パントリーの3つのメリットを解説!理想の注文住宅を建てよう
キッチンに隣接して設けられる収納スペースをパントリーといいます。食材や飲料の買い置きのほか、普段あまり使わない調理器具などをしまっておくことができるのでとても便利です。
今回は、注文住宅を建てる際にパントリーを設置しようか悩んでいる方に向けて、パントリーのメリット・デメリットや基本的な知識を解説。また、実際の事例も紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
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目次
この記事がおすすめできる人
- パントリーが欲しいと思っている人
- パントリーがどんなものか知りたい人
- パントリーのある家の間取りが見たい人
- パントリーの上手な活用方法について知りたい人
- これから注文住宅を建てようと考えている人
なお以下の記事でも「注文住宅」について詳しく解説しています。ぜひ、本記事と合わせてご覧ください!
・ 知っておけば後悔なし!注文住宅収納の基礎知識
・ マルっとわかる!家づくり超ガイド
・ 注文住宅の内装はどう考える?押さえておきたい7つの基本
注文住宅を建てる前に知っておきたいパントリーとは
パントリーは、もともとホテルの調理場などに設置されている小さな収納部屋のことを指しています。最近は一般家庭でもキッチンの近くにパントリーを設ける方も増えてきました。
家族が多くキッチンだけでは収納が足りないという方や、万が一に備えて食材や飲料をストックしておきたいという方におすすめ。また、調理器具などもしまっておくことができるので、たくさんの調理器具を揃えている料理好きの方にもぴったりです。
パントリーのメリット
まずは、パントリーを設置することの3つのメリットをご紹介します。
キッチンを広々と使える
使わないものをパントリーに入れておくことができるので、キッチンを広々と使うことができます。調理台の上は綺麗に片付けられていても、収納スペースを見ると、調理器具や食材のストックが溢れているという方も多いでしょう。
使用頻度が低いものはパントリーに収納して使う時だけ取り出すようにすれば、すっきりした状態を保つことができます。
また、キャビネットなどを買い足す必要もないので、スペースを取られずに済みます。
キッチンの見栄えが良くなる
食品や食器、調理器具などで溢れてしまいがちなキッチン。すっきり片付けたいと思っていても、気がつくと雑然としてしまい、来客の際には大慌てということも多いのではないでしょうか。
パントリーがあれば、見せたくないものは全て見えないところに収納しておくことが可能。キッチンがいつも綺麗に片付けられていると、気持ちが良いことはもちろん、家事もしやすくなります。
ホームパーティーなど来客の際も、余裕を持ってもてなすことができるでしょう。
食料品のストックができる
平日忙しくてなかなか買い物に行けないため、週末に1週間分の買い物をまとめ買いしているという方も多いでしょう。特に家族が多いご家庭の場合、1週間分の買い物となると相当な収納スペースが必要になります。
パントリーがあれば、収納スペースの心配をすることなく、必要なものを必要なだけ保管しておくことができます。ある程度賞味期限があるものなら、特売の日に買いだめしておけば節約にもなります。
また、万が一の災害に備えて、水や非常食を準備しておくにもぴったりです。
パントリーのデメリット
次に、パントリーのデメリットを3つご紹介します。
ある程度スペースが必要
パントリーを作るためには、キッチンのそばにそのためのスペースが必要となります。ある程度のスペースを確保できないと、パントリー内の幅や奥行きが確保できず、使いづらくなってしまう可能性も。
また、パントリーのためにキッチンのスペースが狭くなってしまっては意味がありません。
キッチンは毎日必ず使うスペース。収納を確保することができるパントリーですが、キッチンでの作業効率が悪くならないよう注意が必要です。
料理中の移動が多くなる
パントリーに料理に必要な食材や調理器具などをしまっておくことで、料理中の移動はどうしても多くなってしまいます。
パントリーはキッチンのそばに設けられることが多いですが、それでもいちいち必要なものを取りに行くのは面倒ですよね。
手間をかけないためには、日常的に使うものはキッチンの収納にしまっておく、必要なものはあらかじめまとめてキッチンに準備しておくなど、動線を考えた工夫が必要です。
物が増えることで管理の手間がかかる
収納が増えるということは、その分置いておくことができる物も増えます。調理器具や食器などは放置していても問題ありませんが、調味料や食材は要注意。気がついたら賞味期限が切れてしまっていたなんてこともあるかもしれません。
そうならないためには、賞味期限の近いものはパントリーには置かず、定期的にパントリー内を整理して何が、どこに、どれくらいあるのかを把握しておくと安心です。
パントリーは本当に必要?チェックすべきポイント
注文住宅を建てる際、パントリーが本当に必要かどうか悩む方も多いでしょう。実際パントリーを作ったものの「我が家には必要なかった」と後悔する方も少なくありません。
そんな失敗をしないために、まずはキッチンに収納しておきたい物の量を把握しましょう。食器、調理器具、食材の買い置き、災害用の備蓄品、キッチン周りの掃除用品などを洗い出します。
これらを全て収納するためにはキッチンの収納では不十分と感じた場合には、パントリーが必要です。また、来客が多くキッチン周りをいつもすっきりと片付けておきたいという場合も、パントリーがあると便利ですね。
言うまでもありませんが、キッチン収納だけで全てが収まるという場合はパントリーは必要ありません。パントリーを設置するためにはそれなりのスペースが必要となるため、無理にパントリーを作ることで、使いづらいキッチンになってしまう可能性もあります。
また、キッチンに使えるスペースに余裕がない場合は、パントリーを作るのではなく、吊り戸棚などの収納スペースを大きく確保したり、なるべく物を減らしたりする方が良いでしょう。
注文住宅を建てる前に パントリーに関する基礎知識
パントリーを作る際の間取りや種類、広さ、換気についてなど、基本的な知識を身につけておきましょう。
間取り
パントリーを有効活用するためには、間取りが重要です。最も一般的なのは、キッチンの1番奥のスペースに設けるもの。使い勝手が良いことはもちろん、リビング側からは見えづらいのでおすすめです。場合によってはキッチンの背面に設置する場合もあります。
また、家事動線をスムーズにするために、玄関や洗面脱衣所などと繋げるのもおすすめです。玄関と繋げることで買い物後の収納がスムーズに。洗面所などと繋げることで、家事の時間も短縮できるでしょう。
種類
パントリーには、大きく分けて2つの種類があります。
ウォークイン型
パントリーと聞いて多くの方がイメージするのが、このウォークイン型。その名の通り、歩いて入ることができる小さな部屋で、ウォークインクローゼットなどと同じようなイメージです。
メリットは、とにかく収納力があること。食材や調味料などのストックのほか、普段あまり使わない調理家電や箱買いしたミネラルウォーターなどの場所を取るものをしまっておくこともできます。
ただし、広さがある分物を詰め込みすぎてしまうというデメリットも。物をたくさん置くことができるので、こまめな掃除も欠かせません。
壁面収納型
ウォークイン型とは違い、キッチンの壁に取り付けるタイプのパントリー。キッチンの背面や側面に、大型のクローゼットがついてるようなイメージです。
キッチン内にあるので、物を取りに行ったりしまったりする際に移動が少なく済むことがメリット。また、目に見えやすい場所にあることで、ストック量の把握もしやすいでしょう。
ただし、ウォークイン型に比べると収納力は劣ります。収納したい物の量に合わせてパントリーのタイプを選ぶと良いですね。
広さ
一般的にパントリーの広さは、0.3畳〜3畳ほどといわれています。家族の人数や収納したいものの量、キッチン周りに確保できるスペースの広さによっても異なるため、それぞれに合った最適な広さを見極めることが大切です。
パントリーの棚の奥行きは、40cm前後がおすすめ。それ以上に奥行きが広いと、物が取り出しにくくなってしまいます。
大きな物を収納しておきたい場合は、収納の際持って出入りしやすいかどうか、入り口の広さも確認しておくようにしましょう。
換気
意外と忘れてしまいがちな換気。食材などを保管しておく場合は、臭いや湿気がこもってしまわないよう、換気を行うことが大切です。
換気ができないと湿気がこもってしまい、カビが発生する原因に。パントリーには食材や調理器具などを保管しますから、衛生的に保たなければいけません。
換気をするためには、パントリー内に換気扇や小窓を設置するのがおすすめ。特に小窓は換気ができるだけでなく太陽光を取り込むことができるのも嬉しいポイントです。
扉
パントリーに扉をつけるかどうかは、パントリーの位置や間取りによって異なります。例えばパントリーがリビングやダイニングから見える場所にある場合、パントリー内を隠すためには扉があると便利。しかし、見えない位置にあるのであれば、扉がない方が使い勝手は良いでしょう。
また、扉が開き戸か引き戸かによっても使いやすさが異なります。開き戸の場合は、ドアの開閉スペースが必要となるため、スペースが限られている場合は引き戸の方がおすすめです。
パントリーのある注文住宅事例10選
ここではパントリーのある注文住宅の事例をご紹介します。設置場所や広さ、デザインなど参考にしてみてください。
家事台付きのパントリー
出典:武井工務店 - 施工事例「Life styleを創りだすはじまりの家」|注文住宅のハウスネットギャラリー
木の温もりを感じる大容量のパントリーです。奥の壁面には明るいイエローのアクセントクロスで明るさをプラス。パントリーはどうしても暗くなってしまいがちですが、窓が設けられているので閉塞感が緩和されています。
1番の特徴は、収納棚のほかに家事台が設置されていること。アイロン掛けなどのちょっとした作業はこのスペースで行うことができるので、忙しい主婦の方には嬉しいですよね。
椅子を置けば、書き物をしたり、メイクをしたりする場所としても使うことができそうです。
DIY好きのご主人が設置した棚を設置したパントリー
出典:アキュラホーム - 施工事例「おもちゃ箱のような楽しい家」|注文住宅のハウスネットギャラリー
DIYが趣味のご主人が設置したパントリー棚が特徴です。内部はご自身で手がけたことで、収納したい物や使いやすさを考慮した棚の配置になっています。
冷蔵庫もパントリー内にしまえるようになっているので、キッチンはよりすっきり。作業スペースを広く確保することができます。
ご主人は、自分自身で手がけた作品が家の中にあることで、完成した家により愛着が湧いたと大満足だそう。
赤いアクセントクロスが映えるパントリー
出典:トキワ - 施工事例「廊下がたった0.5畳の家」|注文住宅のハウスネットギャラリー
キッチン横に設けた、パントリー兼家事室。赤いアクセントクロスが特徴的です。キッチン横にスペースを設けたことで、キッチンの背面収納をすっきりとさせることができました。
収納棚はあまり設けずシンプルな作りとなっていますが、その分汎用性が高いため、置きたいものに合わせてスペースを確保することができます。
細々したものは、ボックスなどを利用して使いやすくまとめておくのも良いですね。
丸い入り口が可愛いパントリー
出典:【SUUMO】 【炭の家】【小上がり空間】【パントリー】【リビング階段】大きなソファもゆったり、広いリビング - 炭の家 よかタウン の建築実例詳細 | 注文住宅
キッチンの奥に設置された大きなパントリーです。丸い形の入り口と、パントリー内のオレンジ色の照明が可愛らしい雰囲気を醸し出しています。
奥行きをしっかり確保しているため、収納力は抜群。その分吊り戸棚などキッチンの収納は少なくしています。
コンロ前の仕切り壁はガラスになっているオープンキッチンですが、リビング側から見てもごちゃつきがなく洗練された印象に。キッチンを隠すための壁がないので、部屋全体が広く感じます。
玄関ホールと繋がるパントリー
出典:【SUUMO】 【湖南市×1480万円】動線と収納が毎日の家事を軽減!共働き夫婦を支える住まい - カステルホーム の建築実例詳細 | 注文住宅
買い物から帰って、そのまま物を収納することができるよう、玄関ホールに繋げて作られたパントリー。また、パントリーからLDK、水回りまで回遊できる作りになっているので、家事動線もばっちりですね。
パントリーの内部は、レンガ調のクロスを使い、アンティーク風に。普段人からはあまり見えない場所ですが、お気に入りのデザインにすることで、家事のモチベーションにも繋がりそうです。
女性目線でつくられたパントリー
出典:【SUUMO】 【2500万円/柏市/ビルトインガレージ/レッドシダー/間取り図有】自然素材に包まれたシンプルモダンの家 - ルピナスハウス の建築実例詳細 | 注文住宅
収納棚がたくさん設けられた大容量のパントリー。食品以外の物もたっぷり収納することができるため、とても重宝しているそうです。
キッチン横に設けられたこちらのパントリーは、通り抜けて洗面脱衣所へと繋がる2WAYの動線。忙しい朝の家事もスムーズに行うことができます。
キッチンは明るい対面キッチン。収納が少なくすっきりしているため、生活感を感じさせることもありません。白一色で統一されているのも素敵ですね。
遊び心のあるクロスを選んだパントリー
出典:【SUUMO】 『2250万円(照明器具含)』収納いっぱいの大きな家を予算内で実現!水槽を眺めて暮らす遊び心あふれる家 - 家づくりナイスホームズ の建築実例詳細 | 注文住宅
ダイニング、リビング、和室を一直線に見渡すことができるキッチン。その横には、パントリーが設置されており、食材や日用品の買い置きに重宝しているそうです。
パントリーは普段あまり目に付かない場所なので、クロスで遊ぶのもおすすめ。こちらは華やかな模様のあるクロスを選び、楽し気な雰囲気となっています。
また、パントリー奥にはゴミ出しに便利な勝手口が設置されています。
家事動線に配慮したパントリー
出典:【SUUMO】 家事楽ハウス キッチン・パントリー・家事コーナー・洗面室を一直線に - AREX/アーレックス の建築実例詳細 | 注文住宅
キッチン、パントリー、家事コーナー、洗面室、物干しスペースが繋げられており、無駄な動きは不要。家事にかかる時間を大幅に短縮することができ、家族との時間を増やすことができているそうです。
パントリー横にある家事コーナーはアイロンがけや洗濯物をたたむスペースとして活用。パントリー内もとても広々としているので、キッチンで使うもの以外にも様々な物を収納することができます。
広さ4畳の広々としたパントリー
出典:【SUUMO】 5層構造のスキップフロアで実現。蔵収納や開放感いっぱいの吹抜けリビングがある大人モダンな家 - MIRAIZ(ミライズ) の建築実例詳細 | 注文住宅
生活感を徹底的に排除した、洗練された注文住宅。その分収納がたっぷり設けられています。
生活感のあるものをしっかり隠せることが施主のこだわりの1つ。パントリーは、天井高1.4mで広さは4帖。壁一面には収納する物に合わせて調整できる可動式の棚が設置されています。
明るい色の床材や白い壁に加えて、大きめの窓からは太陽光もしっかり入るので、より空間を広く感じることができます。
書斎を兼ねたパントリー
出典:【SUUMO】 のびのび5人家族がふれあえる太陽いっぱいのオープンスペース - ヤマダホームズ の建築実例詳細 | 注文住宅
キッチン横に設けられた大容量のパントリー。奥様の書斎スペースを兼ねており、パソコンやプリンター、椅子が設置されています。
細かく仕切られた棚に収納カゴやボックスを使って、細々としたものが綺麗に収納されています。
オープンキッチンですが、パントリーのおかげで余計な物がなくすっきり。ダイニングやキッチンにもよく目が届くので、小さなお子さんをしっかり見守ることができているそうです。
まとめ
最近はパントリーを設ける注文住宅が増えています。特にご家族で暮らしている方にとって、キッチン周りの収納力はとても大切ですよね。
ただしパントリーが必要かどうかはご家庭ごとに異なります。後悔しないためにも、実際そこで暮らしている姿をしっかりイメージして計画を立てましょう。
記事の内容まとめ
- パントリーとは、もともとホテルの調理場などに設置されている小さな収納部屋のこと。
- キッチンをすっきり片付けて広々と使える、食材などをストックできることがメリット。
- ただし、ある程度スペースを確保しなければいけなかったり、物の管理の手間がかかるというデメリットも。
- パントリーを作るかどうかは、キッチンに収納しておきたい物の量を把握することが大切。
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