秘密基地のようでワクワクする屋根裏部屋。子供の頃から憧れていたという方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
屋根裏部屋は収納スペースとしてはもちろん、子供の遊び場や書斎、趣味の部屋など、アイデア次第で使い道はたくさんあります。
今回はそんな屋根裏部屋作りで知っておきたい8つのポイントをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
この記事がおすすめできる人
- 屋根裏部屋を作りたいと考えている人
- 屋根裏部屋に憧れている人
- 注文住宅の間取りで悩んでいる人
- これから家を建てようと思っている人
なお以下の記事でも「注文住宅」について詳しく解説しています。ぜひ、本記事と合わせてご覧ください!
・ ぴったりのメーカーがわかる!ハウスメーカーの選び方5つのポイント
・ 注文住宅の間取り失敗例59選と対策!押えておきたい部屋は3つ
・ 見ているだけでうっとり!素敵に暮らすためのおしゃれな注文住宅20選
1. 屋根裏部屋の目的をはっきりさせる
屋根裏部屋を作る際は、まずどんな用途で使うかをはっきりさせておきましょう。
収納
収納として使うのは、屋根裏部屋の利用方法として最も一般的です。
クローゼットに入りきらない衣類や、クリスマスツリー、雛人形などのイベントもの、趣味の道具など人目につきづらい場所にしまっておきたいものはたくさんあるでしょう。
収納部屋として使う場合は、荷物を整理できるよう棚などを造り付けておくと便利です。
また、ハンガーパイプを取り付けておけば、ハンガーのまま収納しておくことができるので、衣替えも簡単です。
書斎
屋根裏部屋は高さが1.4m以下という制限があり、大人は少し屈まなければいけない高さです。
しかしこの高さは、大人が椅子に座った高さとほぼ同じくらい。十分快適に過ごすことができるので、屋根裏部屋を書斎として活用する方も多いようです。
デスクと椅子を置くのも良いですが、ローソファや座椅子などを置けばゆったりとくつろぎながら過ごすこともできます。
子供部屋
前述の通り、屋根裏部屋は天井高が低いところが難点ですが、小さなお子様にとってはそれが秘密基地のようで楽しい遊び場となります。
多少おもちゃなどを出しっぱなしにしていても目につきづらいというメリットも。急な来客があった際にも安心して招き入れることができます。
屋根裏の一部分を格子状の柵にすることで、子供の気配や声が下の階にも伝わってくるので安心です。
寝室
屋根裏部屋を寝室として活用する方法もありますが、寝室として使う場合にはいくつか注意が必要です。
ひとつは、冷暖房の問題。屋根裏部屋は夏は暑く冬は寒い場所です。そのため屋根裏部屋をつくるなら、屋根や壁の断熱材は必要不可欠。安眠のためにはエアコンも設置しておいた方が良いでしょう。
また、部屋が暗い状態や、寝起きの状態で梯子を降りるのは危険です。怪我などしないよう、安全に上り下りできる方法を考えておかなければいけません。
2. 換気の重要性を知る
夏の暑い時期、屋根裏部屋は空気がこもりがち。温度は60度まで上がってしまうこともあると言われています。
屋根裏部屋に熱がこもってしまうことで、室内のエアコンが効きづらくなり、電気代がかさんでしまうという弊害もあります。
また、冬場は室内と室外の気温差発生した結露がカビの原因に。
これらの問題を防ぐためには、屋根裏部屋を行い、空気を循環させるということが大切です。
自然換気
その名前の通り、自然の力だけを使って行う換気の方法。
屋根の裏側や軒下に換気口を設置して、自然に風が通り換気ができます。
温かい空気は上に流れて排出され、冷たい空気は下に流れて部屋に入っていくため、自然に換気を行うことができるというわけです。
特別な工事や道具は必要なく、電気代もかかならいエコな換気法です。
機械式換気
最近は住宅の機密性が増しており、屋根裏部屋においては自然換気だけでは不十分だと言われています。
そこでぜひ取り入れたいのが機械式換気。換気扇などを設置して行う換気方法で、多少手間はかかりますが、ご自身で設置することも可能です。
また、太陽光を利用して晴れている時のみに換気を行うシステムも。電気代がかからないことから需要が高まっているようです。
3. 断熱材を慎重に選ぶ
収納や書斎、子供部屋など様々な使い道のある屋根裏部屋ですが、夏場は驚くほど気温が上昇するため注意が必要です。
屋根裏部屋を快適に過ごせる空間にするためには、断熱材選びを慎重に行いましょう。
屋根の断熱方法には、天井すぐ上に断熱材を天井断熱と屋根断熱という2つの方法があります。
多くの住宅で採用されているのは天井断熱。天井に断熱材を敷き天井裏の熱が室内に伝わるのを防ぎます。
一方屋根裏断熱は、勾配天井(三角屋根)の住宅で採用されている方法。屋根の傾斜に合わせて断熱材を敷き詰めます。
一般的に天井断熱の方が施工面積が狭く、比較的簡単に作業ができるため安価です。
また、断熱材にも様々な種類がありますが、中でもおすすめはグラスウールという断熱材です。
グラスウールの原料はガラス。リサイクルガラスを使用しているため価格も安く、断熱性・吸音性・耐久性に優れています。
4. 目的にあったアプローチ方法を選ぶ
屋根裏部屋になくてはならないのが、上り下りするためのはしご。屋根裏部屋は階段ではなく、はしごを設置するのが一般的です。
はしごには、タラップ式・収納式・スライド式の3つの種類があります。
安全に上り下りできるか、下の部屋の邪魔にならないかなどを基準に、合うはしごのタイプを選ぶようにしましょう。
タラップ式
タラップ式は、手すりや滑り止めがついた安全性の高いタイプ。素材は木製やアルミ製、スチール製が一般的です。
製品によって異なりますが、多くの場合屋根裏部屋の端の部分に設けられたバーなどに引っ掛ける形で使用します。
使わないときには、近くの壁面に掛けておくことができるタイプもあります。
収納式(折りたたみ式)
収納式のはしごは、折りたたんで小屋裏に収納できるタイプです。専用の開閉棒などを使用して、必要な時だけはしごを下に引き出して使います。
素材は木製やアルミ製など。普段は収納されているため場所と取らず、省スペースなところが魅力的です。
収納式のはしごを設置する際には、安全に上り下りできることはもちろん、スムーズに引き出すことができるかどうかもチェックして設置場所を選ぶようにしましょう。
収納式(スライド式)
収納式のはしごには、折りたたみ式のほか、スライド式のはしごがあります。折りたたみ式と同じく、不要な時はコンパクトに収納しておくことができます。
スライド式のはしごは電動なので、開閉が簡単なところが1番の特徴です。
5. 屋根の勾配に注意する
屋根裏部屋の広さを左右する屋根の勾配。
建物の形状にもよりますが、屋根の勾配が急なほど屋根裏部屋は広くなり、勾配がゆるやかなほど狭くなります。
しかし屋根裏内の天井高は1.4m以内に収めなければ床面積として計算されてしまうため、屋根裏部屋のスペースを広くしたいからと言って、屋根の勾配を急にすれば良いというわけではありません。
どれくらいのスペースを確保したいかは、住宅会社とよく相談して決めるようにしましょう。
6. 床面積にカウントされる範囲を知る
先ほどから何度か「高さ1.4m」というご説明をしていましたが、それについて詳しく解説していきたいと思います。
家づくりをする際、土地を目一杯活用してできるだけ大きな家を建てたいと考える方が多いでしょう。
しかし土地にはそれぞれ、建ぺい率と容積率という制限があり、どれくらいの大きさの家が建てられるのかが決められています。
そこでおすすめなのが屋根裏部屋です。
実は一定の条件をクリアしている屋根裏部屋は、床面積に計算されないため、建ぺい率や容積率から算出された床面積の上限を越えてスペースを確保することができるのです。
その条件とは、高さが1.4m以下であること、床面積が屋根裏部屋がある階の床面の1/2未満であること、換気用の窓の面積が屋根裏の面積の1/20以下であることの3つです。
そのため屋根裏部屋をつくる際には、この条件を満たすよう注意しましょう。
7. 採光に配慮する
屋根裏部屋に取り付けられる窓の大きさは、屋根裏の1/20以下と決められています。
あまり大きな窓を設置することはできないので、設置場所と設置する窓の形は慎重に選ぶようにしましょう。
また、天窓を設ける場合は、直射日光が入り込み室内が暑くなったり、眩しすぎたりという心配も。そうならないためには、ブラインドなどで光の加減を調節をできるようにしておくのがおすすめです。
屋根裏部屋が完成してしまってから窓を設置することは決して簡単ではありません。
そのため計画の段階から採光についてもしっかり検討しておくと良いですね。
8. デザイン事例を収集する
ひと口に屋根裏部屋と言っても、その形や用途は十人十色。使う素材や壁紙の色、窓の位置や形によっても印象はガラリと変わります。
どんな屋根裏部屋を造るべきか悩んだら、まずは施工例の中から屋根裏部屋のデザイン例をチェックしてみましょう。
実際ほかの人がどのように屋根裏部屋を利用しているのかを見ることで、イメージが湧きやすいと思います。
真似したいと思える例があったら、そのまま施工会社に見せてみるとイメージの共有がしやすいのでおすすめです。
押さえておきたい屋根裏部屋のデメリット
便利な屋根裏部屋ですが、いくつかデメリットもあります。どんな点に注意しなければいけないかチェックしておきましょう。
外気の影響を受けやすい
1番の注意点は、外気の影響を大きく受けやすいというところ。
遮熱・断熱をきちんとしておかないと、屋根裏部屋は夏は暑く、冬は寒くとても過ごしにくい場所です。
居心地が悪い部屋にはやがて人が寄り付かなくなり、意味のない部屋となってしまうことも。収納として使う場合も、あまりに暑かったり寒かったりするのは危険です。
心地よく過ごせるよう、断熱処理をしっかり施すように心がけましょう。
固定資産税が増える可能性がある
「6. 床面積にカウントされる範囲を知る」でもご説明しましたが、屋根裏部屋は条件をクリアすれば床面積として計算されないという特徴があります。
しかしその条件にクリアできない場合には床面積として計算されてしまうため、結果的に屋根裏部屋を諦めなければいけなくなってしまう場合も。
また、床面積が増えることで、固定資産税や不動産取得税などの税金を多く支払わなければいけなくなる可能性があるということを覚えておきましょう。
使い勝手が悪いと使わなくなる
せっかく屋根裏部屋を作ったのに、実際住んでみたら全く使わず無駄になってしまったという失敗は少なくありません。
その原因は使い勝手の悪さ。例えば屋根裏に上がるための階段は、それ自体が重く急勾配なので、人によってはなかなかスムーズに上り下りができないという方もいるでしょう。
また収納として使うにしても、あまり重いものや大きいものをはしごを使って運ぶのはとても危険です。
屋根裏部屋を無駄にしないためには、その特性をしっかり理解して、活用方法を明確にしておくことが大切。実際に完成した後、有意義に使用することができるかどうかをイメージしてみましょう。
予算に余裕があれば地下室という手も
屋根裏部屋と同じように人気があるのが地下室です。
屋根裏部屋を造るよりも費用はかかってしまいますが、スペースを有効活用するという点では同じ。検討してみる価値はありそうです。
メリット
地下室は屋根裏部屋と同じく、延床面積の1/3以内という条件をクリアすれば床面積として計算されません。
特に都心の狭小住宅などでは、敷地を有効活用できることから取り入れる方が増えています。
地下室は周りが囲まれているため、防音性に優れているのが特徴。楽器を演奏したり、シアタールームとして利用するのにもおすすめです。
下の階に振動が伝わることもないので、子供が走り回ったりしてもOK。トレーニングルームとしても活用できそうです。
また外気の影響を受けにくいため、食品などを保存しておくのにぴったりです。
デメリット
様々な用途で活用できる地下室ですが、地上階の部屋を増やすよりも建築費用が割高になるというデメリットがあります。
また地下室の周りを囲む土壌に含まれる水分や地下の水分の影響を受けないための防水対策や、結露によるカビの発生を防ぐための防湿対策などが必要です。
造るときの注意点
地下室を造る際、最も重要なのは地盤の状態をしっかり確認しておくこと。
地質や地盤の強度はもちろん、地下水の状態や排水管の位置、大雨が降った時の周辺エリアの浸水状況なども調査しておく必要があります。
また、豪雨や台風などの影響で地下室が水没することがないよう、浸水対策は万全に行わなければいけません。
まとめ
記事の内容まとめ
- 屋根裏部屋はアイデア次第で様々な使い方ができる
- 失敗しないためには屋根裏部屋の特性を理解することが大切
- 屋根裏部屋には、遮熱・断熱が必要不可欠
- 屋根裏部屋は、一定の条件をクリアすれば延床面積には含まれない
- スペースを有効活用したいなら地下室もおすすめ
幅広い用途で使うことができる屋根裏部屋。屋根裏という特性上のデメリットはありますが、きちんと対策をすることで、書斎や子供部屋などスペースを有効活用することが可能です。
ぜひこの記事を参考に、理想の屋根裏部屋を造るための準備を進めてみてください。
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