家づくりを考えるときに避けては通れないのが土地選びです。しかし、初めての土地選びはわからないことだらけです。こちらの記事ではマイホーム購入のための土地の選び方を徹底的に解説しています。失敗・後悔しないために覚えておきたいポイントをいくつも紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
初めての土地選び!まずはエリアを決めよう
マイホームを購入するための初めての土地選び。わからないことや楽しみなことはたくさんありますよね。住宅を建てるための土地を探すのであれば、まずはエリアを決めるところからスタートします。エリア選びの際にチェックしておきたいポイントをまとめました。
駅やバス停など公共交通機関の状況はどうか
初めての土地選びであれば、駅などの立地環境については誰しもが着目します。通勤・通学に公共交通機関を使用する方なら駅からなるべく近い方が便利ですよね。最寄り駅まで徒歩でどれくらいの距離なのか調べるのはもちろん「始発・終電の時間」や「バスの運行状況」、「急行や特急が止まるのか、鈍行しか止まらないのか」なども調べるようにしましょう。
また、駅周辺に繁華街がある場合は治安が悪くなってしまうこともあります。さらに、駅からの帰り道にきちんと街灯が整備されているかなども確認しておきたいポイントです。
エリアごとの特徴や雰囲気をつかもう
土地探しの際に確認しておきたいのが、その土地のあるエリアの特徴や雰囲気です。例えば、古くからの住宅街と最近開発されたニュータウンとではエリアの特徴も雰囲気も大きく変わってきますよね。また、そのエリアに住んでいる人の年齢層や家族構成も違ってきます。
「このエリアにはファミリーが多いから過ごしやすそう」「ショッピングモールや繁華街が近くにあり利便性が高い」など、エリアごとの特徴や雰囲気を知ることも土地探しの重要なポイントです。
ショッピング施設や銀行・郵便局・病院などの公共施設をチェック
忘れてはいけないのが、その土地の周りにどんな施設があるのかチェックしておくことです。例えばショッピング施設であればスーパーやコンビニはもちろん、ドラッグストアがあるかどうかも重要なポイント。さらに、近所に百円ショップがあれば困った時に活用しやすいです。ショッピング施設は土地の周辺にあるかどうかだけでなく、駅からの帰り道など通勤・帰宅途中に立ち寄れる場所にあるかも確認しましょう。
そして、小さいお子さんがいるのであれば特に入念に周辺の病院・クリニックをチェックしておきましょう。最低限あると便利なのは内科・小児科・歯科などです。そのほかにもアレルギーや花粉症持ちの方であれば皮膚科や耳鼻いんこう科が近くにほしいですよね。
また、子供が大きくなって運動部に所属したら骨折やヒビなどのケガをしてしまう可能性も高いです。そうなれば整形外科へ通院することになるでしょうから、そういった病院・クリニックは一通りチェックしておくのがおすすめです。
さらに、銀行や郵便局などの公共施設が近所にあるかどうかも大切なポイントです。他県などへ引っ越す場合は口座を持っている地方銀行の支店やATMがないことも考えられます。新しい口座を作るにしても、銀行やATMの立地環境は重要です。ちなみに、役所が近くにあると色々な手続きの際に便利です。
子供が通学する学校をチェック
子供のいる家庭やこれから子供を作る、子供が生まれる予定のある家庭であれば必ずチェックしておきたいのが子供の通学先です。気に入った土地があっても、その近所にある学校が必ずしも通学先とは限りません。検討している土地がどの校区に含まれ、子供がどの学校へ通学することになるかは必ず確認しましょう。調べる際は、不動産仲介業者や市区町村教育委員会へ問い合わせをすれば確認できます。
将来の周辺環境の変化を調べよう
マイホームを建てる土地を探すときには、将来の周辺環境の変化を確認することも大切です。現在はあまり便利でない土地であっても、数年後にショッピングモールができる計画や国道・高速道路を建設する計画があれば利便性は高まる可能性があります。
一方、ビルや高層マンションが建設されて日当たりが悪くなってしまう可能性なども考えなければなりません。将来の周辺環境の変化を予測するのは容易ではありませんが、調べられる範囲でチェックしてみましょう。
希望条件をピックアップ!具体的な土地選びをしよう
おおよそのエリアが定まったら、より具体的な希望条件を決めて土地選びを行います。希望条件の例としては、「どの程度の面積の土地がほしいのか」「土地の形状はどんなものか」「土地価格はどの程度の予算にするのか」などが挙げられます。
何を基準に選びたい?優先順位を決めることが大切
「駅から徒歩15分圏内がいい」「広い土地をなるべく安く買いたい」など、土地探しの際には様々な希望条件をリストアップすることでしょう。しかし土地面積や土地価格、土地の形状や立地環境など全ての希望条件に当てはまる土地はなかなか見つかりません。
土地探しの際には不動産仲介業者やハウスメーカーに探してもらうこともあるかと思いますが、その際には希望条件に優先順位をつけて伝えるとスムーズです。そうすれば希望条件の優先順位に沿った土地を提案してくれるので、妥協点を探して理想の土地を見つけやすくなります。
土地の形にこだわらなければ選択肢が増えるかも
形を見て土地選びをする方も多いでしょう。正方形・長方形の土地が最もデッドスペースが生まれず、無駄のない家づくりを行いやすいのは言うまでもありません。しかし、変わった形状の土地であっても活用方法はあります。例えば、角の尖った土地は角部分を花壇にしたりその部分に木を植えたり、様々な使い方ができます。四角い土地にこだわらないことで土地の選択肢が増えるかもしれません。
土地ごとに建築する建物へルールが定められている場合も!
法律や条例により、土地ごとに建築する建物へルールが定められていることがあります。希望条件にぴったりの土地が見つかったとしても、その土地に建てられる建物には規制があるかもしれません。建てられる建物のルールについても確認しておくことが大切です。
土地の使い道が決められている!用途地域
少し専門的な話になってしまいますが、土地のあるエリアによってはその土地の使い方にルールがある場合もあります。専門的な言葉ではこれを「用途地域」と呼び、用途地域は全部で12種類に分けられています。用途地域とは、その土地に対してどんな性質の建物を建てることができ、またどんな規模で建てられるのかが定められた地域のことです。
例えば、工業系に使用される用途地域であれば主に工場などが建設されます。一方、住宅用の土地には大規模な工場などは建設できない決まりになっています。また、用途地域によっては店舗や事務所など商業用の建物を建てられないことも。用途地域は希望する場所にお店を開業できないなどの制約になってしまう場合もありますが、住宅地に工場などが入り込まないよう守ってくれている役割もあるのです。
火災の被害を最小限に抑えるためのルール!防火地域と準防火地域
「防火地域」と「準防火地域」も土地探しの段階でチェックしておくべきポイントです。これらは都市計画法において定められている規定であり、もしも火災が発生した時になるべく被害を最小限に抑える目的のルールです。主に役所や駅など都市機能が集まっている地域は防火地域に指定されていて、防火地域では建設する建物について一定の条件が設けられています。
準防火地域は防火地域よりも広範囲にわたり指定されている地域です。こちらも建物に制約があるため、家づくりの際にはそのルールに則った設計をしなくてはなりません。詳しくは、ハウスメーカーなどに聞いてみるといいでしょう。
木造住宅が集まっているエリア!木造住宅密集地域
火災の被害を最小限に食い止めるために指定されているのが防火地域・準防火地域であったのに対して、火災が発生した際に被害が拡大しやすい危険なエリアを定めているのが「木造住宅密集地域」です。略して「木密地域」と呼ばれることが多く、東京であれば山手線外周部を中心に広がっています。
木造住宅密集地域は木造住宅が多く集まっている地域のことであり、火災が発生した際に被害が拡大しやすいだけでなく大地震が発生した際に連なって倒壊してしまう危険性もあります。この地域に住宅を建てる場合も一定のルールが設けられている上、防災の観点から避けた方がいい場合もあるので注意が必要です。
建物の規模や高さに規定あり!建ぺい率・容積率・高さ制限など
どんな土地にも、建築できる建物の規模や高さにルールが設けられています。例えば「建ぺい率」は建築面積の上限を定めるルールです。そのほかには延床面積の上限を定める「容積率」や、「北側斜線」「高さ制限」など、土地には建物を建てるための細かいルールがたくさんあります。
これらのルールを全て把握するのは大変なので、不動産仲介業者やハウスメーカーなど土地のルールについて知識のある専門家に任せるのが一番簡単です。
都市計画区域の場合は注意!接道義務がある
都市計画区域に定められた土地へ建物を建築しようと思ったら、接道義務をクリアする必要があります。基本的には幅員4m以上の道路へ2m以上接していることが条件となり、場合によっては幅員6m以上が求められることも。ただし、接道義務については少し工夫をすればクリアできる場合もあるため、詳しくはハウスメーカーや不動産仲介業者などと相談することが大切です。
ところで、マイホームでどのような暮らしをしたいのかイメージは出来ていますか?
持ち家計画の資料請求なら、住んでいる地域で自分のわがままな夢をかなえてくれるハウスメーカーを検索でき、一括で資料請求まで行うことができます。
一生に一度となる大きな買い物、妥協せずにたくさんの会社を検討するようにしましょう。
安心して住むために!地盤の強さや歴史を調査
憧れのマイホームを手に入れてからも安心してその家に住み続けるために、土地購入前に調べておくべきことはたくさんあります。中でも「これだけは最低限チェックしておきたい」というものをピックアップしました。
地理の知識を学ぼう!地盤について
地震の多い日本という国で住宅を建てる際には、耐震性能を重視することが大切です。しかし、どんなに住宅の耐震性能だけを高めたとしても、それを支える地盤が頑丈でなければ意味がありません。いつまでも安心してマイホームに住み続けるために、地盤の強さは必ず確認しましょう。
一般的には、土地を購入してから建物を建てる前に地盤調査を行います。もし地盤調査の結果に不安があれば地盤改良工事を行い、その上で建物を建築します。しかし、地盤の強さについては土地購入前でもある程度調べることが可能です。例えば朝日新聞のウェブサイトには住所を入力すれば地盤の強さを確認できるツールが用意されています。ある程度は地理の知識を学び、地盤の強さを自分で判断できるようになることが理想的です。
不動産仲介業者へ確認!浸水・土壌汚染などの歴史について
周辺に川があったり低地にあったりする土地の場合、大雨や台風などの際に浸水してしまう可能性があります。なにも考えずに家を建ててしまうと後悔する結果になるかもしれないので、各市町村の役所で過去の浸水履歴を確認するようにしましょう。また、昔工場があった土地などは土壌汚染の可能性も心配です。きちんと調査がなされているかどうかに加えてその結果についても不動産仲介業者へ確認するようにしましょう。
心配なら測量をしよう!境界線について
こちらは実際に土地を見学してみなければわかりませんが、隣地との境界線を表している「境界標」があるかどうかをチェックしておきましょう。これがない場合は境界線が曖昧になりトラブルに発展してしまうこともあるので注意が必要です。ただし、境界標があったとしてもその位置がずれている場合があります。心配な場合はきちんと測量しておけばトラブルを予防することができます。
初めての土地探しで失敗しないためのポイント
ほとんどの人が初めての経験になるであろう土地探し。確認しなければならないことはきちんとチェックして、なるべく失敗は避けたいところですよね。次に、初めての土地探しで失敗しないためのポイントを確認しましょう。
マイホームにはお金がかかる!土地にお金をかけすぎてはいけない
マイホームを購入する際には建築費用だけでなく、「キッチンやお風呂などの設備にどれくらいの費用をかけるのか」「土地の購入費はいくらまでで考えるのか」など様々な費用を考える必要があります。家づくりにおいて最も重要なポイントは、設定した予算をきっちり守るということです。そのためにも、土地購入予算にお金をかけすぎるのはNGです。
住宅価格だけでなく諸経費には予想以上の金額が必要になってしまいます。また、引越しのための費用や家具・家電を購入する費用も住宅ローンとは別に必要になることでしょう。これらも全て考慮して資金計画を立てなければ、理想のマイホームを実現することは難しいです。そのためにも、土地だけに多くの予算をかけすぎてしまうことは避けるようにしたいものです。
住宅ローンの返済計画から逆算!土地にかけられる予算を知ろう
とはいえ、ほとんどの人はマイホームを購入した経験などないでしょうから、具体的にいくらの予算を用意できるかはイメージしにくいですよね。住宅ローンを組んで何十年先を見据えた資金計画を立てなければならないのですから、簡単には決めることができません。そんな時は、住宅ローンの返済プランから予算を考えるのがおすすめです。
住宅ローンを提供している各金融機関は、それぞれシミュレーションツールを用意している場合が多いです。シミュレーションツールを使えば月々の返済額や総返済額を知ることができるため、そこから自分に最適な予算を考えられます。住宅ローン全体の予算がわかったら、土地にかける予算と住宅本体にかける予算を配分してみましょう。
こだわりすぎはNG!周辺環境を重視しすぎない
どうしても土地探しをする際には駅やショッピング施設などの周辺環境を重視してしまいますが、あまりそればかりにこだわるのはNGです。周辺環境は快適に生活するために確かに重要ですが、そればかりにこだわっていると予算オーバーしてしまったり地盤について考えることを忘れてしまったりするかもしれません。家族にとってどんな条件が大切なのかを十分に考え、柔軟に土地探しを行いましょう。
時間帯・天候など違う条件の時に訪れてみる
「これだ!」と思った土地は実際に見学に訪れることでしょう。しかし、たった1度見学しただけでその土地について理解した気になってはいけません。土地というものは時間帯や天候などによって大きく表情を変えるものです。「朝と夜で人通りはどう違うのか」「街の雰囲気はどう変わるのか」という点や、「雨の日にはどんな風になっているか」なども確認することが大切です。
遠方の土地であれば頻繁に訪れるのは難しいかもしれませんが、見学に必要な交通費も土地購入後に後悔することを考えれば安いものです。気に入った土地が見つかったら、時間帯や天候などの条件を変えて見学してみるようにしましょう。
近所の人に話を聞いてみよう
そのエリアのことは、実際に住んでいる人に聞いてみるのが1番です。気に入った土地があってもすぐに購入を決めてしまうのではなく、近所の人に話を聞いてみるようにしましょう。民家を訪れるのに気が引ける場合、近隣の飲食店などを訪れて話を聞いてみるのもおすすめです。実際に話を聞いてみたら「近いうちにマンションができる」ということもあるので、確認しておかなければ後悔してしまうかもしれません。
理想を叶える「最高の土地」を買うために覚えておきたいこと
それでは最後に、理想のマイホームを叶える「最高の土地」を見つけるために覚えておきたいポイントを紹介します。
建てたい住宅のイメージを先に考える
土地探しの前には、必ず家族みんなで建てたい住宅のイメージを考えておくことが大切です。家族みんなで理想のマイホームについて話し合い、「太陽の日差しがたくさん入り込むリビングがほしい」などの希望が出てきたらそれぞれの希望に優先順位をつけましょう。そうすれば、どんな土地を探せばいいかの方向性はある程度定まってくるものです。
土地を購入する前に建築士へ相談してみる
もし家づくりを任せるハウスメーカーが決まっていれば、どんなマイホームを作りたいか整理してから実現可能なプランを建築士に相談してみるのがおすすめです。土地が決まっていなければ正確な図面を作成してもらうのは難しいですが、「どんな家づくりをしたいか」という希望を伝えてからザックリとしたプランを提案してもらうこともできます。
土地を先に決めてしまうと、様々な制約により希望する家づくりができないこともあります。そんな時こそプロに頼りましょう。「こういったマイホームを作りたい」と希望を伝えれば、どんな土地を探すべきか見えてくるかもしれませんよ。
まとめ
いかがでしたか。マイホームを建てるための土地の選び方を徹底的に解説しました。土地選びの際は「土地価格」や「土地の面積と形状」、「立地環境」以外にも注目すべきポイントが山ほどあります。まずは理想のマイホームのイメージを膨らませ、そこから逆算して土地探しをするのがおすすめです。失敗のない土地選びをするために、ぜひこちらの記事を参考にしてみてくださいね。
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