【保存版】こんなにステキな3階建て住宅!デメリットや費用のポイントも解説

【保存版】こんなにステキな3階建て住宅!デメリットや費用のポイントも解説

新居を買うなら、絶対に3階建てがいい!
憧れの3階建ては魅力がたくさんですよね。

しかしちょっと待ってください。そこにはいいことばかりではなく、注意しなければならないことがあるって知っていますか?

これまで、戸建てといえば多くが2階建てというイメージでしたが、最近では3階建ての戸建て住宅も珍しくなくなってきました。居住スペースやデザイン性の面で3階建て住宅はとても魅力的ですが、ちょっと待ってください。
建築費の問題や税金、維持費など、3階建て固有の特徴までもう調べられていますか?

そこで今回は、3階建てのメリットとデメリットを、主に2階建てや平屋の物件と比較しながら詳しく解説します。
この記事を読み込むことで、3階建て住宅に一層興味を持つことができ、具体的に住居の検討に移ることができるようになるでしょう。興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

3階建て住宅のメリット

平屋や2階建てではなく、あえて3階建てを導入するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。いくつかの具体例を挙げながら解説していきます。

敷地を生かせる

土地を有効に活用できるのが3階建て最大のメリットです。法律的な制限もありますが「狭い土地しか購入できないが部屋数は確保したい」というような場合には、3階建てにするメリットは絶大です。居住空間を「上」に広げていくことができるので、活用の幅は大きく広がります。家族構成の変化などにも柔軟に対応できるのが3階建ての特徴です。

また、利便性に優れた場所に住みたくても、土地が高くて手が出ないというような場合にも、3階建ての住宅は有効です。狭い土地を活用することによって土地の取得費用を下げられるため、立地を選ぶことができます。これまで以上に、利便性を意識した土地の選択をすることができるでしょう。このように、限られた予算内で土地の購入をしながら、室内の広さも確保できるのも3階建てのメリットです。

現在は2階建てに住んでいて建て替えを検討している方も、3階建てを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。特に、利便性に優れ、法的な制限が比較的緩い土地の場合は、迷わず3階建てを検討する価値があります。いずれにしても、土地の価値が高い場所ほど、3階建てにするメリットは大きくなるといえます。

床面積が増えて部屋数が増える

土地そのものの面積が狭くても、上に建て増していくことによって家全体の床面積が増えるので、各フロアに大きな余裕が生まれます。間取りの工夫次第では、2階建てでは難しかった豊富な収納スペースや、趣味のための部屋なども確保することができるでしょう。

プロジェクターを設置してプライベートなシアタールームにしたり、落ち着きのある書斎に仕上げたりするなど、新しく生まれたスペースの活用方法は多彩です。

車やバイクが趣味という方は、ビルトインガレージを導入するという手もあります。1階をガレージにすれば、家の中で車を弄る楽しみが増えるだけではなく、駐車場代の節約にも繋がります。

窓を活用できる

2階建てよりも部屋の位置が高くなるので、窓の配置を工夫するだけでも、眺望の良い自然光の取り入れに優れた家が実現します。各階の窓を計算して配置すれば、家の中全体が光溢れる空間になるでしょう。

ただし、近隣の家や、周辺の環境も配慮しなければいけないため、設計の段階で周りの環境を調査してから窓の配置を検討する必要があります。それでも、採光の自由度は2階建てに比べると高くなるはずです。

店舗や賃貸と兼用にできる

3階建てでは、各階を独立させて使うことも可能です。たとえば、自宅を事務所や店舗兼住宅とする場合には、一階を店舗にして、二階と三階は居住スペースにしたり、一階をビルトインガレージにして、完全に居住空間から独立させたりするなどのプランも考えられます。プライベートな居住空間を確保しながら、店舗やガレージとのバランスをとった3階建ての住宅を建てることも夢ではありません。

2世帯住宅を建築する場合も、2階建てより3階建てにする方がメリットは大きくなります。3階建てにすれば、親世帯と子世帯のバランスを考慮しながら、各フロアの生活空間を独立させることが可能になります。

2階と3階は子世帯で1階は親世帯にする、あるいは、3階を子世帯、1階は親世帯にして、2階は共有のリビングにするなど、それぞれのライフスタイルに合わせたプランニングが可能となります。

賃貸兼用住宅にする場合でも、賃貸部分と自分の居住スペースを独立させることで、入居者も自分たちもプライベート空間をしっかりと確保しながら、賃貸住宅の経営ができるようになります。このように、各階の区切りを大いに活用できるのが、3階建ての特徴です。

縦空間を活用できる

引用:セキスイハイム「家族とのかかわりを増やすリビング内階段。「ただいま」「おかえり」が行き交う場所へ。」より

法律的な制限があるため、建築できる高さは決められています。しかし、それをうまく3層に分けていけば、縦空間を有効活用することができます。

3階建てを選ぶケースとして、「できれば2階建てにしたいが、敷地面積と部屋数の都合でやむなく3階建てにする」という方もいるのではないでしょうか。そこで、視野を変えてみれば、2階建てと比べても空間や間取り、光の取り入れや各フロアの独立など、3階建てならではの魅力は数多く発見できるでしょう。

たとえば、1階フロアは天井をやや低くする代わりに、2階リビングの天井を高くして解放感を演出する、または、スキップフロアを採用して空間に変化をつけるなど、多彩な空間の活用方法が考えられます。

このように、さまざまな構造を検討・採用することで、3階建ならではの「縦への解放感」が演出できる可能性は広がっていくでしょう。

ルーフバルコニー

引用:セキスイハイム「街の灯りをぼんやりと眺めるその時間が、疲れを癒す極上の時間。」より

3階建ての魅力的なスペースとして屋上がありますが、屋根をフラットにして、防水処理を施せばルーフバルコニーとして使うことができます。洗濯物などを干すときに活用できるだけではなく、テーブルやデッキなどを設置してお茶を飲んだり、ゆったりとしたリラックスタイムを過ごしたりなど、非日常的な空間を楽しめるのも、ルーフバルコニーの魅力です。

屋根に人が乗るために、建物の構造をより丈夫にしておく必要はありますが、2階建てにはない、高い位置での開放的な時間を過ごすためにも、ルーフバルコニーの導入を検討してみるのも良いでしょう。

3階建て住宅のデメリット

3階建て住宅には、メリットだけではなく、さまざまなデメリットも存在します。デメリットをしっかりと理解すれば、納得のいく3階建て住宅の建築ができるはずです。

建築条件がある

たとえ自分の土地でも、建築基準法や都市計画法などの法律に従って自宅を建築する必要があるため、自由に建物を建てることはできません。また、地域によっても、さまざまな法的規制が存在します。

制限の対象は3階建ての建物に限りませんが、法律によっては3階建てに限定されている条項もあるため注意が必要です。

用途地域とは?

家を建てるときには都市計画法に基づいた用途地域が指定されています。なお、用途地域は国土交通省によると以下のような種類(※1)に分かれています。

第一種低層住居専用地域低層住宅の専用地域です
第二種低層住居専用地域低層住宅と小規模店舗の立地を許可しています
第一種中高層住居専用地域中高層住宅の専用地域です
第二種中高層住居専用地域中高層住宅の専用地域ですが、必要な利便性施設の立地も許可しています
第一種住居地域大規模店舗や事務所の立地を制限した住宅地です
第二種住居地域大規模店舗や事務所の立地を一部制限した住宅地です
準住居地域沿道のサービス業と住宅が調和する地域です

3階建ての住宅の場合は、第一種低層住居専用地域と第二種低層住居専用地域に関わる規制が影響してきます。これらの地域では3階建てに限らず、中高層の建築物に対する規制が厳しめの地域に指定されています。

実際に建物を建てる場合には、法律を知り尽くした担当者が法に基づいたプランニングをするので問題はありません。ただし、3階建て住宅を建てるための土地探しから始める場合には、事前に用途地域の種類を調べておく必要はあるでしょう。

また、用途地域ごとに「建ぺい率」や「容積率」などがが定められているため、その範囲内で建物を建てなくてはいけません。

※1:国土交通省「みんなで進めるまちづくりの話」より

建ぺい率

建ぺい率とは、建物に使える土地の広さを定めたものです。

たとえば、土地の広さが100㎡で、建ぺい率が60%の場合には、100㎡の60%である60㎡を建物の建設用地として使うことができます。この建ぺい率は、用途地域ごとに細かく指定されています。たとえば、駅前などの繁華街では建ぺい率100%という場所もありますが、一般的な住宅地では50%と指定されている場所が多くなります。

仮に、住宅地で建ぺい率が100%だとすれば、どの住宅も土地に目一杯まで建物を建ててしまうので風の通りなども悪くなるため、快適な住環境を保護するために定められている規制です。したがって、3階建て住宅用の土地を買う場合には、単純に土地の広さを見るだけではなく、用途地域や定められている建ぺい率を確認しなければいけません。

容積率

3階建て住宅の場合、建ぺい率と並んで気をつけなければいけないのが容積率です。容積率では、土地に建設する建物の「延べ床面積」が定められています。(※2)2階建てなら1階と2階を合わせた床面積、3階建てなら、すべてのフロアの床面積を合計します。

たとえば、土地の面積が100㎡で容積率が100%なら、建物の延べ床面積は100㎡まで認められます。容積率が80%と定められている土地の場合には、延べ床面積80㎡まで認められます。

一般的に、建ぺい率と容積率は合わせて指定されているので、各土地に指定されている建ぺい率と容積率を見るだけでも、どのような住宅が建設できるのか、およその判断ができます。

※2:横浜市整備局「建ぺい率、容積率」より

斜線制限とは?

住宅の形状に関わる法的な制限が斜線制限です。建物の北側の隣地に位置している住宅の日照を確保する北側斜線制限や、道路に面している部分の高さを一定に制限する道路斜線制限などがあります。斜線制限は、定められた条件の中で引いた斜線内に建物を収める必要があるという制限なので、外観のデザインだけではなく、間取りにも影響が及びます。

また、斜線制限は、用途地域や前面道路の幅によっても制限される内容が異なるので、建物を建てる前にしっかりと確認する必要があります。このほか、近隣が日陰に入るような建築物を制限する日影制限などもあります。

用途地域や建物の高さによってさまざまな制限を受ける可能性があるので、土地探しから始める場合には、このような法的制限に関する知識も考慮しながら、購入を検討する必要があります。

いずれにしても、すべての住宅が快適な住環境を享受できるようにするための制限なので、法律で制限されている中で、工夫をしながら、理想の3階建て住宅を建てていきましょう。

都市部では防火に関する規制もある

都市部で住宅を建てる場合には、防火地域や準防火地域についても知っておく必要があります。防火地域では、3階建て以上の建物を建てる場合に必ず「耐火建築物」にしなければいけません。また、準防火地域でも、3階建て以上の建物を建てるときには、防火認定を受けている窓の選択や、シャッターのような防火設備を採用する必要があります。

都市部では住宅が密集している地域が多いため、防火に関する規制は厳しくなりがちなので注意しましょう。

このように、なにかと規制の多い3階建て住宅ですが、だからといって画一的なデザインばかりになるとは限りません。経験のある施工担当者であれば、規制をクリアしつつ、理想の3階建て住宅をデザインしてくれます。

工期が長い

平屋や2階建てに比べると、3階建て住宅は工期が長くなるため、建築費用が多くかかることになります。また、建て替えで3階建てにする場合には、賃貸住宅などの仮住まいの家賃が長く余計にかかるなどといった出費も考えられます。なお、建物の構造や建築工法で工期は変わってくるので、事前の確認は必要です。

耐震性の問題

建物が高くなり重くなるので、平屋や2階建てよりも耐震性を考慮しなければいけません。また、地震だけではなく、電車やトラックが近くを通る場合の揺れや、強風時の揺れなど、2階建てなどに比べると、3階建ては揺れが建物に与える影響が大きくなりがちです。

いずれにしても、地震大国ともいわれる日本で、揺れに対する万全な対策は欠かせません。

維持費がかかる

3階建て特有の維持費の高さも忘れてはいけません。2階建てと比べれば、単純にワンフロア分余計に維持費がかかると考えてください。さらに、3階部分の補修などを行う場合、2階建ての住居に比べると足場の設置費用が高くなるなど、あらゆる作業費が高額になるのも、3階建て特有のデメリットです。

建築後の維持費を抑えるためには、汚れやサビに強い素材にこだわることが重要です。特に補修が必要になりがちな外壁と屋根の素材には、耐久性が強いものを選びましょう。

動線が複雑になる

動線の複雑さも3階建てのデメリットです。平屋や2階建てに比べると、どうしても室内空間が複雑になりがちで、スムーズな移動の妨げになってしまいます。さらに、室内に階段があるため、階段によって転倒するなどのリスクもあります。

3階建ての建築費はどのくらい?

「3階建てを検討しているが建築費が高額になるのでは?」と、不安に思っている方も多いのではないでしょうか。では、実際のところ平屋や2階建てに比べて、3階建ての建築費は割高なのでしょうか。また、土地の取得費用や税金などの違いについても確認してみましょう。

建築費は割高に

通常、平屋の住宅は基礎部分と屋根の部分の建築費用が高いので、2階建てに比べると建築費が割高になる傾向があります。一方で、屋根や基礎部分が小さくなる3階建ての建築費も割高になりがちです。3階建て住宅の場合には、建物そのものが重くなるため、安全性を確保するために、さまざまな費用が発生します。

また、3階建てでは住宅の設備そのものにも費用がかかります。たとえば、トイレを2ヶ所設置する場合には、それだけ設備費用がかかります。階段も2階建てに比べれば1ヶ所増えるため、設置の費用がその分余計にかかります。

このように、設置しなければならない設備が多くなるのも、3階建ての建築費が高額になる理由のひとつです。

構造計算費用がかかる

現在の建築法規では、構造計算をしなければ3階建ての住宅を建てることができません。構造計算書は、地方自治体の役所に建築確認を申請するときに添付する必要があります。なお、2階建て以下の住宅では、定められた大きさの建物であれば、構造計算書を添付する必要がありません。

地震や風圧など、水平力に対して必要最低限の壁量を満たしている2階建て住宅と、しっかりと構造計算された3階建て住宅では、壁や梁柱などに差が生じるため、それがそのまま建築費の差になります。

地盤改良費用がかかる

3階建て住宅の場合には地盤構造計算をしっかりと行うので、建物の安全性は確保できますが、2階建てと比べてコストがかさむという事実は否定できません。構造計算には特別な機器や資格が必要となるため、計算自体に費用がかかってしまうという特徴もあります。

地盤改良工事では、まず土地の地盤調査を行い、その後に地盤改良費用が算出されます。なお、地盤の調査は土地購入後に行われるのが一般的です。

地盤調査が終わると、調査結果に応じた地盤の改良をしなければいけません。場合によっては改良工事が不要なケースもありますが、要改良と判断された場合には、表層改良工法や鋼管杭工法、柱状改良工法などの工法を用いて、土地を改良していきます。

工法名工法の目的とかかる費用
表層改良工法深さ2メートルほどまでの軟弱な地盤で、地盤の強度を上げる工法です。費用はおよそ1坪あたり2万円程度となります。
柱状改良工法深さ8メートル程度までの軟弱な地盤と判断された場合に行われる工事です。コンクリートの柱を作りながら良好な地盤まで掘り進み、強化地盤を形成していきます。費用は1坪あたり5万円程度が相場です。
鋼管杭工法銅の杭を打ち込んで建物を支えるための工法です。費用は最低でも1坪あたり5万円から7万円程度と考えておく必要があります。

もちろん、土地の広さによっても工費は変わりますが、いずれにしても、3階建てならではの出費といえるでしょう。

なお、土地が狭い場所での建築費は、そうでない場所に比べて費用が高額になりがちです。建物の前の道路が狭い場合も、同様に費用が高額になります。たとえば、大型トラックが1台入れば済む資材の搬入などでも、場所が狭いため小さなトラックで何回も往復することになってしまいます。それだけ作業が長引くため、人件費なども余計にかかってしまいます。

土地の取得費用は2階建てよりもおトク

さまざまな費用がかかる3階建てですが、だからといって、2階建てよりも総費用が割高になるとは限りません。

たとえば、平屋で、庭や駐車場のスペースを確保しようと思ったら、その分の広い土地を購入する必要があります。坪単価50万円の土地を40坪購入すれば、2,000万円の費用です。

3階建ての場合、土地の広さはそのままに、床面積だけを広げることができるため、敷地のスペースが2階建てなどと比べると、2分の1から3分の1ほどでも問題がありません。坪単価50万円の土地を30坪購入すれば1,500万円なので、500万円ほど土地の取得費用が安くなります。

地盤の改良費用に100万円かかったとしても、トータルで平屋や2階建てよりも割高とはいえなくなります。住宅の建築費や、土地の改良費用という点だけを考慮すれば3階建ては割高になりますが、土地の購入費用など、すべてを含めて考えた場合、必ずしも2階建てより割高になるとは限りません。

固定資産税もおトク

家を購入すると都市計画税と固定資産税を支払う必要がありますが、特に気になるのは、土地と建物に課せられる固定資産税です。3階建ては、平屋や2階建てに比べると建物が大きくなるので、固定資産税が高くなるのではと気にしてる方も多いのではないでしょうか。

しかし、3階建て住宅は敷地スペースが狭いため、土地にかかる固定資産税を削減することができます。床面積の広さを考慮すれば、3階建ての固定資産税は、かなりおトクになるといえるでしょう。

固定資産税は平屋が1番高い

床面積が同じでも、平屋は屋根の面積や土地基盤の大きさ、また土地そのもののスペースが広いので、2階建てや3階建てと比較した場合、平屋の固定資産税がもっとも高くなります。固定資産税は「土地にもかかる」という点が重要です。

3階建て住宅は、土地の狭さを有効活用して上に広げていくスタイルなので、土地への課税は最小限に済ませることができます。

ところで、理想の注文住宅のイメージをもっと具体的にしませんか?
持ち家計画の資料請求なら、住んでいる地域で自分のわがままな夢をかなえてくれるハウスメーカーを検索でき、一括で資料請求まで行うことができます。
一生に一度となる大きな買い物、妥協せずにたくさんの会社を検討するようにしましょう。

3階建ての間取り

平屋や2階建てと違った、3階建てならではの間取りを楽しむことができます。ここでは、3階建ての間取りをプランニングするときに有効な方法を、いくつかご紹介します。

1階の活用方法

1階は階段の上り下りをする必要がないので、高齢者用の部屋にするという間取りも考えられます。また、ライフスタイルによっては、2世帯住宅でなくても寝室を1階にするプランもあり得ます。

ただし、1階の間取りを考える場合には、周辺の環境も重要です。風の通りや日当たりが悪ければ、ガレージや倉庫などとしての活用も検討する必要があるでしょう。また、1階は2階や3階に比べてプライバシーを守りにくいというデメリットがあります。

もっとも環境の良い場所にはリビングを

長い時間を家族で過ごすリビングは、住宅の中でもっとも条件の良い場所に配置するのが理想です。2階建て住宅では、1階をリビングにするケースが多くなりますが、3階建ての場合は、リビングを2階に設ける住宅が多くなります。

特に都市部などの建物が密集している地域では、一階にリビングがあると、風の通りや採光が悪くなる可能性があります。間取りを考えるときには、まず家の中でもっとも環境の良い場所はどこなのかを調べるところから始めてみましょう。間取りを考える前に、実際に現地で立地状況や周囲の環境を調べて、風通しや日の当たる場所を確認するのが理想です。

特に、窓の配置場所には注意が必要です。採光を意識した解放的なリビングを計画しても、隣の家と窓の位置が同じであれば、ほとんど意味がありません。2階に限らず、大きな開口部を設置する場合には、プライバシーを確保しながら間取りを考えていくことが重要です。

なお、リビングでは、特に家事動線は意識する必要があります。できれば水回りはLDKのワンフロアにまとめたいところです。キッチンを中心として、バスルームや洗面所などを集めれば、日々の活動がスムーズになります。

水回りを設ける場所も重要

リビングの設置場所が決まったら、次は水回りや機能的スペースの場所を決めましょう。3階建てで2階にリビングを設置した場合、1階には浴室などの水回りを、3階には居住スペースとしての個室を設けるケースが多くなります。

フロアに余裕がある場合には、リビングとキッチンをまとめて広いLDKにすることもできますが、スペースにあまり余裕がないときには、フロアごとに機能を分けるプランを考えていきましょう。

階段を活用する

3階建ては、2階建てよりも階段の箇所が1ヶ所増えてしまいますが、そのデメリットをメリットにするために、オープンタイプの階段を導入するのもひとつの方法です。スケルトン仕様にすれば階段の圧迫感もなくなるので、怪我の防止にも役立つでしょう。

スキップフロアとロフトの導入

大胆に縦の空間を活用するなら、スキップフロアを導入するのもおすすめです。スキップフロアは、2階や3階などといった概念のない空間を、大胆に活用する間取りです。間仕切り壁もないため、全体的な解放感を演出することもできます。

ロフトを設けるというのも、ひとつの方法でしょう。ロフトの設置条件には「高さ1.4メートル以下」「ハシゴは固定しない」などの条件はありますが、それでも、収納や趣味のスペースをひとつ作ることができるのは、大きなメリットです。

3階建てとビルトインガレージ

駐車場は建物内とは別に設けたり、あるいは近隣の駐車場を借りたりする方法もありますが、3階建てのメリットを生かしたビルトインガレージを検討してみる価値はあるでしょう。

ビルトインガレージを導入する場合には、車の出入りのしやすさだけではなく、動線や遮音、車庫との隣接空間など、機能性もよく考慮しながのプランニングが重要です。

このように、さまざまな工夫ができるのも、3階建てならではの楽しみといえるのではないでしょうか。同じ室内空間でも、工夫次第で解放感を演出したり、収納スペースを増やしたりすることができます。

3階建て住宅の施工イメージ

ここでは、実際の3階建て住宅を見ながら、3階建てならではのメリットや特徴、デザインなどを確認していきましょう。3階建てのイメージがハッキリしなかった方も、実際の施行例を見ていくことで、次第にイメージが湧いてくるでしょう。

敷地条件を最大限生かした都市型住宅

タツミプランニングの都市型住宅

引用:ハウスネットギャラリー「タツミプランニング「敷地条件を最大限生かした都市型住宅」」より

「都心で快適に暮らす」がテーマの3階建ての住宅です。敷地に限りがある中で、採光や通風、眺望など、3階建ての利点を最大限に生かしたプランニングを実現しています。

都心部ならではの住宅密集地域と、限られた敷地というハンデがありながら、建物内でもっとも優位な3階にLDKを配置して採光や眺望、プライバシーをしっかりと確保しているのも特徴です。

さらに、1階にはガレージ、屋上は洗濯物なども干せるルーフバルコニーにするなど、3階建てだからこそできるプランニングといえるでしょう。

収納たっぷりの3階建て住宅

大和ハウス工業の3階建て住宅

引用:ハウスネットギャラリー「大和ハウス工業「収納たっぷりの3階建て住宅」」より

2階建ての建築予定だった建物を、ゆとりのある生活空間にするために3階建てに変更したケースです。収納がたっぷりの3階建て住宅となりました。ゆとりある玄関や、ビルトインガレージの導入など、土地を最大限に有効活用した事例となっています。

ガレージのある家

ホープスのガレージのある家

引用:ハウスネットギャラリー「ホープス「ガレージのある家」」より

5坪の狭い土地に、趣味のためのガレージを導入した「ガレージのある家」です。車1台とバイクを停められるスペースを確保。趣味の車やバイクを楽しみながらも、書斎スペースや収納棚も併設することで、機能的に暮らせるような工夫も施されています。

地下室と螺旋階段のある家

ハウスビルダーのデザイナーズ住宅

引用:ハウスネットギャラリー「ハウスビルダー「デザイナーズ住宅/地下室と螺旋階段のある家」」より

土地が狭いだけではなく、建築基準法の規制も厳しい地域でありながら、愛犬と共に暮らしやすい3階建て住宅を実現。中央に螺旋階段を設置するという、個性的なデザインが魅力的です。

また、解放感を演出するために、筋交(すじかい)をむき出しにするなどの工夫もされています。このように、法規制が厳しい地域でも、プランニングによっては理想通りの3階建て住宅を建てることができます

大きな吹き抜けと柱のない大空間の家

トヨタホーム東京の大空間の家

引用:ハウスネットギャラリー「トヨタホーム東京「大きな吹き抜けと柱のない大空間の家」」より

もともとは2階建ての計画を、広いリビングにするために3階建てに変更。約26.3畳の広いLDKを実現しています。1階の窓からだけではなく、吹き抜けになっている2階の窓からも光が差し込んでくるため、解放的なリビングを楽しむことができます。

まとめ

3階建て住宅の魅力は、快適な住み心地だけではありません。限られた土地を最大限に活用して理想の住宅を建てるところから楽しみが始まっています。

2階建てとは違う開放感や機能性、眺望などを存分に楽しみながら3階建て生活を満喫してください。
以上、「【保存版】こんなにステキな3階建て住宅!デメリットや費用のポイントも解説」でした。

プレゼントキャンペーン

今なら相談・見学予約で「ギフト券5,000円分×相談見学社数分」、
資料請求で注文住宅で失敗しない成功マニュアル3つをe-booksでプレゼント!

あなたの夢を叶える
工務店・ハウスメーカーを検索しましょう。