注文住宅で理想の平屋を建てる前に【知っておくべき7つの項目】

注文住宅で理想の平屋を建てる前に【知っておくべき7つの項目】

「平屋の家を建てたい。でも何かデメリットはあるのかな?」 「平屋の暮らしってどんな感じだろう?」

あなたは今、そんなことが気になっていませんか?

最近、若い人にも人気がある平屋。憧れるけど、暮らしたことがないからどんな感じか分からない。 もし、事前に平屋のメリットとデメリットが分かれば安心ですよね。

そんなあなたに朗報です! 今回は平屋の暮らしがどんなものか、 メリット・デメリットをギュッ!とまとめてお伝えします。

確かに、ちょっと前までは、平屋は「昔のおじいちゃんおばあちゃんの家」という感じで、なんとなく古くさいイメージがありました。 しかし、最近は違います!シンプルモダンなデザインで、オシャレな癒し空間を演出する平屋がたくさん登場しています。

しかも、オシャレなだけではありません。 平屋ならそもそもがバリアフリー。2階がないから子どもも高齢者も安心です。 掃除もしやすいし、メンテナンス費だって通常の2階建て3階建てと比べて割安です。

「でも、ちょっと人目や防犯面が心配かな?」 ……はい、そう思われる方もいらっしゃいますよね! 今回は、そんな平屋のデメリットの対策もしっかりご紹介していきます。

平屋のことをよく知ってステキな平屋暮らしをスタートするために、この記事がお役に立てれば幸いです。

1.<写真で見る>平屋のデザイン

「注文住宅で平屋を建てたい!」と思ったら、まずはたくさんの実物を展示場等に見に行きましょう。 あとで「ああすれば良かった!」と後悔しないためにも、最新の情報を目で見て、確かめて、自分に合ったプランをどんどん取り入れていくのがオススメです。

イマドキの平屋はすこぶるオシャレになっていて、ナチュラルな木造からレンガづくりの瀟洒なもの、ガルバリウムのクールなものまでいろいろあります。

それでは、外観デザインの例を見てみましょう。

【木造軸組】思わずSNSにアップしたくなるような平屋の家

出典:LIFULL HOME’S

家族や友人、親戚が集う家

出典:LIFULL HOME’S

家族の笑顔がそばにある平屋の暮らし

出典:LIFULL HOME’S

ミニマルな平屋でゆったり広く暮らす!上質な自然素材の「小さな平屋」

出典:SUUMO

瓦屋根とカフェの趣がマッチ。土地の形状と暮らし方を考えた可愛い平屋

出典:SUUMO

創りたかったのは“非日常の住空間”

出典:SUUMO

視線を気にせずのんびり過ごす『幸せな家族時間』。コの字を描いた「平屋」の住まい

出典:SUUMO

【2×4】ハワイアンスタイルを追求した平屋サーファーズハウス

出典:SUUMO

平屋といっても、一見2階建てに見えるようなものから、ミニマルで可愛いものまでいろいろあります。 ぜひ住宅情報サイト等の実例集を活用して、自分好みの家を探してみてください。

2.平屋の7つのメリット

平屋には2階建て3階建ての家にはない良さがあります。 具体的にあげてみましょう。

2-1.老後も暮らしやすい

階段がないので、老後の暮らしも安心。わざわざ住み替える必要がありません。 最近の若い世代はここまで見越して平屋を選ぶ人が増えています。 住み替えがなければ、経済的にも精神的にもかなりラクになります。

2-2.生活動線が短い

生活のすべてが1階で完結するので、何をするにも時短になります。 戸建てなのにマンションの快適さが手に入れられるのが平屋の良さです。 奥さんにとっては、階段の上り下りがないだけでも、家事の負担が減ります。

2-3.掃除がしやすい

いつも清潔で快適な空間が保ちやすいのも平屋の魅力です。 階段がなく、平屋は廊下も少ないことが多いので、掃除がラクになります。 また1階ですべてが済むので、隅々まで目が行き届きやすい=掃除が行き届きやすくなるからです。

2-4.家族とコミュニケーションがとりやすい

家族全員が同じフロアにいるので、顔を合わせる機会も増えます。 子どもが小さい時なら目が行き届きやすくて安心ですし、子どもが大きくなっても「玄関から階段上がって自分の部屋に直行」とはなりません。 理想の家庭づくりに平屋は一役買ってくれます。

2-5.耐震性が良い

平屋は2階3階がないので、上部が重くならず、耐震性が良くなります。 万が一、火事や地震が起きても避難しやすい点もオススメポイントです。

2-6.視野が広くなる

平屋は天井が高くとれたり、窓が大きく取れるので、開放感がつくりやすいというメリットがあります。 2階3階がないので、支える壁や柱が少なくてすむからです。階段がいらない分もスペースが広く使えます。 「1階しかないから窮屈な印象になる」という心配はいりません。

2-7.メンテナンス費用が安くつく

2階3階がないので、メンテナンスの時に足場を組む必要がなく、費用がおトクになります。 メンテナンスで費用が高くつくのが足場です。通常の2階の家の相場で20万 円くらい、外壁塗装全費用のうち約2割は足場代になります。 もちろん2階3階がない分、メンテナンス箇所も少なくてすみます。

平屋は総合的に見て、お財布と家族に優しい家と言えるでしょう。

3.平屋の6つのデメリットと対策

平屋のデメリットを家を建てる前に把握して、その対策も同時にしておきましょう。 最初に知っておけば改善できるものがほとんどです。

3-1.建築コストが割高になる

平屋はよく「建築コストが割高になる」と言われます。
これは、2階建てと同じ床面積を確保しようとした場合、広い土地が必要になることから来ています。
「土地代がかかる」ということと、家の面積が増える分、「土台の基礎工事や屋根の費用も増える」からです。
また、平屋用の建築材料が品薄で割高につくという場合もあります。

【対策】

  • 予算に限りがあって床面積を確保したい場合、土地代の高くないエリアを選びましょう。
  • 2階建てと同じ床面積を確保しようとせず、狭い土地なら狭い土地をいかしたミニマルな平屋もオススメです。ロフトのようなスペースを作る、地下室を作る等の工夫もあります。

3-2.外からの目線が気になる

「1階で生活のすべてが完結し、窓も大きく取りやすくて開放的」というメリットは、同時に「外から生活が丸見えになりやすい」こととイコールになります。都心であればなおさらの問題です。

【対策】

  • 家の外側は壁にして、中心に中庭を作ると開放感はそのままにプライベートが保てます。
  • アプローチやエクステリアのデザインで、外からの視線を遮るようにしましょう。

3-3.家族のプライベートが確保しづらい

平屋は家族が同じフロアにいるので、コミュニケーションがとりやすいのがメリットですが、同時にプライベートは確保しづらいというデメリットにもなります。 この場合、あまり対策しすぎると平屋の良さが減ってしまうので、ほどほどがオススメです。

【対策】

  • 間取りで工夫してください。廊下を作って個々の部屋をしっかり確保したり、玄関からリビングを通って個人の部屋に行くようにする等の工夫で、ほどよい距離感が保てます。

3-4.日当りや風通しが確保しづらい

都心の平屋は隣りの距離が近く、まわりに背が高い建物も多いので、日当りや風通しが確保しづらくなります。

【対策】

  • 中庭を作ることで、明るさを確保でき、風通しも良くなります。
  • 間取りに気をつけ、壁の上下に小窓を作る等、風通しが良くなる工夫も取り入れましょう。
  • 土地選びの段階から、近隣に高い建物が建つ予定はないか等、確認しましょう。

3-5.屋根が近いから断熱に工夫が必要

すべての部屋で屋根が近いので、断熱の工夫は必須です。
夏の猛暑に家にいられない事態にならないようにしましょう。

【対策】

  • 屋根タルキや登り梁に断熱材を入れ、屋根断熱をしましょう。
  • 屋根の広さを利用して、ソーラーパネルを置くのも手です。

3-6.防犯面が心配

平屋は1階で生活状況が見えやすいことから、防犯面が心配な方も多いでしょう。
警視庁のデータで、空き巣は「鍵がかかっていなかった」か「鍵や窓を壊し、5分以内に侵入できる」場合に多いことがわかっています。
平屋に限らず、防犯対策はしっかり行いましょう。

【対策】

  • 玄関にはライトやセンサーライトを設置しておきましょう。
  • 玄関や窓の鍵は二重にし、ガラスは強化ガラスや網入りのものを使いましょう。
  • 近隣との交流を密にしておくと、大きな防犯効果があります。

4.平屋の建築費の平均相場

平屋の建築コストは、エリアや仕様によりますが坪単価で35〜50万円程度になります。 ハウスメーカーでは坪単価50〜90万円程度です。

国土交通省の調べによる全国の戸建ての平均の坪単価が50〜60万円なので、「平屋は高い」というより「思ったより安くない」という印象です。

しかし、家は坪単価だけでなく、将来に渡る光熱費やメンテナンス等のコストまで考えて比較することをオススメします。

5.平屋が頼めるハウスメーカーや工務店

「平屋のモデルハウスって見たことないんだけど、どこの会社で頼めるの?」 そうお思いの方もいらっしゃることでしょう。 ご安心ください。一般的なハウスメーカーや工務店で平屋は建てられます。

確かに平屋のモデルハウスは少ないのですが、気になる会社があれば問い合わせをしてみてください。施行例を見せてくれるはずです。

5-1.人気ハウスメーカー10社の平屋

「豪華な平屋を建てたい」「安心して長く住める平屋が建てたい」という場合はハウスメーカーはいかがでしょう。 最新の高い技術を取り入れたモダンな平屋が完成します。

それでは、人気のハウスメーカー10社の平屋のラインナップを見てみましょう。

【スウェーデンハウス 】

平屋の暮らし「悠の住処(ゆうのすみか)」

北欧の技術を取り入れているスエーデンハウス。高気密高断熱に定評があります。 使用する木材はスエーデン産。デザインも北欧テイストで女性に人気があります。

参考:スウェーデンハウス

【旭化成ホームズ(へーベルハウス)】

「平屋の暮らし」自然と共に、人生を深める

地震に強く、丈夫で長持ちといえばヘーベルハウス。「60年点検システム」でずっと家をサポートしてくれます。将来住み替えの時もヘーベルハウスの中古は価値が落ちづらく人気です。

参考:旭化成ホームズ(へーベルハウス)

【積水ハウス】

「平屋の季(とき)」

現在住宅業界で進んでいる、地球に優しいゼロエネルギー住宅(ZEHゼッチ)の基準の7割をすでに達成している積水ハウス。住宅着工戸数も業界No.1です。

参考:積水ハウス

【三井ホーム】

「ウエストウッド」三角屋根が見せるアーリーアメリカンの佇まい アーリーアメリカンの佇まい

重厚で豪華なデザインと高い耐震性で評判の良い三井ホーム。木造なのに震度7の揺れに60回耐える「プレミアム・モノコック構法」という技術を持ちます。病院や店舗、別荘等にも人気があります。

参考:三井ホーム

【一条工務店】

バリのリゾートのような平屋。9.8kW太陽光搭載。

近年急激に人気が高くなってきている一条工務店。モデルハウスが標準仕様というレベルの高さがウケています。値引きをしないことで有名ですが、質の高さから見ると結局おトクと言われています。

参考:一条工務店

【パナホーム(パナソニックホームズ)】

自由な暮らしを満喫するコテージのような家。

家電でおなじみのパナソニックの住宅なので、やはり住み心地に力を入れています。独自の換気システムや「キラテック」というキレイな状態が続く光触媒タイルが特徴です。

参考:パナホーム(パナソニックホームズ)

【セキスイハイム】

「そだての家」

工場生産率が高いので、品質が高いレベルで圴一で、工期も短いのがオススメポイント。もちろん耐震性も高く仕上がっています。「快適エアリー」という空調システムも定評があります。

参考:セキスイハイム

【ダイワハウス】

「 xevoGranWood平屋暮らし」

天井の高い鉄骨住宅で人気のダイワハウス。平屋でも広々とした空間を演出し、小屋裏にもう一部屋作る「2階のある平屋」暮らしを提唱しています。

参考:ダイワハウス

【トヨタホーム】

「シンセ・ピアーナ」

高層ビルにも採用される鉄骨ラーメン構造のユニット工法のシリーズ。室内と庭をテラスがつなぎ、開放感ある平屋を実現しています。

参考:トヨタホーム

「平屋は素朴」という固定概念をくつがえす大手ハウスメーカーの平屋はいかがでしたでしょうか。 工務店より平均坪単価20万円ほど上がりますが、良い家に長く住みたい場合は、ぜひご一考ください。

5-2.フルオーダーメイドで好みの平屋をつくるなら工務店

フルオーダーメイドで好みの平屋を作るなら、工務店に頼むのがオススメです。 ハウスメーカーは工場で大部分を生産したり規格があったりするので、自由度は低くなるからです。

工務店は地元で長く続く評判の良いところに頼むのが一番です。 地域に密着した店では、腕が良くないと商売にならず、反対にそれなりに続く店というのは安定した技術があるものだからです。

あるいは、展示場で家を見たり、住宅情報サイト等で施行例を見て、気になる工務店があれば、どんどん問い合わせをしてみましょう。 たくさんの実物を見て目を肥やすことが、注文住宅を成功させる秘訣です。

6.平屋の外観デザインは屋根・窓・壁が決め手

平屋はシンプルなつくりなので、屋根、窓、壁が家全体の印象を左右します。 そして「屋根はコレで、窓はコレで」とバラバラに考えるのではなく、家全体でどんな雰囲気の家にしたいかを先に考えると統一感のあるオシャレな家ができあがります。

6-1.【屋根】屋根の形で和風にもスタイリッシュにもなる

平屋は背が低いので複数階の住宅より屋根がよく見えます。 屋根の形や色・材質で家の印象が決まるのでよく選びましょう。

例えば、灰色の日本瓦で寄棟屋根なら和風に、ガルバリウム鋼板で一方に傾いた片流れの屋根ならスタイリッシュになります。

材質によってメンテナンスの方法や頻度も変わるので注意しましょう。

6-2.【窓】背の高い大きな窓も可能

平屋は上階がないので、窓を大きく取れるのがうれしいポイントです。 その分、外から見た時に窓の印象が強くなるので、窓の形、枠の色やカーテンやブラインドまで含めてよく検討してください。

日当りや風通し、防犯についても併せて考えていきましょう。

6-3.【壁】色で家の印象が変わる

外からの視線を守るために外壁をしっかりとる場合は、壁の色が家の印象を左右します。 普遍的な人気はオフホワイト系からベージュ系、グレー系、ブラウン系です。 また近年はスタイリッシュに仕上がる黒も人気が出てきました。

外壁はベージュ系、グレー系が汚れが目立たず、白や黒は汚れが目立ちます。 また鮮やかな色が紫外線に弱いので色落ちしやすく、落ち着いた色は色あせしにくくなっています。 メンテナンスまで考えて色選びをしましょう。

外壁の色を決める時は、まわりの環境とも合わせて、悪目立ちしないようにしましょう。 外壁は1回塗ったら10年はそのままです。後悔しないように選んでください。

家は何十年と住むものなので、デザインであまり流行を追わない方が、飽きがこなくてオススメです。 普遍的な自分の趣味や、家族の好みで作っていきましょう。

7.平屋の間取りの注意点

間取りを考える時には、平屋のメリットを生かし、デメリットをカバーしなければいけません。 具体的にみていきましょう。

7-1.視界を広くとる

1階しか生活スペースがないので、普通に必要なものを詰め込むと息苦しくなります。 平屋のメリット(天井を高くできる、柱や壁が少なくてすむ=窓が大きく取れる)を生かし、視野を広くとるようにしましょう。

「どの窓からも中庭の緑が見える」などのちょっとした工夫でも開放感が生まれます。

7-2.光、風、匂いの導線を考える

平屋は1フロアなので、料理等の匂いが全体にまわりやすい傾向があります。 キッチンの位置や換気システムについては一考が必要です。 消臭効果のある内装材や可動式の仕切りを取り入れるのもひとつの方法でしょう。

日当りと風の通りの問題については「3-4.日当りや風通しが確保しづらい」でもご説明しました。 中庭やS字型、コ字型、ロ字型の間取りを取り入れて、光や風の通りを良くしましょう。

7-3.テラスを生かす

テラスに憧れて平屋を建てる人も多いのですが、「テラスで失敗した!」という声も多いのです。 テラスの反省点は次のとおりです。

  • 思ったより使わず、年月とともに薄汚い印象になった
  • 屋根がないから、洗濯物が天気に左右された
  • 虫が多く出て嫌だった
  • 外から見えるので、人目が気になって使わなかった

安易にテラスをつくると結局は使わず、スペースがもったいないことになります。 テラスは「何に使うか」用途を考え、それにふさわしい場所、屋根、腐りにくい材質選びをしてください。

8.まとめ

注文住宅の平屋についてメリットやデメリット、その対策についてご紹介させていただきました。 ポイントをまとめますと……

  • 平屋は子どもから高齢者まで安心して暮らせる
  • 生活導線が短く、家族のコミュニケーションが良くなる
  • 天井は高く、窓も大きくできるので、実は開放感がある
  • 建設コストは複数階とあまり変わらないが、メンテナンスは安い
  • 高級感がある平屋ならハウスメーカー、自由度が高いのは工務店
  • デザインは屋根と窓と壁に注意する
  • 間取りは日当りと風通しと匂いに注意する

……でした。 イマドキの平屋はとってもオシャレで機能的です。 特徴を生かして、よりよいマイホームを完成させてくださいね!

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