注文住宅で、自分が理想とする家を作り、家族全員で快適に暮らしたいですよね。
しかし、注文住宅には「イメージと違う」「工事ミスがある」などのトラブルがつきものです。
せっかく高いお金を払って住宅を建てるなら、トラブルが起きないようにしたいですし、事前に防げる事例なら、防いでおいたほうがいいです。
今回は「注文住宅でよくあるトラブルの事例とその対策方法」「トラブルを未然に防ぐポイント」を紹介します。
業者とのトラブルを事前に防ぎ、ストレスを感じることなく理想のマイホームを手に入れていただければ幸いです。
1.注文住宅のよくあるトラブル事例と対策方法
注文住宅でよくあるトラブルは4つです。
・トラブル1.近隣住宅からのクレーム
・トラブル2.工期の遅れ
・トラブル3.イメージとの相違
・トラブル4.施工ミス
これらのトラブルは完璧ではありませんが、事前に対応しておくことで防ぐことができます。
2章では、より確実にトラブルを未然に防ぐ方法を紹介していますので、1章と合わせてご覧ください。
1-1.トラブル1.近隣住宅からのクレーム
まず、よくあるトラブルの事例として、注文住宅の建築中に、近隣住宅からのクレームが起こりやすいです。
・施工中の騒音
・施工中に空気中に舞うゴミやホコリ
・業者の車が道を塞ぐ
・大工さんの話し声
住宅の工事は主に昼間に行われるため、専業主婦がいる家庭からのクレームが多いです。
近隣住宅からのクレームは、施主(依頼主)の責任ではなく、施工業者の責任になりますが、今後の近所付き合いを円満にするためにも、回避しておいたほうがいいです。
1-1-1.近隣住宅からのクレームの対策方法
近隣住宅からのクレームを防ぐためには、工事が始める前に施主が自ら挨拶をしておきましょう。
近隣住民への挨拶にもなりますし、これから工事が始めることを事前に知らせておけば、近隣住民も「これから工事が始める」と意識することができます。
地鎮祭の日などに敷地の前後左右の住民に簡単な自己紹介をして、工事の日程の説明をしておきましょう。
住民が留守の場合は、挨拶の日程を変えるか、手紙を書いてポストに入れておくといいです。
また工事完了後に、住宅が完成した旨と伝えるために、再び挨拶に行けば、印象も良くなります。
近隣住民とは今度長い付き合いになるので、居住する前からコミュニケーションを取るようにしてください。
1-2.トラブル2.工期の遅れ
予定していた工事よりも遅れてしまう「工期遅延トラブル」もよくあります。
工事の遅れは施工業者側に問題があることがほとんどですが、必ずしも施工業者側の問題ではない場合もあります。
例えば、着工後に施主から変更指示が多いと工期遅延につながります。
また、悪天候が続いたり、地震などの災害が生じたりした場合も工期遅延になります。
1-2-1.工期の遅れの対策方法
トラブルを回避するためやトラブルが発生した際にすぐに対策を取るために、全体の流れをすぐに確認できる工程表を書面でもらっておきましょう。
工程表をもらっておくことで、現場見学に行った際に、現場の状況をすぐに把握でき、工事に遅れがないかどうかをすぐ確認することができます。
また、工程表は工期の遅れが生じた際に、施主と施工業者どちらに責任があるかを明確にするためにも使用します。
仮に施工業者側の責任であれば、違約金の対象となり、あらかじめ契約時に取り決めている金額が支払われます。
工期遅延の可能性が生じた場合は、施工業者から施主に連絡があるので、しっかりと説明を聞くようにしてください。
1-3.トラブル3.イメージとの相違
注文住宅は、住宅の引き渡し後に、「イメージと違う!」というトラブルもあります。
注文住宅は建売住宅と違い、施主と施工業者の打ち合わせを元に外観や間取り、設計書を作成します。
施主のイメージと施工業者のイメージに誤差が生じると、完成後にイメージと違う住宅が完成してしまいがちです。
住宅の完成イメージは施主の頭の中にしかないので、自分の希望や要望を正確に伝えるのは難しいです。
とくに内装の細かい部分は、施主でもイメージできていない場合もあり、完成後に違和感を感じるという事態も起こりやすいです。
1-3-1.イメージとの相違の対策方法
イメージとの相違を防ぐためには、外観や間取り、窓の位置や向き、天井の高さなどを具体的にイメージできるように、模型やCGを使って説明してくれる業者を選びましょう。
模型があれば、図面ではイメージしづらい窓からの光の入り具合や、生活導線なども確認することができます。
また、そういった業者がない場合は、自分のイメージに近い写真やイラストなど用意するといいです。
構造や予算の関係で、すべてが思い通りに行かない場合もありますが、希望はすべて伝えておいてください。
工事着工前に業者とのコミュニケーションをしっかり行い、イメージをしっかり伝えておきましょう。
1-4.トラブル4.施工ミス
施工後に施工ミスが発覚したりや設備の不具合で住みにくさを感じたりするトラブルもあります。
ドアや床に傷があったり、壁や外装に色むら、剥がれがあったりと、細かい部分で手抜き作業が見受けられる場合もあります。
1-4-1.施工ミスの対策方法
施工ミスや雑な仕上がりを起こさせないためには、施工中に何回か現場へ足を運び、写真や動画を撮っておきましょう。
施主が定期的に現場見学に行けば、手抜き作業が発生しにくくなります。
できれば施工ミスや不具合は引渡し前に発見したほうがいいです。
時間をかけて徹底的にチェックして、少しでも気になった箇所は、随時施工業者に確認してください。
施工業者側も逐一確認をしていますが、細かい部分の確認漏れはあります。
引渡し前に修正や補修ができれば、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。
2.トラブルを未然に防ぐ5つのポイント
次のトラブルを未然に防ぐために、5つのポイントを紹介します。
この5つのポイントを意識するだけでも、トラブルの発生確率を大幅に下げることができます。
ぜひ参考にしてください。
2-1.図面・書面での確認を徹底する
注文住宅を購入する際には、施主と施工業者との間で必ず打ち合わせが行われます。
打ち合わせ中に図面や書面の確認を徹底するのはもちろん、打ち合わせ後にも自宅などで確認するようにしましょう。
自宅で確認することによって、見落としを防ぐことができます。
もし見方が分からなかったり、気になる点があったりした場合には、必ず設計士に質問してください。
注文住宅の仕様は設計図と仕様書にすべて記されています。
設計図とは住宅の外観や間取り、各部位の寸法、設備の位置などが記載されています。
仕様書には設計図に入りきらない、使用する建材や製品、メーカーやブランド、施工方法など、細かな情報が記載されています。
設計図や仕様書を見慣れないとなかなか内容が頭に入ってこない時がありますが、これらの確認を怠ると、後々のトラブルにつながります。
イメージに相違がないか、要望が上手く伝わっているかを細かく確認しておきましょう。
2-2.契約する担当者を選ぶ
住宅会社が気に入っても担当者と反りが合わないことがあります。
その場合は、担当者を変えてもらいましょう。
少しでも合わないと思えば、担当者も同じように思っていることが多いです。
ギクシャクした関係では些細なミスが起き、そのミスが取り返しのつかないトラブルに発展する可能性もあります。
担当者の上司に直接担当者の変更を頼む、もしくは、担当者の変更が出来なければ、住宅会社を変更するのも一つの手です。
同じ会社でも担当者によってクレームの数は違います。
「断りにくい」「住宅会社を信用している」などと言った考えは、トラブルの元です。
依頼する業者はもちろん、担当者選びも慎重に行いましょう。
2-3.現場見学をする
工事が始まった後のことを施工業者側にすべてお任せしてしまうと、トラブル発生のもとになります。
そのため工事中に現場に見学に行き、自分たちのイメージと、現場の状況にズレがないか把握しておきましょう。
家づくりは多くの人の連携作業になるため、どうしても連絡ミスが発生してしまいます。
少しでも情報がうまく伝わらないと、現場の判断によっては、希望する住宅と違うものができあがる可能性もあります。
現場見学をお願いする回数は基礎の配筋施工時、壁断熱材施工時、完成時の3回がオススメです。
その際、お菓子などの差し入れを持っていくと、施工業者と良好な関係が築かれ、トラブルが発生する確率を下げることができます。
2-4.住宅瑕疵(かし)担保責任保険に加入しているか確認する
契約の際に、住宅瑕疵担保責任保険へ加入しているか、確認しておきましょう。
住宅瑕疵担保責任保険とは、住宅に欠陥があった場合、修補するための費用を保険会社から補填してもらえる保険です。
2000年4月に「住宅の品質確保の促進等に関する法律」が施行され、建築会社など家の建築に関わる事業者は建築した住宅を引渡してから10年間、瑕疵担保責任を負うことになりました。
瑕疵担保責任とは、人が確認してもわからない欠陥が住宅にあった時、住宅を提供する業者側がその責任を負う制度です。
しかし、瑕疵担保責任が義務付けられていても、事業者に資力がなければ費用を払うことができません。
事業者の経営悪化や倒産などが原因で、修補するための費用を払ってもらえなかったら、施主は困ります。
そのような状況を解消するために、2009年に「瑕疵担保履行法」が施行されました。
この法律により、注文住宅を提供するハウスメーカーや工務店は、住宅瑕疵担保責任保険へ加入が義務付けられています。
契約書にその旨が記載されていることがほとんどですので、契約時に確認するようにしてください。
2-5.費用の支払い方法を検討する
注文住宅の支払いは、工事の出来高に応じて支払う考え方が一般的です。
しかし、細かく出来高を分けて支払い条件を設定すると、手続きが複雑になってしまいます。
そのため、一般的には「おおむね出来高に応じた配分」として、工事着手時1/3、中間(上棟)時1/3、完成引渡時1/3程度の範囲で支払い条件が設定されています。
しかし最近では、工事の進捗状況に合わせて、より細かく支払いのタイミングを設定した、厳密な出来高払いを取り入れているハウスメーカーや工務店も増えています。
出来高払いは、建物が完成した割合に応じてその都度工事費を支払うことができるので、仮にハウスメーカーや工務店が工事中に倒産した場合でも、過払いを防ぐことができます。
施主にとってはメリットのある支払い方法です。
トラブルに合わないためにも、支払い方法も慎重に検討しましょう。
ただし、出来高払いは、住宅ローンを使う場合や業者が対応していない場合など、全てのケースが対象ではないので、事前に確認が必要です。
確実にトラブルを防ぐためには、実物の注文住宅にもっと詳しくなることが必要です。
持ち家計画の資料請求なら、住んでいる地域で自分のわがままな夢をかなえてくれるハウスメーカーを検索でき、一括で資料請求まで行うことができます。
一生に一度となる大きな買い物、妥協せずにたくさんの会社を検討するようにしましょう。
3.トラブルが起きた時の対処方法
最後に実際にトラブルが起きてしまった時の対処方法をお伝えします。
トラブルは避けようと思っていても、起きてしまうものです。
不測の事態に備え、対処方法を覚えておきましょう。
3-1.近隣住宅からのクレームの対処方法
まずは施工業者に対応を求めるようにしてください。
騒音、振動、ホコリなど、クレームの内容によって、必要な対応をしてもらいましょう。
そして、対応が済んだら、施主と施工業者で、近隣の方へお詫びに伺います。
お詫びの気持ちを伝え「工事完了まで再度ご協力していただけないか」という依頼をして下さい。
さらにお詫びが済んだ1〜2日後に、その後の様子を伺いにいくことで、丁寧な印象を持ってもらえます。
今後も近隣住民としてお付き合いが続くので、しっかり対応するようにしてください。
3-2.工期の遅れの対処方法
まずは、延期後の完成時期と引渡し日を明確にしてもらいましょう。
そして誰の責任で遅延したか考慮します。
仮に売主(建築会社)の責任であれば、状況に応じて補償(仮住まいの費用など)を求めることができます。
その際の手続きは、建築会社によって異なりますので、建築会社に確認するようにしてください。
3-3.イメージとの相違の対処方法
契約図面と実際の建物に相違がある場合は契約違反になります。
もし工事途中で変更の申し出や、変更図の提出がなければ、売主の責任になるので、契約書に図面と相違する場合の対応が書かれているか確認してください。
もし図面と相違する場合の対応が書かれていないのであれば、法律の専門家に相談しましょう。
3-4.施工ミスの対処方法
施工ミスも同様です。
契約書に施工ミスの対応が書かれているか確認し、もし書かれていなければ、法律の専門家に相談しましょう。
3.まとめ
注文住宅でよくあるトラブルの事例とその対策方法を紹介しました。
注文住宅はゼロから住宅を作り始めるので、どうしてもトラブルが起こりやすいです。
もし注文住宅の建築中にトラブルが発生してしまったら、今回紹介した対策方法を活用して、きちんと解消してください。
またトラブルを未然に防ぐためにも、今回紹介した5つのポイントを意識してください。
・図面・書面での確認を徹底する
・契約する担当者を選ぶ
・現場見学をする
・住宅瑕疵担保責任保険に加入しているか確認する
・費用の支払い方法を検討する
理想的なマイホームを手に入れて、家族全員で快適な生活を送っていただければ幸いです。
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