知っておくとトクする各自治体の新築補助金まとめ【全国版】

知っておくとトクする各自治体の新築補助金まとめ【全国版】

新築で住宅を建てる際に気になるのが、「利用できる補助金はないか」ということですよね。数万円から数十万円の補助金を受けられれば、新築にかかる費用を軽減することが可能です。

こちらの記事では国が実施する補助金はもちろん、各自治体が独自に実施している補助金についても詳しくまとめています。それぞれの補助金について正しく知り、マイホームを賢く建てちゃいましょう。

すまい給付金

給付金

対象者の収入に応じて金額が変動するすまい給付金。基本的に収入が低めの方の負担を軽減するための制度なので、収入の多い方にとってのメリットは少なくなります。

収入に応じて金額が変わる!すまい給付金とは

すまい給付金は、消費税率の引き上げに伴う消費者の負担を軽減するためにつくられた給付金制度のことです。住宅ローン控除は、所得税一部が控除されるという性質上、収入が低いほど効果は小さくなってしまいます。

一方、すまい給付金は住宅ローン控除の恩恵を十分に受けにくい収入層の方の負担を軽減するために生まれました。そのため、それぞれの収入に応じて給付金の額は変わってきます。給付を受けるためには給付申請書を作り確認書類と併せて申請する必要があるので、申請を忘れないようにしましょう。

受けるための条件は?すまい給付金の対象者となる人

「住宅を取得して登記における持分を保有し、かつその住宅に自ら住むこと」「一定水準以下の収入であること」この2つを満たす方がすまい給付金の対象者になります。また、住宅ローンを組まずに住宅を購入する場合には、50歳以上の方のみが対象者になります。

なお、注意したいのは親族や知人からの借金は住宅ローンとしてみなされない点です。あくまで金融機関などを利用して組んだ住宅ローンのみが対象となるので、注意しましょう。すまい給付金を受けるための詳しい条件は、次の通りです。

主な要件

1.住宅の所有者:不動産登記上の持分保有者
2.住宅の居住者:住民票において、取得した住宅への居住が確認できる者
3.収入が一定以下の者[8%時]収入額の目安が510万円※2以下[10%時]収入額の目安が775万円※2以下
4.(住宅ローンを利用しない場合のみ)年齢が50才以上の者※1

※1 10%時には、収入額の目安が650万円以下(都道府県民税の所得割額が13.30万円以下)の要件が追加されます。
※2 夫婦(妻は収入なし)及び中学生以下の子供が2人のモデル世帯において住宅取得する場合の夫の収入額の目安です。

参考: すまい給付金とは(国土交通省)

購入する住宅自体にも条件があるので注意

「住宅購入の負担を軽減するためにすまい給付金を利用しよう」と考えても、全ての住宅が条件に当てはまるわけではありません。すまい給付金制度には「良質な住宅ストックの形成を促す」ということも目的として掲げられているので、給付金を受けるためには住宅の品質面についての条件を満たす必要があります。

ちなみに中古住宅の購入時にも条件があり、例えば消費税が非課税となる個人間取引の場合は対象外になってしまいます。

主な要件

・引上げ後の消費税率が適用されること ・床面積が50㎡以上であること
・第三者機関の検査を受けた住宅であること 等

※新築住宅/中古再販住宅、住宅ローン利用の有無で要件が異なりますのでご注意ください。

参考:すまい給付金サイト(国土交通省)

すまい給付金の実施期間について

すまい給付金の実施期間は、次の通りです。給付の対象になるのは消費税引き上げ後の税率が適用された住宅のみであり、消費税率5%の住宅には適用されません。

  • 平成26年4月以降に引き渡された住宅から平成33年12月までに引き渡しと入居が完了した住宅

自治体ごとに異なる補助金

申請

新築する際には、国が実施する補助金制度とは異なり各自治体が独自に行っている補助金制度を利用できる場合があります。それぞれの補助金には期間が定められている上、「規定の予算を満たすと終了」となる制度もあるので手続きは早めに行うのがいいでしょう。

北海道札幌市

  • 札幌版次世代住宅補助制度(市民向け戸建て住宅) ベーシックレベル以上の等級を持つ戸建住宅について「札幌版次世代住宅」の認定を受けた住宅を新築する際に、建設にかかる費用の一部を補助してもらえる制度

宮城県仙台市

  • Let’s熱活!補助金(仙台市熱エネルギー有効活用支援補助金) 建物の窓の断熱改修工事や、熱エネルギーを用いた設備を設置するときの費用を補助してもらえる制度

  • 宮城県低炭素型水ライフスタイル導入支援事業補助金 浄化槽整備区域などに住む人が対象の設備を全て新設する際にかかる費用を定額で補助してもらえる制度

福島県郡山市

  • 平成30年度住宅用太陽光発電システム設置費補助金 住宅用の太陽光発電システムを設置する際にかかる費用の一部を補助してもらえる制度

新潟県新潟市

  • 移住モデル地区定住促進住宅支援事業 新潟県外から移住モデル地区である「西蒲区越前浜地区」へ移住する際、引っ越し・住宅購入にかかる費用の一部を助成してくれる制度

  • 雨水浸透ます・貯留タンク設置の助成金制度 年の浸水被害を防ぐために、「雨水浸透ます」などの設備を設置する方へ助成金を出してくれる制度

栃木県宇都宮市

  • 家庭用生ごみ処理機設置費補助金 家庭で発生する生ごみを減量化と資源化を目的として、家庭用生ごみ処理機を購入する費用の一部を補助してくれる制度

群馬県前橋市

  • 広瀬川河畔景観形成重点地区景観形成助成金 前橋市に流れている広瀬川やその周辺の湖畔緑地を活用した景観形成へ寄与する整備にかかる費用の一部を助成してもらえる制度

東京都八王子市

  • 生け垣補助金 安全かつ緑あふれる街を実現するため、生け垣を作る費用を補助してくれる制度

  • 雨水浸透施設等設置補助事業 水循環の再生を図るために、「雨水浸透ます」や「浸透トレンチ」などの雨水浸透施設を設置する費用の一部を補助してくれる制度

埼玉県さいたま市

  • さいたま市勤労者支援資金融資 条件を満たす方が新築などにかかる費用について融資してもらえる制度

神奈川県相模原市

  • 屋上・壁面・駐車場緑化助成事業 ヒートアイランド現象などを軽減して都市環境を守るため、屋上や壁面、駐車場を緑化するなどの施策に取り組み市民へ奨励金を交付してくれる制度

  • 生垣設置助成事業 都市の緑を確保するため、生垣を設置する方へ奨励金を交付してくれる制度

千葉県柏市

  • 平成30年度柏市エコハウス促進総合補助制度 一般家庭へ省エネや蓄エネなどに関する設備を導入して「エコハウス」を作るための費用の一部を補助してくれる制度

静岡県静岡市

  • 地域材活用促進事業 地域材を用いて木造住宅を新築する方が、静岡市で伐採・製材された構造用の柱と土台をプレゼントしてもらえる制度

  • 住んでよし しずおか木の家推進事業 明瞭な品質のしずおか優良木材などを活用して木造住宅を新築する方が助成を受けられる制度

愛知県名古屋市

  • みどりの補助金 「あいち森と緑づくり税」を財源として、市民が実施する優良緑化工事にかかる費用の一部を助成してもらえる制度

大阪府大阪市

  • 大阪市新婚・子育て世帯向け分譲住宅購入融資利子補給制度 大阪市内への定住を促進するために、条件を満たす世帯が住宅ローンに対して年0.5%以内で5年間利子補給をしてくれる制度

京都府京都市

  • 平成30年度浄化槽補助金 河川の水質を保全するために、トイレの排水はもちろんお風呂や台所など日常生活における排水を併せて処理できる「合併処理浄化槽」を設置する場合の費用を補助してくれる制度

兵庫県神戸市

  • 神戸市親・子世帯の近居・同居住み替え助成事業 子育て世代に加えて、その親世代という3世代が近隣へ住むことになった場合の引越しにかかる費用に対して助成してくれる制度

  • 神戸市結婚新生活支援事業 新婚世帯の円滑な新婚生活を支援するため、新居にかかる費用や引越しにかかる費用を最大30万円負担してくれる制度

岡山県岡山市

  • 平成30年度岡山市住宅用スマートエネルギー導入促進補助事業 低炭素型都市を目指して、岡山市内の住宅へスマートエネルギー化に貢献する設備を設置する際、経費の一部を助成してくれる制度

広島県広島市

  • 「ひろしまの森に木づかう家」融資制度 広島県産の木材でできた住宅を新築・改築・増築する目的で住宅ローンを利用する場合、民間の金融機関から低金利の融資を受けられる制度

福岡県福岡市

  • 平成30年度福岡県快適な住まいづくり推進助成制度 福岡県産の木材が使用され、かついくつかの条件を満たした木造住宅を新築・購入する場合に補助金を交付してもらえる制度

熊本県熊本市

  • 結婚・誕生・新築・銀婚記念樹プレゼント 新築はもちろん、新婚やお子さんの誕生、銀婚などの記念に記念樹の苗木をプレゼントしてもらえる制度

  • 平成30年度熊本市省エネルギー機器等導入推進事業補助金 ZEHなど省エネに配慮された住宅・機器を導入する際に補助金を交付してもらえる制度

愛媛県松山市

  • 平成30年度 太陽光発電システム設置補助金(ZEH上乗せ) 太陽光発電システムの設置をさらに推進する目的で、ZEHへ太陽光発電システムを加えた方に補助金を交付してくれる制度

沖縄県那覇市

  • 雨水・井戸水利用施設設置の補助 雨水の貯水や浸透施設を設置する方へ、費用の半分(限度額4万円)を補助してくれる制度

  • 私道の整備補助 条件を満たす場合に、資材を無償提供してくれたり工事にかかる費用の9割以内(限度額500万円)で補助金を交付してくれたりする制度

代表的な新築補助金!ZEH支援事業

新築に関する補助金を調べている人はもちろん、注文住宅メーカーを検討している方も「ZEH」という単語を目にした機会は多いのではないでしょうか。ZEH支援事業を簡単に説明すると、ZEHの条件を満たす住宅を新築すると補助金がもらえる制度のことです。平成30年では環境省と国土交通省、そして経済産業省という3省が連携してZEH関連事業を行います。

ZEH(ゼッチ)とは?環境省の定義を紹介

ZEHは「ゼッチ」と読み、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略称です。環境省によると、ZEHは次のように定義されています。

外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅

参考:平成30年度のZEH(ゼッチ)関連事業(補助金)について(環境省)  

この条件を満たすZEHを新築する際に、1戸あたり最大70万円の補助金を受けられます。また、条件を満たした「ZEH+」の住宅であれば1戸あたり最大115万円の補助金を受けられる「ZEH+実証事業」という補助金制度も用意されています。

必ず補助金をもらえるわけではない?ZEH支援事業の注意点

ZEH支援事業を利用して補助金を受けるためには、まずZEHの基準を満たす住宅を建てる必要があります。しかし基準を満たしているかどうかは公募によって選定されるため、「ZEH住宅を建てられる」と言っているハウスメーカーで新築すれば必ず公募に当選するとは限らないのが実情です。

補助金を狙って多額の費用を使って新築しても、必ず受けられる保証はないと考えておきましょう。

長期優良住宅に関する補助金!地域型住宅グリーン化事業

グリーンハウス

省エネ性や耐久性に配慮した住宅を新築する際に利用できるのが地域型住宅グリーン化事業です。利用する際には住宅の基準はもちろん、どのハウスメーカーで建てるのかも重要となります。

地域型住宅グリーン化事業とは

地域型住宅グリーン化事業は、長期優良住宅・低炭素住宅などの省エネ性と耐久性を兼ね備えた木造住宅を新築するときなどに補助金を交付してもらえる制度です。地域産の木材を使用して新築する場合や三世代で一緒に住むための対応をする場合などには、さらに追加の補助金を受け取れます。

地域型住宅グリーン化事業のホームページ

メーカー選びが重要!地域型住宅グリーン化事業の条件

地域型住宅グリーン化事業による補助金を受けるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。

  1. 中小工務店や製造事業者などが連携してグループを形成し、そのグループによる公募が国から選ばれること
  2. そのグループに所属している中小工務店へ新築を依頼すること
  3. 条件を満たす住宅を建てること

上記1については私たち消費者がなんとかできる問題ではないので、補助金を受けたい場合は2と3を重視するといいでしょう。つまり、新築する際のハウスメーカーや工務店を選ぶ段階から補助金を受けられるかどうかが決まってくるのです。

ZEH支援事業と地域型住宅グリーン化事業の違い

新築補助金について調べている方が疑問を持ちやすい、ZEH支援事業と地域型住宅グリーン化事業の違いについて説明します。

大きく違うのは、それぞれの事業を実施している省庁です。ZEH支援事業は経済産業省が行っている一方、地域型住宅グリーン化事業は国土交通省が行っています。注意点としては、どちらも財源が国庫金であるためこれらの補助金は併用できないことが挙げられます。

家庭用燃料電池システム(エネファーム)導入支援事業

通称エネファームと呼ばれる家庭用燃料電池システムを導入する際に補助金を交付してもらえるのがこの制度です。エネファームには「エネルギー効率がいい」などのメリットがある上、設置するだけで補助金をもらえる特徴があります。

応募期限がある!家庭用燃料電池システム導入支援事業とは

家庭用燃料電池システム導入支援事業とは、エネファームと呼ばれる家庭用燃料電池システムを導入する方やリースなどで提供する方へ、購入にかかる費用の一部を補助してもらえる制度です。

募集には期限があり、平成30年4月9日〜平成31年2月22日までとなっています。さらに、設置工事・補助事業を完了することにも平成31年3月11日までという期限があります。

6年以上継続使用が必須!家庭用燃料電池システム導入支援事業の条件

次に、家庭用燃料電池システム導入支援事業による補助金を受けるための条件について解説します。FCAとは「Fuel Cell Association」の略称であり、一般社団法人燃料電池普及促進協会のことを指しています。

補助金の応募には以下の要件をすべて満たすことが必要です。

1.申請者は燃料電池システムを購入し、実際に使用する方またはリース等により提供を行う方であること。
2.設置予定の燃料電池システムが、「FCAが指定した燃料電池システム(補助対象システム)」であること。
3.補助事業完了報告書および添付書類の提出は、機器費等の支払いを済ませた上、補助事業完了報告書締切日までに行うこと。
4.「補助対象システム」を、6年間以上継続して使用できること。
5.国からの他の補助金等と重複して補助を受けない(受けていない)こと。
6.住所が確認できる書類を含め、所定の書類を提出すること。
7.FCAへ補助対象システムの設置等に関する情報提供に同意できること。
8.個人(個人事業主を除く)が申請する場合、排出削減事業への参加を表明できること。

参考:家庭用燃料電池システム導入支援事業 応募要件(一般社団法人 燃料電池普及促進協会)

ZEHなどの補助金と併用可能!ただし注意点も

嬉しい

嬉しいことに、家庭用燃料電池システム導入支援事業を利用してもらえる補助金はZEHなどの補助金と併用することができます。

ただし注意点としては、他の補助金の補助対象と重複しないようにすることが挙げられます。つまり、エネファームを対象とする補助金は家庭用燃料電池システム導入支援事業からのみにしておかなければなりません。また、それ以外に地方公共団体などによるエネファーム設置への補助金と併用することも可能です。

まとめ

いかがでしたか。新築時にもらえる様々な補助金について、その種類や交付条件をまとめました。決して安くはない住宅購入費ですから、せっかくなら補助金を利用して賢く新築したいですよね。それぞれの補助金には条件だけでなく期限もあるので、詳しくは各補助金の実施元やハウスメーカーに聞いてみるのがいいでしょう。

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