1000万円台で注文住宅を建てられるケースも

3000万円ないと注文住宅が建てられないかというと、そういうわけでもありません。土地ありの予算1000万円台で理想の住宅を叶えた事例は、ウェブを少し検索すれば無数に見つかります。

当サイトでも、限られた予算で注文住宅を建てるためのポイントを紹介していますので、興味がある人はぜひこちらの記事(絶対実現!建築費1000万円で建てる注文住宅のポイント)にも目を通してみてください。

住宅ローンの基本

コインで書いたDEBTの文字

土地ありの場合も土地なしの場合も、手持ちの資金で注文住宅を建てられる人は少数派でしょう。少なからず金融機関から借り入れを行うはずです。

続いては、住宅ローンの基本知識について解説してみたいと思います。

借入先について

住宅ローンの借り入れ先は、大きく2つ考えられます。独立行政法人である住宅金融支援機構と、民間の金融機関です。

住宅金融支援機構

住宅金融支援機構は、民間の金融機関と連携してフラット35という住宅ローンを提供している独立行政法人。

フラット35は、その名の通り最長35年間、借り入れた時から金利が変わらないという特徴がある住宅ローンで、返済の見通しが立てやすく、また金利変動によって返済額が膨らむリスクがないというメリットがあります。

民間の金融機関が個人の信用を重視するのに対し、フラット35では住宅の性能を重視。自営業など信用力を厳しく見られがちな職業に就いていても、比較的融資を受けやすいという傾向がります。これには、国が環境に優しく、長く快適に住める住宅の普及を推進しているという背景もあります。

フラット35は民間の金融機関で提供されているため、一見すると主体がわかりづらいのですが、民間の金融機関はあくまで窓口であり、債権を持つのはあくまで住宅金融支援機構である、ということは知っておくと良いでしょう。

民間の金融機関

民間の金融機関とは、都市銀行、地方銀行、信用金庫、労働金庫などのことです。もちろん、最近台頭しているネットバンクもこれに含まれます。

個人の信用状況にもよりますが、一般にネットバンクがもっとも審査が厳しく、都市銀行、地方銀行、信用金庫・労働金庫、というような順番で審査が通りやすくなっていきます。

また、審査の厳しさと金利は反比例しており、低金利を魅力に感じてネットバンクの住宅ローンを利用するつもりだったのに、いざ審査を申し込んだら通らず、資金繰りに難儀してしまう、というケースも少なからず見受けられます。

借入先を検討するときは、自身の信用力を把握する意味でも、複数行に対して早めに仮審査を依頼しておくことが大切です。

金利について

住宅ローンの手数料とも言える金利。一見、低ければ低いほど得に思えてしまいますが、必ずしもそうとは限りません。

というのも、金利には固定金利と変動金利の2つの種類があるからです。もし変動金利を選んで、途中で金利が上昇してしまった場合、返済総額が膨らんでしまうリスクも考えられます。

目先の利率に惑わされず、金利ごとの特性を踏まえて、損のない選択をすることが大切です。

固定金利

固定金利(別名長期固定金利)は、返済開始から完済まで、利率が変わらないタイプの金利を指します。変動金利よりも高い利率が設定されているため、ともすればデメリットが大きく思えてしまうかもしれません。

しかし、将来的に金利の上昇が見込まれている状況であれば、固定金利を選んでおいた方が、後々得をする可能性が高いです。

また、最初に返済総額が確定するため、返済計画が立てやすい、というのも見逃せないメリットと言えるでしょう。

変動金利

変動金利は、5年ごとに返済額が見直されるタイプの金利です。金利の見直し自体は半年に1回なのですが、その頻度で返済額を変更すると返済の見通しが立てづらくなってしまうため、5年ごとに返済額に反映するという形が取られています。

固定金利と比べて金利が低いのがメリットですが、金利の上昇幅によっては、返済しても残債が減らない状態になってしまうというリスクが。

そこまで急激な金利上昇が起こる可能性は低いですが、近い将来、日本の金利は間違いなく上昇に転じます。慎重に検討しないと損をする可能性がある、ということは知っておくと良いでしょう。

変動固定金利

変則的な変動金利として、変動固定金利というタイプもあります。

これは、数年単位で変動金利を適用し、所定の年数が過ぎたら、新たにそのタイミングの固定金利・変動金利を見比べて適用金利を選ぶ、という形の金利。

金利動向をチェックしながらその時々で有利な選択ができるのが魅力です。

保険について

住宅ローンに加入する際は、団体信用保険に加入するのがほとんど義務になっています。団体信用保険とは、加入者が死亡、ないし高度障害を負ってしまった場合に、住宅ローンの残債が保障されるという保険。

フラット35を選ぶ場合は加入しないという選択もできますが、その場合、万が一のことがあったときに家族に債務が引き継がれてしまいます。

ちなみに、団信に加入しない時の金利負担の軽減は-0.2%。リスクに見合った節約ができているかは疑問が残ります。

プランによって保障内容を手厚くすることも

基本的な保障対象は死亡と高度障害ですが、住宅ローンのプランによっては、7大疾病やガンなどもカバーできるものがあります。

もちろんその分月々の返済額は増えてしまいますが、現在すでに加入している保険をうまく組み直すことで、最小限のコストで必要十分な補償ができる可能性も。

保険については、フィナンシャルプランナーの無料相談窓口なども増えてきていますから、そういったサービスに相談しながらライフプランを考え直してみるのも良いでしょう。

注文住宅会社の種類と特徴

開かれた本

ひと口に注文住宅会社と言っても、その種類によって特徴が大きく分かれます。依頼する業者を決める前に、それぞれの違いを把握しておきましょう。

工務店

地域に根ざした家づくりを行っている住宅会社のことです。大部分を自社施工で請け負っていることが多く、下請け業者が少ないため、人件費も抑えられています。

ハウスメーカーと比べると規模は小さいことが多いですが、その分設計の自由度が高いという特徴が。多くの人が注文住宅と聞いてイメージするのは、工務店が建てている住宅と言うこともできます。

ただ、工務店ごとに施工品質や対応力の差が激しく、しかも情報量が少ないため、良し悪しを見極めるのが難しいというデメリットもあります。

ハウスメーカー

ハウスメーカーとは、全国規模で店舗を展開しており、大量生産によるコスト削減でローコストな規格化住宅を提供している住宅会社のこと。

契約や施工管理は自社で行いますが、実際の工事は提携の下請けが担当するという形で家づくりを行っています。

厳密にはオーダーメイドの注文住宅ではないのですが、規格化されているとはいえ各部で選べる選択肢の数が多く、しかもローコストであることから、ハウスメーカーが建てる住宅には根強い人気があります。

また、会社の規模が大きく、体系化されたサポート体制が完備されている点も魅力です。

設計事務所

設計事務所は、その名の通り設計に特化した事務所。建築士が設計を請け負い、実際の施工は下請けの工務店が行います。

設計に特化しているだけあって、作品とも言えるような、デザイン性の高い住宅を実現できるというのが大きなメリット。ある設計士のデザインに惚れ込んで、時間を掛けてお金を貯めてその設計士に家づくりをお願いする、と言うケースもよく見られます。

ただ、設計と施工を別々の業者に頼む形となるため、費用が高くなるのが難点。ある程度資金に余裕があり、独自性の高い住宅を建てたい人に向いた業者と言えるでしょう。

建築費を節約するコツ

図面とお金と建築素材の模型

限られた予算内で理想の住宅をどう実現するか、というのは、家づくりに常につきまとう問題です。

理想とする住環境が同じでも、やり方次第で掛かるコストは膨らみもすれば縮みもします。ここでは、予算を効率的に使うために知っておきたい、注文住宅づくりにおける代表的な節約方法を紹介します。

中間マージンにも目を向ける

家づくりには、様々な専門家が関わります。一社だけですべての工事を賄っているケースはほとんどありません。まず元請けがあり、元請けが対応できない箇所は各下請け業者が施工を行って、住宅が形になっていきます。

元請けは、下請けに依頼する分を見越して、手数料のような形で中間マージンを上乗せします。そのため、多くの下請けを使う業者ほど、人件費も高くなる傾向が。

人件費が高くとも、大量発注によって材料費を抑え、全体のコストを抑えているケースもありますから、中間マージンが多いからと言って必ずしも家づくりのコストが高くなるわけではありません。

ただ、提示された価格の根拠を裏付けておくことは、資金計画を立てる上でプラスに働くはずです。中間マージンがどの程度発生しているかは、なるべくチェックされることをおすすめします。

住宅の形をシンプルにする

注文住宅の費用を節約するための方法としてよくあげられるのが、家の形をシンプルにするというもの。角が多ければ多いほど、施工のための人件費や材料費が嵩んでしまいます。

つまり、各階の形を四角形に揃えて、家全体の形をシンプルにすれば、不要なコストを削減できるわけです。

容積率の制限により1階と2階を同じ形にできない場合は、容積率不算入の部位(吹き抜けなど)を活用することで形を揃え、住宅の外観をシンプルにするという方法もよく用いられます。

仕切りを減らす

仕切りの数を減らして、開放感を確保しつつ余分な材料費、施工費を節約するという方法もあります。

部屋同士の角度や高さを少し変えるだけで、仕切りがなくともプライベート空間を確保することは可能。

子供部屋などは、パーテーションを上手に使えば、将来的な間取りの変更も手軽に行うことができます。

後回しにできるものは後回しにする

新居に引っ越すタイミングにすべてを一新したい人も多いかと思いますが、インテリアなどの調度類や、生活の利便性を高める設備など、ないと困るもの以外を後回しにすることで、家づくりの初期費用を抑えるという方法もあります。

大きな費用の発生する外構工事を数年先延ばしにする、というのも、よく見られる節約の方法です。

実家の土地に注文住宅を建てる時の落とし穴

穴の空いたパズル

所有する土地にも様々なものがありますが、もし実家の土地に新たに注文住宅を建てようと考えているなら、いくつか注意しておくべきポイントがあります。

贈与を受けると損?

実家の土地に住宅を建てる場合、まず考えなければならないのが、どういう形で土地を使うのか、ということです。一般的には、何らかの形で所有権を移すか、無償で借りるか、という2つの選択肢のどちらかを選ぶことになるでしょう。

ここで知っておきたいのが、相続と贈与の違いです。乱暴に言えば、相続は所有者がなくなった場合に発生する資産の引き継ぎで、贈与は存命のうちに資産を譲り渡すことです。

どちらも資産を受け取るという結果に変わりはないのですが、税制の観点から見ると、贈与よりも相続を選ぶ方が基本的には得をします。

贈与税よりも相続税の方が控除額が大きいですし、登録免許税や不動産取得税といった費用も、相続した方が15分の1も安くなります。

そのため、特別な事情(不動産投資をしている等)がない限り、無償で土地を借りる形を取った方が金銭的な負担が小さく住むわけです。

ちなみに、国土交通省が発表している住宅市場動向調査によると、土地ありで注文住宅を建てた人のうち、相続した人、無償で借りた人がそれぞれ25%、贈与を受けた人が10%前後、残りがその他、というような結果となっています。

自由に家が建てられない?

土地には、その地域に応じた建築制限が課されています。すでに住宅が建っている敷地だからといって、新たに注文住宅を建てられるとは限りません。

代表的なのは、接道義務というもの。これは、都市計画区域内に建物を建てる場合に、その土地が建築基準法で定義された道路に2メートル以上接していなければならないというルールで、これに違反すると違法建築となってしまいます。

法的に土地を分割する手続き(分筆)を取ることでこうした制限を回避することもできるのですが、いずれにせよ、土地の建築制限や手続きの要否については、あらかじめしっかり確認されておくことをおすすめします。

母屋が担保になる?

土地の所有権が家族にある場合でも、住宅ローンを借り入れることはできます。ただその場合、すでに建っている建物にも、金融機関の抵当権が設定されることになります。

分筆をした場合はこの限りではありませんが、そうでなければ、新築する住宅だけでなく母屋も担保になってしまう、ということは知っておくと良いでしょう。

まとめ

  • 効率的に注文住宅づくりを進めるためには、様々な判断の基準となる、「自分たちが求める住宅の理想像」を最初に固めておくことが大切。
  • 土地ありで注文住宅を建てた場合の平均的な建築資金は、3200〜3400万円ほど。ただし工夫次第では、1000万円台の予算で注文住宅を建てることもできる。
  • 注文住宅づくりで頼れる業者には、ハウスメーカー、工務店、設計事務所と言う大きく3つの種類がある。
  • 一般に、コスト重視ならハウスメーカー、バランス重視なら工務店、デザイン重視なら設計事務所、という傾向がある。
  • 予算と設計・デザインのバランスを踏まえつつ、自分たちの希望に合った業者を選ぶことが大切。

注文住宅づくりで一番大切なのは、そこに住む家族全員が満足できる形に仕上げることです。もちろん予算によっては、正攻法では実現が難しいこともあるでしょう。

しかし希望を叶える方法は1つではありません。アイディア次第で、予算内で想像以上のものを作れる可能性も十分あります。

家づくりの主人公は依頼主の家族ですから、積極的に家づくりに参加し、理想の住まいを実現していただければと思います。

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