注文住宅購入者のブログから読み解く!施工業者選び&失敗しないコツ

注文住宅購入者のブログから読み解く!施工業者選び&失敗しないコツ

注文住宅は建売のように現物が見られるわけではないため、完成まで詳細がわからないという怖さがあります。図面やパーツを確認できても、実際に出来てみるまでは住み心地や使い勝手までは理解が及びません。

そこで参考にしたいのが、注文住宅経験者のブログです。家づくりの体験をつづったブログでは、住宅メーカーからは明かされない忌憚のない意見を知ることができます。ブログに投稿されている後悔や喜びの生の声を通して、具体的で詳細な参考情報を集められます。成功例を取り入れ、失敗例から学べば、よりよい家づくりが実現できるでしょう。

ここでは依頼する業者の選び方から注文住宅施工のポイントまでを、おすすめのブログを紹介しながら解説していきます。

施工業者選びの参考にしたいブログ3選

注文住宅の成功は、依頼する施工業者の選択にかかっているといっても間違いではありません。しかし日常的な買い物とは違い、家づくりは人生でも滅多にない経験です。マイホームを任せる業者の選び方や自分に最適な業者を見つけるコツはあるのでしょうか。

まずは注文住宅の施工業者を選ぶときに参考となるブログをご紹介していきます。

誰もがわからない業者選びのコツ

注文住宅を建てようと決めた後、最初に考えるのは「どこに注文住宅の建築を依頼するか?」ということです。今はあちこちに住宅展示場が立ち並び、モデルハウスへのお誘いのチラシもしょっちゅう見かけます。パンフレットを集めるのは簡単ですが、大量の資料を前に目移りをしてしまい、なかなか前に進まないというのは起こりがちなことです。

「新築一戸建てを注文住宅で建てたサラリーマンのブログ」は、2017年に新築住宅を建てた30代の男性が、自らの体験をもとに、家づくりについて語るブログです。

業者選びについては、インターネットで口コミや評判を見るときの検索の方法などを紹介しています。さらに口コミ、評判、体験談は要チェックではあるけれど、鵜呑みにせず、客観的に見ることをすすめています。

業者選びのコツとしては体験者の評判を参考にすると同時に、できるだけ多くの業者のカタログや資料を見ること、相見積もりを取ることなどが説明されています。他人の意見も聞きながらできるだけ多くの情報を集め、最終的には自分の目と頭で判断するのが一番大切ということなのでしょう。

参考:新築一戸建てを注文住宅で建てたサラリーマンのブログ「ハウスメーカー口コミ・評判まとめ!住宅メーカー選びのコツ」より

大手に任せれば安心、が失敗のもと

「家を建てたい」と言えば星の数ほど見つかる施工業者ですが、ハウスメーカーでも工務店でも、特徴やかかる費用はさまざまです。

業者選びの成功とは、予算内で希望に叶う家が建つことです。当然のようにも思えますが、福島出身のWebデザイナーさんが制作されているブログでは、理想のマイホームを実現するためには注文住宅の業者選びが重要であると強調しています。

大手のハウスメーカーは確かに詐欺などのリスクは低いものの、思いがけなく建築費用が高額化したり、間取りやデザインが思い通りにいかなかったりすることもあります。「単に知名度が高いから」「大手だから」という安易な思い込みが、失敗につながります。業者の得意分野を見極め、費用面を十分に検討して、慎重に依頼先を選定していかなければなりません。

参考:僕の出身は福島県です。「家を建てるには業者選びが重要!注文住宅ならどこのハウスメーカーに頼む?」より

見積書読解の不勉強は命取り

施工業者を選定していく際には、複数の業者に対して相見積もりを取ることが重要です。相見積もりの段階で制作される見積書は、「概算見積書」と呼ばれる大まかな金額が算出された見積書です。

しかし、例え大まかな金額であっても、しっかりと読み解けないと注文住宅建築の失敗の原因になります。住宅コンサルタント「オカモト企画」のブログには、専門家の視点から施主への注意が語られています。概算見積もりが出されると、顧客側はつい全体的な金額に目を奪われがちですが、詳細に見るべき部分が他にもあります。

例えば電気配線図が抜けていないか、照明器具などが勝手に盛り込まれていないか、適当な金額・不明な金額はないかといった点です。ブログの中では「予備費」や「預り金」などの記載があれば、その意味について担当者によく確認するようにとアドバイスしています。

概算見積もりは、確かにその時点での概算ではありますが、いい加減で良いはずはありません。また実際の費用は、概算見積もりよりも数百万単位での上乗せとなるのが普通です。各社の見積もりを比べて見るときには、そうした基本的な知識をもとに、正しい判断をしていく必要があります。

参考:住宅コンサルタント「オカモト企画」の注文住宅成功への本音のブログ!「注文住宅で失敗する人達。見積書の内容を確認していますか?」より

コストとローンに関するブログ3選

家は人生最大の買い物です。数千万円の代金を、キャッシュで支払える人はほとんどいません。注文住宅にはコストやローンなど、お金にまつわる話が付き物です。家づくりのお金に関するブログを見ていきましょう。

資金ゼロからの家づくり

今はローンさえ通れば、自己資金なしでも家を建てることは可能です。ハウスメーカーの広告でも「頭金ゼロ」というキャッチフレーズをよく見かけます。しかし実際には、まったく自己資金が要らないかというとそういうわけにはいきません。

「自己資金・頭金なし」でマイホーム取得に臨んだブログ、「貧乏主婦、家を買う」ではそうした考えの甘さで窮地に陥った体験が紹介されています。

確かに住宅購入にかかる直接的な部分は、住宅ローンで賄うことができます。しかし注文住宅を建てるためには、それに付帯する負担金が発生します。ブログで紹介されているのは、建物契約金や印紙代、つなぎ融資、地鎮祭、引っ越し費用などです。これらは住宅ローンの中に繰り入れることができません。また土地を購入する場合には、先に手付金が必要となります。

ブログの管理人の場合は引っ越し費用を除き、35万円ほどだったと言いますが、人によってはさらに高額になることも考えられます。また新築した家に入れる家具や電化製品の購入などを考慮すると、家を建てた後からも必要となるお金は必要です。

「フルローンを組むから」と手持ちをまったく準備していないと、思いがけない出費に悩むことになります。ブログでは余裕がない場合の対策についても触れており、やりくりに頭を痛めている人の参考にできます。

参考:貧乏主婦、家を買う「頭金なしで家を建てる!体験談と諸費用で最低必要だったお金リスト」より

ローコストへの工夫

「ローコスト住宅を選んだはずなのに、最終的な支払金額が大幅に予算オーバー」という体験談がよく見られます。

家づくりは家族の夢です。標準装備だけでは物足りなくなり、ついあれこれとオプションを付加しているうちに、大きな金額になってしまうということはよくあることです。しかし、家づくりのコンセプトを見失わず、しっかりと要・不要を見極めて削れる部分を削り、節約できた分を他に回す工夫をして予算内に納められた例もあります。

「…1500万円代の注文住宅…大公開!」では、いかにして費用を抑えていけたのかを赤裸々に公開しています。オプションで付けたもの、標準から外したものなど、ひとつひとつの価格を細かく紹介しているので、設計時のリアルな感覚をつかむことができます。

購入したカーテンや照明器具の金額、引っ越し費用まで注文住宅の建築以外の出費についても詳細に紹介されていますので、参考になることは間違いありません。とにかくコストダウンをしていきたいという人には、必見のブログです。

参考:…1500万円代の注文住宅…大公開!「オプション料金・標準から辞めた物・無料にして貰った物公開」より

住宅ローンのリアル

マイホームへの希望を胸に住宅メーカーを訪れて営業担当者と大いに話が盛り上がり、家づくりに前向きになった途端にローンの審査が通らないという事態に直面すれば、誰もが希望を打ち砕かれた気持ちに陥ります。

そうした体験をブログで語っているのが「僕の失敗。マイホーム編。」です。管理人の男性は過去にキャッシング経験があり、カードの支払いが遅れていたということでした。妻にも秘密にしていたため、夢のマイホームが遠ざかると同時に、配偶者からの厳しい視線にさらされることになった様子が生々しく描かれています。

このブログの中では借金やクレジットカードの返済遅延のほか、インターネット回線料金の支払い忘れや携帯料金の滞納など、日常生活でありがちな失敗から住宅ローンが使えないケースも紹介されています。

ブログの管理人は信用情報機関に出向き、2年後にはローンが組める状態になることを確認しています。その後、再び家づくりへの取り組みを開始しますが、過払い金請求などを利用して頭金を貯めていくための興味深い行動も観察することができます。

夫婦2人が家を持つという考えに高揚し、事前の準備なしでいきなり住宅メーカーへ行ったあげく、出鼻をくじかれる形となったくだりには考えさせられます。しかし結果的にはじっくりと考える時間が与えられたことで、失敗をもとにした理想の住まいの実現へとつながっていく物語が紹介されています。

参考:僕の失敗。マイホーム編。「住宅ローンが通らない」より

注文住宅にありがちな失敗例をブログで紹介

注文住宅づくりの経験者のブログから、ありがちな失敗例を見ていきましょう。

コストにこだわりすぎた

ふんだんに資金があるのならばともかく、お金に糸目をつけずにプランを立てられる人はそう多くはありません。しかしコストダウンにこだわるあまり、不満の多い家となってしまった例もあるようです。

値切ったら標準装備が格落ち

上手にコストダウンしていけば、大きな不満もなく、見た目にも遜色のない仕上がりの家を手にすることができますが、中には出来上がってから「こんなはずではなかった!」と後悔する事例も数多く見られます。

先述した「新築一戸建てを注文住宅で建てたサラリーマンのブログ」でも、管理人が紹介する失敗の項目で、施工業者に対して値切ったら標準装備から、格落ちして見た目が「しょぼく」なってしまう例が挙げられています。

標準装備はその業者でもっとも適当と思われるラインとして設定されています。無理して金額を落としてしまうと、モデルハウスやパンフレットなどとは似ても似つかない仕上がりとなる可能性もあります。ローコストへの工夫として延べ床面積を削るという方法もありますが、使い勝手が悪くなったり家具や電化製品の搬入に苦労したりというように、後になってから暮らしにくさとなって返ってくることもあるのです。

業者の「言い値」で建てるのが正しいとは言えませんが、価格の交渉を行う際にも、どの部分がどの程度落ちるのか、品質やグレード面での熟考が求められます。

参考:新築一戸建てを注文住宅で建てたサラリーマンのブログ「家を建てたい方、必見!!業者選びが一番重要」より

参考:暮らしニスタ「ローコスト住宅で起こりがちな失敗例を知りたい!」より

外観が安っぽくなった

ローコスト住宅の場合、使用できる建材やデザインに制約が多く、外観まで思うように手がかけられないということもあります。

「東急・JR直通の相鉄線沿線で家を買う」のブログでは、注文住宅なのに建売と間違われてしまう家の話が紹介されています。友人から悪気なく「このうちって注文住宅だよね」と問い直しされるとのことです。ただし、ブログの管理人は最初から外観よりも中での生活に重点を置いており、納得していると語っています。施主側がコストダウンする場所を十分承知していれば問題はなく、満足度を上げるためにはどこに視点を置くかが大切だと述べています。

余裕があれば屋根や窓などのデザインも考えたかったようですが、業者を選んだ時点で、ある程度の割り切りが必要ということなのでしょう。

参考:東急・JR直通の相鉄線沿線で家を買う「【注文住宅失敗例】外観ダサいので注文住宅なのに建売と勘違いされた!」より

見えないところへの考慮不足

家が完成していなくても間取りやデザインなどある程度図面からわかることもありますが、実際に住んでみないと感じない部分に関しては、ほかの人の体験から推し量るよりありません。見えないところへの考慮が不足していると、思いがけない失敗に出会うこともあります。

床材の耐久性が不足していた

住宅を購入する際には家全体、あるいは外壁などの耐久性については、誰もが十分に吟味するものですが、意外な箇所の耐久性に不満をもつ場合もあります。

注文住宅を建ててから、もっとも後悔したのが「床材」と紹介しているのが「ノジコのこどもアンテナ」ブログです。

こちらの管理人宅では小さなお子さんがおられ、おもちゃを投げたり食器を落としたりする都度、フローリングの傷に悩まされていると語っています。

確かにフローリング材を選ぶとき、サンプルを見ただけでは耐久性や強度がわかりません。大人だけで生活しているのであれば、さほど気にならないのかもしれませんが、こすったり物がぶつかったりする頻度が高い家では、あっという間に傷だらけになることもあります。

管理人は自身の体験から子どもやペットがいる家庭では、例え金額が上がってもフローリング材の選択を吟味するようすすめています。多少の刺激に対しても傷が目立たず、耐久性の高い物にグレードアップすることで、こうした悩みは避けられます。

管理人はこの後どれだけ深い傷ができるかと憂いながら、「床の傷は味にはならない」と実感のこもった感想を述べています。

参考:ノジコのこどもアンテナ「マイホーム作りで後悔!今更直せない間取り,キッチン,外構の失敗談【新築,注文住宅】」より

遮音性が低い

「生活音」や「環境音」も住んでみて初めて気づく要素のひとつです。外からの騒音が気になる、家族の会話が近所に丸聞こえ、二階の物音がうるさいなど、家が完成してしまうと改善が難しいものもあります。

住宅会社取締役である篠原秀和さんの「あめりか屋篠原秀和のブログ」では、そうした問題を予見した、間取りや材質の工夫について紹介しています。

  • リビングとトイレはなるべく離れた配置にし、廊下をはさむなど、極力面しないような間取りを考える
  • 子ども部屋が並ぶ場合には、間にクローゼットを挟む
  • アイランドキッチンでは、防音性の高いシンクにする

上記のように失敗しない家づくりのために、参考になる「音」への対策案を確認することができます。特に「吹き抜け」に関する説明は、説得力を感じます。

明るく開放感があり、見た目も感じの良いことで好まれる吹き抜けですが、遮音性の面から見ると階下・階上の音が伝わりやすいという難点があります。周囲の音に敏感な人にとって、注文住宅を建てる前に知っておきたいポイントが説明されています。

参考:あめりか屋篠原秀和のブログ「新築なのに音漏れで丸聞こえ?失敗例から学ぶ間取りの設計」より

業者との意思疎通の不足

大手ハウスメーカーや工務店など、どこの業者に依頼するにしても、施工主と依頼先との意思疎通がしっかりと取れていないと、悲劇的な結果となる可能性が高くなります。プロの知識を自分の家づくりに活かしていくためには、ときに施主に対して現実的な提案をしてくれる業者が必要となります。

生活スタイルと合わない間取り

新居で暮らし始めてから失敗だったと気づくというのは良くあることですが、特に間取りに関しては大改造でもしない限り、改善のしようがありません。

「マイホーム購入体験談」ではそうした間取りについての、後悔がつづられています。キッチンが丸見えになってしまうリビングや、冷気が直撃するリビングイン階段の位置など、せっかく手に入れたマイホームの欠点について切なく紹介されています。

ブログの管理人は生活のイメージが不足していたために、間取りに失敗したと述べています。しかし多くの場合、施主はいわば家づくりの素人です。住み心地の良い家がどのようなものなのか、正しく判断できる人はあまりいないのではないでしょうか。

本来そのイメージ不足の部分を補ってくれるのは、プロのアドバイスです。家族構成やライフスタイルについて十分な聞き取りを行い、施主の希望とあせてより実用的な方向への提案を行ってくれる業者であれば、こうした失敗は起きなかったかもしれません。

視線や空気の流れなどを計算した間取りの設計は専門家の領域です。間取りによってどのような結果となるのか、率直な意見がもらえていればまた別のプランを作ることもできたでしょう。

参考:マイホーム購入体験談「イメージ不足でマイホームの間取り失敗しました」より

動線が途切れてムダな動きが多い

家は出来上がった時点では、いわば空箱です。すべての家具や生活の道具が配置され、人がそこで寝起きするようになってから真価がわかります。

注文住宅の失敗体験には、動線に関するものも少なくありません。「R’s room~心地よい空間づくり~」ブログの中でも、「洗濯動線」の悪さに泣かされている話が紹介されています。

ブログの管理人によると、洗ってから干し、たたんで片づけるまで、ほぼ家中を網羅するようです。小さな家のため、洗濯物を持って上がる階段も狭く回り込んでいます。お子さんもお持ちで、毎日のことなのでとても大変そうです。

家が狭く、余裕がないのでランドリールームの設置は無理だったとしても、設計段階に気付いていたら、もう少しは楽な方法が見つかったかもしれません。

注文住宅を考える際には、家族の朝昼晩、衣食住の行動への想像力が必要となります。「R’s room~心地よい空間づくり~」ブログ内の洗濯の動線問題については、乾燥機の購入といった解決法を探っているようです。

注文住宅の間取りに実際の生活スタイルや動線まで取り込めていない人にとっては、とても参考になる例のひとつです。

参考:R’s room~心地よい空間づくり~「*マイホームの失敗10*動線無視!効率の悪い間取り」より

デザインにがっかり

設備や素材については、モデルハウスやパンフレット、あるいは実際にサンプルを手に取って見て決めているはずですが、完成後にイメージとの違いにがっかりすることもあります。

「ハイムさんとおうちのあれこれ」では、キッチンシンクのパネルの仕様に違和感を覚える様子が紹介されています。依頼主が確認していたのは横じまのパネルでしたが、正面は縦じまという何とも残念な仕様となっています。

原因は住宅メーカーのカタログと、キッチンを提供しているメーカーのカタログの記載の仕方の違いだったようです。先にわかっていれば、導入を見送っていたかもしれません。また事前に了解していれば、それほど違和感を持たずに済ませられたとも考えられます。

キッチンはリビングから正面に見える設計のため、いやでも毎日目にします。日々キッチンに目をやるたびに「やはり縦じまだったらなあ」と、やるせない気持ちを抱えながら過ごしていることが語られています。

シンクの模様は、例えば窓の造りなどのように大きな部位ではありません。しかし夢をかけたマイホームづくりの中では、他人から見れば些細な点でも気になるものです。

設備を決めるときには念のために現物を展示している会場を訪れるか、全方位から確認できるカタログを請求した方が良さそうです。

参考:ハイムさんとおうちのあれこれ「残念ポイント▲デザインのツメが甘いPanasonicさん」より

ブログから読み解く注文住宅施工のポイント

注文住宅に関する一般の人のブログは、いくら検索しても尽きないほど数多く見つかります。家づくりに取り組んだ人たちは、それだけさまざまな思いを抱え、他の人に参考にして欲しいと考えているようです。いくつかのブログの中で、「家は3回建てないと満足しない」などのことばが見られました。

それほどに家づくりは人生の中で難事業であると言えるのでしょう。たくさんの方々のブログから見えてきた、注文住宅施工のポイントについてまとめていきます。

家族の足並みをそろえる

独身者でない限り、建てた家には家族で暮らします。どのような家にするのか、家族みんなの意見が集約されていないと、家づくりが進むにつれてさまざまな障害の原因となる可能性もあります。

「僕の失敗。マイホーム編。『住宅ローンが通らない』」で紹介した男性も、2回目のチャレンジでは奥様との家に対するコンセプトの違いで、対立し、またしてもトラブルとなったという例が以下のように紹介されています。

ひとりだけで勢い込んで住宅メーカーに相談に行き、契約を結んでしまいました。しかし、その後に冷静になって家族と話し合ううちに、結局キャンセルとなった話が描かれていました。先に払い込んだ建物契約金100万円ほどは返金されず、痛い教訓となったようです。

家が完成するまでには、長い道のりをたどります。その間に家族の足並みが乱れると、計画がとん挫したり誰の希望にもそぐわない家が建ってしまったりすることもあります。

「注文住宅を建てようか」という話が持ち上がったら、じっくりと家族会議を重ね、家族みんなが満足できる方向を探していきましょう。

業者選びの情報収集は手段が多いほど良い

注文住宅の失敗で意外にも多いのは、見積もりを1社にしか任せなかったという話です。家づくりの知識が少なく、ハウスメーカーの言う通りにすれば理想の家を作ってもらえると考えている人は、未だ少なくありません。

注文住宅では知人からの紹介など、人づての情報によって業者を選ぶ傾向が多く見られます。しかし、良い・悪いの判断は個人の見解によります。

業者選びをする際の情報収集手段は、多いに越したことはありません。パンフレットやカタログを集め、住宅展示場を巡りながら、人の意見を参考にしつつ、ネット上の口コミ・評判を検索し、住宅雑誌を読んだ上で、少しずつ取捨選択をしていきましょう。

他人の意見を鵜呑みにしないためには、こうした多様な手段を通して、もっとも適切なものを見抜く目を養うことが重要です。手間を惜しまず、とことん注力していく姿勢が、理想の家の完成に近道なのです。

家づくりに「時は金なり」はない

家づくりに「作りどき」などという言葉はありません。業者に乗せられて「早く決めよう」とするのは、愚かなことです。家を建てる主体は、あくまで施主です。少しでも躊躇したり、不明点・不審点があったりする場合には立ち止まっても構いません。

先の例のように契約金を払いこんでからのキャンセルは絶対に避けたいところですが、それでも見切り発車で数千万円のローンを背負い込んでしまうよりは良策である場合もあります。

予算とプランを見比べて、何日でも何週間でも熟考し、家族で話し合い、実現可能であると判断したとき、初めてゴーサインが出せるのです。どれほど周囲から急かされようとも惑わされずに、着実に家づくりへの歩みを進めていくことが大切です。

見積もり依頼前の絞り込み&見積書の精読

ブログの中には、注文住宅建築を任せる業者選びに苦慮し、途中で早くも嫌気がさしていると紹介されている記事がありました。そうしたときには、もう一度原点に戻り、すべてを振り出しに戻すという方法もあります。

どこかの段階で行き詰っているのは、もしかしたら見積もり依頼をする前の業者の絞り込みが甘かったせいかもしれません。あるいは、見積書の読みこなしに自信が持てず、比較がうまくできていないということも考えられます。

見積書を読みこなすポイントを押さえ、不明確な数字や専門的な言葉に惑わされないようにしなければ、正しい業者選びはできません。迷いに迷った挙句、「大手ならばどこでもいい」というように、結論を急ぐのだけは避けたいところです。

「お任せ」は禁句

注文住宅はワインや料理を選ぶようにはいきません。どのような時点でも「お任せ」は禁句と心得るようにしましょう。

良い提案だと感じたときでも、必ず詳細データを提示してもらい、ひとつひとつの意味について問う姿勢が大切です。住宅メーカーでは丸投げしてくる客に対しては、それなりの対応をするようになります。

自分たちの家づくりへの情熱を見せれば見せるほど、相手も本気になってくれるでしょう。業者は顧客の意向に沿った住まいを作るのが仕事ですが、出来上がった家に住むわけではありません。ハウスメーカーや工務店は「お任せ」と言われれば、そこそこ問題のない無難な家ができればそれで構わないのです。

例えすべてが標準レベルの家であっても、まったく同じ注文住宅はありません。面倒がらずにドアノブひとつに至るまで、しっかりと自分の目で確認・選択していく姿勢が重要です。

まとめ

注文住宅について語られているブログは、どれを見ても家づくりの苦心、後悔、そして喜びが伝わってきます。家づくりが家族の願いと希望が集約されて、具現化されたものであることがよくわかります。

注文住宅経験者のブログでは住宅メーカーの提供する情報とは違い、体裁やイメージにとらわれず、忌憚のない意見も見られます。マイホームに対する溢れんばかりの愛情を持ちながらも、住んでみて感じる不満を素直に公表しているブログばかりです。

そこには業者が見せる美しいパンフレットからは、知りようもない真実があります。体験者の失敗や成功から学べるものは、住宅関連の書籍以上かもしれません。

生の声を参考に、理想の家づくりの実現を目指していきましょう。

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