注文住宅を建てようと決めたら、まずはじめに資金計画について考える人が多いのではないでしょうか。一生の中でも決して安くはない買い物なので、失敗がないよう慎重に進めなければいけません。
今回はそんな注文住宅の資金計画の立て方について解説。注文住宅を建てるのにかかる費用の内訳や、頭金の重要性についてもご紹介していきます。
この記事がおすすめできる人
- 注文住宅の資金計画の立て方が知りたい人
- 資金計画で悩んでいる人
- 注文住宅を建てるのに必要なお金について知りたい人
- 注文住宅を建てようと考えている人
- いつかはマイホームを手に入れたいと思っている人
なお以下の記事でも「注文住宅」について詳しく解説しています。ぜひ、本記事と合わせてご覧ください!
・ マイホーム計画を立て始めた方へ!流れ・資金・失敗しないためのポイントを解説
・ 住宅ローンの自己資金は平均いくら必要?借入額を考える5つのコツ
・ 【2019版】マイホーム購入がわかる100%ガイド!必要資金まとめ
4つのステップで注文住宅の資金計画を立てよう!
注文住宅の資金計画に必要な4つのステップについて解説します。
1.家づくりにかかる費用の内訳について知る
まずは、何にどれくらいの費用がかかるのかを理解することから始めましょう。
家を建てるための費用というと、工事にかかるお金だけをイメージしてしまいがちですが、実はそれはほんの一部。工事費用以外にも様々な種類の費用が必要となります。
どんなことにいくらくらいの費用がかかるのかは、「家を建てるのに必要なお金とは」の項目で詳しくご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
2.20〜30年先のライフプランを考える
注文住宅の資金計画を立てる際、多くの方はどれくらいの予算が必要なのかということから考え始めると思います。
しかしそれでは計画倒れしやすく、危険なやり方です。そのため予算から逆算するのではなく、20〜30年先のライフプランを考えることからスタートしてみましょう。
人生には結婚・出産・子供の進学・退職など、様々なライフイベントがあります。それぞれのタイミングでどれくらいの出費があるのか、住宅ローンの支払いにどれくらい使うことができるのかを見通しておくことで、住宅ローンが支払えないという事態を回避することができます。
大まかで良いので、家族に関係するライフイベントの年表を作ってみるとわかりやすいですね。
3.毎月の返済可能額を確認する
次に、毎月の返済可能額を考えましょう。現在の家賃や収入から判断して、毎月安心して払える金額を決めておきます。
この際、先に準備した年表を確認しながら、ライフイベントごとにかかる費用も計算に入れておくことを忘れないように注意してください。
毎月の返済額をギリギリに設定するのは危険です。多少予想外の出費があった時でも、安心して返せる金額を想定しておくのがおすすめです。
4.理想の家をイメージする
注文住宅を立てる際には、デザインや間取り、搭載する設備など、ご家庭ごとに理想の家のイメージがあるでしょう。
実際の施工例などを参考に、自分の理想に近い家がどれくらいの金額で建てることができるのか、ある程度相場を知っておくと良いですね。
住宅展示場や完成見学会などに足を運ぶのもおすすめです。
また、理想の家のイメージをしっかり持っておくことで、依頼するハウスメーカー選びや土地選びなどもスムーズに進めることができます。
家を建てるのに必要なお金とは
注文住宅を建てるために必要な費用の内訳を見ていきましょう。
本体工事費
その名の通り、建物本体の工事にかかる費用のこと。かかる費用のうち、およそ7割を占めるのがこの本体工事費です。
付帯工事費
建物以外にかかる工事費用のことを付帯工事費といいます。
解体工事
家を建て替える場合、これまで住んでいた家を解体するためにかかる費用です。解体工事では足場を組んだり、ホコリやゴミが飛び散らないように養生したりするための費用がかかります。
家以外にも、物置やカーポートがある場合、処分には別途費用がかかることを覚えておきましょう。
地盤調査
家を建てるのに適した土地かどうかを調査するための費用です。
地盤調査の方法にはいくつか種類があり、それぞれ費用も異なりますが、一般的な住宅の敷地面積なら10〜30万程度が相場です。
地盤改良工事
地盤が軟弱であると判断された場合には、地盤の改良が必要となります。
地盤改良にかかる費用は、改良工事の方法や地盤の状態よっても異なりますが、相場は1坪あたり2〜7万円程度です。
引き込み工事費
新居で電気・ガス・水道を使うためには、それらの引き込み工事が必要です。
一般的に、電気の引き込み工事には10〜20万円程度、水道の引き込み工事には20〜40万円程度、ガスの引き込み工事には10〜20万円程度の費用がかかります。
エクステリア工事
建物本体以外の塀や門、庭、アプローチなどの部分をエクステリア、または外構といいます。
一見建物本体に含まれていると思いがちですが、実はエクステリアの工事費用は本体工事費用とは別になります。
車庫やカーポートは場合によってはエクステリアには含まれない場合もあるようです。
諸費用
本体工事費、付帯工事費のほか、諸々の手続きや引越しなどにかかる費用を諸費用としてまとめて紹介します。
登記
土地を購入して注文住宅を建てるためには、土地の所有権のを移転するための費用や、建物の表示登記費用などがかかります。
登記手続きには、登録免許税に加えて手続きをしてくれる司法書士に支払う報酬が必要となります。
登記にかかる費用の相場は、30〜50万円程度です。
住宅ローン
住宅ローンの手続きには、事務手数料や保証料が必要です。費用の目安は物件価格の1割程度と考えておきましょう。
地鎮祭・上棟式
安全に工事が行われ、無事に家が完成することや家族の繁栄を祈願するための儀式を地鎮祭といいます。
地鎮祭には、初穂料、玉串料、お車代、お供え物の費用がかかります。相場は大体3〜5万円程度ですが、地域によっても異なるため、祈祷を依頼する神社に直接確認しておくと良いでしょう。
上棟式は安全祈願のほか、棟が上がったお祝いの意味を込めて執り行います。式のほか、関係者へのご祝儀や宴会を行う費用なども含まれるため、10〜30万円程度が目安となります。
引っ越し
仮住まいから新居への引っ越しにかかる費用です。
仮住まいの場所や荷物の量にもよりますが、1度の引っ越しで15〜20万円程度は用意しておくと安心です。
仮住まい
建て替えの場合、新居が完成するまで賃貸の物件を借りる場合があります。
1ヶ月分の家賃×引っ越しまでの月数を計算して準備しておきましょう。
また、仮住まいに荷物が収まりきらない場合には、倉庫やトランクルームを借りる費用も用意しておかなければいけません。
家具・家電購入
新居で使うための家具や家電を購入するための費用です。
これはどんなものを買うか、これまで使っていたものを再利用するかなど、それぞれのご家庭によって金額に大きな差があります。
大きな家具や家電から、ゴミ箱や時計などの細かい雑貨まで、必要なものを一から全て揃えるとかなりの金額になります。
事前に必要なものとその金額をリストアップしておくと安心ですね。
注文住宅を建てるなら用意しておくべき頭金に関するQ&A
注文住宅を建てる際に、必要となるのが頭金です。しかし頭金は本当に必要なのか、どれくらい用意しておけば良いのか悩む方も多いでしょう。
ここからは、頭金に関するよくある疑問について解説します。
なぜ頭金が必要なの?
注文住宅を建てる際には、用意した頭金(自己資金)に加えて、住宅ローンを借りるのが一般的です。
住宅ローンは多くの人が借りるものですが、言い換えてしまえば借金と同じこと。これから何十年も返済を続けることを考えると、できるだけ借り入れる額は少ない方が良いのです。
頭金がなくても住宅を購入することは可能ですが、頭金を多めに用意して住宅ローンの借入額を減らすことで、毎月の返済負担を軽くすることができます。
また、変動金利型の住宅ローンの場合、金利の変動に伴い返済額が変わります。頭金が少ないとその分ローン残高が多く残るため、金利上昇のリスクも高まります。
頭金はいくら用意すれば良い?
一般的に、頭金は住宅購入価格の2〜3割程度用意することがが望ましいとされています。例えば購入費用が4,000万円の場合、800〜1,200万円用意しておくと良いということです。
頭金の額は多ければ多いほどその後の住宅ローンの返済負担を軽くすることができますが、手元にある貯金を全て頭金に回してしまうのは危険です。
病気や怪我、会社の倒産など不測の事態が起きてしまった場合に備えて、ある程度は手元にお金を残しておいた方が良いでしょう。
そのため、まずは家計を把握して今後のために残しておくべき費用を確保。預貯金からその金額を差し引いて残った金額が、頭金に回すことのできる金額ということになります。
どうやって貯める?
一般的には、定期預金などを利用してコツコツ貯めたという方が圧倒的に多いようです。
給与天引きの積み立てをしたり、住宅用の貯蓄口座に毎月決まった額を振り込んだりと、計画的に貯蓄に励んだという方が多くいらっしゃいました。
そのほか、自分もしくは配偶者の親から援助を受けたという方も。他人から財産を受け取ると贈与税の課税対象になりますが、親から住宅取得資金の場合は、一定額まで非課税になる優遇税制を利用することができます。
そのほか、車などの高価なものを売却したり、生命保険の見直しをしたりして、費用を捻出するという方法もあります。
注文住宅で予算オーバーしてしまった時の対処法
間取りや設備などの計画を進める段階で、いつの間にか予算オーバーしてしまったということは少なくありません。
予算内に収めるために見直すべき4つのポイントをご紹介します。
間取りを見直す
当たり前のことですが、家の面積を小さくすれば予算を抑えることが可能です。使わない部屋はないか、収納スペースが広すぎないかなど、今一度細部まで確認しなおしてみましょう。
また、家は部屋数が多ければ多いほど、仕切りや壁などを作る必要があり、その分費用がかさみます。
できるだけ部屋数を減らしたオープンなつくりにすることで、費用を削減できることはもちろん、家族とのコミュニケーションも取りやすくなるのでおすすめ。必要があれば可動間仕切りなどを取り入れるのも良いですね。
設備を見直す
住宅展示場などで最新の設備を見ると、どうしても良く見えてしまいがちです。ハウスメーカーとの打ち合わせを進めていくうちに、いつの間にかどんどん設備のグレードが上がってしまい、予算オーバーしてしまったということも。
しかし最新の設備を取り入れたものの、実際に生活をしてみたら必要なかったと後悔する人も少なくありません。
今一度、本当にその設備が必要かどうかを見直してみてください。少しずつグレードを下げるだけでも、大きな節約に繋がります。
外構・内装を見直す
設備と同じく、外構や内装に使われる素材やアイテムのグレードを下げることも予算内に収めるために有効な方法です。
例えば、ポストや表札はホームセンターなどでも安価で購入することができます。ハウスメーカーに任せっきりにするのではなく、自分たちで準備できるものがないかどうかを確認してみましょう。
ただし、何でもかんでも安いものを選べば良いというわけではありません。こだわってお金をかける部分と、妥協できる部分を見極めるのが大切です。
住宅ローンを見直す
予算オーバーになるということは、つまり住宅ローンの月々の返済額が増えるということ。間取りや設備などを見直して節約できるところがないかを探してみたものの、これ以上削れるところがないという場合は、住宅ローンを見直してみましょう。
借入額が多くなったとしても、より金利の低いローンを選べば毎月の返済額を下げることができる場合があります。
まとめ
- 注文住宅の資金計画の立て方には、4つのステップが必要。20〜30年先を見越して、毎月の返済可能額を決める。
- また、理想の家のイメージをしっかり持つことで、予算内で満足できる家を建てることができる。
- 注文住宅にかかる費用は、大きく分けて本体工事費・付帯工事費・諸費用の3つ。
- 住宅ローンの返済で困らないために、頭金はできるだけ用意しておくべき。ただし貯金を全額頭金に回すのは危険。
- もし予算オーバーしてしまった時には、間取り、設備、外構・内装、住宅ローンを見直してみる。
注文住宅は人生の中でも大きな買い物です。この先も長い間住宅ローンを支払っていくことになるため、資金計画は綿密に立てておいた方が良いでしょう。
だからといってあまり難しく考えることはありません。まずは、無理をせず返済できる金額はどれくらいか、自分のイメージに合った家を建てるにはどれくらいかかるのかを考えてみましょう。
資金計画に関して不安がある場合、はファイナンシャルプランナーなどのプロの相談してみるのも一つの手です。
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