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賢く使えば大幅な利息軽減に!住宅ローンの変動金利を正しく知ろう

賢く使えば大幅な利息軽減に!住宅ローンの変動金利を正しく知ろう

金利の低さが魅力である変動金利タイプの住宅ローン。

「将来金利が上がったらどうしよう」と不安になることもありますが、変動金利タイプの住宅ローンはうまく活用すれば大きなメリットがある金利タイプです。
しかし、もちろん金利上昇による利息増加は言うまでもないリスクの1つ。こちらの記事では、変動金利タイプの住宅ローンをうまく活用するために知っておきたいポイントを紹介しています。

まずは基本から!住宅ローンの金利とは

グラフ

「とにかく住宅ローンの金利は低いほうがいい」と聞いたことのある方は多いかもしれませんが、実際のところ住宅ローンの金利とはどのようなものなのでしょうか。そもそも金利とは、住宅ローンの借入金額に応じて支払う利息の割合のことです。金利が高ければ高いほど「利息」として金融機関へ支払う金額は大きくなり、逆に低ければ低いほど支払う金額は少なくなります。つまり、金利が低い方が安く住宅ローンを組めるということなのです。

住宅ローンには変動金利タイプと固定金利タイプがある

住宅ローンの金利には、大きく分けると「変動金利タイプ」と「固定金利タイプ」の2種類が存在しています。変動金利タイプは定められた期間ごとに金利が変動するタイプの住宅ローンで、固定金利タイプは借入から完済まで金利が一定で変わらないタイプのものです。変動金利タイプの住宅ローンは金融機関ごとにたくさんありますが、固定金利タイプの住宅ローンとして代表的な例は住宅金融支援機構の提供する「フラット35」です。

変動金利タイプの特徴

変動金利イメージ

それでは変動金利タイプの住宅ローンの特徴や、メリットとデメリットを見ていきましょう。

変動金利型

変動金利型の住宅ローンは、返済の途中で定期的に金利が変更されるタイプです。一般的には金利タイプの中で最も低金利になっていることが特徴で、金利は半年ごとに更新されます。ただし、半年ごとに金利が変わってもすぐに返済額が変わるものではなく、一般的に5年ごとに返済額の見直しが行われます。つまり、金利が動く変動金利型の住宅ローンでも、5年間は返済額が上がることに対しての準備を行えるのです。

変動金利型のメリット・デメリット

変動金利型住宅ローンのメリットとしてまず考えられるのは、複数の金利タイプの中で最も金利が低いことです。仮に完済時まで金利上昇が一切なければ、固定金利よりもはるかに少ない利息で返済を終えることができます。「それなら変動金利型が最も総返済額は少ないのか」というと、必ずしもそうではありません。

なぜなら、返済の途中で金利が上がると返済額が大きくなり、金利が上がったぶん総返済額も増えてしまうからです。これが変動金利型のデメリットです。借入時の金利が低くても、途中で金利が大きく上昇してしまう可能性はゼロではありません。返済額の変わる可能性があるということは、返済の見通しを立てづらいということでもあるのです。

固定金利特約型

固定金利特約型は、名前に「固定金利」という言葉が含まれているものの、その実態は変動金利に近いものとなります。変動金利型は半年ごとに金利が見直されるのに対して、固定金利特約型は2年や3年、5年や10年など定められた期間の間金利が固定されるシステムになっています。金利が固定される期間が長いほど固定金利タイプの性質に似ていきますが、それでも返済の途中で金利が変動する可能性があることは事実です。

固定金利特約型のメリット・デメリット

まず考えられる固定金利特約型のメリットは、金利の固定される期間が変動金利型よりも長めに設定されているというものです。固定期間が長くなればその間に住宅ローンの借り換えを検討することもできますし、もし金利上昇の傾向が強くなればリスクカットのために固定金利タイプへ借り換えればいいのです。ただし、固定金利特約型もあくまで変動金利ではあるため、総返済額が予定より増える可能性があるのは覚えておかなければなりません。

また、一般的に固定金利特約型は変動金利型より金利が高めに設定される傾向にあります。通常の固定金利タイプより低めではあるものの、「どうせ金利上昇の可能性があるならより金利の低い変動金利型の方がいい」と考える人もいるはずです。

変動金利にはリスクがある

リスク

代表的な全期間固定金利型の住宅ローン「フラット35」を提供する住宅金融支援機構が行った「2018年度 民間住宅ローン利用者の実態調査 【民間住宅ローン利用者編】(第1回)」によると、57%の住宅ローン利用者が変動金利タイプを選択していることが明らかになりました。この調査結果を見てみると2015年度第1回目の調査時よりも変動金利型の住宅ローンを利用している人は増加していて、需要があることを伺い知れます。

それに対して全期間固定金利型の住宅ローンを利用している人は17.7%と少なくなっています。低金利の時代だからこそ、「変動金利型の低い金利の恩恵にあずかりたい」と考える人が多いのでしょうか。しかし、あくまで変動金利にはリスクがあることを忘れてはいけません。

参考:2018年度 民間住宅ローン利用者の実態調査 【民間住宅ローン利用者編】(第1回)(住宅金融支援機構)

実際のところ固定金利と変動金利でどれくらい変わるか

「変動金利がいいか、固定金利がいいか」それについて考えている人にとって1番興味があるのは「実際のところ変動金利を選ぶとどれくらい総支払額が少なくなるのか」という点でしょう。

変動金利タイプの住宅ローンは数多くの金融機関で用意されていますが、最も金利が低いものだと0.5%程度のものがあります。そして、固定金利タイプの代表格である「フラット35」の最頻金利(フラット35を取り扱っている金融機関の中で最も多い金利)は2018年12月時点で1.410%となっています。これらの数値を仮定として、3,000万円の住宅ローンを35年・元利均等返済で組んだ場合について比較してみましょう。

変動金利が完済時まで変わらないと仮定すると約530万円の差が

変動金利タイプの場合、金利が変化しないとすると月々の返済額は77,875円で総返済額は32,707,560円となります。それに対して固定金利タイプの場合、月々の返済額は90,538円で総返済額は38,025,952円となります。月々の返済額の差は12,663円で、総返済額の差は5,318,392円となります。つまり、総返済額にしておよそ530万円の差が生まれているのです。

もちろんこれは「変動金利タイプが完済まで変わらなかった場合」のシミュレーションです。それでは次に、変動金利が上昇すると考えた場合のシミュレーションを行ってみましょう。

10年で1%ずつ金利が上がると…?

10年に1%ずつ金利が上昇すると仮定しましょう。すると総返済額は37,002,780円となりました。これを固定金利タイプの総返済額と比べると、その差は1,023,172円、つまりおよそ100万円です。このシミュレーションでも、まだ固定金利タイプの方が総返済額は大きくなるという結果が出ました。

将来の金利の変化を予想しよう

バブル崩壊後の平成7年からは変動金利の中央値が2%台(※参照)になっていて、一気に金利が大きく上昇する可能性はまだ低いと考えられます。もし今回のシミュレーションのように変動金利の選択が功を奏すれば、固定金利よりも数百万円単位で利息の支払いを減らせることがわかりました。

ただし、もしも金利が「バブル時代のように跳ね上がる」なんてことになれば、家計は間違いなく崩壊するでしょう。あくまでも変動金利にはリスクがあることを覚えておかなければなりません。

参考:2018年版 住宅ローンの金利予測と金利推移から考える、金利が低いと買い時? 上がる可能性は?(SUUMO)

知っておきたい「5年ルール」と「1.25倍ルール」について

注意

住宅ローンの変動金利について調べていると、「5年ルール」と「1.25倍ルール」という単語を目にすることもあるのではないでしょうか。こちらの項目ではその言葉の真意を解説します。まず5年ルールとは、冒頭でもお伝えした「変動金利型であっても5年間は返済額が変わらない」という仕組みのことです。

そして、1.25倍ルールとは「5年ごとに返済額が変わっても、最大で前回の返済額の1.25倍までしか上昇しない」という仕組みのこと。ちなみに固定金利特約タイプの場合はこの1.25倍ルールは適用されないのが一般的です。

一見これらのルールは住宅ローン利用者のことを配慮してくれているように思えますが、実はこれらのルールには恐ろしいカラクリが潜んでいるのです。

要注意!5年ルールと1.25倍ルールのカラクリ

「5年間は返済額が変わらなかったり、返済額が見直されても上限が決まっていたりするのはありがたいことなんじゃないの?」と勘違いをしてしまう方が非常に多いです。しかし、実は「返済額の内訳」は半年ごとに変わっているのです。LIXIL Realtyの記事にわかりやすい例がありましたので、紹介します。

金利が上昇した場合は、その内訳の元金返済部分を減らすことで返済額を一定に保ちます。
たとえば、金利が上昇した場合は、次のようになります。
当初: 返済額10万円(元金返済6万円、利息4万円)
半年後:返済額10万円(元金返済5万円、利息5万円)
1年後:返済額10万円(元金返済4万円、利息6万円)
月々の返済額は10万円と同じですが、利息部分が増え、元金部分の返済が少なくなるわけです。

参考:変動金利「5年ルール」「125%ルール」とそのリスクとは?(LIXILリアルティ.com)

つまり、半年ごとに金利が見直され利息の支払いは増えているのに返済額が変わらないため、元金の返済額が少なくなってしまっているのです。また、1,25倍ルールで上限が決められてしまうと、返済額が上がっても元金が減っていかないという事態に陥ってしまいます。

もし金利が大幅に上昇して利息が毎月の返済額を超えてしまうと、元金は全く減らない計算です。言うなれば「借金地獄」のような状態になり、返しても返しても元金が減らないため、いつまでたっても住宅ローンを完済できなくなるのです。これこそが「5年ルール」と「1.25倍ルール」のカラクリなのです。ただし、もちろん対処法は存在していますので、それについては次の項目で紹介します。

もしも金利が上がったらどうする?金利上昇時の対処法を紹介

諦めないで

変動金利タイプで住宅ローンを借りている人にとって、金利の動向は常にチェックしていなければならないポイントです。「もしも金利が上がって返せなくなったらどうしよう」と悩んでいる方は、夜も眠れないことでしょう。こちらの項目では金利上昇時の対処法を紹介します。

繰り上げ返済でどんどん元金を減らしていく

先ほど解説した「5年ルール」や「1.25倍ルール」に対処するためには、「繰り上げ返済」が有効です。もし金利が大幅に上昇して「毎月の返済だけでは元金が減らない」という事態に陥ってしまったら、繰り上げ返済を利用してどんどん元金を減らしていきましょう。繰り上げ返済とは毎月の返済額よりも多く住宅ローンを支払う方法のことで、返せば返すだけメリットがあります。

繰り上げ返済には主に2つの種類があり、1つ目は「期間短縮型」です。期間短縮型は、繰り上げ返済をしても毎月の返済額は変わらないものの、完済までの期間がどんどん短くなっていくというものです。住宅ローンの精神的な負担を軽減しやすいタイプであり、本来35年で借りていたところを15年で返してしまうこともできます。

そして2つ目の繰り上げ返済のタイプは「返済額低減型」です。これは、繰り上げ返済をしたぶん毎月の返済額が少なくなるというもの。将来的な毎月の出費が減らせるので、子供の成長などライフスタイルの変化に対応しやすくなります。しかし、「毎月の返済額だけでは元金が減らない」という事態に対処するために繰り上げ返済をするのであれば、毎月の返済額を減らしてもらってもそれほど意味はないので注意。

固定金利タイプへと借り換える

変動金利タイプで住宅ローンを借りている人が金利上昇へ対処する場合、固定金利タイプの住宅ローンへ借り換えるのが一般的です。「まだまだ金利が上がっていくな」と考えられる場合、その時点で固定金利タイプに借り換えた方が金利上昇のリスクは回避しやすくなります。

ただし最初に変動金利タイプを選んで後から固定金利タイプへと借り換えることにも注意点があります。それは、借り換え時には借入時よりも固定金利タイプの金利が上昇している可能性がある点です。もしかすると、「借入時から固定金利タイプを選んでいた方が総返済額は少なかった」と後悔することがあるかもしれません。

また、住宅ローンは借り換えの際にも審査があります。なんと、新規借入時よりも借り換え時の方が審査基準は厳しくなることがあるため、審査に落ちて固定金利タイプへの借り換えができない可能性もあります。もし「審査に落ちて、別の住宅ローンに申し込んで」を繰り返しているうちに大幅に金利が上昇してしまっては大変です。

そのため、「とりあえず変動金利を選んでおいて後から固定金利へ借り換えればいいや」と安易に考えてしまうのは危険なのです。

こんな人には変動金利が向いている

最後に、変動金利タイプの住宅ローンがどんな人に向いているのかをお伝えしたいと思います。もし紹介する人物像に当てはまらないのであれば、リスクを背負って変動金利タイプを選ばない方がいいかもしれません。

資金に余裕があり金利が上がってもすぐに返せる人

まず考えられる変動金利タイプに向いている人は、資金に余裕がある人です。金利が低いうちは様子を見ておいて、将来金利が上昇しはじめたらすぐに繰り上げ返済で返してしまえばいいのです。ただし、繰り上げ返済でどんどん返していこうと思っても、数百万円・数千万円単位での資金余剰が必要になってしまうのであまり現実的ではないかもしれません。

ライフプランの変化に対応しやすい独身の人

現在は結婚を考えている相手もおらず、独身で生活している人は変動金利タイプで様子を見るのもいいでしょう。具体的な結婚の予定が決まったり結婚したい相手が見つかったりした時に固定金利タイプへ借り換えるという選択肢があります。この場合、借り換えのためにある程度現金を残しておくことが大切です。

しばらく子供を作る予定のない共働きの夫婦

もし夫婦それぞれが仕事をしている共働き家庭で、かつ今後数年は子供を作る予定もない場合、変動金利タイプを選んでみてもいいかもしれません。世帯収入が多いうちは変動金利タイプでどんどん繰り上げ返済し、将来の負担を軽減するのがおすすめです。どちらかが退職して専業主婦(専業主夫)になるタイミングや子供を作るタイミングで固定金利タイプへ借り換えれば、その後金利上昇のリスクに怯えることもありません。

まとめ

いかがでしたか。住宅ローンの変動金利タイプについて詳しく解説しました。変動金利タイプにはリスクがあるというのは紛れも無い事実ですが、選んでおいてメリットがないわけではありません。自分のライフプランと相談しつつ、うまく活用すれば大幅に返済額を減らせる可能性があります。タイミングを見計らってベストな選択をし、賢く住宅ローンと付き合っていきましょう。

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