マイホームを建てることを検討し始めたけど、理想の生活を実現するために一体いくらかかるのか不安に思ったことはありませんか?
理想のマイホームのイメージはみなさんそれぞれ違うので、ネットで調べてみても理想のイメージにぴったりの費用の目安は出てきませんよね。
でも実は住まいを要素ごとに分解していくと、あなたの理想の住まいを実現するのにいくらくらいかかるのか大体の目安が立てられるようになります。
ここでは地域別・建築方式別・オプション別に、それぞれいくら予算を見積もっておけば良いのか解説しています。 また家を建てる際に利用出来るお得な優遇措置についても解説しています。
このページを読むことであなたの理想の住まいに大体どれくらいかかるのか、利用できる優遇措置にどのようなものがあるのかを把握できるようになるでしょう。
1.注文住宅の平均費用は4,039万円
1-1.地域別平均費用
住宅支援機構によると最新の統計で土地付き注文住宅の平均費用は4,039万円でした。
また全国平均の建物自体の建築費と土地の取得費用をそれぞれ別で見てると、建築費が平均2,734万円、土地が平均1,304万円となっていました。
このことからあなたが土地付きの注文住宅を検討している場合は、平均の予算として4,039万円を見積もっておくと良いでしょう。
なお、これは全国平均なので、あなたのお住まいが首都圏なのか地方なのかで金額に変化が生じます。 地域別の注文住宅の費用の平均の表を下に記載しますので、より正確な見積もりを立てる際の参考になるでしょう。
1-2.建築方式別の平均費用について解説
建築材別の費用の差は下の表のようになります。
上の表は2018年に出た政府統計によるものです。
政府統計によると木造で家を建てた場合、その平均費用は約2,225万円となります。
木造よりも地震に強いとされる鉄骨造の建物の場合は、平均費用が3,749万円です。 木造の建物の費用に1,524万円追加で積もると良いでしょう。
さらに鉄筋コンクリート造りの建物の場合は、平均費用が1億334万円となります。 鉄筋コンクリートの家を検討している場合は、木造の費用に8,109万円追加で予算を見積もっておくと良いでしょう。
2.理想の住宅パターン別の追加費用を解説
地震に強い家やオール電化の家、太陽光発電ができる家に住みたいなど…。 あなたが理想とする家を建てるには、いくらくらい追加予算を見積もっておけば良いのでしょうか?
ここからはあなたの理想の住まいのパターン別の追加費用を解説していきます。
2-1.地震に強い家を建てたい場合は150万円追加で予算を見積もりましょう
地震に強い家を建てたい場合は、地域別・建築方式別の予算に加えて150万円を追加予算で見積もっておくと良いでしょう。
参照:木耐協 『81-00木造住宅』の耐震性に関する 木耐協 調査データ発表より
木耐協が2018年に発表したデータによると、木造住宅の耐震補強工事にかかった費用の平均金額は145.9万円でした。
また全体の約60%の人が耐震工事にかけた費用が150万円以下との回答を行いました。
このことからあなたが地震に強い家を建てたい場合は、追加予算150万円を見積もっておくと良いと言えるでしょう。
2-2.オール電化の家を建てたい場合
家を建てる際にオール電化の家を検討している場合は、追加で最低25万円+工事費程度の予算を見積もっておくと良いでしょう。 オール電化にする際には、エコキュートなどに代表されるヒートポンプ式の発熱装置とIH式のクッキングコンロを取り付けることが一般的とされています。 そのためオール電化住宅にするためには、発熱装置とIHクッキングコンロの購入費、さらにはそれぞれの設置工事費用が追加でかかることになります。 最後の工事費については設置を行う業者によって金額差が出るので、ここでは発熱装置とIHクッキングコンロの値段を最低限必要な追加予算として計算していきます。
大手価格比較サイトのランキングによると、最も売れているヒートポンプ式の給湯器TOP5の平均金額は191,519円でした。
また同じくIHクッキングコンロの売り上げTOP5の平均金額は、54,641円でした。
このことから新築時にオール電化にすることを検討している場合には、25万円+工事費程度の追加予算を見積もっておくと良いでしょう。
また、オール電化の家を建てる際には補助金が使えます。 非常にお得な制度ですので、使わない手はありません。詳しくは3−3にてご紹介しています。
またオール電化にした場合、電気代がどれくらい増えるのか気になりますよね。
関西電力によると3人家族がオール電化にした場合、月間14,454円かかることが想定されます。
また総務省の家計調査によると一般家庭の月間の電気料金は、10,311円だったため4,142円電気料金が余計にかかることが見込まれます。
しかし、オール電化にすることで月間6,900円(東京ガスで月間使用量35m2で想定)節約することができます。 そのため、オール電化にすることで電気とガスを併用するよりも約2,800円/月節約できることが見込まれます。
2-3.太陽光発電の家を建てたい場合
太陽光発電を自宅に設置したい場合、約130万円を追加で予算を見積もっておくと良いでしょう。
参照:『都市における住宅用太陽光発電システム 普及分析の動向と展望』より
参照:『平成 29 年度以降の調達価格等に関する 意見(案)』より
経済産業省によると住宅用の太陽光発電の典型的な発電容量は4kWとなっています。
また太陽光発電の設置費用はkWあたり35.4万円かかる見込みとなっているため、4kWの太陽光パネルを設置する場合は140万円が追加でかかると想定しておくと良いでしょう。
太陽光パネルを設置する際にも、地方自治体の補助金が利用できる場合があります。 詳しくは3−4にてご紹介していますので、ご確認ください。
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3.家を建てる時・建てた時に利用できるお得な優遇制度を解説
ここからはあなたが理想の家を建てるにあたって、少しでもお得に建てるために利用できる優遇制度や補助金を紹介していきます。
この章を読むことであなたの理想の家のパターン別に利用できるお得な制度を把握できるようになるでしょう。
■利用できる代表的な優遇制度
3-1.所得税が減税されるお得な制度!住宅ローン減税
家を建てた時に利用できる優遇措置で最も有名なのが住宅借入金等特別控除。 いわゆる住宅ローン減税です。
住宅ローン減税はその名前の通り住宅ローンを利用して家を建てたり買った際に、 住宅ローンの残高に合わせて毎年の所得税や住民税を減税する制度です。
住宅ローン減税では限度額を40万円として、購入した年から10年間、毎年の住宅ローンの残高の1%の金額が所得税や住民税が減額されます。 10年間では最大400万円もの金額の減税が期待できる場合もあります。
家を建てる際の最もベーシックな優遇措置ですので、必ず利用するようにしましょう。
3-2.最大50万円がもらえるお得な制度!すまい給付金
すまい給付金は所得が一定の水準以下の人を対象にした補助金制度です。
こちらが給付される金額の早見表です。 住民税額によって給付を受けられる金額が変わってくるので、表を確認して給付金がいくらもらえるのか確認してみましょう。
なお、対象となる所得や給付額が消費税8%と10%の場合によって違うため、両方のパターンの早見表を作成しています。
3-3.補助金を利用してオール電化の家を建てる!オール電化補助金
エコキュートなどのヒートポンプ式の給湯装置の設置を検討している場合は、地方自治体の補助金が利用できるかもしれません。
下記のサイトでは各地方自治体のヒートポンプ式の給湯器を対象とした補助金制度を検索できます。
画像引用:環境ビジネスオンラインより
地方自治体の補助金の一例として東京都新宿区の補助金の例で見ると、新宿区ではエコキュートの購入に一律10万円の補助金を設けています。
画像引用:環境ビジネスオンラインより
前の章ではヒートポンプ式の給湯器の平均価格が約19万円でしたので、半額以上補助金でカバーできることになります。
補助金制度は各自治体でそれぞれ違ってきますので、あなたがお住いの地域の補助金を調べてみると良いでしょう。
3-4.補助金を利用して太陽光パネルを設置しよう!太陽光発電補助金
日常の電気代を節約でき、震災などの万が一の場合も電気のある生活を維持できる太陽光発電パネル。
太陽光パネルを設置する際にも、ヒートポンプ式給湯器と同じく地方自治体の補助金を利用できます。 各地方自治体の補助金についてもこちらのサイトで検索すると良いでしょう。
新宿区を例に挙げると上限額30万円として、kWあたり10万円の補助金が新宿区から出されます。
前章では4kW相当の太陽光パネルの費用を解説しました。 この場合は上限の30万円を利用できるため、130万円の太陽光パネルの設置費用が約100万円にまで節約することができます。
4.まとめ
以上建築パターン別の費用目安と優遇措置の解説でした。
全国の平均的な土地付き建物の費用は、4,039万円でした。 ただし家を建てる地方によってはこの金額から上下する可能性があるので、地方別表で費用目安を確認しましょう。
建築構造別の費用では、木造建築をベースとして鉄骨造の場合は1,524万円、鉄筋コンクリート造りの建物の場合は8,109万円追加で予算を見積もっておくと良いでしょう。
ここから理想の家に仕上げるためには、更に予算がかかることが見込まれます。
地震に強い家にするためには150万円、オール電化対応の家にするためには最低25万円+工事費程度、太陽光発電を設置するためには平均的なパネルで130万円程度の追加予算を見積もっておくと良いでしょう。
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