楽しいけど超重要!注文住宅づくりの打ち合わせの流れとは

楽しいけど超重要!注文住宅づくりの打ち合わせの流れとは

注文住宅は、普通の家づくりとはちょっと違った流れで進められます。

中でも特に重視したいステップは、業者さんとの打ち合わせ。建売や売建と違って自由度が高いぶん、自身の要望をはっきり伝える必要があります。

このページでは、まず注文住宅づくりの大まかな流れをさらった後、工務店やハウスメーカーのスタッフさんとどういった打ち合わせをするのか、さらに詳しく見ていきたいと思います。

ちなみに、注文住宅づくり自体の流れの詳細は、別ページ「注文住宅で家を建てる流れ|事前準備から契約、完成後の入居まで」にまとめています。興味がある人は、こちらにもぜひ目を通してみてくださいね。

まず押さえておきたい注文住宅づくりの流れ

カレンダー

まずは、準備から契約、そして入居までの大まかな流れを解説します。

業者選び〜契約

工務店やハウスメーカーは、幅広いデザインに対応していますが、どの業者も得意なスタイルを持っているもの。

自分たちの建てたい住宅のスタイルと、得意分野がマッチしている業者を選ぶのがセオリーです。

そのために、まずは建てたい家をなるべく具体的にイメージしておくことが大切と言えます。

イメージが固まってきたら、各社が公開している施工事例や、オープンハウスなどに赴き、要望に叶う技術を持っているパートナーを探しましょう。もちろん、様々な事例を参考に、自分たちのイメージをよりブラッシュアップするのも手です。

ちなみに、よほど惚れ込んだ業者がいない限り、候補を複数ピックアップして見積もりを依頼するのが一般的です。

施工事例や見積もりの価格、相談時の対応などを総合的に評価して、一番自分たちのスタイルに合った業者さんと契約をしましょう。

契約〜着工

契約をどのタイミングで行うかは、以下のような2つのパターンに分けられます。

  • まず要望を聞いた上でざっくり設計を行い、イメージを共有した上で契約を行う。
  • 先に契約を行い、その後にプランを詰めていく。

一概にどちらがいいとは言えませんが、重要なのは、設計プランを組む際の打ち合わせです。

ここで要望を余すところなく伝えられるかどうかで、仕上がりの満足度が大きく変わってきます。

どのくらい打ち合わせを行うかはケースバイケースですが、いずれにせよ家族全員が納得できるまで妥協せずに相談をしましょう。

着工〜工事完了

契約を結び、納得できる設計プランが仕上がったら、工事着工となります。

注意したいのが、住宅ローンの準備を事前に進めておくということ。審査に通らなければ、いくら業者と契約していても工事を進めてもらうことはできません。

なるべくなら、業者と契約する前の段階で複数の金融機関に仮審査を打診しておき、契約後にスムーズに話が進められるよう準備しておくと良いでしょう。

もし審査に不安があるなら、地域密着型の経営をしており、地元の金融機関から信頼を得ている業者に家づくりをお願いするというのも手です。

審査に通ったら、工事が完了するまでに新居に引っ越す準備を整えます。

工事完了〜入居

工事が終わったら、立ち会いのもとで仕上がりをチェックします。不具合が見つかったら修正を行い、全てに納得できたら晴れて入居となります。

家具を配置し、理想の住まいを仕上げましょう。もちろん、工事中に迷惑を掛けた近隣への挨拶回りもお忘れなく。

特に重要なステップはイメージ共有の打ち合わせ

ノートとペン

以上が、注文住宅づくりの大まかな流れです。

どれも重要なステップなのですが、もっとも大切なのは、家づくりを任せる業者さんとイメージを共有するための打ち合わせ

予算感と、実現したい理想の住宅を具体的に伝え、ツボを押さえた提案をしてもらいましょう。

大切なのは、一方的な打ち合わせにしないことです。こちらから要望を伝えるばかりで、向こうからのレスポンスがないとか、反対に向こうの意見を聞くばかりで、自分たちの要望を何も伝えられない、ということがないようにしましょう。

家づくりは共同作業です。担当者と忌憚なく意見を交わし、許容できる予算の範囲内で知恵を絞って、理想を実現していく形が理想です。

打ち合わせの大まかな流れ

家とペン

続いて、実際に業者とどのような打ち合わせを行うのか、詳しく見ていきましょう。

最初で最大のステップ!初回の打ち合わせ

契約前に、まずどういう家を建てたいのかを相談することとなります。

この時、依頼候補の提案力、対応力をしっかり見極められるかどうかが、理想の注文住宅を形にする上での重要な分かれ道となります。

自分たちの要望を余すところなく伝え、それにどのような対応を返してくるのかをしっかりチェックしましょう。

契約を結んだ後は、何回も打ち合わせを重ねて詳細を詰めていくことになります。技術力はもちろんですが、社内の雰囲気やスタッフさんの対応力といった感覚的な部分も意識して、自分たちとの相性を確認することが大切です。

こちらが伝えたイメージに対して、ピント外れの答えしか返ってこないようなら、遠慮なく契約を見送りましょう。

敷地調査&概算見積もり

土地も一緒に探してくれる業者もいますが、そうでないなら、別途不動産会社に依頼をして土地探しをします。

候補となる土地が見つかったら、施工を相談している業者にその土地で理想の住宅が建てられるかどうかをチェックしてもらいましょう。

まだ契約を検討中の段階であっても、敷地調査に基づいて概算見積もりを出してくれる業者がほとんどです。気持ちに余裕があれば複数会社に見積もりをお願いして、それぞれの見積もりの妥当性を比べてみるのも良いでしょう。

設計申し込み&最終見積もり

土地を手に入れ、依頼する業者を決定したら、正式に契約をして詳細な設計を詰めていきます。

大切なのは、文章やイラスト、画像などで実現したい希望を具体的に提示することです。また、向こうからのアウトプットについても、なるべく形にして残しておくようにしましょう。

持ち帰って検討する場合に役立ちますし、打ち合わせが1回で終わることはまずありませんから、次の打ち合わせの時の参考資料になります。

また、言った言わない問題を避けるためにも、お互いのやり取りを記録しておくことは有用です。

信頼できる業者さんと理想の家づくりについてとことん意見を交わすのは、すごくエキサイティングで楽しいものです。

時には意見がすれ違うこともあるかもしれませんが、最初に相性をしっかり確認しているなら、遠慮は無用。信頼して意見をぶつけ、知恵を絞り出してもらいましょう。

具体的なプランが固まったら、請負契約を結んで工事を進めてもらうこととなります。

番外・打ち合わせの回数について

打ち合わせの具体的な回数についてですが、注文住宅の場合、答えがありません。

規格住宅を手がけるハウスメーカーの場合は、打ち合わせは3回まで、というように期限を切っているケースも見られます。

ただ注文住宅の場合は、業者によって対応の方針が違い、一概に何回までという目安が出せません。もし十分に話を聞いてもらえるか不安な場合は、初回相談時に確認されてみることをおすすめします。

ちなみに、打ち合わせを少ない数で済ませたいなら、業者を選定するための初回打ち合わせにたっぷり時間をとり、なるべく細部まで情報を詰めてもらうことをおすすめします。

要望を具体的に伝える必要があるため、入念に準備をしなければなりませんが、詳しい要望であればあるほど見積もりも正確になり、最初に提示される設計プランの精度も高まります。

打ち合わせで押さえておきたいポイント

ノートとチェックリスト

注文住宅を建てる際の打ち合わせの流れは上記の通りです。設計やデザイン等、家づくりと聞いてまずイメージする打ち合わせ以外にも、無数のステップがあることがわかりますね。

ただ、どの打ち合わせも、叶えたい要望が軸になっていることが大切です。最初にしっかり要望を伝えるためにも、打ち合わせで伝えるべき内容をはっきりさせておきましょう。

押さえておきたいポイントは、以下の通りです。

予算

希望は次々に出てくるものの、それを叶えるための予算が足りない、というのは注文住宅づくりにおいてよくある悩みです。

プロの仕事は予算内で要望を叶えることですが、どういったことでコストが下げられるのかをこちらも把握しておくと、打ち合わせがスムーズに進みます。

以下に、どういったことでコストを削減できるのか、簡単な事例を紹介しますので、チェックしてみてください。

  • 壁を減らして空間を広めに取る(※木造だと大空間は難しいが、妥当な広さなら材料費や施工費が浮く)。
  • 1階と2階の面積を同じにして、2階部分の構造をシンプルにする。
  • 外壁の凹凸を減らし、構造をシンプルにする。
  • 開口部を減らす。
  • 収納を一箇所にまとめる。
  • 床面積を抑え、庭を広くする。
  • 壁を可動式の引き戸にする。

外観

幅広いデザインスタイルを請け負っている業者もいますが、各業者とも、得意なスタイルを持っていることがほとんどです。

ハウスメーカーや工務店を選ぶ際は、施工事例やオープハウスなどで、その業者がこれまでに建てた住宅をチェックしていることでしょう。

打ち合わせをする時は、そうした事例の中から自分たちが魅力に思う物件の具体的なイメージを共有し、それを土台に細かい要望を盛り込んでいく、という流れで話を進めるとスムーズです。

抽象的に情報を伝えるだけでは、納得できる仕上がりとなるのに時間が掛かってしまいます。外観は特に見た目にわかりやすいですから、具体的な事例を出して希望を伝えることを意識しましょう。

住宅性能

注文住宅というと、オシャレさや独自性に注意が向いてしまいますが、妥協なくこだわりたいのが、住宅性能です。

断熱や防湿、通気性に防音など、住宅を建てる土地の気候や、ご家族のライフスタイルなどによって、こだわりたい住宅性能は違ってくるでしょう。

予算や設計との兼ね合いもありますから、早い段階から住宅性能についてもはっきりと希望を伝えておくことをおすすめします。

ちなみに、国際的な環境意識の高まりもあって、環境に優しく、長く住める住宅を増やすことを国が標榜しています。

所定の条件を満たす住宅を建てる場合に助成金を給付しており、今ならコストパフォーマンスの高い注文住宅を実現できる可能性がある、というのも、知っておきたいポイントです。

設備・素材

素材の種類や設備のグレードは、コストに直結します。

相応に勉強していないと、素材や設備ごとの費用感を鑑みて希望を出すのは、なかなか難しいでしょう。

打ち合わせの中で予算と他の希望を照らしながら調整していく事になるかと思います。

そのため、もしこだわりたい設備や素材があるなら、事前に優先順位を付けておくことをおすすめします。

たとえば、後から追加したり、置き換えることができる設備は優先度を下げ、替えの効かない重要なポイントに予算を集中する、といった具合です。

一見動かしづらいような設備でも、後年の置き換えを見越して設計してもらうことで、当初の予算を抑えられる可能性もあります。

どうしても譲れない要望を軸にしつつ、予算内でやりくりするための選択肢を柔軟に検討していくことが大切です。

間取り

間取りについては、事前に家族の間でしっかり意見を固めておくことが大切です。

具体的な要望はそれぞれのライフスタイルによって違ってくるかと思いますが、多くの人が迷うのが収納スペースの配置。

生活動線や各自の部屋の配置は、それぞれの生活に密接に結びついている分、比較的イメージしやすいです。

しかし収納スペースについては、必要となるタイミングやシチュエーションがまちまちで、いざ住んでみてから後悔しがち。

打ち合わせの際は、プロの知見を参考にしつつも、使い手である自分たちが本当に使いやすい形を模索していくことが重要となります。

動線

間取りを決める際に重要となるのが、動線です。一般に動線と聞いて思い浮かぶのは家事動線かと思いますが、実は動線は他にもあります。

それぞれについてシミュレーションを行い、自分たちがどのようなシチュエーションでもストレスなく移動できる形を探してみましょう。

  • 家事動線…文字通り、家事で通る動線です。もっとも移動が多い動線であり、他の動線を考える時の基準にもなります。
  • 通勤動線…朝起きてから出勤までに通る動線です。家族が増えた時のことも想定しておくことが大切です。
  • 衛生動線…水回りの動線です。水が飛び散ったり、音が発生したりするため、人が常駐するスペースとどう離すかがポイントとなります。
  • 来客動線…お客さんが来た時に辿る動線です。プライベート空間をどう確保するかが鍵となります。

番外・要望を伝える時のコツ

打ち合わせで何か要望を伝える場合、表面的なことだけでなく、要望の根拠を必ず伝えるようにしましょう。

たとえば「リビングに階段を設けたい」という要望の根幹に、「毎日必ず子供の顔が見えるようにしたい」という思いがあったとします。

それ自体はすごく素敵な発想なのですが、友人を連れてくる年代になった場合、リビングで寛いでいる時に友人たちと顔を合わせるのは、少々気まずいものがあります。

単純に要望を伝えるだけでなく、その要望の根拠も併せて伝えることで、プロならではの提案をしてもらえる可能性が高まります。

住んでから後悔しないためにも、打ち合わせの際はプロの知見を引き出す工夫を盛り込んでいきましょう。

よくある失敗とその対策

悩める少年

繰り返しになりますが、注文住宅づくりでもっとも重要なのは、担当してくれるスタッフさんたちと建てたい家のイメージを共有することです。

これは簡単なようでいて、意外に難しいこと。ここでは、よくある失敗とその対策方法についてみていきたいと思います。

具体的な完成イメージを共有しない

抽象的な話で盛り上がってしまい、それぞれが頭に思い描いている具体的な完成イメージがズレてしまう、というのは意外によくある失敗です。

完成してしまってから修正をお願いすると、手間もお金も掛かります。打ち合わせの段階で可能な限り具体的なイメージを固めるよう、努力することが大切です。

例えばスケッチを描いてみたり、理想に近い写真を専門誌などから見繕って提示してみたり、といった具合です。

またその際は、打ち合わせで何を伝え、どういう結論に至ったのか、記録を残して共有されておくことをおすすめします。

たとえば写真を提示したのに仕上がりがイメージと違った場合、プロの目から見てそもそも実現が難しいものだった可能性も考えられます。

予算や部屋の広さ、間取りなど、様々な条件によって、妥協しなければならないポイントが少なからず出てくるからです。

単純に設計時に適宜参照してもらう、というのももちろんですが、万が一言った言わないのトラブルに発展してしまった時の備えとしても、提示した資料と、それに対してどういう意見が出たのかを、記録に残しておくと良いでしょう。

予算を曖昧にしてしまう

注文住宅に限ったことではありませんが、家づくりに掛かるお金は、経済に強く影響されます。たとえば人手不足や資材不足が起これば、数ヶ月でも見積もりに数十万円の差が出ることも。

また、工務店やハウスメーカーも営利目的で商売をしていますから、予算が多少上振れするのを承知で各種設備を勧めてくることもあります。

それが望みに適っていれば良いのですが、必ずしもそういうケースばかりではありません。予算を曖昧にしていると、自分たちの望みとは関係のない部分で想像以上に費用が膨らんでしまう可能性があるわけです。

最初に予算をしっかり提示した上で、どうすれば自分たちの希望を形にできるのかを、考えてもらうことが大切です。

焦って望んでいない希望を言ってしまう

注文住宅を建てる場合、建てたい家について強いこだわりを持っている人がほとんどだと思います。

ただ気をつけたいのが、プロと意見を交わしているうちに気分が高揚し過ぎてしまい、本心ではない希望を言ってしまうということ。

たとえばカタログを見ていると、考えを煮詰めるあまりに全てが魅力的に見えてきて、冷静な判断ができなくなる事も考えられます。

住宅というのは、何十年にもわたり住み続けるものです。家づくりで実現したいことが、それだけの時間が経過しても後悔しないものであるか、冷静に吟味することが大切です。

業者さんの意見を聞くだけになってしまう

優秀なスタッフさんであれば、こちらの予算、要望を丁寧に掘り起こした上で、本質的な欲求に目を向けて様々な提案を行ってくれます。

ただ、家づくりに対するモチベーションが高すぎる担当さんだと、こちらの意見を十分に掘り下げてくれない可能性も。

核となるこだわりを提示しておかないと、そのままその担当さんの意見に流されてしまわないとも限りません。

家づくりにおいては、たとえ正攻法では実現の難しい要望であったとしても、知恵を絞れば解決できることがたくさんあります。

プロの知見をそうした課題解決に向けてもらうためにも、こちらの意見・要望をはっきり提示することが大切です。

まとめ

よく言われることですが、注文住宅づくりは共同作業です。

業者さんに丸投げしても望んだ仕上がりになる可能性は低いですし、そもそも注文住宅の魅力である独自性が失われてしまいます。

物怖じせず、前のめりに自分たちの要望をぶつけて行きましょう。

人生の大部分を過ごす住宅を、安くないお金を掛けて建てるわけですから、人生で一番わがままになっても大丈夫です。

注文住宅を請け負っている業者は、自身の技術や仕事にプライドを持っている人が大多数です。本気の思いをぶつければ、きっとそれに応えてくれることでしょう。

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