安く買えるってホント?モデルハウス購入の基礎知識と値引き交渉のコツ

安く買えるってホント?モデルハウス購入の基礎知識と値引き交渉のコツ

各住宅メーカーが建てた家を体感することができるモデルハウス。マイホームが欲しいと考えている方にとってとても参考になるため、休日などに家族でモデルハウスが展示されている住宅展示場などを訪れる方も多いようです。

そんなモデルハウスですが、実はそのまま購入することができるということをご存知でしょうか。今回は、モデルハウスの購入について、そのメリットやデメリット、値引き交渉のコツなどを詳しくご紹介していきます。

この記事がおすすめできる人

  • モデルハウスを購入したいと考えている人
  • モデルハウス購入のメリットとデメリットを知りたい人
  • モデルハウスに興味を持っている人
  • 住宅購入を考えている人
  • マイホームが欲しいと考えている人

なお以下の記事でも「注文住宅」について詳しく解説しています。ぜひ、本記事と合わせてご覧ください!

・ みんなの体験談をチェック!注文住宅の成功事例ブログ15選
・ 戸建てを建てるなら要チェック!床面積なんでもガイド
・ いくら必要?住宅ローンで発生する諸費用の目安と節約のコツ

そもそもモデルハウスって何?

カラフルな家

住宅メーカーが建てた展示用の住宅のことをモデルハウスといいます。

多くの場合、住宅展示場や分譲地の一角に建てられており、各メーカーの営業担当者が自社が手がける家の特徴を説明するために使われます。

デザインや間取りはもちろん、実際に採用されている設備なども実物を確認することができるため、パンフレットやサンプルだけではイメージが掴みにくいという方はぜひ訪れてみましょう。

モデルハウスを建てるためにはコストがかかります。そのためモデルハウスを展示することができるのは限られたメーカーのみ。

主に、誰もが一度は耳にしたことがあるような大手ハウスメーカーのモデルハウスが多く、家づくりに関するセミナーや週末には家族全員で楽しめるようなイベントなどが開催されています。

モデルハウスを購入するメリット

メリット

見学することはもちろん、実際に購入することもできるモデルハウス。モデルハウスを購入することには、主に6つのメリットがあります。

安く購入できる

モデルハウスの1番の目的は、自社が手がけた家をお客さんに見学してもらうことで、気に入ってもらい契約を獲得すること。つまり「このメーカーの家は素敵!」「こんな家に住みたい」と思ってもらわなければ意味がないのです。

そのため、一般的にモデルハウスは、グレードの高い設備やインテリアなどが採用されています。

しかし売りに出されるモデルハウスは、ある程度の期間展示して、多くの人が見たり触ったりしているため、設備のグレードの割には安く購入することができるのです。

値引き交渉ができる

モデルハウスは、一般的な戸建て住宅よりも交渉によって値引きしてもらえる可能性があります。

メーカー側からすると、所有しているだけで固定資産税などの税金がかかるモデルハウスは、早く手放したいもの。また、モデルハウスがいつまでも売れ残っているとメーカーのマイナスイメージにも繋がってしまうため、展示期間が終わってもなかなか売れずにいる物件はお得に購入できる可能性も高くなります。

中には数百万円値引きしてもらえたという方もいるようなので、まずは営業担当者に積極的に相談をしてみましょう。

間取りを考えなくて良い

すでに完成している家なので、一から注文住宅を建てるのと違い、間取りなどを考える必要がありません。

図面を見るのが苦手で間取りを考えるのは面倒、忙しくて間取りを細かく考える時間が取れないという方も、中にはいらっしゃるでしょう。

新居に引っ越すまでにあまり時間をかけたくない、モデルハウスの間取りで十分満足しているという方にとっては大きなメリットです。

生活をイメージしやすい

注文住宅を建てた場合、入念な打ち合わせをしたのにも関わらず、完成してからイメージとの違いにガッカリする人も少なくありません。

しかしモデルハウスは、間取りもデザインも設備もすでに完成しています。そのため見学した際には、実際その場所でどんな生活をするのか、イメージが掴みやすいというメリットがあります。

また、実物を見て購入することができるので、予算と照らし合わせながら購入するべきかしないべきかを検討することも可能です。

すぐに住むことができる

もともと分譲地の一角に建てられているモデルハウスの場合、購入したらすぐに住み始めることができます。

注文住宅は何度も住宅メーカーとの打ち合わせを行い、数ヶ月から長ければ数年かけて家づくりを行います。

しかしモデルハウスの場合は、すでに完成した家の売買となるため、契約が済めばすぐにでも引っ越すことができます。

何らかの理由ですぐに今住んでいる家を出なければいけない、できるだけ早く新しい生活をはじめたいという方におすすめです。

設備などの付属品がついてくる

モデルハウスは、キッチン・浴室・トイレなどどこも最新の設備が使われていることがほとんど。

また、エアコンなどの家電のほか、ソファ、ダイニングセット、ベッド、カーペット、カーテンなどのインテリアもそのまま譲り受けることができる場合が多いようです。

そのため引っ越しの際に、新しい家電や家具を揃える費用と手間がかかりません。

モデルハウスのインテリアはインテリアコーディネーターがそれぞれの家に合ったものを選んでいるため、センスもばっちりです。

モデルハウスを購入するデメリット

デメリット

次に、モデルハウスを購入することのデメリットを解説します。

間取りを決めることができない

間取りを決めなくて良いということをメリットの項目でも挙げましたが、一方で人によってはそれがデメリットとなることがあります。

特殊な間取りにしたいという方や、家族構成や趣味に合わせて一から計画を建てたいという方にとっては、すでに間取りが決められてしまっているのは大きなデメリットです。

ぴったり希望通りの間取りになっているモデルハウスに出会うことができれば良いですが、それはなかなか難しいもの。

それほど間取りにはこだわりがないという方の方がモデルハウスの購入に向いているでしょう。

立地を選ぶことができない

分譲地の一角に建てられているモデルハウスの場合、その土地に建ったままの状態で販売されています。

そのため家自体が気に入ったとしても、立地に問題がある可能性が考えられます。

家の方角や、通勤・通学の利便性、周辺環境などに納得できるかどうかも、購入前にきちんと確認しておくと良いでしょう。

新築ではないため傷や汚れがある場合も

ハウスメーカーによってモデルハウス売りに出すまでの期間は異なりますが、一般的には建築から1年〜3年程度で販売されることが多いようです。

その間、モデルハウスにはたくさんの人が見学に訪れます。「中古住宅」とまではいかないものの、多少の傷や汚れは否めません。

また、宿泊体験をしていたモデルハウスの場合、キッチンやバスルーム、トイレなどの水回りもすでに使用されています。

新しさや綺麗さを重視しているという方には、モデルハウスはあまり向いていないかもしれません。

不要な設備がついていることがある

豪華な設備が付属している点はモデルハウス購入の大きなメリットですが、もしもそれが不要なものだった場合、デメリットに感じてしまう方もいるでしょう。

全く使わない設備なのに定期的にメンテナンスが必要になったり、電気代が余計にかかってしまったりする可能性もあります。

抽選で外れてしまうことも

売りに出されるモデルハウスの数は限られています。特に人気の住宅メーカーが手がけた物件や、住みやすい立地に建てられている物件の場合、申し込みが殺到してしまう可能性も。

申し込みが複数ある場合は抽選となることが多いようです。しかし申し込み人数が多ければ多いほど当選の確率が下がってしまうため、なかなか希望の物件を購入することができないという人もいます。

値引き交渉のコツは?モデルハウスを安く購入する方法

計算機

一般的な戸建て物件を購入するよりも、値引き交渉がしやすいのがモデルハウスのメリット。安く購入するための値引き交渉のコツを解説します。

建築年数を確認する

なかなか買い手がつかず売れ残ってしまっている物件は、住宅メーカー側も早く手放したいと考えています。

そのため完成から年月が経過しているほど、大幅な値引きが期待できます。

ただし、物件が売れ残っているにはそれなりの理由があるもの。価格だけに捉われず、本当にその家で満足できるかどうかをしっかり考えて購入するようにしましょう。

傷や汚れを確認する

デメリットの項目でもご説明した通り、モデルハウスにはたくさんの見学者が訪れています。そのため傷や汚れが目立つ場合も。

また、換気が十分に行われていないことも多く、劣化しやすいという特徴もあります。

購入前には担当者と一緒に、傷や汚れの箇所を確認するようにしましょう。それをもとに交渉すれば値引きしてもらえる額が上がる可能性があります。

失敗しないためにモデルハウス見学ではここをチェック!

間取り

購入するモデルハウスを見学する際には、以下の6つのポイントをチェックしてみましょう。

間取り

実際にそのモデルハウスに住むことになった場合、大切なのが部屋の間取りです。どんな間取りになっているかで、毎日の生活のしやすさが変わってきます。

間取りを確認する時には、普段の生活スタイルを思い浮かべながらイメージしてみましょう。可能であればそこに住むことになる家族全員で見学に行くのがおすすめです。

どの部屋を誰が使うのか、家事がしやすいかどうか、来客の際不便はないかなど、様々な視点からチェックしてみてください。

日当たり・風通し

注文住宅を建てる時には、日当たりや風通しを考えて間取りを決めたり、窓の位置を調整したりすることができますが、すでに完成しているモデルハウスではそれができません。

住んでみてから日当たりや風通しが悪くて困ったということがないように、事前に確認しておくと良いでしょう。

見学時には、1日のうちのほんのわずかな時間帯の様子しかチェックすることができないため、それ以外の時間帯については担当者に質問してみるのがおすすめです。

収納スペース

生活する上で意外と大切なのが、収納スペースがどれくらい設けられているかということ。実は一から間取りを決めて注文住宅を建てた方でも、失敗したと感じることが多いのが収納の量です。

特に家族が多い方は、現在住んでいる家にある荷物が全て収まるかどうかを確認しましょう。

また現在はお子さんが小さく荷物が少ないという場合でも、これから先成長するにしたがって収納したい物の量は増えてくるため、先を見越した計画が必要です。

水回り

水回りは家族が毎日使う場所なので清潔に保ちたいもの。しかし汚れなどが特に目立つ場所でもあります。

モデルハウスの場合、見学や宿泊体験に訪れた人がキッチンやバスルーム、トイレなどの水回りを使用している可能性があります。

目立った傷や汚れがないか、付属の設備がきちんと動作するかどうかなどをしっかりチェックしておきましょう。

設備

モデルハウスには、各所に最新の設備が搭載されています。見学時には便利な設備に心を奪われてしまいがちですが、家族にとって本当に必要なものかどうかを考えるようにしましょう。

反対に必要な設備が搭載されていないこともあります。その場合は、購入後に別途リフォームが必要になることも考えて準備をしておくと安心です。

周辺環境

物件自体の良し悪しを判断することも大切ですが、そこで生活することを考えると、周辺環境が整っているかどうかは大きな問題です。

コンビニやスーパー、病院など生活に必要な物が揃っているか、交通の利便性はどうか、騒音の心配はないかなど、気になるポイントをチェックしておくと安心ですね。

周辺環境についてはネットで調べたり、ハウスメーカーの担当者に質問したりすることもできますが、時間があれば物件の周辺を実際に見て回るのがおすすめです。

購入できるモデルハウスの情報の集め方

パソコン

現在購入することができるモデルハウスの情報は、どのように集めたら良いのでしょうか。その3つの方法を解説します。

住宅展示場に足を運ぶ

まずはじめに、住宅展示場に足を運びましょう。いくらモデルハウスを購入したいと考えても、予算に見合う、気に入る物件でなければ意味がありません。

住宅展示場で展示されているモデルハウスを確認して、気になる物件があれば、販売される予定があるかどうかを担当者に確認してみるのがおすすめです。

住宅メーカーの公式サイトをチェックする

各住宅メーカーの公式サイトには、販売されているモデルハウスの情報が掲載されている場合があります。もし気に入った住宅メーカーがあれば、公式サイトをこまめにチェックしておきましょう。

ただし、人気の住宅メーカーの場合、販売がスタートしてもすぐに買い手がついてしまったり抽選となってしまったりする場合があるので、もし購入したい物件情報が出ていたら早めの行動を心がけましょう。

不動産情報サイトをチェックする

大手不動産情報サイトには、モデルハウスの販売物件情報が多数掲載されています。エリアやその他の条件で簡単に絞り込み検索をすることができるため、物件を探しやすいというメリットがあります。

気になる物件を見つけたら、各不動産会社に問い合わせを行い、実際に見学に行くことができます。

モデルハウスを購入した方の口コミまとめ

家とチェックリスト

実際モデルハウスを購入した方は、その住み心地に満足しているのでしょうか?口コミを見てみましょう。

定価よりも150万円値引きされた価格で購入できました

今から10年ほど前に元モデルハウスだった戸建てを購入しました。当時最新の設備が搭載されていた割に価格がとても安かったことが惹かれた理由。

定価よりもさらに150万円ほど値引きされた価格で購入できました。また、家具もついていたのでとても助かりました。

値引きについては、こちらから申し出る前に担当者の方から提示していただきました。購入手続きの流れもとてもわかりやすく説明してください、スムーズに購入することができ大満足です。

本当は新築が欲しいけれど予算的に難しいという方は、ぜひモデルハウスの購入を考えてみてください。

大手メーカーの新築が安く買えた!

誰もが知っている大手メーカーのモデルハウスを購入しました。以前住んでいた家とほぼ同じ価格でしたが、そうは思えないほどしっかりした造りに驚いています。

もともと見学だけのつもりでいたので契約を渋っていましたが、担当者の方からモデルハウスとして使用していた物件だから値引きができると聞き決断しました。

広告では5,000万円弱で売りに出されている物件でしたが、家具代やリフォーム代なども全て含めて4,000万円ほどで購入することができました。

モデルハウスを購入する際には、候補となる物件を数ヶ所巡り、実際に自分たちの目で見て判断することをおすすめします。

好みにぴったり合った家が見つかって大満足

これまでは賃貸物件に住んでいましたが、資産として残せるということにメリットを感じて戸建ての購入を決意しました。

購入したのは、山や海などたくさんの自然に囲まれた、子育てのしやすい環境にある物件です。予算は少しオーバーしてしまいましたが、良い買い物ができました。

オール電化なので家計への負担が大きく大変なこともありますが、心地良く暮らすことができているため満足しています。

まとめ

  • モデルハウスとは住宅メーカーが建てた展示用の住宅のこと。
  • モデルハウスの購入には、安く購入できる、値引き交渉ができる、間取りを考えなくて良い、生活をイメージしやすい、すぐに住むことができる、設備などの付属品がついてくるという6つのメリットがある。
  • 一方、間取りを決めることができない、立地を選ぶことができない、新築ではないため傷や汚れがある場合がある、不要な設備がついていることがある、抽選で外れてしまう可能性があるというデメリットもある。
  • 値引き交渉を成功させるためには、建築年数と傷や汚れを確認する。
  • モデルハウスの見学では、間取り、日当たり・風通し、収納スペース、水回り、設備、周辺環境を確認する。

モデルハウスを購入することには、たくさんのメリットがあります。一方、モデルハウスとして使われていた物件ならではのデメリットもあるため、お得ということに惑わされず、購入後後悔することがないよう家族でしっかり相談して購入を決定するのがおすすめです。

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