たくさんの衣類を収納できるウォークインクローゼット。注文住宅を建てる際、絶対にウォークインクローゼットが欲しいという方も多いのではないでしょうか。最近は賃貸などでも、設置されている物件が増えています。
今回は、そんなウォークインクローゼットの基礎知識を解説。メリット・デメリットやウォークスルークローゼットとの違いをご紹介します。
さらに、実例集も画像付きで掲載していますのでぜひ参考にしてみてください。
この記事がおすすめできる人
- ウォークインクローゼットを作ろうか悩んでいる人
- ウォークインクローゼットのメリットを知りたい人
- ウォークインクローゼットの事例が見たい人
- これから注文住宅を建てようとしている人
- 注文住宅の収納で悩んでいる人
なお以下の記事でも「注文住宅」について詳しく解説しています。ぜひ、本記事と合わせてご覧ください!
・ 注文住宅の内装はどう考える?押さえておきたい7つの基本
・ 知っておけば後悔なし!注文住宅収納の基礎知識
・ 必要な予算がわかる!注文住宅の価格相場と5つの建築事例
注文住宅を建てる前に知っておきたいウォークインクローゼットとは
ウォークインクローゼットとは、その名の通り歩いて入ることができるクローゼットのこと。普通のクローゼットよりも広く、内部にはハンガーパイプや棚を設置してたくさんの衣類や小物などを収納しておくことができます。
間取り図などでは、「WIC」「WCL」などと表記されているのが一般的です。
多くの場合寝室に作ることが多いウォークインクローゼットですが、脱衣所の一角や廊下などライフスタイルに合わせて様々な場所に作ることができます。
ウォークインクローゼットのメリット
まずはウォークインクローゼットのメリットを見てみましょう。
収納できる量が増える
1番のメリットは、一般的なクローゼットよりも収納できる量が増えるということ。つい散らかってしまいがちな衣類を綺麗に収納できることはもちろん、季節外の衣類やスーツケースなどもまとめてしまっておくことができます。
全てひとまとめにして収納しておくことで、どこにしまったかわからなくなってしまったり、物を探したりする手間も省けるでしょう。
また、その場で着替えることもできるので、鏡を置いておけばコーディネートを確認するためのスペースとしても活用できます。
部屋がすっきり片付く
クローゼットの収納力がアップすることで、部屋を綺麗に保つことができます。
たくさんの洋服を持っている方や、夫婦2人でひとつのクローゼットに収納しなければいけないという方の場合、クローゼットに入りきらず、ハンガーラックやタンスなどを別に置かなければいけません。
ウォークインクローゼットはその収納力が魅力。荷物を全てしまえるようにスペースを確保すれば、部屋をいつもすっきり保ち、広々と使うことができます。
ウォークインクローゼットのデメリット
次にウォークインクローゼットのデメリットを説明します。
費用がかかる
ウォークインクローゼットを設置するためには、一般的なクローゼットよりも費用がかかります。
また、小さな部屋がひとつ増えることになるため、照明や換気などの設備も必要となります。
しかし家が完成してから後付けするとなると、費用がかかることはもちろん、間取りなどの関係から希望通りの広さや形にできない場合もあるため、設置するかどうかはよく検討して判断してください。
デッドスペースが生まれる
ウォークインクローゼットの中には、実はデッドスペースが生まれがち。せっかく広いスペースを確保したのにも関わらず、使い方によってはデッドスペースばかりで、思っていたよりも収納力が低くなってしまう場合もあります。
スペースを上手に活用するためには、ウォークインクローゼットの形や、収納棚・収納家具の設置場所にこだわりましょう。
できるだけデッドスペースをなくすことで、収納力は大幅にアップします。
ウォークスルークローゼットとの違い
ウォークインクローゼットとウォークスルークローゼットの違いは、出入り口の数です。
ウォークインクローゼットの出入り口が1つなのに対して、ウォークスルークローゼットの出入り口は2つ。その名前の通り、通り抜けることができるのが特徴です。
2つの部屋に面しており、回遊性が高いのがメリット。例えば寝室とリビングを繋げる位置にウォークスルークローゼットを設置すれば、起きて着替えを済ませたらそのまますぐにリビングに向かうことができます。
注文住宅を建てる前に知っておきたいウォークインクローゼットの基礎知識
ウォークインクローゼットの設置で失敗しないために、広さや種類、換気・扉の必要性などの知識を解説していきます。
広さはどれくらい?
一般的なウォークインクローゼットの広さは、2〜3畳程度。人が中に入って物を出し入れできる広さです。
ウォークインクローゼットの広さを決める際には、収納しておきたいものの量を考えてみましょう。衣類のみをしまえれば良いという場合と、衣類以外の小物や季節外の家電なども収納しておきたい場合とでは必要な広さが異なります。
また、クローゼット内で着替えなどの身支度を済ませたいという場合は、もう少し広いスペースがあると便利です。
どんな種類がある?
クローゼットの種類は主に以下の4つ。I型・II型・コの字型・L字型のそれぞれの特徴を見てみましょう。
I型
手前には通路があり、一方向の壁にハンガーパイプや棚が取り付けられているタイプ。通路部分を広めに確保することで、ハンガーパイプかけた衣類が取りやすくなります。
横長のスペースになるため、廊下などに面してウォークインクローゼットを設けたい場合におすすめ。ただし奥の方の衣類は取り出しづらくなるため、収納する際に工夫が必要です。
Ⅱ型
向かい合った壁両方にハンガーパイプや棚が取り付けられるタイプ。真ん中のスペースが通路となります。
収納をきっちり分けることができるので、ご夫婦や兄弟などでクローゼットを共有する場合に便利。また、片側はハンガーパイプ、片側は収納棚など内装を工夫することで、より使いやすいクローゼットになるでしょう。
コの字型
3面の壁にハンガーパイプや棚を設置するタイプ。I型やII型よりも収納できる量が多くなるのが特徴です。
ただし、ハンガーパイプを3面全てに取り付けた場合、パイプが交差する角の部分がデッドスペースになりがち。収納ラックや引き出しなどを使って、上手に活用できるよう工夫が必要です。
L字型
2面の壁にハンガーパイプや棚を設置するタイプ。L字形ウォークインクローゼットは1畳半程度のスペースがあれば作ることができるので、スペースをあまり確保できないという場合におすすめです。
ただし、コの字型と同様ハンガーパイプが交差する部分がデッドスペースになりやすいということを頭に入れておきましょう。
換気は必要?
ウォークインクローゼットの内部は空気がこもりがち。換気をしないと、湿気がたまって衣類にカビが生えてしまったり、嫌な臭いが染み付いてしまったりすることがあります。
そのため、ウォークインクローゼットにおいて換気は必須。窓や換気扇の設置を検討しましょう。
ホコリっぽいのが苦手な方や、掃除の際には空気の入れ替えをしたいという方は窓の設置がおすすめ。換気ができることはもちろん、太陽光を取り入れることができるため、日中は電気を付けなくてもOKです。
また、何らかの理由で窓が設置できないという場合でも、換気扇は必ず設置しましょう。換気扇があればクローゼット内の湿気を排除し、臭いがこもるのを防ぐことができます。
扉は必要?
ウォークインクローゼットに扉をつけるかどうかは、クローゼットを設置する場所や中に収納する物によって変わってきます。
例えば廊下やリビング脇など、目に付く場所に設置する場合は、扉をつけることが多いでしょう。クローゼットの中はどうしても雑然としてしまうため、扉がないと生活感が出てしまいます。
しかし、寝室などのプライベートな空間では利便性を高めるために扉を付けないことも。また、湿気や臭いがこもるのを防ぐためにあえて扉を付けずに風通しをよくする場合もあります。
ウォークインクローゼットのある注文住宅事例10選
実際の注文住宅事例の中から、ウォークインクローゼットのある間取りの家を10軒分ご紹介します。
身支度のしやすさが魅力のウォークインクローゼット
出典:休日を楽しむアメリカンガレージハウス | 注文住宅の建築実例・事例 | ポラスグループ
あえて扉を設けていないウォークインクローゼット。スペースをしっかり確保し、収納ボックスを上手く活用することで、すっきりと綺麗に収納されています。
全体的に色は白で統一されているため、明るく落ち着いた雰囲気です。
ハンガー用のパイプが上下2段に分けて設置されているのも、デッドスペースをできる限りなくすための工夫ですね。
大きな鏡もあるため、ウォークインクローゼットの中で身支度を全て終わらせることが可能です。
家族の洋服をたっぷり収納できるウォークインクローゼット
出典:収納たっぷりのお家 | 注文住宅の建築実例・事例 | ポラスグループ
小さなお子さんがいるご家庭のウォークインクローゼットです。
家族全員分の洋服が収納できるできるよう、広さをしっかり確保しているところが特徴。このように家族の衣類をまとめて収納できるウォークインクローゼットのことを「ファミリークローゼット」といいます。
収納場所をひとつにまとめておくことで、お子さんの洋服の量を把握したり、片付けたりするのにも便利です。
こちらの事例では、洋服やバッグなどの小物のほか、おもちゃなども収納されています。
洗面・更衣室直結のウォークインクローゼット
出典:プライベートな時間がうれしい。壁で囲んだ・・・ | 注文住宅の建築実例・事例 | ポラスグループ
一般的に寝室に作られることが多いウォークインクローゼットですが、こちらの事例では、洗面・更衣室と繋げて設置されています。
こうすることで、洗濯が済んだ洋服を片付けるのに便利。洗面台の脇には家事台が設置されているため、そこでアイロン掛けしたものをそのままクローゼットに収納することができます。
朝の身支度の際にも、着替えから歯磨きや洗顔などをまとめて終わらせることができるので、時間短縮になります。
リビング裏側に設けたウォークインクローゼット
出典:【SUUMO】 【1000万円台/135.59m2/間取り図有】吹抜け+スキップフロアが生み出す圧倒的な開放感と快適な住み心地 - レオハウス の建築実例詳細 | 注文住宅
幅4.5mの大きなウォークインクローゼットです。洋服をずらりと並べて掛けておくことができるので、コーディネートしやすいのが魅力的。手前側には細々したものを収納しておけるよう、収納棚が設けられています。
こちらのウォークインクローゼットは、あえてリビングに隣接して設置されています。水回りに近い位置に設置することで、着替えたり、洗濯物を片付けたりするのがスムーズです。
家事動線に配慮したウォークインクローゼット
出典:【SUUMO】 【1500~1999万円/間取図有】木の風合いに包まれる広々リビングの平屋。趣味を愉しむ土間タイルの住まい - ハートムリビング の建築実例詳細 | 注文住宅
物干しとカウンターが設置された脱衣室に隣接して作られているウォークインクローゼットです。洗濯物を洗うところから、干して畳んでしまうまでの一連の動作をスムーズに行うことができるよう工夫されています。
また、こちらは出入り口が2つ設けられているウォークスルータイプのクローゼット。一方は脱衣室、一方はリビングへと繋がっているので、洗濯動線だけでなく、身支度の動線もコンパクトにまとめられています。
メイクルームを兼ねたウォークインクローゼット
出典:【SUUMO】 【1500~2000万円】【趣味を楽しむ】【間取り図有】素材とデザインにこだわったフル装備住宅 - 「完全フル装備の家」富士住建 の建築実例詳細 | 注文住宅
2階の主寝室にあるウォークインクローゼット。不要なものはウォークインクローゼットの中に収納されているため、ベッドルームはとてもすっきりとした印象です。
ウォークインクローゼットの入り口部分は、奥様のメイクルームとして活用。大きな窓が設置されていて太陽光が差し込むため、朝日の中で着替えからメイクまで身支度を全て整えることができます。
アーチ型の入り口も可愛らしい雰囲気を演出していますね。
計算し尽くされた収納力抜群のウォークインクローゼット
主寝室に併設しているウォークインクローゼット。それほど広いスペースではありませんが、収納したい物を事前に把握して、それに合った造作をすることで、どこに何があるのかわかりやすく収納されています。
シャツやパンツ、ジャケットなどの衣類のほか、バッグなどの小物もたっぷり収納。衣類を畳んでしまう引き出しの高さまできっちり計算されていることがうかがえます。
奥行きたっぷりのウォークインクローゼット
出典:【SUUMO】 【間取り公開/吹き抜け/アイランドキッチン/高断熱】涼しくて暖か。遊び心が満載ですべてがお気に入り! - アイフルホーム の建築実例詳細 | 注文住宅
広々とした奥行きが特徴のウォークインクローゼットです。扉が設置されていないので、ベッドルームがとても広く感じられます。
ウォークインクローゼットの中には、大きな窓が設けられ、太陽光が差し込んでいます。クローゼット内はどうしても暗くなりがちですから、窓が設置されているのは嬉しいポイント。湿気がこもりやすいクローゼットの換気にも役立ちそうです。
ご主人の書斎につながるウォークインクローゼット
出典:【SUUMO】 【間取図/無垢床&床暖房/家カフェ風/ヌック】30坪台のコンパクトな家でのびのびと豊かに暮らす - ユニバーサルホーム の建築実例詳細 | 注文住宅
すっきりとした印象のウォークインクローゼット。窓が設けられているので、採光・通風共に快適に過ごすことができます。
入り口に設けられているのは、ご主人の書斎スペース。読書や書き物、パソコン作業のスペースとして活躍しそうです。
書斎スペースの背面には収納棚が設けられているため、本や書類などもたっぷり収納することができます。
忙しいご夫婦にぴったりのウォークインクローゼット
出典:【SUUMO】 【間取り図公開/パントリー/家事ラク】土地の個性を間取りで活かしたストレスフリーで帰るのが楽しみな家 - アイフルホーム の建築実例詳細 | 注文住宅
寝室からランドリールームまで通り抜けることができる、ウォークスルークローゼットの事例です。
ロッカーのような収納棚は扉をなくしているため、取り出すのもしまうのもスムーズ。共働きで忙しい毎日を送る施主ご夫妻の要望を叶えた収納プランです。
ウォークインクローゼットの中には、衣類のほか本などの細々したものもすっきりと収納されています。
まとめ
収納力たっぷりのウォークインクローゼット。衣類は部屋が散らかる1番の原因ともいわれているため、ウォークインクローゼットにきちんと収納することができれば、部屋を常に綺麗な状態に保つことができるでしょう。
しかし、ウォークインクローゼットにたっぷり収納できるからといって、物が増えすぎてしまわないように注意。不要な物を溜め込んでパンパンの状態になってしまっては、せっかくの収納力が台無しです。
必要な物をすっきり使いやすく収納しておくことができるよう、定期的な整理整頓を心がけるようにしましょう。
記事の内容まとめ
- ウォークインクローゼットとは、その名の通り歩いて入ることができるクローゼットのこと。
- 収納できる量が増え、部屋がすっきり片付くことがメリット。
- ただし、費用がかかることや、クローゼット内にデッドスペースが生まれやすいというデメリットがある。
- 一般的なウォークインクローゼットの広さは、2〜3畳程度。
- 湿気や臭い対策のため、ウォークインクローゼット内の換気は必須。
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